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I-B-4.英文法の全体構造

文型(動詞型)の解説(その4)

SVO系(目的語をとる<動詞形>)(その4)

【第20型】It+V(+IO)+DO+T[主題=不定詞句またはthat節]

【第20型】は、目的語が1つの【第14型】S+V+Oの文型(動詞型)目的語が2つの【第19型】S+V(+IO)+DOの文型(動詞型)で主語(Subject)が純粋主語[仮主語]である "it" と主題(Theme)が分離し、主題(Theme)を目的語の後に置くことにした文型です。主題は、to不定詞句またはthat節になります。このグループの動詞には、上記のように目的語が1つの動詞と目的語が2つの動詞という2種類の文型(動詞型)に別れます。

主語が純粋主語[仮主語]である "it" と主題(Theme)が分離し、目的語の後に置いている理由は、主題が未知情報(聞き手が知らないはずの情報)となっているためです。

1.目的語を1つ取る動詞【surprise型】

【surprise型】は目的語を1つ取る動詞です。

  • amuse「~するのは…(人)にとっておもしろい」
  • annoy「悩ませる・苦しめる」
  • become「似合う・ふさわしい」
  • cheer「元気づける・励ます」
  • delight「~を大喜びさせる」
  • distress「悩ませる・苦しめる」
  • embarrass「困惑させる・当惑させる・恥ずかしい思いをさせる」
  • frighten「…をぎょっとさせる」
  • hearten「元気づける・勇気づける」
  • interrest「興味を持たせる」
  • please「~を喜ばせる」
  • puzzle「~するのは…(人)にとって不可解である」
  • require「要求する・不可欠である」
  • suit「似合う」
  • surprise「~するのは…(人)にを驚かせる」
  • take「~が要る・~が必要だ」
  • torture「ひどく苦しめる」

2.目的語を2つ取る動詞【cost型】

【cost型】は目的語を2つ取る動詞です。

  • afford「…(人)に~を与える」
  • cost「…(人)が~するのは(時間・費用を)要する」
  • give「…(人)に~を与える」
  • do「~するのは…(人)を…にする」
  • take「…(人)が~するのは(時間・労力を)要する」


【第21型】S+V+O[目的語]+C[補語=名詞または形容詞]

【第21型】は、O[目的語]+C[補語=名詞または形容詞]が全体で目的語ととらえることができるだけでなく、O[目的語]+C[補語]の部分だけを取り出すと、S+V+CのS[主語]とC[補語]の関係と同じような関係になっている文型です。いわば、S+V+O[目的語]とS+V+C[補語]を合成したような文型といえます。【第21型】を取る動詞には以下のようなものがあります。

「させる・してもらう」という意味の動詞

  • drive「…(人)に余儀なく~させる」
  • get「…(人)に~させる」
  • keep「…(人)を~の状態に保つ」
  • leave「…(人)を(ある状態の)~ままにしておく」
  • have「…(人)に~させる」
  • make「…(人)に~させる」
  • render「…(人)に~させる」
  • set「…(人)に~させる」
  • strike「…(人)を~の状態にする」
  • turn「…(人)に~させる」

「~を…と呼ぶ」などの意味の動詞

  • appoint「~を…に任命する・指名する」
  • call「~を…と呼ぶ」
  • christen「~に…と(いう洗礼名を)授ける」
  • crown「~を…に指名する・任命する」
  • declare「~が…と強調する・断言する」
  • elect「~を…に選ぶ」
  • name「~を…と名付ける(呼ぶ)」
  • nickname「~を…とあだ名で呼ぶ」
  • nominate「~を…に指名する・任命する」
  • proclaim「~を…と述べる・公言する」
  • turn「~に…(王冠・王権・王位を)授ける」

「~を…と思う」などの意味の動詞

  • believe「~を…と信じる」
  • consider「~を…と考える」
  • hold「~を…(ある状態に)しておく」
  • imagine「~を…と想像する」
  • judge「~を…と砂漠・思う」
  • like「~に…してもらいたい」
  • prefer「~を…と登用する・任命する」
  • suppose「~を…と仮定する・推定する・考える」
  • think「~を…と考える・思う」
  • want「~を…と望む」
  • wish「~を…と思う」

「~を…と知る・見る」などの意味の動詞

  • feel「~を…と感じる」
  • find「~が…と知る・理解する」
  • prove「~を…と証明する」
  • see「~を…と見る」
  • show「~を…と示す」


【第21型b】S+V+O+C[補語=to be 名詞または形容詞]

【第21型b】は『英文構成法』では【第22型】に含まれていて、独立した文型(動詞型)としては挙げられていませんが、【第22型】を取れない動詞でも【第21型b】を取れる動詞がありますので、別の文型(動詞型)とすべきものです。また、【第21型b】はto beを省略すると、【第21型】になりますので、【第21型】に準じる文型(動詞型)ということができます。この文型(動詞型)を取る動詞には以下のようなものがあります。

【第21型b】になる動詞

  • admit「~を…と認める」(【第22型】にはならない)
  • believe「~を…と思う・信じる」
  • claim「~を…と主張する」(【第22型】にはならない)
  • confess「~を…と証明する」(【第22型】にはならない)
  • consider「~を…だとみなす」(【第22型】にはならない)
  • declare「~を…と示す」(【第22型】にはならない)
  • fancy「~を…と考える」(【第22型】にはならない)
  • feel「~を…と思う」(【第22型】にはならない)
  • find「~が…とわかる」(まれに【第22型】になる)
  • imagine「~を…と想像する」(【第22型】にはならない)
  • know「~を…だと考える・認めている」
  • prove「~を…であるとはっきり示す」
  • report「~を…と報じる」(【第22型】にはならない)
  • see「~が…であるとわかる」
  • show「~が…であることを証明する・示す」(【第22型】にはならない)
  • think「~を…と思う」


【第22型】S+V+O+C[補語=to不定詞(to do)または原形不定詞]

【第22型】は補語が不定詞となる文型(動詞型)ですが、不定詞はto不定詞と原形不定詞の2種類あります。この文型(動詞型)を取る動詞には以下のようなものがあります。

1.補語にto不定詞を取る動詞【enable型】

  • advise「~に…するよう助言する・勧める」
  • allow「~に…(金・時間など)を与える」
  • ask「~に…するよう頼む」
  • cause「~に…させる」
  • desire「~に…してほしいと願う・言う」
  • determine「~に…することを決心させる」
  • enable「~が…することを可能にさせる」
  • expect「~が…するだろうと思う」
  • forbid「~に…するのを禁じる」
  • force「~に…することを強制する」
  • help「~が…することを促進する」(toを省略することがある)
  • intend「~に…させるつもりである」
  • invite「~に…するよう勧める」
  • know「~が…したことを見て(聞いて)知っている」(toを省略することがある)
  • lead「~に…するよう仕向ける・する気にさせる」
  • leave「~に…を任せる・委ねる」
  • like「~に…してほしいと思う」
  • mean「~に…させる[してもらう]つもりである」
  • oblige「~に余儀なく(強制的に)…させる」
  • order「~に…するよう命じる」
  • permit「~に…を許す・許可する」
  • persuade「~を説得して…させる」
  • teach「~に…することを教える」
  • tell「~に…しなさいと言う・命じる」
  • want「~に…することを望んでいる」
  • wish「~に…してほしいと思う」

2.補語に原形不定詞(bare infinitive)を取る動詞(いわゆる使役動詞や知覚動詞が該当します)【make型】

  • feel「~が…するのを感じる・わかる」
  • have「~に…させる・してもらう」
  • hear「~が…するのが聞こえる」
  • let「~に…するままにしておく」
  • listen to「~が…するのを聞く」
  • look at「~が…するを見る」
  • make「~に…させる」
  • notice「~が…するをふと目にする」
  • observe「~が…するに気づく」
  • perceive「~が…するに気づく」
  • see「~が…するのが見える」
  • watch「~が…するを見守る」


【第23型】S+V+O+C[補語=分詞]

【第23型】は補語が現在分詞または過去分詞となる文型(動詞型)です。この文型(動詞型)を取る動詞には以下のようなものがあります。

補語が現在分詞または過去分詞となる動詞

  • appreciate「~が…するのををありがたく思う・感謝する」
  • catch「~が…するのを見つける」
  • feel「~が…するのを感じる・わかる」
  • find「~が…するのに気づく/行ってみると~が…している(のがわかる)」
  • get「~を…させる」
  • have「~を…の状態にしておく」
  • hear「~が…するのが聞こえる」
  • keep「~が…の状態にしておく」
  • leave「~を…のままにしておく」
  • listen to「~が…するのを聞く」
  • look at「~が…するを見る」
  • make「~に…させる」
  • meet「~が…するのに出会う」
  • notice「~が…するをふと目にする」
  • observe「~が…するに気づく」
  • see「~が…するのが見える」
  • set「~を…の状態にする」
  • start「~に…し始めさせる」
  • watch「~が…するのを見守る」


【第24型】It+V+O+C[補語]+T[主題=to不定詞](主格に相当する主題)

【第24型】は【第21型】S+V+O+Cの文型の主語(Subject)が純粋主語[仮主語]であるitと主題(Theme)が分離し、主題(Theme)を補語の後に置くことにした文型です。主題は、to不定詞句になります。「<主題>で表されたことが~を…させる」という意味になります。この文型(動詞型)を取る動詞はmakeです。



【第24型b】S+V+it+C[補語]+T[主題=to不定詞またはthat節](目的格に相当する主題)

【第24型b】は【第21型】S+V+O+Cの文型の目的語(Object)が純粋目的語[仮目的語]であるitと主題(Theme)が分離し、主題(Theme)を補語の後に置くことにした文型です。主題は、to不定詞句またはthat節になります。「<主題>で表されたことが~であると…する」という意味になります。この文型(動詞型)を取る動詞には以下のようなものがあります。

  • believe「~を…と思う・信じる」
  • consider「~を…だとみなす」
  • find「~が…だとわかる」
  • imagine「~が…だと思う・想像する」
  • judge「~を…だと推定する」
  • know「~を…だと考える・認めている」
  • make「~を…とする」
  • prove「~を…であるとはっきり示す0」
  • realize「~が…だとよくわかる」
  • suppose「~を…と思う・考える」
  • suspect「~を…と思う・考える」
  • take「~を…と思う・考える」
  • think「~を…と思う・考える」
  • understand「~を…だと解釈する・受け取る」


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