品質とは?

品質と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?

製品の品質?

つまり車、テレビ、スマートフォン、パソコン等の製造物の質でしょうか?

例えばあなたが通信キャリアのショップでスマートフォンを購入するとします。

スマートフォンを購入する会社に対して求める品質の良さとは何ですか?
スマートフォン"単体"の品質でしょうか?
スマートフォンのデザインが優れ、操作性が良く、液晶が綺麗でカメラが高機能・・・等々スマートフォン単体が優れていれば満足でしょうか?

ショップのスタッフの応対、通信の繋がりやすさ、料金プラン、アフターサービス等、本体の品質以外にも満足度が左右されるサービスが多々あるのでは無いでしょうか?

同じメーカーの機種を扱っているショップが近くに数店舗あればスタッフの対応が悪いショップで買いたいとは思いませんよね?
もし対応が極めて悪く怒りを感じるレベルであったらお客様相談室に苦情を言いたくなるのではないですか?
つまりあなたが顧客として受けているサービスの品質はスマートフォン単体の品質だけでは無いという事です。

単に携帯電話を安く販売するだけでは足りず購入から使用に際するまで質の高いサービスを提供し顧客満足を取り付ける必要があるのです。 さらに提供するサービスが顧客ニーズにマッチしているかを考える事が重要です。

例えばお年寄りに高機能なスマートフォンは必要でしょうか?

それよりも機能を絞って視認性や操作性が良く、解りやすく簡便な初期設定で使える方が喜ばれるでしょう。
またショップスタッフの丁寧で解りやすい説明も喜ばれるでしょう。
さらに電子媒体のマニュアルより基本取説を解りやすく記した紙媒体のマニュアルがついていた方が歓迎されるに違いありません。

一方若者は新しく高機能の製品を求めてショートスパンで買い替える人が多いでしょう。 彼らに満足してもらうには魅力ある高機能な製品を提供する事が重要かもしれません。

 

これらの例でわかるようにターゲットとする顧客のニーズにマッチしたサービスを開発し提供していく事が重要なのです。
ターゲットとなる顧客をイメージして製品を開発する事で無駄な機能やサービスを付加する必要が無く顧客が望むものを安く提供する事ができます。

顧客ニーズを見誤り漫然とサービスを提供していれば売り上げは伸びず赤字の垂れ流しになります。 "本来の品質管理"はコストにも反映し企業を反映させることになるのです。

会社は顧客にサービスを提供する事でその対価を得ます。 その“サービスの質を一定に保ち”“顧客の要望を取り入れ改善""したり"新しいサービスを開発"し提供したりすることが企業活動を継続的に行う為の品質管理です。

直接顧客接する事が無く製品を製造す部署じゃなければ関係無いと思う方もいるかもしれませんが企業活動が顧客に提供したサービスの対価で成り立っている事を考えれば関係無い部署は無いのです。

顧客満足をコントロールするのは営業部や品質保証部だけの仕事では無いのです。 これから会社に入って働くあなたも顧客の方を向いて仕事を取り組まなければなりません。 早くから顧客へベクトルを向け仕事する事を覚える事で貴方の成長速度も高まり業務の質も飛躍的に上がっていくはずです。

貴方が面接で何か質問はありませんか?と聞かれたら次の質問をしてみてください。

「御社では顧客ニーズを捉える為にどの様な取り組みや工夫をされていますか?」

品質管理について曖昧な答えが返ってきたら、

『では私が入社したら御社の品質管理システムの強化、顧客満足度向上の為のお仕事をさせてください』 と言って自己アピールしてみてください。

もちろん事前に品質管理について予備知識を備える事は言うまでもありません。 自己アピールにも裏付けとなるものが必要なのですから。

キャリアの浅いうちから品質管理について高い意識と知識を持ち業務に適用する姿勢があればそれをしない人よりも数年後には大差がつきます。
つまり仕事に対する高いプロ意識を持った人と漫然と仕事をしていく人との差と言えます。

当サイトを通じて品質管理が企業の生命線を繋ぐ事を学び、プロ意識の高い就活生となるきっかけになればと思います。

品質管理の本質

品質管理の本質とは何でしょうか?

故障が少ない製品を作る為のものでしょうか?

商品などが劣化しないように維持する為のものでしょうか?

これらは品質管理の一部であり『狭義の意味での品質管理』に該当します。 一方広義の意味での品質管理は事業を通じて社会の信頼・信用を得る事にあります。

私たちが一般的にイメージに抱く品質管理は狭義の意味だと思いますが品質管理の方質とは実は『企業経営の品質を管理』する事なのです。

企業は事業を通じて社会と繋がりをもっています。 商品やサービスを提供する事でその存在価値が認められています。 これら提供物が信頼に値するものであるからこそ社会は企業そのものを信頼しているのです。

よって品質管理=社会的信用を得る経営手法 という認識で捉えてください。

企業が社会的に信用されその責任を果たすためには会社が存続し発展していく必要があります。 営利目的だけでは無く社会貢献の意味からも企業は正当なサービスを提供し、その対価で業績向上を図って行く必要があります。

  • その為には何が一番のキーとなるでしょうか?
  • サービスを享受するのは誰でしょうか?
  • 他ならぬお客様です。

つまり『顧客満足』が業績向上のカギとなるのです。
では顧客満足はどうしたら得られるか?
それも品質管理にあるのです。

顧客満足は直接顧客と接する部門だけが担当するものではありません。 彼らは会社の窓口として顧客と接する立場にあるのかもしれませんがそれは企業が提供するサービスの中の一部を代表して行っているに過ぎません。

もはや企業が自分たちの都合や価値観で一方的にサービスを売りつけ買って頂ける状況ではありません。

高い顧客満足を得るためには、

  • 提供するサービスに瑕疵が無く顧客が価格以上の満足を得る事が出来る
  • 顧客ニーズを調査しそれにマッチしたサービスの開発を行う事
  • 商品やサービスを受け渡しする段階で不手際が無い事

以上の事が必要となります。

これらは取引業者の管理も含め行わなければならない項目です。

つまり『顧客ニーズを把握し質の高いサービスを適正な価格で提供し続ける

これを実現する品質管理体制を整える事が必要なのです。 これこそが品質管理が企業経営の品質を決めるものとして認識される本質的な理由です。


ページ
TOPへ