力量評価されましたか?

入社後の研修を終えて職場に配属になるとOJTが始まります。
最初に部署研修が座学としてあるかもしれませんが基本はOJTとなるでしょう。

トレーナーの方が簡単な実務(先に述べた”雑用”も含めて)を任せてみてあなたのレスポンスを観ています。 実際に教えたことが身についたかどうかのチェックもあるでしょう。

ISOと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか? ISOとは国際的な標準規格を策定する為の組織の事です。

身近ではデジカメにも記載のあるカメラフィルムの感度を表すISO100,200・・・・3200等の数字に見覚えがあるのでは無いでしょうか?。

ISO9000は品質マネージメントシステムについて取り決めたものですが、教育やトレーニングの成果として力量評価の記録を残す事を定義しています。

教育だけを行ったとしても血肉になっていなければサービスを提供するのに不適格な場合もあります。 その為力量評価を行いサービスを行うに相応しい実力を備えたかをチェックして記録に残すのです。

工場であれば先ずは先輩の指導があり眼鏡にかなうと業務を任せられる。 接客でもマニュアルを覚えそれが実務に活かせるか仮想客によるチェックが行われると思います。

単に教育をしましたと言う”記録は必要では無く”業務を遂行する為の”力量が備わりました”と言う確認の記録が重要となります。

お客様に対して非礼があった時に『教育はやりました、出来ないのは彼らのせいです。』と言うのが通用するでしょうか?

大事なのは教育では無く業務を行える力を備えていることです。

品質管理の観点から考えると至極当たり前の事だと思います。 教育やトレーニングのやり方は会社に任せてあります。 ただし結果についてはきちんと確認した記録を残してくださいと言うわけです。 教育後の確認試験があれば品質システムが機能しているのだと喜んで下さい。

もし何もあなたの能力を確認するシステムが無かったら・・・ 貴方の品質管理はどうやっているのでしょうか? 貴方自身も自分が業務をやれる実力がついているのか不安では無いでしょうか?
お客様に毒見をさせる様な不安定なサービスの提供はあってはなりません。

教育と成果の確認がシステムとして無い、もしくはシステムはあるが機能していなかったらどうしますか?

その時は貴方が力量チェックシートを自分でつくり、出来る様になった業務にチェックを入れて自己鍛錬の状況を記録して行って下さい。 何となく仕事を覚えていくより着実に階段を上がっている感じがするはずです。

サービスと品質管理を見極めよ

営利団体である会社はお客様にサービスを提供しその対価を受け取って経済活動をしている所です。 故にそのサービスの質を維持管理し改善する為に企業として行っている事があるはずです。

サービスを受けるたびに質が違えばお客様は戸惑います。
いつまでも同じサービスでは競合他社に乗り換えられてします。

顧客ニーズをつかんだサービスを提供して行く品質管理システムを備える事はいわば経営戦力であり大変重要な事です。

先ずは会社に品質目標があるかどうかを確認してみてください。 最初の研修段階で品質マネージメントシステムの説明があるかもしれませんがもし無ければ先輩や上司に品質管理について聞いてみてください。

会社としての品質目標があり、それが部署目標までブレイクダウンされていればあなたも目標に対してのアクションを取るよう指導を受けるでしょう。 もし品質目標や会社や部署としての取り組みが無ければどうやってサービスの質を維持改善しているのか調べてみてください。

全ての会社でISOを導入しているわけではありませんが成功している会社は顧客ニーズの捉え方が上手く自社サービスの提供の仕方が上手いはずです。 サービスに関する品質管理機能が無いままで長く存続している会社はありません。

国際認証を受ける事は副次的な事で自社サービスの展開が然るべきシステムの元で正当に行われていることが重要なのです。

『組織を理解する』の項目で述べたように貴方の所属する部署がサービスのどの部分を担っているかを知ることにより品質管理として何をすべきかがクリアになると思います。

貴方が取り組む仕事が”顧客に提供されるサービスとリンクしている”ことを常に意識して業務に取り組んでください。


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