履歴書アピール法1
型通りの履歴書では他の応募者との差別化が難しいと述べました。
履歴書のテンプレートは決まっています。ではどの部分で差別化を図るのでしょうか?
一般的な履歴書には趣味や特技欄があるかと思います。資格に関してはITの資格や国家資格、TOEIC等記載出来ます。 普通自動車免許以外に何かしら記載出来るものがあった方が資格を取った向上心と能力は認めてもらえると思います。
資格を使って如何に仕事をこなすかの実践力は不明ですのであくまでやる気や意識の高さをチェックする程度だと思ってください。 基礎学力は学歴で証明されていますので他の部分の秀逸さを観たいのが選考管の本音でしょう。
ポイントは自己アピールと志望動機です。
この欄は普通の履歴書には無い、もしくは欄が小さすぎるので別紙に記載します。
企業側は大凡このような能力を備えている人を求めています。
行動力・実行力
指示待ち人間では無く自ら考え実行する積極性を評価します。 アルバイトやサークル活動、ボランティア活動等の経験があればこれらを通じて如何に自発的に考え行動を起こしたかをアピールできれば大きなプラスとなるでしょう。
会社は即戦力となる人を求めています。それは直ぐに戦力として投入出来ると言う意味では無く一から教えなくても自ら学び成長してくれる人材であることを指しています。
コミュニケーション力
近年IT化で業務スピードが上がっている一方コミュニケーション不足によるトラブルも多くみられます。 昔は協調性が強く求められ周りに合わせるだけで十分でしたが今では自ら業務が円滑に進むように働きかける能力が必要とされています。
チームで仕事を進める上で同僚、上司や関係部署との連携は欠かせません。
一方数年後に中堅社員になる頃には利害が反する人との折衝を如何に上手く行って仕事をやり遂げるかが求められます。
コミュニケーション能力は決して相手を説得する事が必要とされるわけでは無く相手の意見や主張を求め傾聴する事が基本です。 それが出来て初めて相互のコミュニケーションが可能で将来プロジェクトリーダーの様な人を動かしまとめ上げて行く仕事を任されるようになります。
特に中途採用の転職者は必須の能力であり、欠けていると判断されると多少実績があっても採用が控えられる傾向があります。 実際中途採用者の場合は必要最低限の研修後に現場投入ですから不足分を仕入れつつ即戦力として成果を出さなければなりません。 周りがお手並み拝見と思って観ている中で彼らを味方に引き入れ上手くリスタート出来る人でないと転職先で成功する事はかなり厳しいでしょう。
就活生の方はコミュニケーション能力を発揮できたエピソード(協力<調整<折衝)を披露できれば加点が大きくなるでしょう。
論理的理解力
これは業務の習得率に繋がりますので新卒者でも必須の能力です。
業務の意味を理解し、指示が無くとも自らの判断で動ける人はこの能力が高い傾向が観られます。 新卒者でも学業を通じ備わっていると期待されているので研修の段階でのレスポンスやアウトプットが低いとがっかりされるでしょう。
物事を漏れなく客観的に捉えられ、主観にとらわれずデータを解析し傾向をつかむ癖を身につければ大丈夫です。
就活生がやるべき事としては物事をMECEに考える思考や客観的データから物事を判断する統計的手法の基礎を身に着ける事です。MECEとはMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略で相互的排他的且つ全体的に包括すると言う単語を繋げて「漏れなくダブりなく」と言う意味となります。つまり考えられるアイデアが重複なく抜け落ちも無いという論理的思考を表す言葉です。
私が採用者であれば、これを入社前に身に着けている人なら実務での伸びを大いに期待して採用出来ると思います。
以上の3つの要素を十分に咀嚼して自己アピール文章を考えてみてください。 3つすべてにおいてアピール出来ないとダメと言う事ではありません。 ご自身の経験と照らし合わせて該当する部分は上手く表現してください。
書式としては履歴書と同じサイズの紙に簡潔明瞭に記載するようにします。
履歴書アピール法2
前項では主に求められる能力について自己アピールの仕方が重要だと述べました。
企業は自ら考えて行動してくれる人材を求めているとも述べました。
故にこれらの能力に加え自社を強く求めて応募してくれる人に強い仕事へのモチベーションを感じると思います。
その会社に何故入りたいのでしょうか?
仮に本音だとしてもこれらは企業側があなた方にアピールするポイントであって皆さんが志望理由として述べるポイントではありませんよね。
「働くもの食うべからず」と言う言葉がありますが、会社はまだ働いてないあなた方に決して安く無い給与を支払ってくれます。
「それは将来の働きに期待しての事でしょう、わかってますよ」と言われそうですが本当にわかってますか? もしわかっていれば応募の段階でその会社が何の業務をやっているか、あなたがそこで何をやりたいか、何が出来そうかが主張出来る程度の下調べはやっていますよね?
先払いの分はしっかりと倍返し致します!そう強く言ってくれる人を企業は頼もしく思うはずです。
会社にはそれぞれ特徴があります。福利厚生だけでなく業務内容も大きく異なります。
ウェブサイトから得られる情報もそれぞれ異なるはずです。
就職は仕事面での伴侶を見つける様なものです。ろくに会社の事を知らずして勢いだけで応募するのは失礼です。
何をやっている会社なのか解ってもらうために企業側が会社説明会が開催し、その業務を体験してもらう為インターンシップが行われるのです。 昔に比べ企業側も採用のミスマッチを防ぐため情報をオープンにするようになりました。 皆さんも漏らさずキャッチして自身のモチベーションを上げてください。
何をやっている会社でその中で自分に何がやれそうか熟考してその熱意を書き込むと選考管の印象にも残ると思います。 入社後も自ら考え結果を出すために動いてくれると期待してくれるでしょう。
当たり前の事ですが、履歴書はその会社の為に一つ一つ、『一通入魂』して作成します。
誰にでも同じ義理チョコよりをあげるより本命チョコ?って強く感じさせる方が良いのではないでしょうか? 相思相愛で入社したいものですね。