雑務に見る仕事のセンス
入ったばかりの頃は戦力にならないので雑用と思える仕事から始める事が多いでしょう。しかし雑用も立派な業務です。
運動部に基礎体力を鍛えるトレーニングがあるように仕事でも雑用から始め基礎体力を引き上げ後々の難易度の高い業務への備えをするのです。 それに雑用と言っても馬鹿に出来ません。人により完成度に差が出るものです。
例えば先輩に顧客に発送する商品資料の封筒詰めを頼まれたとします。
同じ指示を受けながら次のように反応した人がいました。
普通は1の方が多いのではないでしょうか?
近年は指示待ち新人が多いと言う声も良く聞きます。 2の人の行動が取れれば先輩に嘆かれる事もないでしょう。 3の人は既に業務の内容を把握し次に来る指示を予想している人です。
あて名書きは後で追加指示しようと思っていた先輩もあなたの機転に感心し他にも依頼してくるかもしれません。
ただし3の人は指示を受ける前に自己判断でやっている為、目測を誤ると余計な事をやってしまい失敗するかもしれません。
もし4人目の人がいるとすれば、袋詰めを指示された段階で名書きと切手貼りを袋詰めの後にやっていいかどうかを確認する事でしょう。
この様に仕事を進めるのは貴方の工夫次第なのです。
映画『ベストキッド』で主人公の少年がカンフーを習う時、はじめは雑用をやらされます。
カンフーの型や技を直ぐに教えてもらえると思っていた少年は段々つまらなくなります。
ある日とうとう少年は雑用ばかりで意味があるのかと師匠に言い返してしまいます。
しかし師匠が少年に仕掛けると少年は反射的に攻撃を凌ぎます。
それは雑用の動作の中にあった動きでした。
師匠は雑用の中にカンフーの基礎動作を盛り込んでいたのです。
毎日繰り返しやっていた動作だったので意識しなくても自然に出来る様になっていたのです。
雑用と感じる仕事にも意味があり、且つ己の考え方次第で評価され得る仕事に変える事が出来るのです。
指示された以上の基礎トレーニングをこなす事で次の段階へ移れる体制が出来ていることをアピール出来るのです。
誰でも出来る仕事こそ創意工夫で人より違う事をアピールするチャンスです。
もちろんまずは指示された事を100%こなせるようになってからの話です。
基礎が出来ない状態で応用を実践しても却って失敗を生むだけです。
言われたことを出来る事を証明してから付加価値を付け業務を雑用から価値ある物に昇華していきましょう。
上手に質問できる人になる
解らない所があれば質問をする。当然の事ですね。
新入社員の基本ですがまだまだ励行出来てない人が多いようです。 何故なら話を理解してないので何を質問してよいか解らないからです。
理解しようと努めていれば講師の説明が不十分で理解できない所があってもその部分を適宜問う事ができますし、中身が把握できてれば当然説明が及んでいない部分に疑問が浮かぶはずです。
質問が無いという事はそもそも説明された事が殆ど理解できてないと言っているに等しいでしょう。
質問が無いと講師もモチベーションが下がります。あなたがちゃんと理解してくれてたとは思ってくれません。
"質問できないまま"先へ進むと先々困るのは貴方なのです。
よく新卒後3年間は給与を頂いて働かせてもらっていると言う意識で仕事をしなさいと言います。。 それは会社が人材育成にかかる費用と新人が成長しそれに見合う働きをする目安が3年と言われていたからです。
今はこの3年を出来るだけ短くすることが求められています。 つまり新卒者でも”借金”を1年でも2年でも前倒しで返してくれる事を期待されているのです。
受け身で仕事をしていると与えられた情報だけで仕事をしてしまいます。 質問が上手になると言う事は貴方が成長する為に越えなければならない不明の壁を上手く登って行く能力なのです。
一般的に入社3年目までは初歩的な事を質問しても許されます。 もちろん何度も同じ質問をしていてはやる気を疑われますから覚える努力は必要です。 しかし新人の時は変な質問をして笑われるくらいが顔も覚えてもらってちょうど良いのです。 貴方がやる気があり且つ出来る人かどうかを試される質問の機会を上手く利生しましょう。