スピーカーの上手な鳴らし方  論より実験のオーディオ思考   2018年 11月 PC用サイト ディスプレイ解像度1920x1200以上推奨


【重要】掲載写真には、撮影日を掲載、測定結果は、タイムスタンプ付きcsvファイルとして保管しています。特記無き歪率値は、THD+Nとし、LPF80kHzです。職業人として、現場優先で、実際の現象や、観測波形を中心として解説しています。
     個人の能力には限界が有り、できれば、同じ実験、体験をされる事を推奨します。音質評価は、タイムアライメントを整合した、4WAYマルチシステムを、全chA級アンプ駆動で行っています。重要事項は、重複説明しています。


表記について Wooferは、ウーハー Twiteer ツイーター Squawker スコーカー というように、文字数が少ない表記を優先使用しています。周波数帯域は、SLF LF MF HFという4WAYに対応した呼称とします。アンプのクラスで、A級は、カットオフしないだけの疑似A級は、必ず疑似を入れて区別します。AB級とB級間の区別は、明確でなく、アイドリング電流数10mAまでは、B級と表現します。ついでに、C級は、無線帯域増幅で、高調波取り出しの為使用しますが、オーディオ増幅では使用しません。D級については、従来のPWMアンプ、スイッチングアンプの呼称が、D級という表現が使われるようになりましたので、それに倣いました。使用した測定器は、当ページ中で紹介しています。
単位記号 dBデシベル octオクターブ THD全高調波歪み THD+N雑音歪み BWバンド幅 LPFローパスフィルター(低域が通過) HPFハイパスフィルター(高域が通過) LCエルシー(コイルとコンデンサ) ICアイシー(集積回路) OPアンプ:オーピーアンプ・オペアンプ SN比エスエヌひ(信号と雑音の比) μF、pFマイクロファラッド ピコファラッド(コンデンサの容量) mHミリヘンリー(コイルのインダクタンス) φファイ(位相のこと) L-Rフィルター(リンクウィッツライリーフィルター 6dBクロス) BTフィルター(バタワースフィルター 3dBクロス) LAPT(Linear Amplified Power Transistor)サンケンのマルチエミッターパワートランジスタで、オーディオ用として優れた特質を持つ


まえがき
 職業として、特注電子機器製作、オーディオ機器販売、音響設備工事、機器修理(音響メーカー業務委託契約2社14年間)、保守点検等、様々にこなし、プロ音響の合理的で優れた点と、自身も趣味としているオーディオの融合を考え、時には、市販されていない機器製作、製品の改造まで行い、劣化してない、ありのままの音を求めてみました。

 真空管からスタートして、現在はIC時代となり、年月が相当に経っているのですが、最近の電子機器は、集積度の高い表面実装部品が多用され、ついにアマチュアには、手の届かぬ世界が始まった感がします。真空管アンプの製作では、調整時に火傷や、感電事故、コンデンサのパンク、減らないハム雑音に悩まされ、いち早く半導体アンプ製作に転向しました。プリント基板のエッチングを行い、部品用の小穴を開け、製作しましたが、この工程は、アマチュアには、ハードルが高く、それに比べて、部品数が少なく、作り替え自在な真空管アンプに、今でも活路を見出される方も、いらっしゃるかと思います。しかし、ユニバーサル基板を活用すれば、真空管アンプ感覚で、高性能な半導体アンプが製作できます。ディスクリート部品が入手可能な時代も、長くは続かないと思いますので、今こそ、アンプ自作のチャンスと考えます。
 スピーカーを論ずるのに、冒頭からアンプ談義となりましたが、アンプが無ければ、スピーカーを鳴らせません。電気的な性能と、聴感が一致しないという、
強引な論理もありますが、本当にそうでしょうか。電気的な性能の良否が正しく評価されるのは、高性能アンプと、スピーカーを1対1で、しかも、LCネットワーク無しで鳴らした時のみです。スピーカーと同数のアンプで鳴らしたシステムならば、真の性能が発揮できます。長らく、タイムアライメントを中心に、マルチスピーカーシステムの探求をしてきて、最後は、高性能アンプとのドッキングで、おおよその結論を得ましたが、求む高性能アンプは、メーカー製品では、非常に高額かつ大出力なるが故に、雑音性能面で不利で、適正出力アンプを自作する事で、高級アンプを実用域で上回る低雑音、低歪率(THD、 IMD)を実現しました。
理想的なスピーカー駆動の為、アンプに求めた事
 1.残留雑音10μV(A)以下、THD+N(80kHzBW)歪率 
0.01W時 0.01%以下とする 利得偏差は、F級金属皮膜抵抗を、更に抵抗値選別して、高精度を実現
 2.A級動作で、スイッチング歪みを原理的に避け、B級やD級時の、
信号量に追従するような電流変動が無いという、純A級増幅の利点も活用 すなわち、効率の悪さを逆手に取る 電解コンデンサ容量は、33,000μFを使用
 3.102dB/W〜110dB/Wの高能率SPを駆動するので、5Wx2の最大出力とし、100W級プリメインアンプと同等の
無信号時消費電力(30W)と、十分な放熱面積を確保し、温度上昇を少なくし、高信頼化する
 4.音楽のエンベロープを忠実に再現するように、DCまでフラットに増幅 市販DCアンプの測定や調整の経験上、DCドリフトは、それほど安定ではなく、熱平衡度が原理的に高いOPアンプにて、高いDC安定度を得る。
位相補正はスチコン使用
 5.クロストークに関しては、アースポイント、電源配線長と線径に配慮して、
クロストーク量を少なく、波形も綺麗にする (2mm厚アルミシャーシー+リン青銅製歯付きワッシャー+真鍮ネジ+圧着端子)

 自作アンプで、メーカー製を上回れる筈が無いと考えられた方は、その古い考えを捨てて下さい。0.01W時 THD+N(80kHzBW)0.01%以下は、達成済みです。優れたOPアンプと、回路設計ソフトSpiceのおかげですが、世の中、便利になりました。ディスクリート > IC という論調も見受けますが、差動ペアを完全に熱結合した物がOPアンプと考えれば、良いと思います。ハイブリッドパワーIC時代に、ICは良く壊れましたので、その轍は踏まないよう、OPアンプで電圧増幅を行い、発熱の大きい部分は、ディスクリートで構成し、十分な放熱スペースを確保しました。
アンプに興味が無いなら、マルチアンプ駆動スピーカーシステムの話

 製作したのは、2ch LT1115仕様 4台 残留雑音4.8μV(A) SN比2.83V出力時109dB(A) 8Ω5W出力時117dB(A) 利得21dB 消費電力33W MUTE SW付き 中点電圧、温度保護 70℃ ミューティング 7秒 ケース タカチ OS133-26-33SS
同じく、Degi Keyで、海外から取り寄せたOPA1611仕様 2台 残留雑音 3.3μV(A) SN比 2.83V出力時110.9〜114.9dB(A) THD+N 0.00033% 8Ω5W出力時117.9〜121.8dB(A) 利得15.7dB 重量 6.6kg(本体のみ)
混変調歪率は、0.0016% (80kHzBW) SMTP 4:1 60Hz:7kHz とハイエンドアンプを上回る性能を得ています。ハイエンドアンプは、商品価値創出の為に、大きくした出力値にそもそもの無理が有り、聴取レベルを最適化した、アナログ純A級アンプには及びません。
平成29年に製作した4chアンプ2台を、 OPA1611〜OPA1612仕様にリファイン、SLF用フィルターを50Hzに下げ、レベル調整をフロントパネルで行えるようにしました。SLFレベルは、10回転ヘリカルポテンショメーター採用により、0.01dBの分解能で調整可能にしました。
※ OPA1611とOPA1612の違いは、単純に、OPアンプが1回路なのか、2回路なのかという違いのみで、実装規模が大きい、ユニバーサル基板を使用した都合上、2回路入りを使用しても、2ch分は作れないので、無駄という理由で、OPA1611を使用しました。
秋月さんでも、OPA1612が購入できるようになりましたので、是非ともこのOPアンプを使ってみてください。音質面での評価では、そっけないものが多いのですが、歪みが少ないのは、そういう事で、すぐに、録音の優れたソースを求めるように、心が変わると思います。利得を低くしても、極めて安定していますので、低歪率、低雑音アンプが簡単に実現する事となりますが、メーカー製品では絶対に足を踏み入れられない、別次元のオーディオが楽しめます。
 OPアンプは、製作記事の当時、OPA1612が国内で入手不可でしたので、手持ちのLT1115とLME49720で試作を行い、安定したアンプが製作出来たので、一旦LT1115で製作を完了しました。マルチアンプ用に利得20dB以下のアンプが必要になり、OPA1611を海外から取り寄せ、利得15.7dBで製作しました。その結果、TRIMの無いOPA1611でも、DC安定性が十分であり、アンプ利得を下げても、発振しないなど、より簡単に、低雑音、低歪率アンプが製作できるようになりました。

MUTE SW
について
 音響調整卓をご存知の方ならば、察しが付くと思いますが、赤い押しボタンは、緊急停止ボタンのような役割で、保護回路が動作したら、LEDが点灯し、ボタンを押せば、ミュートが働き、スピーカー回線を切り離します。電源ON-OFF時も点灯し、ミューティング動作表示をします。
SWは、IDEC製 AL6H-A14Rで、高い信頼性があり、産業機器の会社から購入しました。
  全アルミケース 入力 RCAピン+XLR 並列 出力ノイトリック製スピコン AC 3Pラインフィルター付き
 2017/10/28

 ラック内の4ch仕様2台 OPA1611仕様 SLF用50Hz LPF付き 2018/08/09
 回路は、トランジスタ技術2017年5月号別冊付録 黒田徹氏の記事に準拠し
(よって回路図は、ネットでは非公開)、電圧増幅部と電力増幅部の電源を分離し、電圧増幅部は、定電圧電源、電力増幅部は、低インピーダンス電源にするなど、独自の工夫もしました。
能率の高い(110dB/W)ホーンスピーカーが直結で鳴らせるよう、低雑音、低歪率を追求しましたが、電力効率で責められるA級アンプを定格出力5Wとして、市販のA級、AB級、D級アンプに比べても、十分低い消費電力を実現しました。
アンプのうんちくならば、オーディオデザイン社のコラムを参照されると良いでしょう。コラム内での評価と同じく、自作A級アンプも、音源側の良否がはっきりする鳴り方で、八方美人的な良い音は出ませんでした。回路図は、メールで請求してくだされば対応します。
このアンプで、スピーカー音圧85dB(C)(ピンクノイズ)となる音量は、最大出力よりも、7dB下がったところで得られています。ピンクノイズでの値であり、通常の音楽ソースでのピークパワーでは、相当に大きな音圧に相当します。

実測例 2018/08/19
1W出力時のSN比
 平均値と実効値では1dBほど違います
 2.83V(8Ω1W) SN比 80kHzBW   2.83V(8Ω1W) SN比(A)

1W出力時のTHD+N(雑音歪み率) と THD(全高調波歪率) 同じような用語ですが、結果は1桁も違い、定格欄も正確に記述しないと駄目です。
 2.83V(8Ω1W) THD+N 80kHzBW 2.83V(8Ω1W) THD 80kHzBW

混変調歪率(80kHzBW)及び、同じ出力時の1kHzの雑音歪率 IMDは、ハイエンドアンプでも0.003%
 IMD SMTP 4:1 60Hz 7kHz     左と同じ1kHzでの、 THD+N(A) 3.5W出力相当
良い数字だけを書き込んでも信憑性が無いと思い、実測写真で紹介しました。2ch LT1115仕様 残留雑音 4.5μV(A) No,20171205B Lch
半導体アンプでは歪みが少ないので、多めの数値のTHD+Nで測定しますが、メーカーがTHD測定なので、参考になるようTHDですが、ゼロが多くなります。
 全高調波歪率特性(80kHzBW)ですがかなりの領域で0.0001%以下です。dB換算で、-120dB以下なので、ゼロ歪みとも言えます。シンプルな回路と、ペア特性をダーリントン接続単位で整合した電流増幅部で、アマチュアでも簡単に作れてしまいます。
フルレンジスピーカーがクリアな音で鳴ります。解像度が高く、これぞハイレゾアンプですが、こんな性能のアンプによるのであれば、スピーカーや、スピーカーケーブル、電源コンセントなどの、音質論の原点と成り得るでしょう。
音質の前に本質を極めないと、音質が不安定なままでの評価など意味が有りません。

1W出力時 自作A級アンプ(LT1115仕様) FFT解析

自作A級アンプ 1W出力時 8Ωダミー抵抗 FFT解析 
2018/04/11
3次高調波歪み(6kHz)が目立ちますが、プッシュプルアンプの本来の効用である、2次高調波歪みが確実にキャンセルされています。歪みは-100dB以下で、リスニングポジションでは、可聴レベル以下となります。

メーカー製B級バランス出力アンプ
メーカー製バランス出力 B級アンプ 1W出力時 8Ωダミー抵抗 FFT解析 2018/04/11
メーカー製B級バランス出力アンプは、4kHzの2次歪み成分が若干有り、3次高調波歪み(6kHz)は、A級アンプと同じぐらいです。雑音に関して、メーカー製バランス出力B級アンプの定格SN比は、120dB以上となっています。

A級アンプとB級バランスアンプ クロストーク比較 2kHz正弦波出力時
 2018/04/11
 クロストークは、1W出力時で、入力が無い方のチャンネルをFFT解析しました。入力は、機器が、接続されていると仮定できる、47Ωの抵抗を入れて行っていますが、入力開放では、もっと大きなクロストーク量になります。入力開放時は、自作A級アンプが、まわりの雑音が増えるだけで、クロストーク量は同じですが、メーカー製バランスアンプでは、クロストーク成分が20dBほど増加しますので、
信号源抵抗の高い音源は要注意です。この違いは、自作アンプがバイポーラOPアンプ低雑音動作のため、信号源抵抗400Ωとした為で、メーカー製バランスアンプでは、ハイインピーダンスFET入力の為、誘導電圧成分が増えた事によります
 それより気になるのは、バランスアンプなのに、クロストーク成分に、2次高調波の4kHzが有ることです。クロストーク波形を観測した時、波形の悪さに気付いていましたが、FFT解析でこのような結果となりました。2次高調波ならば、不快音ではなく、音に厚みが付加され、機種独特の音色となりますが、、これを、メーカーによる音質チューニングなどと茶化さない方が良いでしょう。信号経路と、電源の引き回しが単純なパワーアンプの方が、、クロストーク性能に利が有るし、モノラルパワーアンプであれば、もっと理想的です。
 2018/01/01
クロストーク波形で、上がB級バランスアンプ 下が自作A級アンプです。上は、高調波歪みと同様に音を悪くする事となります。下は、出力波形とは逆相なので、壁で反射する音と同じ位相となりますので、反射音の中に紛れ込んでしまいます。

小出力だから簡単に実現した一桁、μVオーダーの残留雑音
 最大出力は、マルチスピーカーシステムで、アンプ出力100W=0dBとして調整し、-20dB以上の音量は、10年間で一度も出していないという実績に基づき、-20dB(1W 2.83V)を中心に考え、作りやすさと、性能のバランスで、5Wに落ち着きました。この出力ですと、電源電圧は、±12Vで済みますので、消費電力も少なく、発熱を抑える事ができます。製作したアンプは、
残留雑音4.1〜4.8μV(A)12.6μV(80kHzLPF)  利得21dBです。パワートランジスタは、サンケンLAPT Ic=10A Pc=100Wの大型で、東芝低雑音トランジスタとで、ダーリントン接続し、ペア時の電流増幅率を合わせています。パワートランジスタのみで、単純にペアを作ろうとすれば、うまく揃いませんが、安価に購入できるドライブトランジスタとのダーリントンの組合せで、精密なペアリングをしました。完璧にペア特性を合わせる為、安くなったTrをふんだんに使い、ペア残りは、保護回路などに回せば全然OKです。±12Vは、電源の電解コンデンサが、16V耐圧となり、秋月の33,000μF(\450)が使用可能になり、コストパフォーマンスが非常に高くなります。
トランジスタ選択のポイントは、高い直線性の電流増幅率で、一昔前のPNP/NPNの組合せとは雲泥の差です。直線性の良さは、ペア特性の完全性を保ちやすくなります。
サンケン LAPT パワートランジスタ 2SA1186/2SC2837 pdfデータより
       2SA1186         2SC2837
上のパワートランジスタとのダーリントン接続に用いた 東芝 低雑音トランジスタ 2SA1015/2SC1815 pdfデータより
  2SA1015  2SC1815
 申し分の無いリニアリティです。A級アンプとしましたので、パワートランジスタには、0.6Aのバイアス電流が流れており、それを中心にスイングしますので、当然、高い直線性の恩恵が受けられます。MCヘッドアンプにもなる低雑音OPアンプの後を受けるドライブトランジスタは、少しでも低雑音を目指し、ヘッドホンアンプなどの定番、2SA1015/2SC1815を使用しました。特性表では、大電流を流した場合、電流増幅率が低下する事が見て取れます。故に、100W程度の電力までスイングするには、高いドライブ能力が必要となります。
 大出力アンプは、電力増幅素子をパラ接続しますので、シンプルさを欠き、市販されているパワーアンプの実測結果や、カタログ数値も、それほど高性能ではありません。又、高利得となり、残留雑音も多くなります。単純に、大出力を求めなければ、利得も少なくでき、その分、残留雑音は激減します。アンプの雑音は、初段の増幅素子で決まり、同じ増幅素子の場合、100Wアンプの残留雑音が100μVであれば、1Wアンプならば、利得が10分の1となり、10μVとなります。家庭での、スピーカーへの入力は、およそ0.1W程度なので、1Wでも音量不足にはなりません。能率が110dB/Wもある、ホーンスピーカー直結駆動には、残留雑音が大きいハイエンド大出力アンプよりも、低雑音小出力アンプの方が適しています。
 D級アンプが、高効率を謳いますが、有名なKシリーズの無信号時消費電力は、カタログ値で120VA、実測値で、100W以上有りました。自作A級アンプが、33Wなので、3台でマルチアンプとしても、D級アンプ1台よりも、消費電力が小さくなります。しかも、音量を上げても、A級増幅なので、電流が変化しません。2018年版のA級4chアンプでは、消費電力が52Wなので、ステレオ時104Wで、出力が変化しても、消費電力は変化無し(実はこれが、A級アンプのメリット)です。合計8台のアンプが稼働してもこの消費電力は、これぞ高効率ではないでしょうか。
 パワー回路の電源整流は、秋月特製 超低損SBRブリッジ(スーパーバリヤーD)で、順方向電圧は、ショットキーバリヤーの半分です。これにより、信号電流に与える影響を少なくしています。平滑コンデンサのリップル電圧を観測すると、そこには、小さい値ですが、アンプ出力と同じ波形が重畳していおり、低損失ダイオードは、性能向上に役立つ部品です。特殊部品を使用しないで、全て、ネット通販で入手できる部品で製作し、その主な入手先は、秋月、マルツなどです。LT1115は、どこかのサイトに、ドンシャリと評価が出ていましたが、これを気にする事はありませんでした。DACや、電子ボリュームなどで、性能アップした時、真鍮系の音がどんどん変わってくる事に気が付いていましたので、ドンシャリが悪い傾向では無いと思います。
音質感は、極めて高い分解能と、余韻に安心して浸れるという表現としておき、小音量にめっぽう強いので、音量を落として聴けるようになりました。コネクタ類は、入力がXLR、出力は、ノイトリックのスピコン+カナレ4S6で、完全プロ仕様とし、入力ボリュームも廃しており、接触不良皆無です。ケースは、タカチOSシリーズで、厚さ2mm以上のアルミをふんだんに使用しておりますが、決してお安くはなく、アンプ製造コストの半分を占めています。非磁性体にこだわり、、真鍮ネジの取付では、泣かされました。出力リレーは、保護回路成立の為に、必要不可欠で、良否は、歪率測定で判定します。
 民生用パワーアンプのスピーカーターミナルは、手締めのネジ式が圧倒的に多いのですが、どんなに強く締めても、時間が経てば、緩みますので、定期的に締め直すと良いでしょう。緩まないナットも各種ありますので、スピーカーターミナルに組み込むと良いでしょう。
ロック機構が無くて、摩擦だけに頼っていますので、ラチェットのような緩み止め機構で保持して、リリースレバーで解除できれば良いと考えます。プロ音響では、確実にロックするスピコン仕様のアンプやスピーカーが有ります。

8台20ch分製作し、製造面での安定度を確認し、低雑音、低歪率性能を実証 LT1115x4台 OPA1611x2台 OPA1612(LF) OPA1611x3chの4ch仕様2台
 アンプは、高抵抗なボリューム内部で起きる、浮遊容量による、周波数特性の変化を避けて、入力ボリュームは有りません。LT1115仕様が20.8dB OPA1611仕様が15.7dBの固定とし、様々な用途に対応できるようにしました。
20ch製作して、均一な性能が得られれば、アマチュア作品としては、大成功と言えます。製作過程で、アースポイントを3mm真鍮ビスで行っていましたが、歪率測定では、ここが大きなポイントで、緩ければ、確実に測定結果に反映されました。最終的に、4mm真鍮ビスとリン青銅歯付きワッシャー、リン青銅スプリングワッシャーに統一しました。ステンレスでも非磁性ですが、電気抵抗が1桁大きく、リン青銅の製品を、モノタロウ−
大阪魂で入手できました。ホームセンターには絶対に無い物で、価格も手頃で、助かりました。
電気性能は大いに向上しましたが、電源トランスの動作音が意外に大きく、汎用部品なので、ここは我慢といった所で、トランスとシャーシ間に1mm厚の板ゴムを挟んで、振動低減の対策をしました
電源トランスの動作音低減のために加工した1mm厚板ゴム 4φ穴は、皮ポンチで開けます 
2018/05/01
 電源トランスHTR2005用に加工した板ゴムの写真です。HTR2005は、20V中間タップ付き2回路で、OPアンプ、保護回路用の正負電源と、ミューティングの電源検出とで使用します。電流増幅パワートランジスタ部は、別トランスで供給し、電圧増幅部とは独立した電源としました。
電圧増幅部が、別になったので、3端子レギュレーターによる定電圧電源とし、OPアンプの性能を引き上げています。パワートランジスタ用電源部は、リップルが多いのですが、定電圧電源で安定なOPアンプ出力で、しっかりドライブされますので、低雑音が、簡単に実現できます。
秘密をひとつここでバラすと、OPアンプへの電源供給に、デカップリングを一段増やして、よりクリーンにしようとしたら、かえって残留雑音が増えてしまいました。ここでの工夫が、低雑音を実現できる元になっています。ここを読まれた方は幸運でしょう!

大出力アンプの欠点(例外として、YAMAHA MX-10000)
 車もオーディオアンプもひたすら巨大化して、豪華さを強調していますが、
ジャストサイズで高性能で有ることの方が望ましいと思います。車がグローバルサイズといっても、日本の道路は、生物のように成長しませんので、結局、田舎道では邪魔者にすぎません。同じく、オーディオアンプも同様で、400W〜1kWと最大出力を誇っても、家庭では、85dBの聴取レベル止まりで、1Wもあれば十分です。用もないのに、大きな残留雑音を聞かされても、高額なアンプなので我慢して使っているというのが実情でしょう。高出力アンプだから高い駆動力という表現を見ますが、電圧が有って、電流が流れ、従って電力(仕事)となるのですから、アンプの違いで、オームの法則が変わってしまう事はありません。ローインピーダンスへの対応力というくだりも、確かに、市販スピーカーでは2Ω台のインピーダンスとなるスピーカーが実在します。これを、8Ωのアンプで駆動できないという迷信が有るようですが、アンプは定電圧駆動ですので、このような低い負荷では、電流が多く流れるだけで、8Ω負荷で許容される電流値までは、どんな低いインピーダンスの負荷でも使用できます。電力は電流の2乗x抵抗なので、許容出力が、2Ω負荷なら、8Ω時の4分の1になるだけです。例えばアンプ出力が100Wであれば、25Wまでは普通に使用できるし、この範囲で、特に歪みが多くなることもありません。先ほどの、平均聴取レベル85dBであれば、25Wでも過剰と言えます。ただし短絡は、別で、電流は電源の能力一杯流れ、とても危険な状態となります。

 有名なハイエンドアンプが、大出力にもかかわらず、2.83V(8Ω1W)でのSN比を表示し、その値は85dBです。最大出力時400WのSN比に換算して、111dBとなりますが、どうみても良い数値ではありません。しかし、このハイエンドアンプを購入して、測定する事はできず、真相を確認する手段もありません。本当に良い音なのか、それが、スピーカーを豹変させる程の鳴りっぷりなのか、真相は闇の中でしょう。いわゆるプロ音響界における、高級品に数々触れて、アンプとは、このような物であるだろうという、概念はおおよそできています。そうした中で、自家用アンプを製作するのに、重視したのは、実用域での性能の良さです。MCヘッドアンプにもなりうる1nV以下のノイズ性能であるOPアンプが数百円で購入でき、その結果として、2.83V時のSN比は、110dB(A)、THD+N 0.00033%(A)、とハイエンドアンプでも実現しない高性能になりました。
低雑音にこだわるなら、不平衡が有利で、完全な対称性が命となる、複雑なフルバランスアンプ(平衡)は見送りました。A社のアンプ解説で、リニアリティの良い5W分を1組のパワートランジスタに持たせているからわかるように、1組5Wのみで、シンプルにして、高性能を得ました。オーディオメーカーも本当の所と、商品としての魅力の狭間でお悩みとは思いますが、企業が存続する為の努力も、大いに評価しておきたいと思います。

引用資料 TI JAJT010によれば、OPアンプのノイズフィギアは、実測値で 非反転11.5dB 反転13.0dB 完全差動30.6dBとなっています。
 MX-10000について 出力250W(8Ω)時 THD0.001% SN比132dB 残留雑音10μV 重量43kg A級アンプで、20年前に、例外的に存在しており、現在でも高値で取引されているようです。残留雑音については、同社CA-2000等でも、低い値を実測していますので、実現可能でしょう。現代では、このようなハイスペック製品は、見あたりませんし、メーカーもこのような詳細を公表していません。


スピーカーの入力とアンプの出力の関係
 You○○○○などの動画や、ネット記事で気になるのは、ハイパワー信仰と、そちらへ誘導しようとする根拠の無い論説です。例えば、10W入力と100W入力のスピーカーが有れば、100Wの方がパワフルだろうと考えてしまいますが、我が家の102dB/Wのスピーカーと、82dB/Wの市販小型2WAYスピーカーを比較した場合、1Wで、102dBのスピーカーを鳴らした音量と、100Wで82dBのスピーカーを鳴らした音量は同じです。古典的な高能率SPに慣れた人から見れば、音が小さくなって壊れているとさえ思えるほどの音量しか出ないのが、最近の小型スピーカーです。
 家庭での平均聴取レベルは、85dBを越える事は滅多になく、それに要するアンプ出力は0.1Wです。すなわち、0.1W出せば、事が足りるのですが、何故かピークマージンを考えて100Wやそれ以上のアンプでないと不安を感じる人が多いのではないかと思います。その不安をあおるように以下の説明には驚きました。メーカーの営業さんは、このような説明をして、大出力アンプを是としてきましたが、確かに、大出力アンプでは、大振幅でも綺麗に出力が出ますが、小出力も、頭が切れる範囲以内までは、同じように綺麗に出力が出ます。そして、図のような事態になったら、○部分が発生し、これを原因として、奇数次の高調波が発生します。そして間違った解説 
平坦部で直流が発生 ? と続きます。しかし、平坦であっても、上下均等なので、これも交流であり、直流成分は有りません。奇数次高調波が増えるだけです。この部分を直流と称して、直流が流れ、ユニットが張り付き、焼けてしまうから小出力のアンプは怖いという説明です。実際のところ、ホーンツイーターに矩形波(真四角な波)を直接入力しても、焼ける事はありません。焼けるのは、長時間の過大電流による温度上昇によってで、入力した電力に関係しますす。その電力の加え方で、連続正弦波と、ピンクノイズでは、差が出ます。連続正弦波に対しては、耐入力が小さく、ハウリングなどで、ツイーターが飛びます。アンプによっては、クリップ時に発振する物があり、耳に聞こえない高周波で、音も無く壊れる事もあります。その他に大出力アンプを通電中に入力を接続した際のショックノイズでも焼損します。普通に85dB程度の音量ならば、アンプ出力の大小が破損につながる事はありません。
丸まっていても、切れていても0Vを上下対称にに挟んでいますので、直流成分はありません。

 次にスピーカーのインピーダンスと、アンプの定格負荷インピーダンスの関係で、スピーカーを、抵抗器のように、抵抗一定とみなし、直並列の計算をする例です。これは便宜上そのような計算をするだけで、スピーカーの公称インピーダンスは、低音からスイープして、低音域の山を越えて、一番インピーダンスが下がった時のインピーダンスであり、一定ではありません。大半の周波数で、それよりも高いインピーダンスになります。TV番組内でお馴染みのEV SX300は、100Ω以上の帯域があり、それでも表示は8Ωです。ただし、リボンツイーターでは、ほとんどインピーダンス変動はありません。それ以外に、このようなインピーダンス変動を嫌い、並列に補正CRを付けたスピーカーもあります。
 まとめて言えば、アンプから見た負荷インピーダンスは、ある一点の周波数(300Hz前後が多い)にのみ、定格値どおりになり、定格8Ωというアンプでも、計算上2Ωのスピーカーを取り付けても普通に鳴ります。同じボリューム位置でも、8Ωより大きな音量になりますので、迫力が有るなどと勘違いしないで下さい。アンプが出している電力は、ボリューム位置とは無関係で、あくまでも、音の大きさに関係します。当然音が大きく感じられれば、アンプの出している電力は大きくなります。

 ダブルボイスコイルウーハーというのが、カーオーディオ用であるそうですが、2Ωx2なので、並列では1Ωで、使用できるアンプが限定されるという事も、間違ってはいませんが、4Ω定格アンプでもちゃんと音は出ます。調子にのって出しすぎると、回路の抵抗が、耐電流不足で焼けたりしますが、アンプが過熱しなければ、問題ない場合もあります。ダブルボイスコイルにするぐらいなら、ウーハー2個の方が、良いであろうにと考えてしまいます。

大出力アンプ特性 実測例
 
2017/10/09
メーカー製 出力380W+380W 重量38kg 大出力パワーアンプの歪率実測結果 0.01W時0.02%越えです。0.01W時で0.01%を切るか切らないかが、解像度の目安と思いますが、最近は、こういった測定結果が公表されず、スペックと、音質が別物という噂で、代用されています。
THD+N特性では、歪率は、出力増加と共に、直線的に下がり、性能限界から暫く横ばいが続き、上昇が始まってクリッピングポイントで一気に上昇します。SN比の良いアンプでは、斜線部が下がります。自作アンプサイトの結果提示では、THD特性との混同が見られますの、注意して下さい。

フルバランスと真空管の呪縛
 最近のオーディオアンプでは、フルバランス+D級パワーアンプが発売されるようになり、各社、異口同音に、ノイズの大合唱です。少し前は、ハイレゾでした。録音用マイクロホンが20Hz〜20kHzという帯域特性であるにもかかわらず、必要が無い高周波特性を機器に求め、変な理屈がまかり通っていた気がしていました。ハイレゾとは、高解像度の筈で、これには、低雑音こそが必要条件で、超音波がスピーカーから出ていても、良い音の保証は有りません。これに付随したのが、
スピードで、速度という物理量ではなく、感覚量としての意味は、不明です。
 そもそも、フルバランスを必要とするノイズが日常に有るのか、その存在の真偽を問いたいと思います。環境ノイズでみると、私のオーディオ環境では、数mの距離で、6600Vの高圧線が通っています。低圧線ならば、蜘蛛の巣のように、機器に接続されています。AM放送電波も、スピーカー回線に直接乗っていますし、PCのLANケーブルに、Wi-Hiの電波、おまけに、同軸デジタルの遠慮無しの放射ノイズが有ります。極めつけは、スイッチング電源使用のPCオーディオをメイン音源としていますが、スピーカーからは、そのようなノイズは聞こえません。

 低雑音増幅でネット検索すると、計測用増幅器に辿り着きますが、そのスペックを見て、平衡入力の方が、雑音が多いという事に気が付きました。一体これは、どういう事なのか、音響の常識は何だったんだろうと思いました。確かに、マイクロホンは、ローインピーダンスのバランス伝送で、数10m引き回してもノイズは聞こえず、低雑音です。しかし、アンプは、伝送された信号を受ける側なので、伝送経路のノイズは、アンプスペックには無関係で、アンプノイズは、理論的に、平衡入力の方が大きくなります。平衡伝送のメリットは、オーディオの大敵、交流電源ノイズの打ち消しにあり、伝送距離が短く、シールドが適切であれば、不平衡でも、ノイズで困ることは有りません。バランス伝送時、ノイズの打ち消しが有効に行われるには、伝送の対称性(平衡度)を保つ事が重要です。伝送線双方に同じノイズが乗らなければ、かえって打ち消しができず、問題になってしまいます。アンプ内部の場合、信号2ラインに対して、完全な対称性を保つ必要があり、網の中で、きっちりと捻られた2本の信号線のような訳にはいきません。とはいえ、MOS-FET D級アンプでは、所定の耐ノイズ性能を得るには、ノイズ対策に、フルバランスも有りでしょう。ノイズ発生源の少ないアナログアンプでも、
FETのゲート回路等の、インピーダンスの高い部分は、シールドに注意する必要が有りますが、バイポーラTrのようにインピーダンスが高くできない物は、逆に、あまり心配する必要はありません。
 バランス入力でXLRコネクタが使用されますが、不平衡でも、XLRコネクタは、接触不良が少ないという利点が活かされますので、積極的に使用したいものです。接触不良は、オーディオの大敵で、高調波歪みは、かなり許容できますが、接触不良の音は、一発でアウトです。中古オーディオアンプでは、高い確率で、出力リレー劣化が有り、大音量が入るまで、接触不良するアンプが多く有ります。又、大出力に適合するリレーは、小出力が苦手で、新品リレーでもすぐにオーディオ性能が劣化します。ある高級機では、MOS-FETで無接点化して、これを避けている物もあります。
 真空管アンプ、半導体アンプ、PWMアンプの音質比べが、散見されますが、それぞれ出力インピーダンスが違い、
スピーカー実負荷では、周波数特性が、スピーカーのインピーダンス特性をトレースしたものとなり、出力インピーダンスが小さほどフラットになります。周波数特性も音質感に重大な影響をを与える筈で、真空管アンプでは、2dB以上の低域ブーストになります。変化方向が、フレッチャーマンソン特性に類似する方向となり、好ましい音質とはなりますが、出力インピーダンスの低いアンプでも、周波数特性を同じにすれば、同じように聞こえます。比較動画などでは、このような配慮がなされていません。真空管アンプで、50CA10と6336Aの比較をした事が有り、低インピーダンスで、しかもCSPPの6336Aを期待したのですが、半導体アンプに近くなり、特徴が薄まってしまいました。暖かい音とか、硬い音という表現は、楽器の種類により、個性が違い、一律に、暖かいとか、硬いという表現は、適切ではありません。解像度の高いアンプになれば、定位感も向上し、残響もクリアです。シンバルはより硬く、木管楽器は柔らかにで、対比が際立つほど良いシステムと考えます。
 オーディオは趣味の世界なので、真空管サウンドを否定しませんが、Hi-Fiからは逸脱します。クリアな高音は、動作電流が少ない真空管アンプのメリットで、トランスの歪みによる豊かな低音も魅力的です。それに対して、アナログ半導体サウンドは、音数で、遙かに優るでしょうが、歪みの少ない低音の処理に一考を要します。音質=真空管>バイポーラトランジスタという宣伝から、アンプでは、疑似真空管=MOSFETが多くなりましたが、入力容量7100pFと、
真空管300Bの8.5pFとは大きな違いが有り、MOS-FETをパラレルプッシュプルで使用すれば、更に、入力容量が大きくなってしまいます。入力インピーダンスが高いから、前段に影響が少ないという解説は不適切で、ドライブ段のエミッタフォロアは、コンデンサを駆動するのに、大忙しです。真空管の呪縛から逃れられず、苦しい言い訳に聞こえます。

商用電源の実態と、アンプ電源のクリーン化はこちら

D級アンプの音質
 少なくとも、ピュアオーディオという世界とは無縁の物で、周波数特性は、不満が無く、確かに高音も、はっきり聞こえていますが、そこに紛れ込んだ中音が聞き取りにくいと思います。ドームスピーカーと、ホーンスピーカーの音の違いと良く似ています。D級アンプが良い音と表現する場合、まずやり玉に挙げられるのが、A級アンプの発熱の多さと、効率の悪さでしょう。しかし、効率がよい筈のD級アンプの実際の待機電力を測定したら、びっくり仰天します。効率が良い筈のD級アンプが、100W以上の電力を消費しながら、スピーカーを0.1Wの音量でで鳴らしているのが、実際の使用状態です。商業的には、目新しい物が価値を持ちますが、そこには、消費者への、欺瞞が潜んでいることを考慮しなければなりません。大規模商業設備では、発熱が少なく、スペース効率が高いD級アンプは最適な選択です。しかし、ホームオーディオ用途としては、それらの利点は、何の役にも立ちません。0.1Wの音量で、最高の音を求めるのなら、小出力A級アンプは、最高の選択になるでしょう。
D級アンプの音質比較に純A級アンプが登場
 昨今の能率の悪いスピーカーを鳴らすには、数100Wのアンプが必要なのは事実で、純A級アンプでは相当に無理な注文でしょう。能率を下げるのは、小口径で、低域特性を欲張るからに他無く、国産ウーハー裏側に、鉛のウェイトが有った例も有ります。良い音のアンプの代表格は、やはり、アナログ純A級アンプでしょう。電源コンセントや、電源ケーブルに音質論を展開したり、クリーン電源が必要と説いたりですが、純A級ならば、電源電流は一定で、信号量による電流変化がない(エンジンで言えば、一定回転で走行)動作をします。これは、電源コンセントやケーブルに負担を与えないストレスの少ない動作です。疑似A級では、電流が変化しますので、この観点ではアウトです。アンプとして理想だからこそ、D級アンプの製品テストの比較対象に登場し、その良否を検討するという事でしょう。純A級アンプは、古典的な高能率スピーカーを鳴らすには、最良の選択で、D級アンプの平均的なスペック 歪率0.1%(60dB)とは、2桁違う歪率0.001%(100dB)は、繊細な音の表現を可能にします。


マルチシステム開発ヒストリー  〜   デジタルミキサーが出発点となり、A級アンプにまで至る
 2004/12/26 adat 8chデジタル伝送(48kHz24bit) と、PCM48kHz、96kHzの比較実験を行う

2002〜2008年
 96kHz24bitハイレゾ音源 デジタルミキサー活用 CD自主制作 マルチアンプ駆動実験まで 最初は中級オーディオファン

 オーディオは、かつての隆盛期を知る者として、現状は非常に寂しいものとなっています。かく言う私も、2008年(平成20年)までは、15インチ3WAYスピーカーを、MOS-FETプリメインアンプで、好きな音楽を聴くという、中級オーディオファンで、振動や、電線の音の違いは、頭が痛くなるだけで、百害有りと、関わらぬようにしていました。
2002年
、CDとは次元の違う(今で言うハイレゾ)、96kHz24bitデジタル音源を得る為に、UA-5を購入し、efuさんのWaveSpectra、 WaveGene等のソフトを駆使して、パソコンとの関連を研究。縁有って、アマチュアライブのPAを手伝うようになりました。馴染みの楽器店で、中古デジタルミキサーProMix01を購入し、その性能に触れてみました。スチューダー録音卓のように、モーターフェーダーで、一気にシーンチェンジできる事に圧倒されました。48kHz20ビット機でしたが、デジタル出力を、PCでデジタル録音し、ライブCDを作って、演奏者にプレゼントしました。これにより、デジタルミキサーの将来性が有望と思い、時代に乗り遅れぬよう、2004年、96kHz24bitデジタルミキサー01V96V2(当時\250,000)を新品で購入し、その実用性などの研究を行いました。コンデンサマイクや、マイクスタンドも買い求め、8chデジタル伝送adatも使用してみました。2005年には、録音した24ビットマスターから、CDを制作。勿論、デジタルミキサーは、良い所ばかりではなく、運用レベルを下げたとき、ギザギザの出力となる体験もしています。このような不都合は、なかなか表面化しませんが、実際に使用して、初めて知り得る情報であろうかと思います。この体験がきっかけとなり、デジタル音源を MAX=0dBFS のままDA変換し、アナログ段階で、パワーアンプに必要とされる音量を確保するという音量調整システムを採用する事にしました。
 2008年頃は、小型スピーカーも各種所有するようになって、それらの周波数特性や、出音のFFTによる歪率測定を行っていました。その結果、小型スピーカーは、再生帯域の何処かで、必ず歪みが多くなる所があり、大型スピーカーとは差が有る事がわかりました。
 仕事が、PA機器修理から音響ホール保守にシフトしていった結果、SR用スピーカーや、その駆動形態に触れることができました。ホールでは、15インチのウーハー、HFドライバー+ホーンの2WAY構成が多く、大半が、マルチアンプ駆動されていました。キャノンコネクタ、ノイトリックスピコンなど、家庭用オーディオとは違う、プロ現場ならではのパーツと、関わるようになりました。この時まで、マルチアンプ駆動と、LCネットワーク駆動では、同じスピーカーを鳴らすのだから、さしたる音の違いが無いと考え、自家用スピーカーは、1台のプリメインアンプによるLCネットワーク駆動でした。
 使用していたTOA 380-SE 1984年製で、20年以上経過しており、そろそろ引退時期と考え、スピーカー入替前に、折角、3WAYマルチ可能な仕様だからと、その実験を行いました。実験は、聴感だけの判断ではなく、測定器を使用して、正確なレベル判定できる事が、マルチアンプシステム構築には必要不可欠ですので、その手法開発から着手しました。その結果、周波数が変化しても、振幅が変化しない、ワーブルトーン音源を用いる事で、安価な交流電圧計(BW=20kHz以上)でも、正確な音量レベル測定が可能になりました。WaveGeneで1オクターブバンドと1/3オクターブバンド幅の2種を作り、実験に使用しました。一般的には、ピンクノイズにて、専用測定器となるのですが、ホールでの音響測定にて、積分時間で測定結果が変わるなど、その曖昧さも熟知しており、アマチュアでも扱える安価な測定器で、スピーカーのバランスが取れるようになりました。
2008年末 ウーハーにディレイ(遅延)を掛け、音の変貌ぶりに驚く
 廉価な、CX3400を入手して、実験を開始。CX3400は、LFchにディレイが掛けられる仕様でしたので、配線が済んで、試聴段階で、ディレイを操作してみると、かなり音色が変化し、ある所で、パット明るくなるような箇所が有ることに気付きました。この後、しばらく、この変化を確かめるように、色々と試聴をしてみました。大きく変わったのは、ピアノの音で、リアリティが出たという事と、シンバルの音が、
JBLのような分厚い音に変わったという事で、これは驚きでした。曖昧なアナログディレイでの変化ぶりから、デジタルディレイならばもっと正確な最適値が、ツイーターを含む全チャンネルに設定できると考え、その仕様を満たすDCX2496を2009年早々に入手しました。DCX2496は、デジタル入力がプロ仕様のAES/EBUなので、フォーマット変換用としてSRC2496をセットで購入しました。
この時のSRC2496は、アナログ入力が逆相なので、キャノンの2,3を逆にして使用しました。その後に入手した物2台は、正常な極性に改善されています。SRC2496は、デジタル入力が、各デジタル出力に出ますので、フォーマット変換以外に、分配器として使用できます。ワードクロックで同期を取れば、複数台を並列使用できます。(同一空間で鳴らさなければ、ワードクロックは必要有りません) 3台使用中
2009/04/14 2波トーンバースト使用の遅延実験
2009年 デジタルチャンデバで大きく変貌
LCネットワークを捨て、DA変換 → 6連マスターVR → パワーアンプ → SPユニットへ直結

 2009年は、年初のDCX2496導入により、システムが大きく変貌しました。メインの3WAY SPは、LCネットワークとアッテネータを取り外し、SPまで直結としました。0.5Ωと接触抵抗が大きいフォンプラグも、接触抵抗が低いスピコン入力に改造し、内部配線は、LFとMFを4S6にて等長で接続しました。20kHzでの再生レベルに難が有った、ツイーターは、FOSTEX T90Aを外付けして難を解消。同時進行で、アルプス製モータードライブ式6連ボリュームによる、マスターボリュームを自作し、パワーアンプの音量設定をシンプルなものとしました。この時のシステムでは、-25dB以上の音量になると、急激にやかましい感じがするシステムでしたが、常用音量では、高解像度の音が出ていました。
2009年11月
には、時々歪みが出るパワーアンプの問題点が、古くなった出力リレーが原因であることを解明し、所有アンプのリレーをG2R-2-AULに換装して、音質の不安定さを解消。30kHz超となった高域再生能力とバランスする為、超低域を、18インチウーハーを加えた4WAYシステムとして、現在にまで至るマルチシステムが完成しました。最初は、SPユニットのタイミング調整は、2波のトーンバースト波でしたが、よりシンプルな1波のトーンバースト波にしました。このようにして、捨てるつもりのスピーカーが、全く最新の音へと変貌しました。大金を使わなくても、庶民レベルの予算で、ホール音響(保守点検で日常的に接している)をも凌ぐ事が可能となり、この感動と実現手法を皆様に発信する為に、ホームページを充実する事となり、現在に至っています。
この時の4WAYシステムは、
100Hzあたりが、痩せているという宿題を残していました。
原因として、
1.ホールのような大空間と違い、狭い居室では、定在波の影響が大きく出る。
2.リンクウイッツライリーフィルターのクロスポイント合成特性は、低域ほど痩せて測定される。(クロスオーバーポイントで位相が反転するので、2ユニット間の位相のズレが低域ほど顕著に測定結果に現れる)
3.マルチアンプ駆動の為、ネットワークコイルを外したので、ウーハーの高音域が強調されるようになった。
4.アンプまで低インピーダンスで接続したので、ダンピングが良くなり、ボン付きによるエネルギー感が無くなった。
等々の理由があり、この時は、問題に深入りすると、本筋を見失うとの判断で、解決を先送りする事にしました。
2016年に、一つの解を得ました。この宿題の解

2010年 アンプ機種統〜アナログ6連ボリュームに代わり、6連電子VRを製作
 このように、どっぷりとオーディオの世界に再び浸かってしまいましたが、機材を全て新品で購入していては、財布が保ちませんので、あまり進歩していないアンプは、ネットオークションで安上がりに揃える事にしました。パワーアンプは、重厚長大で、しかも割高でしたので、プリ部と、パワー部が分離できるグレードの、プリメインアンプ中で選ぶ事にしました。
 まずは、手持ちのアンプと合わせる為に、SONYのMos-FETアンプを入手、安価で短時間に揃える事ができました。Mos-FETアンプの次は、オーソドックスなバイポーラトランジスタアンプという事で、オーディオの足跡を参考に、手頃なアンプを求めましたが、人気機種は、かなり高額で、落札も難しく、少し仕様落ちの
SANSUI AU-α607XRを落札しまして、性能比較を行いました。艶っぽい音のFETアンプに対し、低雑音で高解像度の607XRとかなり迷いながら、4WAYマルチアンプシステムは、SNが良い607XRで統一する事としました。現在までに、607XRは、6台、MR、NRAがそれぞれ1台で、合計8台入手しました。607XRは、バランス出力であり、これに相当する現行製品を購入していたら、かなりの金額になります。
 2011年
は、電子ボリュームIC PGA2311PAにより、6連ボリュームを製作しました。アナログボリュームと比較し、ギャングエラーと、クロストークが少ないので、音量の精密な制御が可能となり、-40dB以下の微少音量でも、明確なステレオ定位が得られるようになりました。アナログボリューム時の、-25dB以上で音がうるさくなる現象は、電子ボリュームを実用化している段階で解消され、-16dB程度まで上げても、大丈夫となりました。音量ステップは、0.5dBでかなり正確です。
2013/06/17 真空管式プリアンプCL35Uチェック中 ヒーターDC点火で、質の高い製品でしたCL35U ヘッドホンアンプの改良はこちら
2012年〜2014年
Mos-FET、バイポーラTR、真空管、スイッチングアンプ(デジタルアンプとも言う)の各方式と、スピーカー負荷との関係を熟知 理想の点音源とされる同軸2WAYスピーカーを3組入手

 
2012年にて、マルチアンプシステムは、ほぼ完成し、アンプと、マルチシステム用SPユニットの購入も一段落しました。マルチの次は、理想の点音源を体験したいと思い、2012年暮れ、KEF製同軸2WAYスピーカーQ15を入手し、マルチシステムとの比較を行う。同じ頃、アナログレコードを大量に譲り受け、デジタル保存。LUX真空管アンプMQ60の修理を行うチャンスがあり、真空管アンプの音質や物理特性などに触れる。デジタルパワーアンプ(スイッチングアンプ)も、音質や物理特性のデータを収集し、各アンプ方式を比較。
2014年
は、KEFのQ70も入手し、現在の高級品スピーカーレベルの4WAY構成を味わうことが可能になりました。同軸2WAYの元祖TANNOYの12インチスピーカーも3台入手でき、うち1台は、高音ユニットの磁性流体交換を行いました。同軸2WAYも、ホーン、ドームの2方式を比較できるようになり、これらと、4WAYマルチシステムとの比較もでき、常人とは異なった体験ができたと思っています。一般には、理想的な点音源再生と評される、同軸2WAYですが、リスニングポジションは、センターから少し離れると片寄りが顕著になります。同軸2WAYの3システムを交互に使用できる環境での検証の結果、センターで聴かなくても、定位が安定しているという、評価は正しくありませんでした。それと比較して、直線上にSPユニットの中心を揃え、ホーン開口面も揃え、リスニングポジションへの各ユニット音の到達時間を整合した、4WAYマルチシステムの方が、定位が安定しているエリアが広く、どっしりとしています。ホーンツイーターは、リスニングポジションにおける、耳の高さに設置すると良い結果が得られます。奇数次歪みが多いドームタイプ同軸2WAYは、ニアフィールド用、距離が取れる場合は、奇数次歪みの少ないホーンスピーカーが優位と考えるべきでしょう。

2015年〜2016年
SPシステムもほぼ完成で、仕上げにオーディオアナライザーを入手し、セラミックコンデンサーによる悪影響を検証 その結果より、チャンネルデバイダーを改造

 2015年になると、自家用スピーカーシステムは、落ち着いて使用できるようになりました。業務のキャリアアップの為、自家用でオーディオアナライザーVP-7722Aを入手し、自己所有のアンプや、チャンネルデバイダーなどの歪率、SN比測定などを行いました。更に、APのアナライザーも使用する機会に恵まれました。このような測定器が有れば、、ゼロの数を追いかける、測定マニアになりそうに思えるのですが、そうでは無く、オーディオアナライザー導入の成果として、機器に使用されていた、セラミックコンデンサーによる、歪率特性悪化の実態把握と、改造による特性改善にまで踏み込む事となりました。
セラミックコンデンサーによる歪率特性悪化とは
 音響機器のTHD+N歪率値は、出力が上がるにつれ、低下していきますが、オーディオ信号が大きくなると、途中から反転して、歪率が悪化する機器に遭遇しました。これを解析してみると、音声回路中のチップタイプの積層セラミックコンデンサーに原因がある事が判りました。コンデンサ歪みでネット検索すると、DC電圧がかかると容量が変化して歪むという解説も多くありますが、全く直流がかかっていない回路での測定結果であり、この説明では不十分です。コンデンサに交流信号を通すだけで、歪みが発生している事実が重要であり、その原因を取り除く事は、純粋なオーディオ環境構築に、重要な作業です。問題を発見した時のコンデンサの容量は2200pFでしたが、470pFでも発生することがわかり、以後のコンデンサに対する考えは大きく変わりました。動作原理上から部品を吟味するのではなく、実際の測定結果から判断するのが、この問題を防ぐ方法です。最近に秋月で購入したMLCCタイプ積層セラミックコンデンサ47pF、220pFがそのような歪みが発生せず、同じタイプの0.1μFでは盛大に歪みが発生します。このように、測定しなければ判らない事にも遭遇しています。是非とも・・・だからという決め付けではなく、必ずデータを取ってみる事が最善の方法かと思います。小容量コンデンサでは、マイカコンデンサもどうかと思い、62pFと100pFを入手し測定を行いましたが、フィルムコンデンサよりは、やや劣るような歪率性能でした。47pFのフィルムコンデンサなる物も入手しましたが、こちらは全く問題有りません。銅箔タイプのスチロールコンデンサも測定しましたが、通常のスチロールコンデンサとの違いは全く有りませんでした。
きっかけになったチャンネルデバイダー歪率測定結果 
2015/12/01

オーディオ信号がセラミックコンデンサを通過する事で、0.1V以上の出力では、歪みが上昇しています。本来は、10Vで、0.0008%ぐらいが見込まれます。ただし、OPアンプのVccピンのデカップリング用0.1μFは、セラミックコンデンサが最適なので、誤解しないでください。

フィルムコンデンサ使用POST-LPF回路

 デジタルチャンデバ歪率特性が、想定より悪いので、これを改善するため、別基板で、フィルムコンデンサを使用したPOST-LPF回路を、機器内部に組み込みました。この結果、16ビットCDの音質向上と解像度がアップしました。真鍮楽器の響き具合も、金属らしいリアルさを増しました。廉価でも、基本設計がしっかりしている、DCX2496に、改造を施したとはいえ、ここまで踏み込みました。
 
2016年SLFで使用しているアナログチャンネルデバの改良を行いましたが、フィルムタイプのチップコンデンサーを手作業で半田付けする事が、非常に難しい作業であり、思うような結果が得られず、別基板で70Hzフィルター回路を自作しました。ステートバリアブルフィルターですが、24dB/octの解説はインターネットでも非常に少なく、http://park8.wakwak.com/~hilo/audio/diychandiv/lr4chandiv.htmを主に参考としました。最終的な回路設計シミュレーションは、Tina-TIです。DCX2496−電子ボリューム間がDC直結ですので、アナログチャンネルデバイダーもDC直結とする為、FET入力のOPA2134を使用しました。これにより、温度ドリフトが非常に少なくなります。オフセット調整が有れば良かったのですが、回路簡素化の為、オフセット調整は、パワーアンプで行いました。70Hzフィルター回路の性能は、残留雑音が、7μV前後で、SN比は、+4dBm時で、103dB以上 歪率も0.001%以下となり、満足できる結果となりました。通販で購入した一般品だけで、これだけの性能を出せますので、腕に覚えの有る方、チャレンジしてください。
0.068μF200本を容量選別した残り(交流電圧値で管理すると誤差0.01%以下が可能) 4本組x5 2本組x8 
2016/05/14

2009年からの宿題の解 (100Hzあたりが痩せる)は

 DCX2496にて3WAY化した、LF用信号を、そのまま15インチウーハーに加え、50Hz以下を24dB/octのアナログフィルターを通し、18インチウーハーの音をプラスして、空間合成するという、現在の手法でほぼ解決。測定では、ブースト量+1.3dBと小さくても、パワフルな低音です。15インチ+18インチの組合せ以外でも、例えば、16cm同士でも効果が認められる事も確認。後に、JBL Project EVEREST DD66000 が15インチウーハー2個をこのような組合せで使用している事を知りました。JBLの場合、素性の良い15インチユニットを150Hzクロスで、組み合わせており、150Hz以上は単独動作で、コーミング現象を避け、150Hz以下では、ダブル動作で音圧を上昇させ、超低域まで、フラットにしています。高級スピーカーに縁が無いので、知らずに過ごしてきましたが、2006年より、これが有ったとは、JBLに脱帽です。
スタガードバスレフ方式として、各社のハイグレード製品に採用されていました。しかし、同一BOX内における、ユニット同士の干渉を考えると、別BOXでマルチ駆動ならば、もっと良くなる可能性が有ります。 具体的な方法

2017年
LM3886パワーアンプ/LT1115 MC専用RIAAイコライザーと、低雑音4WAYマルチ用5WA級パワーアンプ

 インピーダンス測定の信号用源に使用したTA7252APパワーアンプが、2電源使用のOPアンプ部と相性が悪く、信号を共用すると、ハムが出て対策に苦労していました。それならばと、2電源で使用できる、
パワーIC LM3886を使ってみる事として、一応の成果を得る。電源ハムから解放され、残留雑音が、98μVと優秀で、THD+N 0.0038% とまずまずでした。気を付けるのは、思ったより、安定度が低いという事で、結構、発振しやすく、NF定数には注意が必要です。後は、電源OFF時のミュート回路の工夫をすれば、実用可能です。±15Vの電源で、6W程度の出力と手頃ですので、OPアンプとの組合せ時に、手頃なアンプとして利用できます。
LT1115でMC専用RIAAイコライザー自作
 真空管式プリアンプCL35Uを修理して、アナログレコード試聴を行い、12AX7の鳴りっぷりの良さと、どことなく、くすんだ自家用アンプのRIAAイコライザーに物足りなさを感じていましたが、ここを埋めるべく、RIAAイコライザーの自作に取り組む。FETヘッドアンプ+OPアンプ構成、完全ディスクリート、OPアンプだけの構成とあれこれ悩みましたが、トラ技 黒田先生の記事に影響を受け、最近の低雑音OPアンプで作ることにしました。記事はLT1028による、MC用イコライザーアンプでしたが、関連するOPアンプのデータを調べているうちに、LT1115に辿り着く。幻のLME49990にも関心が有ったのですが、オークションで、データーシートと同じ回路の基板が出ており、これに挑戦。LT1115 秋月¥450で入手、容量負荷駆動用パワーバッファLT1010が入手できず、マルツ\547で入手。イコライザー偏差を追い求めたが、温度ドリフトの問題で、0.02dBの壁に当たる。実測結果は、±0.1dB以下を余裕でクリア。この基板は、MM-MC切換可能ですが、EQ偏差を厳密に追求すれば、それぞれ専用が望ましく、MC専用として製作。
 気になるSN比は、1kHz 5cm/sec DENON DL-301Uで、74.3dB(A)で、自家用機とは、7dBの改善という結果となりました。入力換算雑音は、-144dBVです。OPアンプでも、これだけのSNが確保でき、聞き古したアナログレコードから、新たな音の発見という楽しみができました。
自作で成功する秘訣は、EQ偏差や、LRのバランスに関係する部品を、徹底的に選別する事で、大量に部品が残りますが、できあがった物の完成度の高さにより、無駄は感じません。電源は、PSRRが高いOPアンプなので、ディスクリートアンプのような厳格な低雑音電源は必要なく、3端子レギュレータでも結構いけてしまいます。このように、手持ちのカートリッジに特化したRIAAイコライザーが作れました。
4chマルチ用 A級パワーアンプ x2 自作
 LT1115を万一に備えて余分に購入し、余りましたので、トラ技 黒田先生の2017年5月号を参考に、OPA1612を、TRIM端子の有るLT1115に置き換えたA級アンプを、製作しました。マルチアンプシステム用とし、LMHの3入力で、出力は、その3chプラス、70HzLPF経由のSLF用で、計4ch分内蔵です。LM3886より10dBほどSNが良く、音響ホールにおける、今まで測定したアンプと比べても、特筆物の低雑音になりました。4chパワーアンプですが、1台でステレオの片チャンネル分の駆動をしますので、チャンネルセパレーションに不安の無いツインモノラルと見なせます。
 最近のスピーカーは、大半が80dB台の低能率に対し、自家用マルチシステムは、SLF 98dB/W LF 102dB/W MF 110dB/W HF 106dB/Wと高能率ユニットなので、小出力アンプでも十分です。音楽のピーク成分が非常に高く、それに備える為に大出力アンプが、必要という説明に対し、元々、CDには、MAX=0dBFS以上の音が存在しないので、その説明は欺瞞でしょう。理論的に0dBFSで矩形波を再現した場合、0dBFS正弦波より高い電圧として測定されますが、ピーク値は同じ値なので、アンプ側は、正弦波、矩形波の別なく、歪みません。
 小出力A級アンプは、電解コンデンサの耐圧が低くて良いので、大容量を使用しても、コスト面で有利で、電源トランスも小型で済みます。保護回路は、各chの中点電圧と、放熱板の温度上昇に対して動作します。ミュート回路は、電源ON-OFF検出を行いましたので、電源トランスが3個になりました(2chバージョンでは、2個に集約)。ヒートプロテクションは、テストモード43℃ 通常動作67℃で、当然テストモード時では、保護回路が動作します。製作過程では、誤配線により、トランスの二次電流が9A流れたような場面もありましたが、部品破損もなく、完成に漕ぎ着けました。放熱板のざらついた面は、放熱用グリースをできるだけ薄く塗布し、密着度を上げてネジ止めします。量産では有りませんので、できるだけ丁寧に密着させました。調整中、間違って通電時に部品交換を行ってしまい、ドライブトランジスタ短絡故障により、過電流にて、アンプがオーバーヒートしましたが、温度保護により、大事故にならずに済みました。エミッタ抵抗は、黒田先生は0.47Ωですが、本機は、0.22Ωなので、熱暴走の危険があるとのご指摘もあり、TC622EPAによるサーマルプロテクションを掛けたのが、幸いしました。
パワートランジスタ Tj(ジャンクション温度)を求める B-E間電圧の実測 (友人が作ってくれたグラフ)
パワートランジスタ Vbe 温度変化のグラフで、3時間分です。
 室温28℃ 2017/08/26 
 A級アンプは、発熱が大きいので、放熱設計も重要で、温度管理を放射温度計で行っていましたが、Vbeが-2mV/℃とのアドバイスをいただき、早速測定した結果のグラフです。だいたい2時間ぐらいで、温度が平衡します。それ以降は室温に連動し、温度計の代わりになります。これで、求めた、パワートランジスタのジャンクション温度は、70℃となり、150℃まではかなり余裕です。一昔前に、水晶発振器の恒温漕が、60℃だったので、70℃ならば、動作も安定すると考えます。

発振で、性能を妥協した自作A級4chアンプ → 2018年版では、それを解消しました
 
残留雑音は、試作段階で、4μV台(A)でしたが、4ch組込動作時は、8μV(A)前後と悪化しました。3chまでは、順調に動作しても、4ch目が接続されると発振気味となり、対策として、利得を上げるのと、電圧増幅と、電力増幅のアースポイントを分離して、安定度を稼ぎましたので、最終的には、20μV(A)前後と不本意な結果となりました。リベンジをはかる為に、後に2ch仕様を製作し、性能面では、これにより完結しました。その翌年は、2ch製作の経験を活かし、OPA1611にリファインして、念願の1桁μVを達成。
4ch A級アンプ Lch用 放熱板と、出力コイルは、YAMAHA MX-55から流用 電源トランス3個使用しました。2017年版 2017/07/30
2017年版 SLF用LPFは、70Hzです。
下は2018年版
 上を改良した 2018年版 A級4chアンプ LPFは、70Hzから50Hzに変更 2018/07/17
 電源トランスは3個から2個になり、パワーアンプ部は、サンスイアンプの物を利用し、ブロック化しましたので、内部配線はスッキリとしています。OPアンプは、OPA1611で、今回は、マルツ経由Degi Keyルートにて手配しました。OPA1611は、LME49990と非常に近いスペックで、ユニティゲインでの使用が保証されていますので、低利得アンプにしても、発振する可能性が低く、扱い易くなっています。1W前後の出力でのTHD+Nは、0.0003%(A)台です。110dB相当で、ミッドホーンを直接鳴らしても、歪みが検知できません。LFアンプは、2回路入りのOPA1612を使用し、LF入力を、ボルテージフォロアにて、リンクウィッツフィルター 24dB/oct 50Hz LPFに入力し、SLF出力を得ています。ボルテージフォロアは、入力インピーダンスの低い、反転アンプを駆動し、位相反転及び、半固定ボリュームで、利得を-10dB〜0dBまで可変できるようにしています。フィルター回路は、直列抵抗が47kΩと大きいので、FET入力のOPA2134を使用しています。又、ハイインピーダンス回路なので、アンプ基板との間では、シールド板を取付けました。アンプは、4ch共同じ利得(15.6dB)として、多様な用途に対応。

アイドリング電流変化時の、歪率特性変化(B級からA級まで)
 このアンプで、アイドリング電流を変化させた歪率特性を測定しました。0.1mA 1mA 10mA 100mA 200mA 測定結果は、10mAを越えると、差がわずかとなり、ヒアリングでもその差が感じられなくなりました。通常のアンプでは、40mA〜60mAを流して、AB級動作としていますので、アイドリング電流による問題発生は、それほど考えなくて良いでしょう。1kHzでの特性変化を以下に紹介しますので、参考にして下さい。100mAと、200mAでは、殆ど同じ歪率特性ですので、A級動作にこだわった場合でも、必要とされる電流量の見当が付くと思います。
 
2017/06/14
 このように、無駄に大出力を求めて、性能を悪化させたり、膨大な発熱や、コストを増大させず、必要な出力を目指しています。それでも、出力トランジスタ2SA1186/C2837は、Ic=3Aまで、理想のhFE特性です。トランジスタは、一応、ドライブトランジスタと総合でペアとなるように、選別しています。パワートランジスタは、購入数量に限界がありますので、安価なドライブ用トランジスタ、低雑音の2SA1015/C1815の購入数量を多くし、ダーリントン構成でのペア選別で、結構な割合で良い組合せができました。
低インピーダンス電源
 大出力を求めないので、パワー回路の電源電圧は、低くても構わず、16V33,000μF(\450)大容量コンデンサが使用できました。超低順方向電圧のSBRブリッジにより、16VCT付きトランスの電源電圧は、±10.6Vです。ドライブ回路は、別トランスで、3端子レギュレータ定電圧駆動。
使用したSBRブリッジは、プレスのバリが出ており、そのままでは、放熱板に密着せず、ヤスリでバリを落としました。
 信号源抵抗が400Ωまでで、ベストパフォーマンスを発揮するLT1115を使用していますので、信号源抵抗を、それなりに下げた設計で、ケース内で、変な誘導を受けません。高入力抵抗は、さも電圧増幅には良いのだろうと、一般的には考えますが、こうした回路は、信号経路を長く取った場合は、誘導の影響が大きく、実際に音が出て、電流が流れると、どこからともなく、誘導を受けます。正弦波での歪率や、SN数値が良くても、このような、測定の網には引っかかりません。一流メーカー製品であれば、プリント基板で、信号経路を最短にできるとして、このような可能性を排除できるかも知れません。試作を、金属ケースを使用しないで裸で行ったのは、フルに誘導を受ける環境での試作こそ、有意義であると思ったからです。アンプケース内部での誘導は、片chのみの接続で音を出しておき、もう一方を無接続とし、無接続側のchにも、出力が出ることで判ります。真空管プリアンプを、カソードフォロアを付けないで、パワーアンプに接続した時は、このような誘導雑音が発生します。ハイ受けロー出しがオーディオの基本です。
 低インピーダンス電源でない場合の不都合は、電源に、出力と同じ波形が乗り、それを原因として、出力が乱れますが、この値が大きくなるという事です。その為、THD+N特性の悪化や、クロストークの悪化を招きます。チャンネル数が増えるとより悪化します。

2ch仕様A級アンプは、低残留雑音2〜4μV(A)を実現
2ch仕様A級アンプを製作し、ほぼ試作時の性能を出す事ができました。雑音性能が良かったので、全部で6台製作し、性能の安定性も検証しました。LT1115使用の利得20.8dBの物が、4μV台、OPA1611使用の15.6dBが3μV台、9.8dBが2μV台と、大変優れた残留雑音となりました。
直近に製作したアンプの歪率特性 
2017/12/09
0.01W時 THD+N(80kHzLPF)=0.01%以下

 THD+Nが0.01W時0.01%以下のアンプは、数が少ないので、どんな音になるのか興味が湧きますが、果てしなく解像度が上がるという表現に尽きます。0.01%は、SNでは80dB相当です。スピーカーの能率が100dB/Wなので、0.01Wで音圧80dB(1m)となりますが、0.01%歪み成分の音圧は0dBとなり、聞こえません。このような、低雑音、低歪率アンプの音は、録音中の残響がしっかりと聞こえ、ボーカルのコンプレッサー歪みも簡単に判別できます。各部を低歪率、低雑音化していくと、その段階毎に、残響が深まり、金属音のリアルさが増すというのが、一連の音質評価を行っての、共通の結果です。出力レベルにより、供給電流が変動しないのは、A級アンプの最大メリットです。高能率スピーカーにより、音圧面での妥協も無く、小出力アンプでも、十分な音圧が確保でき、小出力なるが故、発熱量も少なくできます。小型フルレンジスピーカーとも、親和性が高く、ナチュラルな音色のスピーカーならば、高解像度が活かされ、音楽ジャンルを問わず聞き込めます。A級低歪率アンプは、スピーカーと1対1接続ならば、最高のパフォーマンスを発揮します。ネットワーク式マルチWAYスピーカーを鳴らして、あれやこれやアンプに注文を付ける前に、スピーカー環境を整理すると、低歪率アンプの真価が発揮できます。

AU-α607XRの最後の花道 まさしく虎は死して皮を残し・・・ A級パワーアンプに変貌

 A級アンプの完成で、23年経過した、AU-α607XRは、卒業ですが、立派な放熱板が付いており、これを流用して、A級2chアンプを製作。基板もA級アンプとほぼ同じ回路なので、基板と、金属板抵抗も流用。ブリッジアンプでしたので、1つの放熱板で、パワートランジスタ4個使用のステレオアンプが作れます。1台壊せば、2台分のステレオパワーアンプが作れるという事です。
パワートランジスタの下は、銅板で、サンスイオリジナルの物です。放熱板は、経年劣化で、凸凹が有り、#1200ペーパーにて、熱結合が良くなるように、更に磨きを入れました。パワートランジスタの取付ネジ、サンスイオリジナルは、銅メッキ鉄タッピングビスですが、真鍮ビスでの取付としました。このブロックでの磁性体は、放熱板の支え金具とその取付ビス、出力基板の止めネジです。
 サンスイアンプは、全部で9台所有しましたが、5台は、放熱板を再利用、残りは廃棄処分、1台は、他家へ嫁入りし、MRと、NRAは、まだ手元に残しています。廃棄した5台は、下の写真、A級アンプとして、生まれ変わりました。
Tr背面の銅板は、サンスイならではの物です OPアンプLT1115 2017/10/09
 放熱器に2ch分を組込み、完成間近の状態です。中央は、ヒートプロテクションで、67℃で、パワートランジスタの電源を遮断します。ショートピンによる、テストモード時は、43℃で動作します。ドライブ基板と金属板抵抗も流用し、自作機といえども、すっきりとした仕上がりで、満足です。
OPアンプLT1115と、電流ブースターのダーリントン構成で、極めてシンプルですが、DC安定度は、607XRを上回っています。中点電圧保護回路は、ch毎に有り、ミューティングリレー回路に送られ、スピーカー回線を切り離します。
  2ch仕様純A級DCアンプ 
2017/10/24
 ケース タカチ OS133-26-33SS 電源トランス HT163 HTR2005 SBRブリッジ整流 33,000μFx2電解コンデンサ 入力:XLR 出力:スピコン 出力 5Wx2 THD+N 0.00066% アイドリング電流0.6A 消費電力33W LT1115は±12V安定化電源で駆動 通気口が全然無いケースでしたが、厚手のアルミケースの為、温度上昇はわずかです。SBRブリッジによる、低インピーダンス電源のA級アンプが約3.5万円で完成。非常に高額なジャンルのA級アンプなので、これが自作の妙と言えます。
 製作中の4台 左は、OPA1611仕様、右はLT1115仕様 シャーシAC26-33は、2mm厚アルミ製(1.6℃/W相当)
 2017/12/02

メーカー製A級パワーアンプ部歪率特性 定格出力30W 実測SN比 99dB(A) at 1W 8ΩFET差動カレントミラーカスコードブートストラップ回路 高級機ですが、0.01W時の雑音歪率が、0.02%以上有る事に注目。A級、B級が切り換えられますが、多くの方が言われるように、音質差は認められず、発熱面でのデメリットを感じました。残留雑音が、年代の割に少なくて好ましいアンプですが、10Wを越えて歪率が上昇しているのは、セラミックコンデンサの影響なので、フィルムコンデンサに置き換えれば、0.001%以下の歪率まで下がると思います。
メーカー製A級アンプ 歪率測定結果
 2018/02/10

2018年 アンプとスピーカーの関係を証明する為に、アンプのSP実負荷時の、スピーカー側での歪率特性を測定
 オーディオ全盛期には、数値競争が、ありましたが、近年は、音質と全く関係ないという、論説が流布され、具体的な数値さえも採らず、すぐに、音質だとか、エージングに話が行っていますが、このあたりが、オーディオがオカルトになっている、原因のひとつと考えています。
聴いた話とは、聴取者の脳で処理された話なので、顔が違うように、他者でも同じように聴取される保証は有りません。しかも、アンプの音質にいたっては、スピーカーの型番、試聴音源データ、接続条件の明示もなく、いきなりの評価がされていますが、これらは、小説的な、読み物としては通用しても、科学的には通用しません。

意外にまともなデーターが無いアンプとスピーカーの関係
アンプとスピーカーの関係を調べようと、ネット検索をして、思い描くようなデータが見つからず、落胆しましたが、それではと思い、さっそく測定をしました。最小出力 0.01mWから測定しています。測定結果をしっかりと読み解けば、アンプとスピーカーを1対1で鳴らすことが、スペックの良いアンプが真価を発揮することが解るでしょう。
 
2018/04/04
測定条件 アンプ 自作5WA級DCアンプ SN(1V)98dB(A) THD+N(80kHzBW) 0.0007%(1W 8Ω) SN20171205A Rch オーディオアナライザー VP-7722A ID.813302D122 アンプ出力ケーブル 4S6 往復42mΩ スピーカー側ケーブル 1.25SQ平行線 往復24mΩ スピーカー TOA F-160G 13cm+3cmドーム 2WAY 150W 91dB/W 8Ω
 左は、アンプとスピーカーの間に、3.3mHのコイルを直列に入れた場合で、ウーハーのネットワークを仮定したものです。右は、金属皮膜抵抗の2.2Ωを入れて、ケーブル抵抗やアッテネータを仮定したものです。一番下の青線が、一般的な、ダミー抵抗負荷時の歪率特性で、マゼンタ色が、実際にスピーカーの両端に現れる、アンプの出力で、少し歪みが増えますが、緑色よりは、遙かに少なく、アンプの出力に忠実に従っています。しかし、線路中に、抵抗や、コイルが有ると、0.01Wぐらいから、歪率が上昇しています。フルレンジスピーカーや、マルチアンプシステムが、マゼンタ色の歪率に相当しますので、良いアンプであれば、それに確実に追従すると見ても良いでしょう。しかし、LCネットワークや、ケーブル抵抗が大きい場合は、低歪みアンプからでも、実際には、歪んだ入力が加わっています。但し、歪んだといっても、0.1%前後ですので、普通の音量では、大半の聴取者は、気付かないでしょう。スピーカー負荷では、実音を出しての測定であり、0.1Wを少し越えた所で、我慢の限界となりました。
コイル(含まれる抵抗分)や、直流抵抗は、低歪アンプの動作を妨げて、歪みが増えて、歪みの多いアンプと同じ動作になっています。SPだけを直接鳴らせば、歪率性能が音に反映します。ケーブルを替えて音を楽しむのは、アンプの性能どおり鳴ってからの方が良いかと思います。
ウーハー直列のコイルを取り去れば、同じスピーカーとは思えない、引き締まった低音に変貌しますが、同時に、中音の能率が高くなり、相対的に低域が少なく聞こえます。これを40Hz〜50Hzを補強する18インチクラスのサブウーハーで補完したら、リアルローサウンドの完成です。中高域のATTも無くすとクリアな音になります。4○○○シリーズなどは、もっと音が良くなります。

スタガードバスレフ 70Hz → 50Hz

 2016年に4WAY分割から、3WAY+サブウーハーとし、超低域では、ウーハーがダブルで動作するスタガードバスレフのマルチアンプ版を、CX3400を改造して行いました。2017年に4ch純A級アンプを製作した際に、同じクロスオーバー周波数のフィルターを内蔵し、CX3400は廃棄しましたが、2018年に、リファインを行い、OPアンプをLT1115からOPA1611に変更した際に、サブウーハーの動作周波数も、それまでの70Hzから50Hzに下げました。下げた理由は、15インチ+18インチウーハーには、70Hzでは、効果が強すぎるので、18インチがサポートする帯域をもっと限定的にする為に、40Hzを中心としたブーストにしました。フィルターは、50Hzが-6dBポイントですが、全帯域との間では、ブースト効果が40Hzを中心に現れます。CX340を廃棄した際に、組み込んであったフィルター基板を、安めのケースに入れてフィルターだけの完成品としました。

DAC PCM1794A by FX-AUDIO DAC-SQ5J
 使用しているチャンネルデバイダーのDACは、AK4393ですが、DACのスペックを色々調べてみると、PCM1794Aに行き当たり、性能的にも良さそうなので、使ってみたいと思うようになりました。幸い廉価な製品が有り、それを購入しました。送料無料で、\9.800と廉価ですが、毎度通知が来てもすぐに、売り切れでした。今回ようやく入手、IV変換LME49720 出力OPA2604という構成で、他の部品類も高品質をキープして、自作する際の、部品選定基準にも合致しています。電源アダプタは別売でしたが、手持ちの秋月スイッチングアダプタ 
NP12-1S1210 \750 を使用しました。
 製品は、Made in Chinaですが、内部の作りは、写真から推察するに、適切な部品構成だと思います。Windows7のPCにUSB接続をすると、自動的にインストールが始まり、暫くして、使用可能になり、foover2000や、You Tubeが動作するようになりました。スイッチング電源なので、ノイズ等の心配がありましたので、性能を測定しました。SNは、80kHzBWで、98dBですが、-120dBの信号も反応が有り、良好です。USB入力、同軸、光デジタルそれぞれ歪率も測定しましたが、AK4393より良い結果を得ましたが、同軸と光では、若干の差があり、同軸の方が安定した性能になっています。
 スイッチング電源を3端子レギュレーター電源に変えての測定では、残留雑音に大きな変化は有りません。THD+N特性は、スイッチング電源時は、うねりが気になったのですが、アナログ電源では、直線に落ち着きましたが、歪率値に大きな変化はありません。
動作電流は、0.21Aで、若干の余裕があれば、良いでしょう。1Aであれば問題なく動作しますが、0.5Aの電源でも問題なく動作すると思います。テストで使用したアナログ電源は、トランスの定格電流が0.5Aに、1Aの3端子レギュレーターを使用し、平滑コンデンサハ、2200μFを使用しました。
 使用に際し、説明書自体が説明不足なので、補足すると、デジMAX(0dBFS) 出力 1.82V(+7.42dBm) 1kHz です。ボリューム機能は無いので、パワーアンプまでの何処かでボリュームが必要です。パワーアンプの定格入力から見れば、大きめですが、CDプレーヤーが2.5Vですので、それよりは低いです。歪率は、手持ちの機器との比較では、トップクラスで、PCオーディオの性能が十分引き出せます。


 以上が今日までの流れです。現在は、優れたオーディオ解説をしているサイトが多くあり、私も、参考として読んでいます。しかし、何と言っても、考えの基礎となった、「オーディオの科学」には、本当にお世話になりました。
科学的に向き合わなければ、音という空気の物理現象が見えて来ないと思います。科学的に、正しく空気を動かす事により、音楽家の芸術に心地よく触れる事ができる筈です。
 オーディオとオカルトが同義語になりそうなサイトも多々ありますが、頭ごなしに否定せず、簡単に実験できそうであれば、それらの主張を検証するようにしています。最新の科学情報を求め、You Tube動画を検索し、書籍も読んでいます。
宇宙論、量子力学、素粒子論、スピントロニクスなどにより、電線で音が変わるとか、振動の影響の有無とかのヒントを得ようとしました。
 真空の世界の解説からヒントを得たのが、NFBが有るからこそ、アンプとスピーカーの関係が良好に保たれる事です。ピュアから連想するのは、濁りがなく清廉である事でしょうが、発電機で、発電機を駆動するのだから、音が出ていなくても、騒がしい関係であり、それを制御するのが正攻法でピュアだという考え方となりました。
対生成と対消滅のように、アンプとスピーカーの動的関係を考えました。最新の宇宙論は、宇宙は無から始まったとか、ダークエネルギーにダークマターなど、180億光年先は観測不能だとか、面白いです。

某ホールの本当のこけら落としは、サザンでした。竣工検査前の第一声ですが、この為に、工期の無い忙しい現場をやっているのかも!

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非営利の日本語サイトです。オーディオファンが無用な投資と不安に陥らないように、メーカーや、販売業者のミスリードを防止する主旨で立ち上げています。過剰な文学的修飾を避け、科学的に実証可能である事を最優先としています。
ハイエンドアンプ1台分の予算で、それらを完全に凌駕できる、4WAYマルチアンプシステムが作れます。自作と、中古品活用で実現しましたが、結構な労力が必要で、それらを全てご紹介しております。

アマチュアオーディオファンからサラリーマンオーディオエンジニアまで幅広く対応し、、正しい知識が継承できる事を願っています。  金のかからぬオーディオ発展の為に 2018年 著者。


序章:マルチWAYスピーカーシステム アンプと、開発ヒストリーが長くなりましたが、ここからスピーカーの本題です
 音楽は、地上で暮らす人類の叡智の結晶です。ステレオレコード再生には、金額の大小や非科学的な理屈ではなく、
身の回りに満ちている空気を、上手く振動させるオーディオ装置が必要です。理想的なステレオ再生は、同一性能のフルレンジスピーカー2個で可能です。とは言っても、波長が17m(20Hz)から17mm(20kHz)もの差がある、可聴帯域を1個のスピーカーで担うのは、無理で、オーケストラの大小の楽器のように、大小のスピーカーを組み合わせたマルチWAYシステムを使用する事が一般的となります。
 マルチWAYシステムは、スピーカーが複数でも、厳密に一つの音を作り出す必要があり、間違っても、同じ帯域を重複させないテクニックが必要になります。フルレンジスピーカー1個で鳴らせば、理想ですが、欲張ってダブル動作(片ch2個)した途端に、理想とは、真逆の改悪になってしまいます。高精細映像用音源が、20ch程の音場が提唱されているようですが、耳の数と同じ2個有れば、事足ります。コーミング(櫛形フィルターの形成)により、複雑にディップする音響環境に豊かな響きが得られるか疑問を覚えます。


音の基点が明確なフルレンジスピーカー(国産13cm防磁型スピーカー)により、20kHzだけを20波出した波形(左)と、1kHzと20kHzを同時に鳴らした波形(中央)では、フルレンジスピーカーの限界が露呈しますが、1kHz+10kHz(右)では、綺麗な波です。
 2015/07/03
 一番右の1kHz+10kHzの波形は、シンバルなどの鳴り方に似ています。低い基本波に、高い周波数が乗っています。これを別置きのツイーターで出そうとすれば、タイミングの問題が発生します。タイミングは10kHzの場合波長34mmなので、少なくとも、この10%以内に、来るようにするのなら、許容される誤差は3.4mmです。回路中にコンデンサが入っていると、周波数により位相変化しますので、タイミング調整はもっと複雑になります。故に、調整を聴覚だけで行うのは無理で、オシロスコープで波形を直接観測するのが最善の方法だと思います。オシロスコープが苦手ならば、スピーカーシステムは、フルレンジか、完成品の2WAY程度に留める方が良いでしょう。フルレンジにスーパーツイーターを追加して、ハイレゾ対応というのは、金額的には可能であっても、それなりの調整が必要です。


マルチWAYスピーカーシステムを構成する所有ユニットの例 コーン型
 口径が異なるコーン型スピーカー例 Y社46cmウーハー、B社10cmフルレンジ、P社ラジカセ用57mm
真ん中のBOSEのユニットは、1.6Ωです 2014/05/18
大口径スピーカーでも、低域は、音圧が下がり、超低域だけ2個動作で、音圧を補完し、線音源化も狙い、超大口径ウーハーの音波を作る
 大口径スピーカーは、最低共振周波数まで、平坦に音が出ると思われがちですが、38cmや46cmそれ以上でも、100Hz付近からどんどん低下します。FW800HSという80cmウーハーでも、50Hz以下は減衰の一途です。これを解決する手法が、サブウーハーを置くという事なのですが、サブウーハーのフィルターをどのようにするのかは、大きな悩みで、フィルターで分割する場合、電力の割に、音圧が出ないといった現象が起きます。
 サラウンド用の空気砲のようなウーハーも周波数特性だけは立派でも、肝心の低域の歪みは相当な量です。オーディオ用として、立派な外観ですが、音圧的に、低音域の補強には十分過ぎるのですが、1個設置では、低音域の音場が乱れて、ただボーボーと音が出ているだけで、低音楽器が、大きくぼやけてしまいます。
 上の図は、15インチ側には、フィルターをかけず、18インチサブウーハーにだけフィルターをかけるという手法を表したものです。スピーカーだけで実現した物は、スタガードバスレフと呼ばれていますが、これをマルチアンプでやってみました。18インチウーハーは、SR用スピーカーでは、ポピュラーな製品なので、種類も豊富です。フィルターは、リンクウィッツライリー24dB/octを使用し、クロスオーバーを50Hzにして、40Hzを中心にブースト効果を得るようにしています。ウーハーと、サブウーハーの位相関係は、24dBフィルターにより逆相なので、サブウーハー側を逆相にしますと、両者の音は同相となって補強しあいます。市販のチャンネルデバイダーでは、ウーハーへの通過出力が無いので、自作しました。単純に低音域を補強する、ダブルウーハーとか、バーチカルツインではありません。18インチ大口径は、補助としてのサブ的な鳴らし方です。安価なSR用18インチウーハーでも、外観をうまく処理すれば、オーディオ用途として使用できます。音量は、メインウーハーの半分以下の音量で運用しますが、アタックと重厚感を兼ね備えた低音が実現しますので、震えるような音もリアルに再現します。フルコンサートピアノの響きや、捩れるようなウッドベースの響きもうまく出ており、クラシック用とか、ジャズ用とかいう用途限定ではありません。


ホーン型(中音用) クリプシュ ONKYO HM-450A JBL 2445J+2380A
 2012/08/10
出典元 伊藤毅著「音響工学原論」を要約
ミッドホーンSPの使用周波数範囲は、図から見た、ピストンモーション領域なのですが、急峻でないフィルター特性により、300Hzあたりの音も出てしまいます。この辺りは、歪みが多く、この音をいかに少なくするのかが、テクニックになります。ミッドホーンのHPFは、24dB/octが望ましいのは言うまでもないでしょう。800Hzクロスであれば、1オクターブ下400Hzで、-9dBと-30dBの音量のどちらが、歪み音を出さないかは、明白です。LCネットワークで、24dBフィルターは、コスト面と、インピーダンスの乱れでうまく使えないので、電子フィルターならではの処理でしょう。
ピストンモーション領域の平坦さについては、典型的なCDホーン特性(高域にかけてダラ下がり)と、広帯域で緩やかな蒲鉾型の物と、日本製に多い、平坦に近い物と、概ね3種類の傾向がありますので、使用するスピーカーの特徴を掴んで、他の帯域との組合せをします。

ホーン型(高音用) Beyma CP22(1.5インチVC コンプレッションツイーター)  Fostex T90A(リングダイヤフラム)

2012/06/25 2009/04/08
 右側は、メーカーによれば、スーパーツイーターという名称で、高域可聴限界といわれる20kHzを越えて、30kHz以上まで再生可能です。CD-4方式アナログレコードを再生すれば、全く音を感じないのですが、コンデンサマイクロホンを使用すれば、レコードの30kHzをキャッチできます。
ホーンツイーターも、低い方で、著しく歪みますので、この音を出さないのがテクニックとなります。コンデンサ1個の甘いフィルターでは、この歪み音無しで鳴らすことは至難の技ですので、チャンネルデバイダーを充てる方が正解です。もしも、このようなコンデンサ1個のフィルターを好むのであれば、低域特性が無難な、ドーム型や、リボン型を使用するのも一手です。但し、奇数次高調波歪みは、ホーン型よりも、多くなりますので、ご注意下さい。指向性については、広いのが良いわけ(SX-3によるトラウマ)ではなく、そういう使い勝手であるという事で、広い物は、ニアフィールド用と考えます。
 音源から距離が取れるのならば、指向性が絞れるホーン型が、明瞭度で非常に有利です。ホーン形状も、ツイーターでは、音に大きく影響します。左側のBeymaも例外でなく、同じドライバーに3種類のホーン製品が有ります。元祖JBLの模倣といえばそうなのですが、猫目に馬蹄など、これも、オーディオの楽しみでしょう。手持ち品は、TANNOYも含めて、円形です。猫目タイプは、自家用3WAYスピーカー内蔵のアルニコ磁石デフラクションホーンSPがあります。個人的には、上のような円錐ホーンが、飛びが良いので好みです。


ホーンスピーカー

 マルチWAYシステムのスピーカー構成で、中高音ユニットとして、現在でもプロ音響で多く使用されています。
その原理や特性は、早稲田大学音響情報処理研究室WEBサイトにある、伊藤毅著「音響工学原論」7.4.3動電型ホーンスピーカー(初版昭和30年)が大変参考になりました。。ホーン臭い音という評論家の批判や、効率の悪いコーンスピーカーとのマッチングの難しさ、メーカーのコスト重視等により、家庭用スピーカーからは、消えてしまいましたが、音響変換効率の高いスピーカーで、高価ですが、現在もSR(Sound Reinforcement)の世界では、必須のアイテムで、ドーム型スピーカーでは、その代役は務まりません。特長は、過渡特性が大変良く、低歪みで、音の強弱表現が優れています。欠点は、コストが高く、大型であることと、能率が良すぎて、ウーハーと組み合わせる場合、音質劣化するアッテネーターが必要なことや、音道が長いので、ウーハーと位相が合わない事が挙げられます。現在の技術では、デジタルチャンネルデバイダーと、マルチアンプ駆動で、そいうった欠点が克服できます。
 ホーン型は、指向性が鋭く、余計な壁反射が少なくなります。間接音が多いと豊かな音であり、直接音だけではキツイ音という意見もありますが、ライブ演奏と違い、レコード再生では、録音中の豊かな響きを再現するので、リスニングルームの余計な残響は必要としません。ルームエコーが全く無いヘッドホンを愛用される方も多くいます。しかし、世の中には、食わず嫌いで、メガホンのような音とか、キツイ音とかと言われる方も多いのですが、セオリー通り、正しいフィルター設定と、タイムアライメント調整がされていれば、古典的ホーンスピーカー(○社モニターシリーズ)のような音にはなりません。安定した定位、強弱感、リアル感などは、奇数次歪みが目立つ直接放射タイプとは違う音空間を再現できます。

ホーンツイーター波形 20kHz 20波 左:Beyma CP22(1.5インチ アルミボイスコイル コンプレッションタイプ)  右:Fostex T90A(超軽量リングダイヤフラムタイプ)
2015/07/03
 20kHzは、高域限界とされる周波数で、ダイヤフラム重量の違いが波形の違いとなって現れていますが、高域専用スピーカーの名に恥じず、20kHz20波分(1msec間)を大崩れしないで再生しています。実は、両方とも18kHzでは、ほとんど違わない波形ですが、20kHzでは違いが明らかになります。T90Aの波が終わる頃に有るピークは、19kHzを越える頃から目立つようになります。20波以降は、反射音で、これが少ないほど明瞭な音です。スパッと切れないのがミソで、理想と現実の違いです。更に、この20波は、34cmの空間に空気の疎密波で存在し、耳元まで到達します。この波と、ウーハーからの基本波が正しい時間で到達しなければならない事は、今更説明するまでもないでしょう。

位相違いでの音の差は
 音楽を再生する時、マルチウェイスピーカー方式で、音の到達時間に整合性が無い場合、楽器による演奏音は、同じ音が複数有っても、それなりに聞こえるが、演奏よりも弱い会場の残響がうまく聞き取れません。時間的整合が取れていれば、楽器音が一つにまとまり、音量が大きく、クリアに聞こえ、更に、楽器音の占有時間が、複数で鳴ってしまった場合よりも短くなり、残響音が、浮き上がったように、明瞭に聞こえるようになります。周波数の高いトライアングルの微妙な音が、音量が小さくても、クリアに聞こえ、減衰も、ギラつかないで、素直です。フルレンジスピーカーも時間的な矛盾は無いのですが、高音域で問題点があります。高域を改善しようとした、2WAYスピーカーでも、同一バッフル面にユニットが取り付けられている旧タイプの場合は、高音は良く聞こえても、ギラついて聞こえます。最近の2WAYで、ツイーターが後方に下がったタイプでは、ギラつきも少なく、スムーズな音が出ます。
確認は、音が出ている時に、頭を前後に動かすと容易にできます
1993年発売 Pioneer S-UK3 同一バッフル面2WAYスピーカーの例
2009/11/27

最近の2WAYスピーカーの例 ドームツイーターがバッフル面より下がって、前面がウェーブガイド(ホーン)になっています。
 RAMSA WS-N20
2010/04/20 YAMAHA MSP5 2014/03/18

2010年代に発売された設備用2WAYスピーカーJBL AC2212/95 で90x50°95dB/W 最大出力音圧 120dB SPL LF 12' HF 2412H 磁性流体使用1インチコンプレッションドライバー 運良くヤフオクで入手しました。548x355x352 17.3kg
奥行きの浅いホーンスピーカーなので、タイムアライメントの問題が有りません。パッシブ側では、18dB/oct 1.7kHzのクロスオーバーで動作し、バイアンプ対応可能です。台形の頑丈なエンクロージャーで、定在波を抑えています。

 
測定スナップと1kHz 1波トーンバースト波形で、位相が合っている事が確認できます。 2018/05/22

 リスニングルームにおける音圧 及び インピーダンス特性 低域は、SX300とほぼ同じバスレフチューニングですが、10kHzで3Ω台のインピーダンスが特徴です。100Hzに低音の山が来ますが、各メーカー共、12インチクラスはこのような感じです。もちろん、これはフラットではありません。各メーカー必ず、低音が強調されており、これが平均的なリスナーの要求とも考えられます。インピーダンス特性より、現場でロングケーブルを使用すると、500Hz〜3kHzの音が強調され、丁度良いバランスに変わります。

音圧特性   インピーダンス特性 2018/05/22

 上のスピーカーは、低音の量も多く、ちょっと聴いただけでは、解りませんが、どちらかといえば、ウーハーがドライバーになり、箱を振るわせて出ている低音で、小口径タイプの低音です。大口径ウーハーでは、低音は軽く聞こえますが、これは歪みが少ないからです。空気砲タイプでは、塊の低音が聞こえますが、再生帯域が低くできても、歪みは相当に多くなっています。Y社講習会で、インストレーションシリーズの、ウーハー口径毎の低音の違いを聴くチャンスがあり、確認しました。正しい低音は、大容量エンクロージャーと、大口径ウーハーでないと出ません。低音とアンプのダンピングファクターとの関係で、DF=3というのが、聞きやすい低音という事も、言われた時代が有ります。ダンピングファクター値の違いによる、3極管と5極管の音質論争もありましたが、ビーム管を3結したハイμ3極管も有りで、面白い時代でした。現在も、直熱、ローμ3極管(300B 2A3)が生き残って、真空管アンプの極致とされています。
 低音は、現代オーディオでも、未解決事項で、評価の高いスピーカーでも、音程の無い低音が出ていたりもします。真の低音は、音階が有り、鳴る鳴らないのメリハリの効いた音です。パイプオルガンは重厚に、ウッドベースならば、弦に体ごと、よじられるような音、バスドラムのアタック音、それぞれ表情が違います。フルコンサートピアノならではの豊かな低音が出れば合格でしょう。このような低音を、単品スピーカーで実現する事は難易度が高く、メインウーハー+サブウーハーの組合せが必要となります。サブウーハーは、18インチパッシブウーハーで、エンクロージャーの容積が確保されていれば良く、耐入力はそれほど重要ではありません。SR用18インチウーハーは、価格も手頃ですが、オーディオスピーカーのような調度品としての外観は無く、ハイエンドユーザー向きではありませんが、音も本物にするには必需品です。


序章:結論
スコーカーとツイーターを同じ時間で鳴らして残響(反射音)に埋もれてしまった場合(左)と、遅延をかけて時間的な整合を取った場合(右)の波形 どちらを聴きたいですか?
 6.3kHz1波トーンバースト 間隔 12周期 2014/05/18
左側は、高音−低音−高音−低音−高音の順に並んでいますので探してみてください。へ理屈よりも、このように見れば、一目瞭然です。
2個のスピーカーを別の時間で鳴らすには、それぞれにパワーアンプを用意する(
マルチアンプ化)事になります。


音楽ならば生音
(ローカルな話題で恐縮ですが)
 平成22年2月、岐阜県瑞穂市のサンシャインホールで、HOZUMI windsの定期演奏会に行き、そこで、入念にティンパニーのチューニングを取るシーンを目にしました。単に太鼓の親戚と思いがちなのですが、よくチューニングされた、ティンパニーの音が、演奏全体を包み込み、優れた響きをもたらしたことに感動を覚えました。貧弱なスピーカーからは、ほとんど聞き取れない音域なので、注目して聴くこともなかったのですが、彼女のこだわりと演奏に敬意を表したいと思います。平成24年第11回定期演奏会「祭り&踊り」は、2月26日に行われました。演奏では、見慣れないバスクラリネットの音色も堪能できました。音響技術者としては、低音の聞こえ方や、パーカッションの音の出方などに注意して聴きました。平成25年第12回定期演奏会「春よ来い!」では、パーカッションを注意深く聴きました。かなり忙しいパートだと思いました。3名全員が友情出演で、ありがたいとの一言に尽きます。やはり生音はいいです。第13回定期演奏会「Winds劇場」平成26年2月23日に行われ、より完成度が高まった演奏を満喫しました。個人的には、フルートの音色が大好きで、演奏に満足できました。その1週間後の大垣市のギターコンサートでは、ギタロンの低音を聞く事ができ、年齢を重ねてもまだある不明に気づかされました。第14回定期演奏会「和」平成27年2月15日も、「笑点のテーマ」の意欲的な演出もあり、楽しい時を過ごしました。オーボエの音には、いつも魅了されています。
 我がまちの吹奏楽団の老舗、瑞穂市民吹奏楽団 第34回定期演奏会が、平成25年12月1日に行われ、こちらにも行ってきました。同級生から、こちらの存在も聞かされていたのと、タイミング良く、新聞広告が目に止まったので、開催日を知る事ができました。彼のパートはサックスで、ソロも有り、楽しく聞かせてもらいました。曲間の短い合間に、クラリネットのスワブ通しを幾度もする風景も目にし、団員の、1曲にかける意気込みを見せてもらえました。トロンボーンは、もうひとりの同級生も加わり、楽しませてもらっています。開演前にプログラムと、演奏会のパンフレットをいただき、目を通していたら、粥川なつ紀の名を見つけました。彼女は、在郷のJAZZサックス奏者で、2005年に、ライブの96kHz24ビットデジタル録音をしました。PAのストリーミングなので、本格的な録音にほど遠いのですが、サックスと、エフェクターだけで、演奏をしている録音です。PAだけなら、センターマイク1本で済みますが、録音となると、そうはいきませんでの、アンビエンスに腐心しました。

平成30年 2月25日(日) HOZUMIM winds 第17回定期演奏会 オリエント急行 宝島 美女と野獣 他
平成30年 5月27日(日) 瑞穂市民吹奏楽団 プレミアムコンサート 2018

生音に迫る PRIME SEAT
 PCでハイレゾストリーミングを無料で! フォーマットは、DSDとPCMが有り、音源によって色々あります。中でも、東京藝術大学のサイトは、豊富な音源があり、邦楽、クラシックのジャンルが楽しめます。周波数特性、ダイナミックレンジ共、妥協が無い録音で、しかも、咳払いのような無駄な雑音が聞こえて来ません。レコード作品と違い、ダイナミックレンジの圧縮が無い録音もあり、最初はレベルが低いように感じますが、生録音の経験者ならば、すぐに、本当の音だと解ります。この音源で、コンサートの雰囲気を再現できれば、その再生装置は合格という事です。PRIME SEATで検索すれば、簡単にインストールできると思います。ダウンロードはできませんが、実際のコンサートも、お持ち帰りができませんので、同じ事です。これを聴いた時、4WAYマルチスピーカーシステムを用意しておいて本当に良かったと思いました。


データ提示で使用した測定器と測定仕様の紹介  測定器に興味がなければ下にジャンプ
1.デジタルマルチメーター(バッテリーにて機動的な測定)
 Fluke社製89、189という2台のデジタルマルチメーターを用い、独自に開発したトレンドグラフソフト(初版2000年)で、測定結果のグラフを作成しています。周波数特性グラフは、
250msec毎 480ポイント(2分間)実測値で20Hz〜20kHzを表しています。抵抗、インピーダンスは、通常の2線式測定では、測定リードの抵抗が、測定値に入ってしまい、1Ω以下が測定できませんので、2台の測定値(電流−電圧)をPCで計算させる4線式測定法にてオーダーで行いました。1本の短い電線でも、インダクタンスや微少抵抗があり、巻き方でインダクタンスが変化します。4線式測定で、電線を測定すれば、電線が温度計として使用できるほどの精度となります。スピーカケーブル、リレー接点抵抗と音との関係を、このような高精度測定で分析しました。
 自作差動アンプのCMRR向上を図る為、抵抗を選別する事が不可避ですが、#.####kΩという測定値は、その用途に最適です。最下位の桁が1違えば、1kΩの場合、0.01% で、精密抵抗の規格値に匹敵します。小数点以下第4位は、測定器の定格からみて、絶対値として、信頼ある数値ではありませんが、差動アンプでは、両極に同じ抵抗値を必要とし、測定器で数値が合えばOKです。コンデンサも、インピーダンス値と同じ直列抵抗を使用した交流電圧測定で、桁数の少ない容量レンジよりも、高精度な選別が可能です。
FLuke 89 189 289 測定リード先端短絡をした時の2線式測定によるメータ指示値 2008/05/28
測定結果表示グラフについて

 測定値間を直線で結んで、時間経過を表すものと、測定値をドットだけで表示した、測定値分布を表すものとの2通りです。測定値は、メーターからのバイナリデータを、独自解析して、csv形式で保存し、現在も保管中です。メーター測定値は、実効値ですので、インピーダンスは、実効インピーダンスに非常に近い測定結果となります。測定結果を500回単位で分割し、それらを重ねて表示する事で、半導体の特性データー表なども、瞬時に表示できます。開発は2000年に行い、その後も、若干の改良を行っています。ソフトの意匠は、自由に使用しても構いません。開発意図は、1週間ぐらいの間にまれに起きる電気現象をとらえる事が目的でした。

2.HIOKI3237、3239、VP−7722A(ベンチ測定)
 フルーク289は、交流電圧測定が、200μVになると、ソフトウェアで強制的にゼロ表示となり、微細な雑音測定に不向きで、不具合の無い 89 189は、現在、製造していません。測定システム維持する為、現行機種のHIOKI
3237を入手し、テストを行い、オーディオ測定が可能であることを確認しました。早速ソフトウェアを改良し、40msecの高速測定をできるようにしました。データ要求は ":READ?" で、PCと同期して測定できます。さすがに高速測定であり、20Hzが1周期50msecなので、FASTでは、様々な測定値となってしまいます。FASTで安定するのは、300Hz以上で、300Hz以下は、MEDIUMでないとうまく測定できません。HIOKI 3239は、4W式抵抗測定ができ、最小単位は、1mΩです。アースポイント確認や、配線抵抗を実測と大活躍。
 
2015/05/03

 
オーディオアナライザVP-7722Aを、2015年にようやく、入手し、その恩恵にあずかれるようになりました。趣味で購入するには、金額もかかりますが、FFTだけでは、済まない部分もあり、オークションにて購入しました。歪率測定以外に、レベルメーターとして、0.1μVから読み取り可能で、アースポイントの確認など、自作アンプの調整にも威力を発揮できます。轟音ファンなので、ケース後部のファンを、少し回転数の少ない物と交換し、放熱口のネットの振動も止めて、リスニングルームでの測定が楽になりました。オーディオアナライザといえば、メーカー保守は、オーディオプレシジョン一色です。使用中のVP-7722Aの残留雑音は、Aフィルターで、0.8μV LPF30kHz 2.6μV LPF80kHz 2.8μVでした。なお、本来の使用目的以外にも、リレー劣化判断が、歪率計で、簡単に行えます。

ブリッジアンプ測定用の定格
200W平衡ダミー抵抗 2015/11/19

 メタルクラッド抵抗で、
平衡/不平衡ダミーロードを作りました。赤白の電線は、バランスを取る為の電線で、13mΩを得ています。右上は、サーモIC(TC622)によるファン制御部で、40℃にて、MOS-FETをスイッチして、ファンを駆動します。右下は、リードリレーで、18dBのATTを構成しています。信号源の対称性は、高いCMRR(同相信号除去比)を目指す場合必須なので、測定できる最後の桁まで合わせます。測定レンジを伸ばす為に、18dBのアッテネーターが、シングルモード、ブリッジモードとも構成できるように、7個の抵抗で構成しています。2Ω50Wx2、1Ω25Wx3、0.5Ω25Wx2で構成し、シングル、ブリッジどちらのモードでも、7Ω対1Ω(-18dB)の関係が得られるようにしています。
 BTLアンプの測定では、不安定になりますので、ダミーを平衡側にして、別途、LME49720による差動増幅器で、測定に対応しています。アイソレーションを目的としていますので、不平衡入力時の利得は、-1.07dB、SN比126dB、残留雑音3.3μV(BW80kHz) 1.4μV(A)で、オーディオ用LME49860とも差し替えしましたが、スペックの向上は有りませんでした。BTL測定用アイソレーションアンプの残留歪みは、THD+N時0.00048% THD 0.00004% ほぼ発振器の残留歪みと同じです。


4線式測定可能なHIOKI 3239も入手し、低抵抗測定方法が、フルーク89,189で2測定値を演算するソフトウェア測定と2系統になり、測定の信頼性が高まりました
。又、100円ショップの樹脂製クランプを使用して、ケルビンブリッジを作り、従来から用いていたワニ口4線式測定コードとの、測定誤差を調べてみました。その結果、ケルビンブリッジにこだわらなくても、簡易的なワニ口4線式測定コードでも、十分な精度の測定が可能で、3239では、0.000Ωが表示されます。
 
 2014/10/05
 左側、自作ケルビンブリッジでは、電線を噛む力が弱く、実用的とはいえませんでした。右側、従来から使用しているワニ口4線式測定コードで、測定器側は、キャノン4Pで、ケーブルは4S6、ミヤマのミノムシクリップ(MJ002)の先端に、電線を2本半田付けし、電圧計と、電流計に接続します。ケーブルは、スピーカーケーブル4S6を使用しており、測定時の感触も良く、耐久性にも優れており、4Pキャノンを使用したことで、バナナプラグでは実現できない優れた接続性を持っています。半田付けは、2本まとめて、できるだけワニ口の先端で行います。半田付けは、圧着とは比べ物にならいないくらい、接触抵抗が低く、又、軟らかいので、すぐに、新しい面が露出し、測定誤差も少なくなります。測定システムにおける写真のコードの
残留インピーダンスは、1.1mΩ(1kHz)、残留直流抵抗0.17mΩです。
 このコードの意匠は自由にお使いください。mΩオーダーが自由に測定できると、配線に対する物の見方が変わると思います。リレーの接点抵抗は完全に捉えられます。測定電源を、交流とすれば、低いインピーダンスも測定できますので、電線のインダクタンス成分の分析もできます。


3.測定音源等

 タイムアライメント(
アライメントディレイとも言う)は、スピーカーから測定マイクまでの間で、正弦波が1個だけとなる間隔で1波トーンバースト音を出し、客観性が高くなるよう、オシロスコープ波形で調整します。これにより、SR用途のスピーカーの方が総じて、音の無くなり具合が良い事が判りました。各スピーカーの音圧バランスは、ピンクノイズではなく、楽器演奏と似ている、1オクターブ幅のワーブルトーンを使用しました。この方法は、低音域で変動が多い、ピンクノイズによる測定よりも、ワンオーダー高い精度が得られ、0.1dBの違いが意味を持つようになります。測定レンジが30kHzぐらいの交流電圧計であれば、使用可能です。グラフィックイコライザ用に1/3オクターブ幅のワーブルトーンも使ってみましたが、部屋の定常波の影響が出て、精度を上げる意味もなく、又、位相変化をデメリットと考え、イコライザを使用しなくなったので、1/3オクターブの方は使用していません。
要点:音のタイミング確認 トーンバースト波(1周期) 周波数特性 オクターブバンド幅にFM変調したワーブルトーン

トーンバースト波
 有名なFFTソフト WaveSpectraのお陰で、かなりの解析を行えるようになりましたし、手軽にオーディオキャプチャにて、FMや、アナログレコードの録音ができ、WaveGeneも、色々な測定の音源として活用できる時代が来ましたが、デジタル音源になり、過渡応答を見るために用いていた矩形波が出せなくなりました。そこで、デジタル音源から作り出せる代用波形として、デジタル音源ならではの、トーンバースト波に注目しました。波形は、正弦波なのに、ゼロからフルパワーになり、又素早くゼロになるというところが、考えようによっては、スピーカー向きであると思えます。
ソフトでは、波の数と、間隔が指定でき、間隔をうまく指定すれば、スピーカーから、測定ポイントまで、ただ1波だけ存在するようになります。左右同時に出せば、等距離であるか否かが、簡単に判定でき、5kHz辺りが観測しやすくお奨め周波数値です。複数のスピーカーユニットからの距離合わせにも利用できます。
ワーブルトーン
 スピーカーの周波数特性を求める際に使用しますが、定在波により、測定結果が影響を受けないようにできます。周波数が、いつも変化するのに、電圧が一定という信号です。マルチチャンネル駆動では、音のバランスが大切で、測定値がふらつくピンクノイズよりも、精密な調整に使用できます。

4.収音機材
 測定マイクは、無指向性コンデンサマイクロホンが必要ですが、安価なECM8000を使用しました。これよりも、数10倍以上高価な、測定用マイクロホンと同じ測定現場にて、性能比較済みです。マイク用の増幅器は、利得誤差0.01dB以内の01V96V2というデジタルミキサーを使用。このマイクとミキサーを使い、WaveSpectraにて、低歪みの権化のようなTANNOYスピーカーを解析し、このような測定機材で、十分な結果が得られることを確認しています。
K&MショートブームSTにC2用ステレオペアアーム使用
2011/01/08
写真のように、ECM8000をリスニングルームに常設して、DEQ2496により、音量監視、RTAをいつでもできる態勢です。1/2カプセルで、無指向性コンデンサマイクであれば、高級品でも、1万円以下製品でも性能に大きな違いが無く、10年以上使用していますが、びっくりするような崩れた波形もなく、期待通りのツールとして活躍しています。
コンデンサマイクは、外部から直流電源(DC12V〜48V)を供給して使用します。TVなどでお馴染みのSONY C38は、006P電池を内蔵する事もでき、外部供給無しでも動作可能です。
この外部から供給する電源はファンタム電源と呼ばれ、ミキサーや、専用機のXLRコネクターからマイクへ接続すると、供給される仕組みです。
なおファンタム電源は、オンオフSWがあり、各入力ch毎や、複数chをまとめる仕様の物があります。下の写真の物では、4chx3グループに分かれています。

ECM8000は、デジタルミキサーYAMAHA 01V96V2により、増幅し、LEADER 8060 2現象オシロスコープにて波形観測を行いました。他に、複数ch入力できますので、チャンネルデバイダー出力の合成結果の確認にも応用できます。
ミキサー 2005/09/28  2現象オシロスコープ 2015/06/17

5.波形で確認
 
百聞は一見にしかず 音響の事象で、良く当てはまります。スピーカーは耳で聞きますが、聴覚は、脳の働きと密接な関係にあり、心臓の鼓動や、血液の流れる音等の、体内音を消し去ってしまうほどの、脳の働きを考えると、個人の聞いた話は、個人差が大きく、客観性に乏しいと考えました。趣味としてのオーディオで、オシロスコープを駆使して、音を探求できる人も、それほどはいませんので、その代理として、多くの波形データーを撮影し、提示しています。音の波形は、アナログ2現象オシロスコープをデジカメで、直接撮影しています。RTA(リアルタイムアナライザ)は、常時使用し、再生帯域と音量を確認して聴くことにしています。
波形でしか判らない、ツイーター・スコーカー間の時間ズレの例 左がずれている状態で、右側が、整合している状態です。
  
2012/09/25

マルチチャンネルシステムは測定器抜きでは成立しません。より良い調整の為には、それらの取扱いを習熟する必要があります。最終確認はヒアリングであっても、そこに至るまでは、測定器による確認の集積があっての事です。
聴覚だけを過信して、高額なアクセサリー類に手を出さず、基本を固める為に、測定スキルを磨きましょう。ハイグレード電源ケーブル1本分の予算で、測定器を揃えてもおつりが来ます。

電圧と時間をコントロールする為のマルチチャンネルシステム調整How to

6.SN比、歪率、ACレベルの数値について
音響機器の性能を判定する場合、よく参考とするのが、SN比、歪率、入出力定格電圧と、インピーダンスです。パワーアンプでは、出力電力も重要な数値です。最近では、ダイナミックレンジも表示する例が多くなっています。
SN比
S=Siglnal N=Noiseの比をdBで表します。最大出力電圧(S)と、入力が無いときの残留雑音(N)との比を20xlog(比の値)とし、例えば、最大出力が1Vである機器の残留雑音が1μVであれば、SN比は、120dBとなります。音の大きさでは、120dBは、人が聴くことができる、最大音であり、最小可聴音は、0dBとしています。SN比が120dBの機器ならば、全ての音の強さを表現できると考えます。
人の聴覚は、低音域で聞こえにくいという特性があり、その感覚に似せた特性のAフィルターで、雑音を測定して、SN比を測定する方法が、カタログ値としては、主流のようです。騒音は、Aフィルター測定した値dB(A)が用いられますが、低周波騒音が問題とされるとき、Aフィルターによる、測定値では、騒音の絶対量が把握し難くなります。
最近のデジタル音響に関係した機器では、20Hzから20kHzを測定対象として、Aフィルターを使用し、20kHz以上は、AES17フィルター(24kHz-60dB)を併用します。純粋な可聴音に対する評価という定義ですが、当然ながら、デジタルマルチメーターによる測定結果とは、かなりの違いとなり、10dB以上数値が良くなります。

歪率
増幅器の性能表示で最も重視されます。この値が小さいほど、増幅器の性能が良いとされます。注意しなければならないのは、歪率とだけの表示で、純粋に高調波歪みだけを総合計した、全高調波歪みなのか、雑音を加えた歪率かがわかりません。雑音歪み率の場合、THD+Nと表記するのが一般的です。真空管アンプの場合は、全高調波歪みだけを表示する事が多く、歪率値が良い半導体アンプでは、THD+Nが多く用いられますが、SN比と同様に、フィルターをかけた測定が多く、フィルター条件を見なければ、数値同士の比較ができません。メーカー製品では、歪率でも、Aフィルター+AES17フィルターで表示している場合もあります。本サイトでは、20Hz〜100Hzのような超低域測定も多く、HPFは使用しないで、LPF80kHzで統一するようにしています。尚、歪率、SNの合格ラインを-100dB(0.001%)以下と考えます。

雑音や歪みに対する、基本的なスタンスは、聞こえない物は聞こえないです。


電圧値
本サイトでは、主に、フルーク社のデジタルマルチメーターを使用していますので、直流成分を除いた電圧の真の実効値であり、バンド幅(BW)は、100kHzです。日置のデジタルハイテスターでは、BW表記は有りませんが、測定確度より、3237が30kHz、3239が300kHzと考えても良いかと思います。オーディオアナライザーのレベル測定は、主にLPF80kHzを使用してます。オーディオ機器の雑音を表示する場合は、BWは、狭い方が数値が小さく、広い方が大きくなりますので、同じ測定を行っても、数値が異なります。メーカーの場合、雑音に関連した電圧値は、ほぼ例外なくAフィルターを使用しているようです。Aフィルターによる測定値は、本サイトでは、(A)を加えた表記としています。

ウェイト
音響測定時に、ウェイトをかけて測定しますが、上の説明中のAフィルターがそれに相当し、A、C、None等の3通りで、騒音量なら、Aフィルター、スピーカーレベルでは、Cフィルターが一般的です。マルチ調整では、Cあるいは、Noneで行うのが、正解です。


タイムアライメントを整合した4WAYシステム
 30Hz〜30,000Hzを、ハイエンド製品の組み合わせでなく、102dB/W以上の高感度なユニットで構成しています。オーディオ用SPは、高音部のFOSTEX T90Aだけで、あとは全てSound Reinforcement(サウンド・リインフォースメント)用です。音圧のリニアリティが非常に高いのが特徴です。アンプを多数使用していますが、音響システムの総消費電力は200W以下です。
スピーカー配置は、バーチカルツインの大型版ともいえます。

サブウーハーに関して スタガードバスレフ方式のマルチアンプ版 正規4分割(4WAY)よりも、超低音が効率良く出せます

 2009年当初より、反射音の影響を受けにくいホーンによる中音、高音は、当初から理論どおりに動作していましたが、指向性を絞れず、部屋全体が鳴ってしまう低音、超低音域は、音の観測も難しく、他の問題も山積しており、市販の2WAYクロスオーバーで、周波数を適切に選択して、15インチをHF、上に積んだ18インチをLFの2WAYで鳴らすという、常識的な方法とし、解決を先送りしてきました。リンクウィッツフィルターでは、クロス点で落ち込む事があり、かといってバタワースでは、クロス点が盛り上がります。音の分離感ならLRフィルター、にぎやかさならBTフィルターです。電気的には、LRフィルターが最も平坦であっても、実測では、ディップが生じました。2015年、初心に返るつもりで、単純3WAYとして、18インチを除外して鳴らしてみると、100Hz付近の落ち込みは無く、この結果、18インチの音が、部分的には、15インチの音を打ち消す側に作用していた事が解りました。苦労して重いスピーカーを載せたので、ショックでした。何としても、18インチを無駄にしないよう、早速、実験開始。2WAYクロスオーバーを改造して、入力をそのまま出すチャンネルを増設し、15インチを鳴らし、LFのフィルターが掛かった側を46cmで鳴らしてみました。
結果は、さっぱり低音が出ず、逆相感があり、位相反転SWを操作すると、今度は、溢れんばかりの低音が出るようになりました。適切なレベルを求めてみると、18インチ側が-10dBで十分でした。中高音が、タイムアライメントならば、低音は、単純に位相であり、幸い、ウーハー同士は、10kHzの音により、正確な位相合わせを行ったうえで取り付けていますので、理論どおりに動作します。LRフィルターのLFを、逆相とすると、クロス点では、全帯域と同相となる事を利用し、50Hz以下では、2個のウーハーが完全に同期して動く結果、巨大なウーハーと同等の低音です。これと前後して、フィルターを自作する為に、Spice系ソフトで検証を行い、こちらも、理論通りのSNが得られ、DAC以降の低歪率化(高SN化)が完了しました。くれぐれも、同相駆動効果を得る為に、サブウーハーは、別箱で2個にして下さい。ウーハーは、音の中心ですので、15インチクラスで高品質か、定評のある物が望ましいのですが、サブウーハーは、本当に帯域が狭いので、PA用途の物でも一向に構いません。低域限界は、エンクロージャー容量が左右しますので、口径は18インチが適当です。

ラインアレイに関係する計算式
下の式は、ラインアレイスピーカーの、スピーカー間の距離(STEP)と、ラインアレイとして動作する周波数限界(F Lim)を表した式です。現在STEP=0.85mなので、392Hzから下は、15インチと、18インチが、ひとつの音として振る舞います。もうひとつ、別の式、TOAのサイトでの解説より、有効距離CD[m]を求める式がありますが、L はラインアレイの有効長[m]で f は周波数[Hz]です。これで求めると、50Hzでは、わずか11cmで、この範囲のみ、線音源として振る舞い、後は普通の球面波の減衰となりますので、リスニングルーム内では、球面波としての扱いとなります。
      
左のの式は、2006年に、ラインアレイ研究中に、参考資料としてネットよりダウンロードしました。当時は、高域での干渉に注意点が有ったようです。18インチウーハー等のスタッキングに関してL-Acoustics社の解説は優れたもので、参考にしました。解説によれば、18インチウーハーは、ラインアレイスピーカーの軸下部が最適で、横に広げないとなっています。オーディオ用では天井高に制約があり、メインスピーカーの軸上に18インチウーハーという配置が、中高音の位置に影響が少なくなります。2chステレオですので、18インチウーハーも左右で2個。こうすると、方向感の無いと言われる超低音が、帯域の広い楽器の音になると、途端に、方向感が表れ、出所がはっきりと聞こえるようになります。低音楽器でも、右の物は右で、左の物は左で、聞こえます。

現在の4WAYシステム
   バーチカルツインではありません 2009/11/24
 スピーカーの配置は、上が46cmサブウーハー、下が38cmウーハー+MIDホーン、その間にSPF材と呼ばれる安価な木材を入れ、上のサブウーハーの前後位置調整と、スーパーツイーター設置スペースを確保しています。スーパーツイーターは、付属品の置台に載せて、こちらも、前後位置調整ができるようにしています。置き台は木製で滑りやすいので、滑り止めに100円ショップのEPゴムシートを敷いています。別置きした事で、ツイーターの高さが、耳の高さとなり、絶妙のバランスと高解像度に著しく貢献しています。
各々のスピーカーは、
開口面を合わせ、1本の垂直線上に直線になるように配置しています。SLFを下に置くのが一般的ですが、これですと、主要音源が目線より上になり、床に座って聞くには疲れやすくなります。SLFの音は、方向がわかりにくいので、上に置いても問題がありません。タイムアライメントについては、図のような、前後関係となるのですが、一番奥行きのある中音ホーンを基準として、高音ホーンとの間(T1sec)と、機械的に位置を合わせてあるSLF,LFとの間(T2sec)に、電気的に遅延をかけてタイムアライメントを調整します。可聴帯域の波長は、17m〜17mmまでで、10kHzのような高音では、34mmとなります。従って、1〜2mmでも狂えば、その違いが出ますし、気温によって音の速度が変化し、その影響を受けます。10kHzを越えるクロスオーバー周波数では、かなり神経質に効いてきます。
 システムの隠し味として、スピーカーからの直接音と、それより遅れて来るフローリング床からの反射音が干渉しないよう、床に、2.4m四方の厚手のじゅうたんを敷いており、すっきりとして、しかも高解像度な音の実現に一役かっています。ホール音響でも、スピーカーの近くでは、反射が起きないよう壁面が徐々に開く設計がされており、高エネルギー状態の音を反射させない事が良い再生音を出す一つの条件です。音響パネルは、真逆の効果で、解像度が悪化します。ホールでは、楽器の音をより良く拡散する為に音響反射板を使用しますが、ステレオ音楽再生には、無い方が良い結果となります。
 耐震面では、サブウーハーの後面、横方向に木材が有り、スピーカーBOXと、スペーサー木材双方に、にネジ止めされています。壁面と、スピーカー下部の間も、木材が入れて有り、壁を傷つけない為に、後ろ方向へのズレを防止しています。
元々、PA用スピーカーですので、コーナーのスタッキング用の部品が、スパイク代わりにもなっていますので、そのままフロアに置いています。

無視できない吸音材の効果 テーブルのスモークガラスの下は、同じサイズの2mm厚ビニルシートがあり、ガラスの振動を抑えています。(TVのブラウン管に共振して、変な音だった時の対策のなごり)
  スピーカーとリスニングポジションの間のガラステーブルと、反射の影響を調べた、100円ショップ60cm四方のフェルト

遅れてやって来る反射音(右側の小さい波)
 
 16kHzトーンバースト(テーブル面は、ガラストップのまま)と(60cm四方フェルトを置いた場合) 2014/10/13
 スピーカーから直接来る音と、ガラス面で、反射した音で、反射音は、直接音よりも、遅れて来ますので、右側で観測されます。右側の写真は、テーブル面に、60cm四方のフエルトを置いた場合ですが、反射音が小さくなっています。僅か1.3mmの薄っぺらいフエルトで、これだけの差となります。スピーカーとリスナーの間には、何も無いのがベストですが、生活空間でもありますので、テーブル等を置くのですが、音が反射すると、こうした現象が起きます。
ところで、16kHzのトーンバースト波がこのように、綺麗に再生できるのは、指向性が鋭いホーンスピーカーだからなせる技で、ドームスピーカーでは、反射波が乱立します。

4WAYスピーカーシステム(28Hz〜35kHz 総重量 90kg/ch)詳細  詳細接続図(回路図)  pdf

実装写真 スピーカー定格 アンプ  私的 寸評
HF(ハイ・フリクエンシー)高音用スピーカー

FOSTEX    T90A

アルミ系合金精密切削加工円筒形ホーン
超軽量硬質アルミ合金
リングダイヤフラム

インピーダンス.......8Ω
周波数範囲......... 5kHz〜35kHz
能率..............106dB/W(1m)
音楽入力...........50W
カットオフ周波数......3.6kHz
推奨カットオフ周波数...7kHz(12dB/oct)

寸法(端子部含む).....60φ x 87.8(D)
マグネット重量(アルニコ) 100g
重量..............800g

システムで使用したクロスオーバー周波数

 6.03kHz L-R 24dB/oct
自作小出力A級アンプ
実効出力
  8Ω........5W
THD+N 2.83V時 80kHzBW
 0.001%
 SN 98.3dB

IMD 0.0018% SMTP

  
スーパーツイーターの名にふさわしく小型です。
小型であればこそ、特殊材料を使わなくても、
常用域で高品質な高音が出せます。
100円ショップの発泡ゴムシートでズレ止め。

100gと小さいですが一応アルニコ磁石使用です。
音質は、音の出始めを的確に表現してくれます。
音が無くなった時、ぴたりと追従できるのが魅力。
JBLコピー製品とは違う日本製の心意気を感じます。


1994年発売 2009年〜10年で4本購入
貴重な日本製でしかも現行商品です。

コンデンサ無しで直結使用。


ダイヤフラムを1本破損させて、メーカーで修理をして
もらいました。修理金額は送料も含めて\7,928でした。
破損原因は、アンプ電源ONで、ピンプラグを接続したことです。

40kHzも、実音として出ている事を確認
ハイレゾにも十分対応できます

MF(ミッド・フリクエンシー)中音用スピーカー
TOA 380−SE 中音用ホーン

樹脂製定指向性ホーン  (90°x40°)
アルミ合金製ダイヤフラム(802相当品)
スロート径           1インチ
インピーダンス........8Ω
製品カットオフ周波数....800Hz, 8kHz

寸法..............402(W) x 160(H)
フェライトマグネット

システムで使用したクロスオーバー周波数
 805Hz 6.03kHz L-R 24dB/oct
自作小出力A級アンプ
実効出力
  8Ω........5W
THD+N 2.83V時 80kHzBW
 0.001%
 SN 98.3dB

IMD 0.0018% SMTP
現代のSR用スピーカーのほとんどで採用している
定指向性ホーンです。
ダイヤフラムは、ALTEC802互換

内蔵ネットワークで鳴らす場合、隠れてしまう音が
ありますが、マルチアンプで直接駆動し、ウーハ
とタイミングが合えば、ピアノのような広帯域の
楽器でもリアルに鳴ります。
金管楽器は当然リアルですが、木管楽器の溶ける
ような微妙な音も的確に再現します。
JBLより、クセが少なく、明るい音に感じられます。

コンデンサ無しで直結使用。

1984年購入
LF(ロー・フリクエンシー)低音用スピーカー
TOA 380−SE 低音用

38cm コーン バスレフ型キャビネット

インピーダンス........8Ω
最大入力
連続ピンクノイズ.......120W
プログラム入力........360W
ピーク入力...........1200W
音圧レベル..........102dB/W(1m)

実測最低共振周波数 27Hz


キャビネット寸法 498(W) x 758(H) x 410(D)
重量.........36kg


システムで使用したクロスオーバー周波数
805Hz L-R 24dB/oct

Lowエンドは、フィルター無しで、
DCまで再生しています。

自作小出力A級アンプ
実効出力
  8Ω........5W
THD+N 2.83V時 80kHzBW
 0.001%
 SN 101.6dBdB

IMD 0.0018% SMTP

ALTECタイプの高能率ウーハー
意外と出来の良いウーハで、中音域まで、コーン
型特有の歪みが多くなる領域が有りません。

楽曲の基音部を受け持ち、アナウンサーの声も自然で
大口径とは思えない音です。
物足りなく聞こえる低音ですが、歪みが少ないと
いう逆証明です。
キャビネットの剛性や、塗装は、1984年製ですが、
現在まで何の問題も有りません。

古いのでご覧のように、コーン紙の色が抜けています

1984年購入
SLF(スーパー・ロー・フリクエンシー) 超低音用スピーカー
CP18SN

46cm コーン バスレフ型キャビネット

インピーダンス........8Ω
最大入力
プログラム入力.......1200W
周波数特性.........28Hz〜250Hz
音圧レベル..........103dB/W(1m)
最大出力音圧........134dB
内蔵クロスオーバー....180Hz

実測最低共振周波数 25Hz


キャビネット寸法 530(W) x 695(H) x 495(D)
重量.........53kg

スタガードバスレフのマルチアンプ版
システムで使用したクロスオーバー周波数
50Hz  L-R 24dB/oct φ=INV

この帯域は、録音によっては、殆ど入って
いない場合もあります。
ごくたまに、ボッと聞こえる程度です。
自作小出力A級アンプ
実効出力
  8Ω........5W
THD+N 2.83V時 80kHzBW
 50Hz
 0.001%
 SN 100.8dB


LFからボルテージフォロア
と反転50HzLPFを通して
SLFとしています。


LFとのレベル差 -4dB

      (20Hz値)
音階がはっきりと聞こえる低音再生の為に
サブウーハーを追加しました。


パッシブウーハなので、超低域で、自然に減衰し
歪みは目立ちません。大音量で使用する場合は、
25HzでHPFを入れた方が良いでしょう。又、30Hz
で大音量時、吸音材が空気音を出していますので、
除去あるいは、フエルトに交換も一考です。

サブウーハは1本でも良いと言われますが、
2本とし、2chステレオに完全対応して
良い結果が出ています。
ツアーでも18インチウーハは2ヶ所で使用してます

接続ケーブルは、4S8(3m)使用

2009年製 同年購入 中国製

世界の音響製品工場としての黎明期の製品
現在、製造中止につき入手できません。

代替推奨品
EKX-18S SRX818S等

T90A 2009/04/08撮影 MF,LF,SLF,607XR  2010/11/11撮影

システムの要点

アンプからスピーカーを音質的に曖昧といわれるコンデンサやコイル無しで、アンプと1対1の直結で駆動しています。これで
NFBのかかった純A級DCアンプによりスピーカーが正しく駆動できます。
最近のホーンドライバーで、ギャップに磁性流体を使用した物は、劣化しやすく、使用しているドライバーは、エアーギャップなので、長期にわたり、安定使用できます。
スピーカーへのケーブルは、
LF、MF、HF 3.1m x 6本(カナレ 4S6(3.7Ω/100m) SLFは4S8)、アンプ側とスピーカー側共に、接触抵抗の低い、ノイトリック製スピコン(定格電流40A)を使用しています。
保護回路の都合上、出力リレーを使用しましたが、アンプ入力側は、ボリューム無しで、XLRコネクタを装備。

デジタルチャンネルデバイダーは、DAC出力を、フィルムコンデンサー使用、自家製POST-LPFから直接出力とし、音の鮮度を上げました。主力機器の改造まで行い、完全にマニアックになりましたが、生音に近づく実感が有ります。
今まで100Hzでの落ち込みを気にしていましたが、サブウーハーとLFをアナログチャンネルデバイダーで切らず、LFの下側はフラットで鳴らし、サブウーハーは、50Hz以下の超低域のみを鳴らすという手法に変更し、パワーアンプ内部で、LF出力を、LPFに通し、SLFアンプ用としました。
通常の3WAYマルチシステムに、50Hz以下をサブウーハーで付加する手法であり、純粋な4WAYとは言えませんが、15インチウーハーで不足するローエンドを、18インチウーハーで補強します。アルティックタイプの軽量コーン15インチの良さをそのままに、風のような超低域だけを18インチで鳴らしますので、音源に敏感に反応した、多彩な低音が出ます。18インチウーハーの品質は、あまり重要ではなく、箱の容積だけが効いてきますので、オーディオ用よりも安価なSR用が使用できます。

※50Hzから上は、24dB/octフィルターにより、音の中心となる、38cmウーハーへの影響が少なくなります。某ハイエンドスピーカーが150HzLCネットワークなのですが、インピーダンス変化が影響しない急峻な電子フィルター+A級アンプにより、より理想的なサブウーハー駆動になっています。
現在の構成(変則4WAY)

4WAYシステムで使用するチャンネルデバイダーについて
 予算があれば、アキュフェーズ DF-65 \800,000を使用すると良いでしょう。必要な性能は全て備えています。次いで、DBX VENU360ですが、こちらは3WAY仕様なので、サブロー用のアナログチャンネルデバイダーが必要です。VENU360でさえも、高額で無理なのであれば、私の使用しているベリンガー DCX2496+サブロー用アナログチャンネルデバイダーの組合せが、低価格で済みますが、DCX2496は、耐久性に難が有ります。尚、私のDCX2496は、3台とも、DAC以降は、自作のPOST LPF回路から直接に、不平衡で、XLRより出力する改造品で、必要な性能を備えています。

4chマルチ用A級DCアンプ RCAジャックが白なので、Lch用です。赤のRch用も製作しました。予算不足で、文字は、テプラ貼りで済ませましたが、欲を言えば、彫刻にしたいところですが、出てくる音に違いが無いので、我慢しています。
 2017/08/07  SLF LEVEL ADJUST 分解能0.01dB ダイヤル目盛り 1000まで読取り可
 超低雑音OPアンプOPA1611により、0.01W出力時 THD+N(80kHzLPF)0.01%以下なので、スピーカーシステムで、80dBSPL時 雑音+歪み成分が0dB以下の音圧となり、理論上では、聞こえない音圧です。入力は、XLRにて、HF,MF,LFの3ch 出力はスピコンで、HF,MF,LF,SLFの4chで、SLFは、LFから50Hz24dB/octフィルターを通します。SLFレベルは、精密ポテンショメーターで0.01dB単位で正確に調整できます。入力に、音量ボリュームは有りません。OPアンプを最適に動かすには、低信号源インピーダンスが良いので、電子ボリュームや、OPアンプバッファーからの接続が必須です。

マルチ駆動時スーパーツイーターのコンデンサ使用をする是非
 結論から先に言えば、コンデンサーは、有っても無くても構いません。マルチでは無しが原則です。マルチでもDC保護で入れたい所ですが、クロスオーバーに近いコンデンサ容量では、フィルターの次数が変わってしまい、合成結果が乱れます。
スーパーツイーターにコンデンサーを使用する意味は、簡易ネットワークとして、6dB/octの一次フィルターとして動作させる為です。例えば、
5kHz 8Ωであれば、4μFという容量となります。コンデンサは、バイポーラコンデンサ、フィルムコンデンサが多く使用され、音質的には、フィルムコンデンサが良いとされていますが、ハイパワーアンプを使用する時は、耐圧に注意します。耐圧は、アンプ出力電圧の3倍必要ですので、バイポーラコンデンサでは、特に注意が必要です。メーカー製品でも、耐圧不足のコンデンサーが使用されていて、短絡事故を起こした例があります。スピーカーユニットメーカー製コンデンサであれば、120V以上ありますので、100Wアンプならば、十分な耐圧です。オーディオ用スピーカーに内蔵の物は、50Vの物もあり、注意が必要です。
スーパーツイーターとDCアンプの組合せ
 DCアンプは、直流を入力すると、正確に直流を出力します。これをやれば、ツイーターに限らず、どんなスピーカーも焼損してしまいます。DC漏れの有るアンプを使用した場合、スピーカーが破損する可能性がありますが、数10mV程度ならば、問題無く動作します。アンプのDC漏れを確認するには、通電時に、スピーカースイッチをOFFにして、パチッという音がするのなら、漏れが大きいので、調整するか、アンプを交換します。しかし、実際のところ、10年間もDCアンプからツイーター直結で鳴らしたにもかかわらず、無事故です。
甘いフィルターでは、コムフィルタに注意
 コンデンサ1個でもフィルターとして、正しく動作しますが、フィルターの傾斜は、6dB/octなので、例えば5kHzフィルターでは、600Hzというような中音域でも、減衰量は、-20dBと、かなりの音量です。その結果、中音域から、高音域までのかなりの帯域で、元のシステムとスーパーツイーターが、並列動作をする事になるので、お互いの音が干渉し、コムフィルタリング(櫛形フィルター)という現象を起こします。音源への距離の違いで音が揺らぎ、周波数が高いほど、強く出ます。
 この事例は、振動板前面のスリット(複数の丸穴)による干渉が原因
上はドームスピーカー前面のガード部品のスリットによる干渉で、深いディップが生じています。音源は、一つなのにこのような事が起きています。
このような干渉を避けるには、スピーカーは、1個で鳴らす事が基本で、同じ帯域を複数のスピーカーで鳴らさない事と、スピーカーの前面には、音の放射を妨げる物を配置しないという事が鉄則です。ホーン内部の補強板などでも、音の影が発生し、境界面ができてしまいます。静止して聴く場合は、気付かずにいますが、動いたら、途端に境界が気になります。


サブウーハー
 最近のスピーカーは、小口径が多くなり、口径の割に、低音を欲張ると、振動系を重く、ボイスコイルインピーダンスを下げるといった工夫が必要になりますが、大口径と同じ音圧を得るには、振幅が当然大きくなるので、NFBをかけられないメカニカルパーツが出す歪みは、振幅に比例して増加します。アルティックを代表とする、軽量振動系ウーハーでは、ダンピングファクターの高いアンプでは、低音不足になるという話も有ります。実際に、使用しているマルチシステムでは、そのような聴感です。オーディオファンのイメージの世界では、エネルギッシュな低音を求める傾向が強く、市販のスピーカーはどれも、低音が強調されています。その傾向を反映している、最近のJBL-ProのSR用AC2212/95(パッシブフィルター使用時)と、フラットを追求した、使用中のマルチシステムのピンクノイズによる、分析結果です。
 AC2212/95 12インチ2WAY SRスピーカーの典型的特性 ドンシャリです

 現在の4WAYマルチシステム SLF LEVEL -4dB(at 20Hz)
 2018/08/07
サブウーハー付きのマルチシステム、上のRTAでは、30Hzあたりまでフラットです。18インチサブウーハーのHPFは、24dB/oct 50Hzでブースト効果は、40Hzが中心です。


15インチ+18インチによる、超低域改善の結果 70HzLPF時
 リスニングポイントにて(高さ85cm) 2016/10/10
-10dBの補助でも、合成された低音は、5dBアップ

 LFだけでは、10dBもダウンしてしまった45Hzを境に、更に急激に減衰しています。ここに、60Hz以上が急峻に低下している、-10dBしかない、SLFを加えると見事に、200Hz辺りの音圧と同じ音圧に上昇します。図のSLF+LFは、-10dBのSLFを加えて、合成音圧が+5dBになっています。
サブウーハーが-10dBで効果発揮ならば、LFに100Wアンプならば、10Wのアンプで済むし、それ以上必要ないという事になります。
 図は、70Hzフィルターでの値で、現在は、50Hzに下げたので、-4dB(at 20Hz)という調整値ですが、それでも、LF用アンプの2.5分の1すなわち、100Wのアンプなら、40Wのサブウーハー用アンプで済みます。
 空気ポンプのようなアクティブサブウーハーとは、別次元の、18インチウーハーの超低音で、ライブステージと同じような低音が聴けます。この超低音は、方向が感じられないのではなく、正しく再生されている、上の帯域とミックスされ、そこに定位して聞こえますので、2個使用しないと、せっかくの定位感を捨てる事になり、もったいないと思います。


マルチ駆動時、ウーハーの音は痩せる 
コイルが直列に入っていないマルチアンプシステムでの宿命
 下は、SLF 18インチウーハーを
内蔵ネットワーク経由で鳴らした場合(緑色)と、直接鳴らした場合(マゼンタ)の音圧 必要とされる帯域50Hz付近では、コイル直流抵抗による損失の差が現れ直結の方が1.3dB音圧が高くなりました。
ウーハを直接鳴らすと、200Hz以上では、音圧レベルが上昇、相対的に50Hz音域での音圧が低下します。よって、直接駆動では、ダンピングが効きすぎ、想像を超えた軽い低音として聞こえます。しかし、こうして聴いた低音に比べ、コイルを入れて再度聴いてみると、超低域まで、鈍い低音に変わってしまう事に気付きます。折角、別物のように、ダンピングが効いた低音になったので、何とかこれを活かしたいと思う事となります。
使用中の18インチウーハー音圧特性 緑色:LPF ON  マゼンタ:アンプ直結
緑色LPF=ONなのに1kHzでもかなりの音量です。 正面1m FL=1250mm 2016/10/25horn01.html へのリンク
 18インチウーハーでも、2kHzまで盛大に音が出ています。当然、システムには邪魔な音で、同じ帯域を複数のスピーカーで鳴らすと品質低下の元になります。12dB/oct程度のパッシブフィルターでは、このような特性が一般的です。何故かと言えば、定格インピーダンスを示す周波数より上では、スピーカーのインピーダンスが上昇し、それに対し、フィルターの効果が弱まる為で、アンプの入力で、フィルターを掛けて、電力そのものを加えないようにするのとは、効きが全然違うという事です。この18インチスピーカーをシステムに投入した場合、音量はアップしますが、品質は低下してしまいます。いくら設置が楽であっても、内蔵フィルターだけの使用は避けた方が良いでしょう。パッシブサブウーハーを使用するのなら、専用アンプを宛うのが王道です。

一般的な2WAYスピーカーを軸に、ウーハーを追加したマルチアンプシステム

 慢性的な低音不足に陥りやすいマルチシステムの救世主となりそうな超低域だけのオーバードライブですが、歪みも少なくお奨めです。DCX2496のような3WAY用チャンネルデバイダーの場合、2WAYスピーカー+サブウーハーという3WAY構成を、簡単に実現できます。
くどいようですが、どんな大口径ウーハーでも、超低域は、通過帯域に比べ、減衰します。減衰した超低域だけを位相を合わせて、補助する方法は合理的な解決となります。しかも、メインとなるウーハーに対し、-10dBほどのパワーで、十分です。位相を合わせて補助しますので、サブウーハーを2個使用しますが、自然な超低音です。追加ウーハーは、口径にこだわらず、ウーハーと同じ物でも、おもしろいでしょう。


 2WAYスピーカーは、チャンデバのMIDとHIGHを割り当て、LOWは、サブウーハー用として使用します。MID-HIGHは、2WAYスピーカーの推奨通りのクロスオーバー周波数を設定し、MIDの低域側は、フィルターOFFとし、サブウーハーは、低域側はフィルターOFFで、高域側は、リンクウィッツライリーフィルター24dB/octで、
位相を180°反転した設定とします。サブウーハーのフィルター周波数は、50Hz〜100Hzぐらいで、設定します。レベルは、サブウーハーがオーバードライブできる領域では、合成で+6dB(自由空間ではないから)アップしますので、絞り込んで使用することになります。サブウーハーは、完全な低音合成をする為、2個使用で、2WAYSPのウーハーと音波面が合うように、スピーカーのバッフル面を揃え、縦直線上(上でもでも可)に配置します。
 位相反転は、チャンデバ設定、アンプ、スピーカーの何処か一カ所で行います。サブウーハーは、下の例のように、16cm以上あれば、それなりに効果が発揮できます。パッシブウーハーや、フルレンジスピーカーなどが使用でき、24dBフィルターでピストンモーション帯域だけしか鳴りませんので、若干品質落ちのスピーカーでも、サブウーハーとして使用可能です。

 下はトールボーイタイプKEF Q70に、AR SRT170を載せ、サブウーハーとしてオーバードライブしたものです。共に、16cmのウーハーですが、Q70(バイアンプ駆動)単体での音圧特性が緑色、SRT170を 
LR24 LPF=86Hz φ=INVで付加してみました。アンプ出力は、同じレベルです。小型スピーカー同士でも、超低域までフラット再生できるようになりました。16cm同士でも40Hzまでフラットです。
    Q70+SRT170の音圧特性 2016/12/09
 ARはかつてブックシェルフスピーカーの代名詞だったAR-3aのメーカーで、SRT170は、オークションで沖縄より輸送してもらいました。日本製定番のドームスピーカーではありませんが、コーン型ツイーターとの2WAYで、サイズは、228(W)x420(H)x180(D) 4Ω 17gですが、40Hzまで頑張っている低域特性に着目して、組み合わせてみました。結構立派な低音が出るようになり、15インチクラスと遜色がありません。
この方式の最大のメリットは、全く改造を施さないので、気に入らなければ、跡形もなく撤退できることです。是非とも実験してみてください。低音スピーカーは直線上の位置が理想です。 
 小型ブックシェルフスピーカーでは、低音が出すぎている製品が多く、オーディオ用途の有名なモニターSPといえども、こうした傾向が有ります。しかし、上記の例では、音圧特性をフラットにしたのにもかかわらず、出過ぎている傾向は全くありません。音源の量や質に対し、忠実に反応しており、軽い低音は軽く、重い低音はより重く、破裂音もリアルになりました。又、逆相への反応も強く現れ、You Tube動画では、逆相音声の動画が多い事も判明しました。



スピーカー入力 接触抵抗 低減への改造 
左のTRS入力部と、LCネットワークを取り外し、右側のように、スピコン入力としました。
 TRS入力端子(オリジナル)    現在 スピコンに改造して使用 内部配線もツイスト線に変更 LF MFを使用 2009/01/25

プロ音響定番アイテム スピコン
 ノイトリック スピコン NL4FX 40Aという凄い電流定格値です。2009/03/03

 家庭用コンセントが15Aまでなのに、この価格で40Aを扱えるというのは、凄いことで、Sound Reinforcementの世界では、あっという間に普及し、従来の4Pキャノンでは、使用できないような、太いケーブルが使用できるようになりました。対して、オーディオでは、旧態依然の緩みやすいネジ式大型ターミナルが用いられています。アンプ側が立派でも、スピーカー側が貧弱ですと、そこで知らぬ間に、緩んでしまいます。スピコンの接触抵抗は、3mΩ以下と優秀で、抜け止めのロック機構があります。高級アンプならば、XLRと同様備えておいて、無駄は無いでしょう。
 
20017/12/13
スピコンのケーブル接続はネジ止めで行い、
ポジドライブドライバーを使用しますが、ホームセンターで、\697で入手できます。4S6は線径が細く、2本をよりあわせて接続しますが、4S8であれば、丁度良いサイズです。
NL8で、3WAY丸ごと    プロ音響 NL4FXと4S11(0.9Ω/100m)
 2014/06/02


サラウンドにも対応した機器構成
 高級品が全く無い、現在のオーディオラック内の機器です。DVD映画ソースに対応する為に、32インチ ブラウン管式HDテレビを中心とし、左右に、センター用SPTOA F-150G(防磁型)を配置、自作A級4chアンプ2台、中央上からDCX2496 6chデジタル制御マスターボリューム、左側は、3段遅延式電源ディストリビュータPD-15、FMチューナーSA50ES、カセットデッキRS-BR3650オートリバース機で今でもちゃんと動きます。右下は、スタガードバスレフ用チャンネルデバイダーと予備のDCX2496です。SL-1200MKU+DL301U(MC)、自作LT1115使用MC専用RIAAイコライザー(MUTE付き)です。テーブル下には、SRC2496 DEQ2496 DVDプレーヤーDPS-6.9 AVアンプ AVC-1620 アナログ音声切換用として、AU-α607NRAが有ります。AVアンプにより、7.1サラウンドにまで、正式に対応しています。電源ディストリビュータPD-15は、3系統x5個のコンセントを持ち、各系統ごとに、ノイズフィルターが内蔵されており、電源のクリーン化に貢献しています。3段階で電源が入切りできるので、ショックノイズ防止もでき、システムの電源操作も簡単になります。赤外線リモコンに対応するように改造し、一度のリモコン操作で、10台ほどの機器全ての電源が入り、微妙なセッティングを保つことができます。ブラウン管式TVの最大のメリットは、TVゲーム時の動きのスムーズさです。

2018/08/09


通常1個の5.1サラウンド用センタースピーカーを2個配置
 センタースピーカーは、従来は、TV直下に1個置いていたのですが、デジタル制御ボリュームの表示が見にくいので、写真のように、TVの両サイドにTOA F-150G(防磁仕様)を2個配置しました。この配置は、大型スクリーンを備えた、公共施設にも設置例が有り、特殊ではありません。センタースピーカー2個設置で、センタースピーカーとTV位置関係の諸問題が、一気に解決します。サブウーハーも、アクティブウーハー1個という固定概念に囚われず、フロントL,Rのローエンド強化という形で、18インチパッシブウーハーを2個設置しており、完全な左右対称配置ができています。サブウーハーチャンネルの音は、FL、FRの低域成分を抽出ミックスして作られていますので、大型ウーハーを使用して、本来の低音のまま再生すれば良く、サブウーハーチャンネルが無くても、バランスの良い、サウンドが楽しめます。機器構成のpdfはこちら 実体図 4way_av.pdf

近未来の8kテレビ音響
ネット検索で得た情報では、8kテレビの音響は、22.2chというこちらも、マルチチャンネル音響となるそうです。低音が2chというのは、5.1サラウンドのサブウーハー低音の不自然さにメスが入ったと、評価できます。5chのスピーカーを配置するにも、奥様の支持が得られず苦慮するのに、22chが実現できるのか、危惧しています。


スピーカーは発電機  逆起電力は、コイルに投入する電流を断続した場合に発生する電力で、ここで測定している雑音電力ではありません。コイルと磁石を持っているスピーカーは、それ自身が部屋で鳴っている音で、発電をしています。
スピーカー発電電力測定

 音圧レベル 80dBのピンクノイズ音場での、スピーカーの発電量 能率が90dB/W 国産12cm口径スピーカー(F-150)にて、8Ω負荷の電圧は、-55dBm(0.24μW相当)でした。このスピーカーを鳴らし、1m離れた場所が80dBとなるには、0.1Wの電力が必要です。この時の電圧値は0.89V(+1.2dBm)、発電電圧値-55dBmとの差は、
-55-(+1.2)=56.2dBで、%で表すと、0.15%です。反射は、あらゆる場所で発生するので、三角波のような高い反射波も加わると考えられます。0.15% が無視できる量なのか、微妙なのですが、音質を繊細に捉える事ができる方ならば、考慮する要件となると思います。

12cmスピーカー 8Ω負荷(ピーク80dBの音楽中で測定した発電電圧)  測定器フルーク89W ACmV
2015/09/07

上と同じ条件で46cmウーハーをアンプに接続しておき、途中でアンプを通電してみました。
 AU-α607XR パワーアンプ部(Xバランス)にて 2015/09/09

 通電中は、およそ-65dBm(None Weight)で一定の値です。両端は、電源OFF時で、アンプ通電中は、-65dBm一定で、これがアンプの残留雑音の値です。アンプ動作中は、スピーカーの周りで音楽などが鳴らされていても、その雑音がスピーカー端子に現れないように抑制されている事が解ります。-65dBmという値は、アンプによって異なり、SN比が高いほど小さくなります。
A級パワーアンプ 
2018/01/25
 残留雑音4μV(A)台の自作A級パワーアンプで、80dB(C)のピンクノイズ音場で、アンプ開放時-35dBm、アンプ接続時-77dBmと、AU-α607XRより良くなっています。ピンクノイズを鳴らさない時は、-87dBmとなっています。測定条件は、アンプ側4S6155cm+0.75SQ45cm〜測定ポイント〜4S82.45m+46cmウーハーで、ケーブル抵抗は、100mΩ 測定ポイント 38mΩで、スピコンなので、接続部が露出できませんので、中間部分での測定なので、-77dBmで、ピンクノイズで揺れています。アンプ出口では、無音時と同じ-87dBmぐらいと予想できます。シングルエンドアンプにもかかわらず、バランスアンプより、高い雑音抑圧ができています。高い雑音抑圧は、録音中の残響を、部屋の残響に乱されないで再生できるようになり、録音したホールトーンが明瞭に聞こえるようになります。

 定電圧駆動以外では、鳴らされた音による発電で、スピーカー端子電圧が揺さぶられますが、アンプの出力インピーダンスや、ケーブル抵抗がが高いほど多くなります。
LCネットワークに、アッテネーターが付いた市販スピーカーも、同様の理由で、スピーカーには、様々な雑音電力が加わり、解像度はそれほど高くなりません。
 ここで紹介した反射波による雑音電力は、原音に無い別の音楽表現をもたらします。この変化をオーディオ趣味として楽しめばきりがありません。これらの雑音を排除して、ひたすら高解像度を追求する、マルチアンプ駆動は別次元の音で、音源の良否判断も明解で、システムの音質変化への悩みも少なくなります。この雑音電力は、音の一次反射が、早い段階で起きるほど、強いエネルギーとなり、原音よりも時間が遅れた電力として、スピーカーに加わりますが、それらは、ルームエコーとミックスされ、目立たないだけで、存在します.。この環境に対し、低インピーダンス駆動できる、アンプを接続すると、雑音電圧値が小さくなり、スピーカーに加わる雑音電力が低下します。NFBのお陰で、入力信号に無い成分が、出力から逆送されても、アンプ自身の増幅力で、短絡されます。ゆえに、長いケーブルを接続すると、容量負荷や、雑音電力の為、アンプは、大いに働かなくてはならなくなり、かなり発熱することも有ります。建物に、ホール音響用アンプと、BOSE101を使用して、この発熱現象に悩まされ、後日、出力トランス付きで、出力帯域が狭い業務用ハイインピーダンスアンプに交換して、発熱を避けた実例もあります。


ホ−ンスピーカーによる、マルチアンプシステムで使用するアンプ
 現在使用中のアンプは、5WA級アンプです。アナログで、NFBが掛けられているアンプならば、一定の低雑音性能さえあれば、どれでも等しく使用できます。巷では、機種特有の音質が有るとされていますが、マルチアンプシステムでは、目立ちません。
スイッチングアンプは、デジタルアンプと呼ばれる事も有りますが、デジタル機器特有のレイテンシィはありません。但し、可聴帯域全てで、位相が変化しますので、マルチアンプシステムでは使用を避ける方が賢明です。実例として、位相が合ったのは354Hz付近のみといった、有名品もあります。そもそも、残留雑音が大きいので、ホーンスピーカーには、合いません。
 最も相応しいのは、小出力A級アンプで、超低雑音性能の物です。市販の該当品は有りません。自作できるマニアなら、今後大いに、穴場となるでしょう。。そもそも、アンプ出力は、何W有れば良いのかですが、マルチアンプの研究を10年行い、正確な音量調整システムで運用した結果、-20dB以上の音量は、一度も必要としませんでした。
使用していたのは、100Wアンプでしたので、-20dBは、1W出力相当です。それに、ピークマージンを加え、3W有れば、十分だと考え、これに沿って、試験を進める事にしました。何故にA級なのか、定番AB級で、スイッチング歪みを見た事は一部の製品のみです。無いとは言っても、大袈裟に反論せず、A級アンプで簡単にクリアできるのなら、それにこしたことは有りません。音量で電源電流が変化しないのも、純A級アンプの魅力で、しかも、LT1115による、低雑音のおまけが付きました。LT1115より、低い利得でも使用できる、OPA1611,OPA1612も、同様な低雑音、低歪率であり、利得を下げられる分、ホーンスピーカー駆動に向いています。OPアンプは、ディスクリートアンプより音質が劣るという論調が多いのですが、簡単かつ高性能なのは、OPアンプの方であり、実際に、このA級アンプでは、より解像度の高い音が出るようになりました。商品として、OPアンプの型番が解ってしまうと、価値が下がるかも知れませんが、売り物で無いので、面倒なディスクリートより、簡単高性能なOPアンプを使用するのが現実的選択です。

 今からスタートされたい方は、2017年5月号トランジスタ技術付録2017春号トラ技Jr.ゼロ・ディスストーション・オーディオ・アンプの製作 黒田徹 著を参考に進めて下さい。誌上では、15Wですが、最近の低能率スピーカーでは、これぐらいは必要です。しかし、ホーンスピーカーならば、120dBを越えてしまいますので、4〜5Wでも十分で、発熱も少なく、製作も容易です。実際に製作した自作A級アンプの回路は、中点電圧保護と、温度保護回路、ミューティング回路が有り、メーカー製アンプと同様の保護仕様となっています。又、OPアンプは、パワー段とは別の定電圧回路で駆動しており、これにより、残留雑音を低減しています。回路図は、公開しておりませんが、メールで、請求していただければ、送付する事も可能です。回路構成は、トラ技を参考にしていますので、営利目的での使用はお断りします。又、回路図上で表現できない、線径、配線長、アースポイントのノウハウ的部分も有りますので、安易に製作できない可能性が有ります。


音以外のAM放送電波や、電灯線からの電磁誘導雑音もアンプONで消える

オーディオシステムに接続したSPの雑音(
アンプOFF時) チューナーが無くてもAM放送がきれいに受信できています。 右は、アンプを通電した場合で、雑音量は増えますが、AM放送は消えます。録音は、UA-25EXで行いました。
雑音源:AM放送 送信所 5kW出力 距離4km 他に、8kHz〜10kHzを定期的にスキャンする正弦波雑音(電灯線が発生源) 休日は無く、平日の午前中に多く現れ、電磁雑音のみに反応するテレホンピックアップでも綺麗に拾えます。


オーディオシステム中の18インチウーハー単体の8Ω負荷への雑音 ここには、AM放送は現れません。ボイスコイルのインダクタンス分が効いて、高域でインピーダンスが上昇し、発電量が減ります。
2015/10/08

 システム中のスピーカーに現れる雑音を観測すると、確かに物音など床から大きなエネルギーでスピーカーが発電しますが、アンプを通電した途端に、アンプがそれらを支配しますので、スピーカーの音として放出されません。従って、スパイクに大きな投資をする事の意味をよく検討していただきたいと思います。ギターを床に付けて鳴らして同様の実験を行っても結果は同じで、アンプが支配していました。壁からの反射音や、電灯線から混入するAM電波や、PCなどの雑音も、アンプが通電されていれば、雑音として、スピーカーを鳴らすことは無くなります。

電磁雑音検出に最適なツール テレホンピックアップ SONY TP-15
  2015/10/23
空気振動を全く感知しないで、電磁雑音だけを検出します。これにマグネットを貼り付けると、物体の振動を捉える事ができ、便利です。
携帯電話や、LED、蛍光灯、ワイヤレスマウスなどあらゆる物から電磁雑音が出ていることが判ります。
人体も微量ながら、電磁誘導により、雑音を発している事も検出できます。下では、これを利用して、スパイクの効果を検証しました。
YAMAHA S55に8mmの袋ナットを取り付けてスパイク効果を実験 2015/10/23
スパイク 効果の疑問

 平行面が無いエンクロージャーなので、定常波が乗りにくい形状です。このスピーカーを、床に置いて周りをを歩き、足音を音源として、スピーカーが発生する電力を測定しました。スパイクの代用として、ネジ径8mmの袋ナットを使用し、直置きとの違いを比較しましたが、大きな差は出ませんでした。スパイクの効用解説によれば、円錐の頂点から振動が伝わらないとしています。しかし、スパイクの4点を結べば、面になり、その面の部分の床が振動すれば、振動がスピーカーに伝わります。床振動を遮断するには、フローティングが良いのですが、今度は、反射音の空気のエネルギーが、スピーカーを振動させます。マイクで音の波形を長時間見ておりますが、床の振動を原因とするギザギザの波は、ついぞ見たことがありません。やはり、電気的に雑音除去する方が、合理的で効果が高いでしょう。NFBのかかった高忠実度アンプは、次々とやってくる外来雑音を吸収し、ひたすら原音をスピーカーに送る重要な働きをしていますので、振動で、スピーカー音に影響を与えるとは思えません。スパイクは、過度な音質効果を願わず、装飾品の一種と見なした方が賢明ではないでしょうか。
比較動画について
 有名な動画サイトにスパイク有りと無しで音の比較がありました。ベタ置きとスパイクで浮かした2通りなのですが、確かに音は違いますが、
比較するのなら、ベタ置きではなく、スパイク以外の物で、同じ高さまで浮かした条件でないと比較の対象にはなりません。
フロアにベタ置きすれば、どんなスピーカーでも、低音が持ち上がります。さらに、後壁にくっつければもっと低音が出ます。
気になったのは、スパイク解説サイトによれば、、スパイクがメカニカルダイオードとして働き、円錐先端から振動が伝わらないというくだりです。言葉どおり、ダイオードならば、先端同士を接触させれば、両方向とも振動が遮断できるということになります。
これですと、完全に振動のアイソレーションが可能となる筈ですが、しかし、現実にはあり得ない事でしょう。そもそも、物体が絶対零度以外なら、振動しているというのがセオリーだと思います。
 他にも、ケーブルを交換した時の、音の比較をする動画も多く有りますが、音の収音条件が全く表示されていないので、真剣に取り合うことができません。デジタル録音をして、ファイルを解析すると、10kHzまでの音であり、それが創作的であったり、逆に、誤差程度の違いしか無いものもあります。中古スピーカーの音を聴かすものでは、確かに良い音と思って見ますが、良い音は、自身のスピーカーシステムからの出ているので、画面の中古スピーカーに憧れる必要はありません。動画につられて、大金をはたく前に、科学的な分析も行うと、良いかと思います。


誘導
 工業系の学校や、インターネットでは、建築音響設備施工経験者の常識的トラブルが解説される事がほとんど無く、オーディオファンに至っては、無知といわれる現象があります。それは、工事会社の技術者が伝承する、誘導と呼ぶ現象で、工事(結線)ミスが起きると、スイッチ選択OFFの放送区域であっても、他のエリアで放送中の音が、かなりの大きさで鳴ります。アッテネーター(音量調整器 大 中 小 切り)で、OFFにしても、同じく、音が出てしまいます。
その原因は、100Vラインという、高電圧でスピーカーが駆動され、電力の高圧送電と同じ仕組みで、伝送損失を防ぎますが、電磁結合、静電結合などにより、放送をしていない系統の配線に、放送中の音が誘起されて、スピーカーから音が出るという事です。その現象が起こらないよう、放送をしない区域の配線を、アンプ側で短絡しておいて、スピーカーに誘起される電圧をゼロにする事により、駆動電力を無くしています(電力=電圧x電流で電圧が0)。スピーカーと、アンプの間にある、閉ループでは、放送の内容に応じた電流が流れていますが、電圧をゼロにするので、電力が発生しないという原理です。スピーカーが100Vラインで駆動されていますので1W時で、10kΩのインピーダンスとなり、配線抵抗が少々有っても、選択スイッチで回線を短絡すれば、無音になります。
 業務放送では、片切スイッチで開放せず、負荷から見てアンプ側が短絡で切りとしています。

 ところが、ホール音響など、高忠実度な音響設備では、ローインピーダンス駆動なので、小さな抵抗値で、回路を短絡しないと、誘導による、駆動電力が発生します。ローインピーダンスとはいえ、100Wでは、約30Vという電圧となり、アンプの出力インピーダンスを十分に下げる必要があります。このような科学的に証明できる現象を防ぐ為には、放射ノイズの少ない4芯スピーカーケーブル0.1Ω以内使用と、出力インピーダンスが低いNFBのかかった高忠実度アンプを推奨します。
音質が悪いNFBアンプが有るのは、事実であり、型番はメーカーの名誉の為に伏せておきますが、原因を探れば、NFB経路が無配慮でした。正しく製造されたアンプでは、このような劣化はなく、数値競争時、盛大に宣伝した製造メーカー自身が、NFBを否定するなどは、ミスリードと言えます。今日の半導体事情の為製造されているD級アンプでは、高周波雑音が、電線の間を飛びやすくなりますので、商業設備ではこの限りでは無いとしても、高忠実度が必要な設備では、遮蔽ケーブルを使うか、金属配管を施すかを行い、離隔にも注意した方が良く、無線設備と同等に考える方が良いでしょう。(遮蔽ケーブルのみでは、一旦トラブルが発生してしまうと、この手法のみでは、ノイズトラブルは防ぐ事ができないという事例もあります。)
デジタルマルチメーターにて
 デジタルマルチメーターは、テスターのような外観ですが、内部にアンプが有り、微少電圧も測定できますが、これで、抵抗両端の電圧を測定してみました。抵抗値は、1MΩと390Ωで、ACmVレンジです。結果は、35mV対0.053mV、抵抗値は、1MΩが、真空管、FETなどの電圧増幅素子、390Ωが、低雑音バイポーラOPアンプを意識しました。その差は56.4dBもありました。ハイインピーダンスな回路を、無防備にさらすと、ノイズ洪水になります。しかし、抵抗値さえ低ければ、そのような環境でも、ノイズの影響が少なくなります。FETのゲートは、ガードパターンを置いたり、アンプ全体をシールドすると良いでしょう。アンプケース全体が金属でシールドされていても、内部で拾っていては洒落になりません。内部でおきる誘導は、その信号が入力された時だけ発生しますので、測定の網には引っかかりにくいと思います。


歪率計で測定したセラミックコンデンサの歪み
お断り この項は、後日の調査で、トランジスタ技術2002年9月号 黒田徹/岡田創一著の内容と類似している事が判明しましたが、一般論的な部分もあり、掲載を継続します。トラ技の記事とは、関係無く、ある機器の歪率測定結果が想像以上に悪く、原因調査を行い、以下に辿り着きました。トラ技とは別視点からの、密接な事例を通じて、読者の理解が深まることを望みます。

音が悪いと言われる代表格の、セラミックコンデンサの歪率
です。金属皮膜抵抗10kΩへのカップリングコンデンサとしての歪率特性で、計算上のカットオフは、159Hzなので、315Hz、1kHz、10kHzで測定しています。このコンデンサは、オーディオ機器に、放送電波などの高周波雑音除去で用いられますが、音声回路に用いれば、完全にアウトになる特性です。スピーカーの場合は、電磁誘導なのですが、コンデンサーでは、圧電現象による起電力で、音の劣化を生むようです。
あくまでも、大振幅のオーディオ信号に対しての歪み増加なので、電源回路のデカップリングには無関係です。オーディオフィルターや、段間カップリング、位相補正回路では、数10pFからでも、歪率に影響します。しかし、
電源の積層セラコンを退治しても、音は良くなりません
あくまでも、信号回路に、起電力を生じる素子や、材料、構造を改善しなければならず、NFBループ外の非直線部分に気を配りましょう。
 
2015/12/13
上のような歪率測定結果は、ネットでもなかなか見あたりませんので、大いに参考にしてください。
HPFの次は、LPFでも実験しました。上の測定では、発振器出力に直接コンデンサを入れたのですが、バッファとして、OPアンプLME49720を使用してみました。

歪率測定済みアンプにセラミックコンデンサによるLPF1次CRフィルターを追加

カップリングではなく、高域を落とす為のLPFフィルター回路にセラミックコンデンサを使用した場合も、歪みは悪くなるようです。平衡−シングルエンドコンバータの入力に2.2kΩと0.01μFのセラミックコンデンサによる、7.2kHz 6dB/oct LPFを構成してみました。平衡入力のアンプですが、入力の片方をアースに落として不平衡入力として使用しています。フィルター回路、トーンコントロールなど、オーディオ信号が直接加わる箇所でのセラミックコンデンサ使用は避けましょう。電源回路で、発振防止の高周波バイパスコンデンサには、オーディオ信号は加わりませんので、セラミックコンデンサが適役です。
左がコンデンサ無しの歪率特性。右はセラッミックコンデンサの悪影響を受けた歪率特性。ある電圧を境に、以後は、電圧に比例して、歪率が大きくなるというのが、セラミックコンデンサの特徴です。オーディオ信号が直接コンデンサにかかる場合は、このように歪率特性が悪化しますが、電源のカップリングに、このような悪影響は、無く、素直に、高周波領域はセラミックコンデンサに任せても良いと考えます。位相補正や、DACのLPF回路などのコンデンサは、例え
小容量でも、大振幅のオーディオ信号が直接コンデンサにかかりますので注意してください。
僅か1個のセラミックコンデンサで明らかに歪みが増加 2015/12/13
下は、0.01μFセラミックコンデンサをマイラーコンデンサに交換した時の歪率特性です。

2015/12/13
 セラミックコンデンサでLPFを構成すると音が悪くなるというヒントは、DCX2496を、POST-LPF直接出力とした時、10kHzの特性が悪く、その原因として浮かんだのが、回路で使用しているチップタイプのセラミックコンデンサ2200pFです。とはいえ、表面実装部品の交換は、老眼では難易度が高くなりますので、ユニバーサル基板にLPF回路を作りそこで様々な実験を行うことにしました。

DCX2496 POST-LPF回路改造
左は、オリジナル機でセラミックコンデンサ2200pFのままの場合で、右側が、DCX2496内部に組み込んだフィルムコンデンサ使用のLPFでの歪率特性で、高域の歪みに大きな違いがあります。
オリジナルDCX2496改造DCX2496

周波数−歪率特性
 
オリジナルでは、1kHzを境に、歪率が上昇していますが、自作フィルムコンデンサPOST-LPFでは、そのような上昇がなくなります。
全部で3台製作し、どれも同じような歪率特性が得られました。自作のメリットは、コンデンサと金属皮膜抵抗を選別し、差動アンプの平衡度を高める事ができるという事です。使用した基板は、タカス IC-701-74で、若松通商税込み\661で、ガラスエポキシ基板です。
DAC AK4393の出力をケーブルの途中で、切断して、LPFに入力し、出力は、キャノンに直接半田付けしています。音質的変化は、真鍮の音が鮮やかに響き、残響成分も良く聞こえるようになりました。

実装した、フィルムコンデンサ使用POST-LPF基板 OPA2134を使用したLPFキット基板なども有るようです。フラットケーブルを途中で切断して、左の自作基板に入力。
2016/02/15 実体配線図
コンデンサ交換での注意点

 思い通りの特性に改良できたのですが、わざわざ別の基板でLPF回路を作らなくても、オリジナル基板のコンデンサだけを交換すれば済むというように、誰もが考えると思います。使用する部品は、積層メタライズドフィルムチップコンデンサーという名称で入手できます。フィルムコンデンサーですので、非常に熱に弱く、手半田では、簡単に電極との接合部が溶けてしまい、容量抜けを起こします。別のアナログチャンネルデバイダーで、コンデンサーをフィルムチップコンデンサーに交換してみたところ、フィルター特性が悪化したり、歪率特性もそれほど改善されなくて、苦い経験をしました。セラミックチップコンデンサーの場合は、手半田でも、結構しっかりと取付ができましたが、フィルムでは、そうは行かないようです。やはり、アマチュアは、リード線タイプのフィルムコンデンサーを使用する方が無難でしょう。

アマチュアならではの、CMRR向上方法
 高級品の代名詞のように、バランス回路がもてはやされていますが、OPアンプと抵抗4本による、差動増幅器のCMRR(同相雑音除去比)は、抵抗の誤差により、大きな数値が得られない事は、回路設計をされた方ならば、ご存知でしょう。
F級(±1%)では、51dB 参考資料 TI 社 jajb022.pdf。入手可能かどうかは分かりませんが、カタログ定格±0.01%の精密抵抗もありますが、差動増幅器で必要とされるのは、抵抗の絶対値に対する誤差ではありません。反転入力と非反転入力の抵抗値が等しく、帰還抵抗との比も等しければ、CMRRは大きくなります。故に、安物のDMM(デジタルマルチメーター)でも、表示桁数の多い物であれば、精密な抵抗選別ができます。手持ちの測定器では、9.9999の表示ですので、最終桁が1違えば、誤差は、0.001%であり、1kΩでは、0.01%ですが、これでも、十分精密だと言えます。


コンデンサを高精度に選別する方法 (容量測定ではなく、交流電圧で測定)
 POST-LPF回路は、差動入力回路がCRフィルターになっており、先ほどの抵抗に加え、コンデンサーの容量のバランスも、CMRRに影響します。それでは、コンデンサーを選別する方法ですが、一般には、測定器の容量計を使用すると思います。しかし、容量計は、小数点2桁なので、抵抗のような、精密な選別となりません。そこで、オーディオアナライザーの発振器などのように、周波数の安定した交流電源を使用し、抵抗とコンデンサーで分圧された交流電圧を測定すれば、表示桁数分の精度でコンデンサーを選別できることになります。抵抗とコンデンサーのそれぞれの電圧が等しい周波数が、一番最適な周波数で、コンデンサーのインピーダンスを計算して、抵抗もその値にします。フィルムコンデンサーは、200本単位ならば、抵抗並みの価格ですので、メーカー製品を上回る性能を得たければ、安い物です。(測定時は、温度管理に気を付けてください)




50Hz 24dB/oct サブウーハー用フィルターを自作
左 セラミックコンデンサーの悪影響に気付いたアナログチャンネルデバイダーの測定 50Hz=LF 1kHz=MF 10kHz=HFで、50Hzが特に歪みが大きくなっています。

セラコン歪み特性 2015/06/24 サブウーハー用フィルター 2018/08/05

下が自作したサブウーハー用フィルターです。THD+N特性は、上の右側を参照してください。単独の機器にしましたので、電源SW、表示灯、MUTE SW SLH-LEVELをフロントに、リアは、77タイプのXLRコネクタのみとし、ケースは、タカチ YM-350で、製作費2万円ほどでした。
 2018/08/05

内部写真では、ACラインフィルター、XLRコネクタ、
ロック付き電源SW、LED表示灯、LED照光式SW、電源トランス2個、基板4枚、ヘリカルポテンショメーター2個が見て取れると思います。基板は、正負安定化電源(±15V ヤフオク入手)ミューティング制御基板、ミュートリレー基板 TX-24 3個、フィルター基板です。小型トランスは、電源 ON−OFF検出用です。ミューティング時間は3秒にしました。ヘリカルポテンショメーター(略称ヘリポット)は、10回転タイプで、300度の一般VRとは異なります。オシロスコープの遅延設定でお馴染みの物です。ヘリポットにより、チャンネル毎に、-11dB 〜 -0.5dBの範囲で、0.01dB単位の調整が可能です。金庫のようなダイヤルで、設定値が読み取れますが、-6.00dBポイント調整時 554 557と少しばらついています。精密測定を普段の業務で行っており、0.01dBが簡単に調整できないと満足レベルになりませんし、入出力は、不平衡ですが、XLRコネクタです。RCAピンでは、どんな豪華な物でも、XLRの安定性にはかないません。1V出力時のTHD(80kHzBW) 40Hz 0.00002% 50Hz 0.00004% フィルターが効いているので当然なのですが、高性能です。THD+Nでは、50Hz 0.00064%と一桁増えます。
電源SWは、ロック付きを使用していますが、触れただけで、電源が切れる事を避ける為です。引いてからでないと、操作できないので、ベビーギャングの攻撃に耐える事ができます。

 50Hz 24dB/oct LPF仕様 47kΩ+0.068μFx4段 OPA2134 
2018/08/05
下は、ヘリポットのダイヤル値と、サブウーハー用出力の20Hzにおける値です。
 オーディオ用ボリュームより高精度なので、0.01dB単位で調整可能、調整値がズレないロックレバー付きです

4chA級パワーアンプにも組込
 小出力A級SLF用アンプには、周波数50Hz固定の2WAY 24dB/octステートバリアブルフィルターを組込ました。OPアンプは、FET入力のOPA2134で、フィルムコンデンサーは、秋月で200本単位で購入し、4本組を2セット選別した0.068μFで、直列抵抗は47kΩです。写真の内容で、平衡入力、クロスオーバー50Hz 24dB/octのリンクウィッツライリーフィルターのLF,HFと、フラット出力の3系統2ch分を得ています。18インチウーハーにLFを、15インチウーハーには、フラット出力を使用します。シールド線は、基板直付けではなく、ピンヘッダで中継しています。ジャンパー線は0.3SQですが、機械的な強度を保つためです。基板面積の制約で、立体交差部分が有りますので、配線順に注意します。入力回路は、反転増幅器とし、5kΩの多回転 半固定抵抗により、0〜-10dBの範囲で出力を可変するようにしました。この半固定抵抗は、現在は、ヘリカルポテンショメーターに置き換えフロントパネルで操作できます。

 写真の多回転半固定抵抗は、実装時は、10回転ヘリポットを使用 2018/07/23
位相が反転(リンクウィッツライリーフィルターのクロスオーバー周波数)

 リンクウィッツライリーフィルターの位相特性は、通過帯域では、0°ですが、クロスオーバーポイントでは、-180°となり、入力に対して位相が反転します。LF−HF間では、お互いに-180°なので同相ですが、入力や、フラット出力から見れば、反転です。下の回路図にて、U7 OPA1612は、LF基板に有り、LF入力をボルテージフォロアで、フィルター回路に送り出しています。フィルター回路では、R1 2.5kΩ(実際には、5kΩ10回転ヘリカルポテンショメーター)で、利得調整され、U1 OPA2134で、反転増幅されます。
フィルター回路は、2WAY用ですので、LFとHFにそれぞれのスピーカーを接続すれば、典型的な2WAY構成ができます。ところで、どんな大口径ウーハーでも、100Hz以下がダラ下がりになり、通常の手法では、フラットにならないという宿命が有ります。その為、サブウーハーのみを70Hz以下で駆動し、ウーハーは、そのまま全帯域で駆動する事により、50Hz以下が、2個のウーハーで動作する方法をとることにしました。この方式は、スタガードバスレフといわれますが、スピーカー製品としては、有名なJBL Project EVEREST DD67000(\3,600,000 1本)がありますが、マルチアンプ方式での紹介例はほとんどありませんが、簡単に実現でき、超低音域を充実できます。
回路図は、Tina-TIでの解析した時のものです。積分器からのフィードバック抵抗値は、CX3400の数値を参考にしました。周波数は、C3〜C6、R8〜R11で決まります。このCRは、DMMの最後の桁まで数値を合わせています。C1 C7の30pFは、スチロールコンデンサを使用しました。

 

Tina-TI V9による上記回路の 振幅、位相 
解析結果
振幅   位相
 ※ HFのSNがあまり良くありません 
2018/08/10

 全帯域、LF、HFの振幅特性では、50Hzでクロスしている事が解ります。反転増幅していますので、50Hzで位相 0°です。50Hzでは、すでに、-6dBなのと、-24dB/octスロープなので、200Hzぐらいで、ほとんど聞こえなくなります。30Hzにて、聴感でも、音圧向上し、有効にサブウーハーが鳴っていると考えます。別キャビネットですので、同じ帯域を2本で鳴らしても歪みが倍にはなりません。オーソドックスな、2WAYに比べると、アンプ電力の割には、超低音が増えた感があります。安物パッシブウーハーでも、高級メインウーハーを有効に補助ドライブしているという感想で、是非お試しを。
※ SN比のコンピュータ解析結果と、実際の製作結果ですが、信号出力 +4dBm時 ALL 109.4dB、LF 103.6dB、HF 88.9dB (80kHzBW)で、一致していると思います。

0dBを越えられないデジタルシステムでも、面白いほどのローブーストが可能
 下は、LFchとフラットchの合成ですが、同相で、双方が同じゲインの場合は、クロスオーバーで大きなディップとなり、これでは使用できません。LFを逆相にした場合は、50Hz〜60Hz、実測値で4dB(2.5倍)ほどブーストされます(下のグラフ参照)。デジタルシステムでは、0dBFS以上は音が破綻しますので、プロセッサーの、プラス側へのブースト設定はできません。オーディオスピーカーでは、100Hzあたりをブーストしている特性が多く、それで満足できる場合も多くあります。
しかし、大音量用途のプロ音響用SPでは、ローエンドまで、比較的フラットです。それで、演奏によっては、100Hz以下でも大きなパワーが必要な場合もあり、サブウーハーを持ち込み、kW級の強大なパワーアンプで、ローブーストする事になります。
 LFchとフラットchの合成で鳴らすと、電圧の上昇が4dBでも、クロスオーバー周波数以下だけ、ダブルウーハーとして働き、さらに、アレイとしての効果もあり、部屋内では、さらに音圧上昇します。オーディオ用途では、これほどのブーストは必要ありませんので、サブローは、-10dBとし、+1.3dBのブースト効果で使用しています。リンクウィッツフィルターは、クロス周波数で、-6dBなので、70Hzではメイン音量に対し、-6dB+(-10dB)=-16dBという音量で、140Hzでは、-16dB+(-24dB)=-40dBとなり、主要な音域に影響が出ません。超低域で、いきなりサブウーハー音が現れるといった感覚で、メインより、ランクが落ちたスピーカーでも、大口径で、超低域が再生できれば良く、耐入力も、アンプ共々メインの10分の1で済みます。+1.3dBのブースト効果は、数字では大した値ではありませんが、メインスピーカー周辺の空気を同じ位相で動かしますので、仮想的に巨大なウーハーが出現しているといった音の聞こえ方です。測定では+5dBアップとなりました。耐入力を上げる為のダブルウーハーとは違い、極めて歪みの少ない低音です。部品代で数千円のフィルター基板ですが、メーカーでは、このような製品を販売する事は考えられませんので、自作マニアにはお勧めです。
この用途での究極として、低音ホーンスピーカーは、音圧上昇はありますが、ローエンドが伸ばせず、カットオフ周波数を下げるには、住宅から造り替えるサイズになりますが、これよりも超コンパクトな18インチのローボックスでも、高品質で、高効率なローブーストが実現できます。

70Hz LPF による合成
音源UA25EX→デバイダー分割を再び、デジタルミキサー01V96V2でミキシングした実測値 2016/05/15
同相同士の場合は、-7dBのディップができますが、片方の位相を反転させた場合の合成は、+4dBの上昇となり、ALL chと-10dBの合成では、+1.3dB上昇します。

18インチ+15インチの組合せに最適化する為に、50Hzにした場合の合成結果
2018/08/06
ブーストの中心周波数が、40Hzに下がり15インチウーハーの補助をするには、最適と思われます。18インチサブウーハーの単体の音は、単なる風のような音なのですが、15インチと合成すると、エネルギッシュで締まった低音になりました。
70Hz LPFでは、58Hzあたりが、ブースト中心で、サブウーハーの効きも強すぎでしたが、50Hz LPFでは、ブースト中心が40Hzになり、大口径ウーハーらしさが良く感じられるようになりました。



入力とは異なってしまう、フィルターの合成値

 スピーカーをマルチWAYとして駆動する場合、無くてはならないのが帯域を分割するフィルターです。用途により、ハイパスフィルター、ローパスフィルター、バンドパスフィルターという名称で呼ばれます。最近、フィルター通過後の成分を合成した音と、以前の音では、明らかに差があるという情報に接しました。今まで気にも留めなかった事で、早速、実験を行いました。元音と、フィルター通過後の合成音が違うのは、どうやら確かなようです。デジタルフィルターであるとか、安物であるとかの非科学的論理で決めつけるのは、一般受けするには違いないのですが、我がポリシーに反するので、コンピューターにて、過渡特性の厳しい波形でありながら、わかりの良い1kHz1波のトーンバースト波を、バタワースフィルターを通して、各帯域を合成し、その波形を比べてみました。バタワース特性のみとしたのは、ソフトの都合上の事で他意はありません。その結果、2WAYで、6dB/octの場合のみ、原音と、フィルター通過後の合成が一致するのみで、他は、一致しませんでした。2WAYのクロスオーバーは、1kHzと5kHzとし、3WAYでは、805Hz、4980Hzにて、6dB、12dB、18dBの振幅合成を調べてました。なお、振幅以外にも、位相の変化も伴います。
ネット検索をしてみると
http://www.finetune.co.jpには、
総合特性が定数になるコンスタント・ボルテージ・クロスオーバー・ネットワーク 出力を合成して、入力と等しくなるフィルターのという記述がります。

2WAYクロスオーバー1kHz
  1kHzトーンバースト波の変化 Pは正極性、Nは逆極性接続です。左がオリジナル 次は6dB/oct 12dB/oct 18dB/octと続きます。

 上段が同極で、下段は逆接

1kHzはプロ音響用2WAYでよく使用されるクロス周波数です。6dB/octの同極接続は、原音を再現しています。バタワースフィルターの正しい極性は、6dB、18dBは、正+正で、12dB、24dBは、正+負となります。


2WAYクロスオーバー5kHz
 

 2WAY 5kHzクロスオーバー
オーディオ用として一般的なクロス周波数5kHzによる2WAYで、1kHzトーンバースト波は問題無く通過しています。

3WAYクロスオーバー 805Hz、4980Hz
 3WAY 805Hz,4980Hz クロスオーバー
3WAYの波形を見ると、マルチWAYにする気がなくなり、フルレンジスピーカーの方が良く思えるのですが、残念ながら、マルチWAYの方が、音質で上回るケースが多いです。


3WAY LCネットワーク
 LCネットワーク接続における、リスニングルームでの音圧特性(緑色)と、
入力電流(マゼンタ色)を表しています。スピーカーの電流特性は、測定回路に直列に測定端子を入れるので測定難易度が上がり、このような特性のグラフは珍しいと思います。音の大きさも、スピーカーに流れる電流も周波数によって変動しており、一定ではありません。電圧を一定にして電流が変化する事は、負荷側のスピーカーのインピーダンスが変化する事を意味します。変化するインピーダンスに対して、目的とする周波数帯域を割り当てるLCネットワークフィルタを計算することは、非常に難しい事となります。
TOA 380-SE 380−SEの音圧特性と入力電流のグラフ 出力音圧(緑)/入力電流(マゼンタ)特性(2008/12/17 17:10)

設計どおりに動作しないLCネットワーク(変動するスピーカーインピーダンスが原因)
下は、3WAYマルチAMP入力端子からの 各ユニット毎のインピーダンス特性です。

LOW バスレフ式38cmコーン型                 右 MID 定指向性ホーン 90°x 40°
ウーハのインピーダンスは低音域に山が2個で、最低値の後、右上がりに上昇ミッドホーンは、6.5オームから20オームまで変化  (2008/12/17)

HIGH アルニコ磁石ホーン
ハイは、6オームから12オームまで変化  (2008/12/17)

インピーダンス測定結果からわかるように、いずれのスピーカーも8Ωで一定ではありません。このようなスピーカーユニットに対して、コイルとコンデンサでネットワークを組み込むとどうなるか、先入観がない人であれば、すぐにお解りなるだろうと思いますが、定規で引いたような減衰特性にはならず、クロス周波数も、とても計算どおりになりません。

 

内蔵ネットワーク12dB/oct 250V耐圧フィルムコンデンサを使用しており、品質的にもまずまずですが、残念なことに、直流抵抗にて、スコーカーへのレベルを調整しております。さらにレベル調整の連続可変ボリュームもあり、スピーカー制動の為には好ましくない状態です。
写真のコンデンサ容量の左右での誤差は、0.75%で、選別されていないと実現できません。余談ですが、古いJBL3105、10kHzで1.5dBの違いがあり、ステレオ用としては、好ましくない物で、これに気付かれたオーナーさんの耳にも脱帽で、無事、調整完了できました。

耐電圧といえば、耐圧の低いBPコンデンサを使用したSR用スピーカーが、コンデンサ短絡事故を起こし、歪んだ音を出していた事故例がありますので、民生品ならいざ知らず、SR用であれば、メーカーも、安易なコストダウンをしない方が良いでしょう。

写真のネットワークで使用している3.3mHのフェライト芯コイルの直流抵抗分469mΩです。

マルチWAYの各スピーカーの位相
一般的な12dB/octフィルターの場合、隣り合うスピーカーユニットの極性は、反転するのが正解です。同じ位相ですと、合成音圧にギャップが生じます。くれぐれも、音楽を聴いて判断は止めた方が良いでしょう。もしも、ギャップが出ないようならば、そのスピーカーが、ピストンモーションをしていないと考えるのが正解です。JBL4343についてネットに位相の話が有りましたので、4WAYの場合は、正−逆−正−逆が正しい接続となります。極性を替えて音質論に持ち込むのは、科学的ではありません。もしも正しい極性で望む音質が得られないのなら、マルチアンプにして、LCフィルターと、レベル調整アッテネーターの弊害を避けてみるのも一計です。4343のネットワーク回路図では、線の色指定は有りますが、SPユニットの極性までは読めません。マルチアンプ駆動でL-R24フィルターを使用する場合、全て正極性で統一します。BT-18の場合も同様です。なおマルチアンプ駆動で、12dB/octや6dB/octのフィルターは、ホーンスピーカーが苦手な帯域で音が出ますので、避けるのが賢明です。ユニットの極性が解らない場合は、1波トーンバーストで、帯域をスイープし、波形観測して、先に上側に振れる事を確認します。フィルタータイプ毎の位相の詳細

LCネットワークの出力電圧を実測

下は、実際にTOA 380-SEの各スピーカーへの入力電圧です。雑誌などに掲載されている滑らかなクロスカーブは存在しません。インピーダンス特性が一定でない分だけ変化も不規則になります。定格値 800Hz 8kHz

ロー、ミッド、ハイのスピーカー周波数端子電圧特性 LCネットワークによる、各SPの入力電圧

38cmウーハーへの入力電圧(マゼンタ色)は1.2kHz付近までフラットです。
公称値の800Hzで-3dBとなると普通は考えますが、1.3kHz〜1.4kHzあたりが、電圧測定によって判ったLF側SPのカットオフ周波数です。MFホーン(シアン色)は、2.1kHzから下降を始めています。最初はなだらかに、-6dB/octぐらいの傾斜で、600Hzまで落ち、それ以下は、本来の-12dB/octで減衰しています。高域側のカットオフは、7〜8kHzあたりで、-12dB/octで減衰しています。HFホーンは、平坦に電圧が加わる帯域が無いのでどこがクロスオーバーポイントなのかはっきり判りません。このスピーカーの仕様は、800Hzと8kHzというクロスオーバー周波数なので、期待値として−3dBポイントで各ユニットへの電圧がクロスすると信じたいのですが、実測ではこのような結果でした。それでは、この製品だけがこのようになり、他社製品や、皆様がお使いのスピーカーではこのようにならないと思いたいのですが、残念ながら、同じです。又、インピーダンス補正で、並列にCRを入れたところで、スピーカー自身がインピーダンス的にリニアな素子ではないので、若干ましになる程度です。SR用スピーカーメーカーEAWのホームページでは、こういった事情が詳しく解説されています。

理想的な分割が可能なチャンネルデバイダー
 LCネットワークの問題を解決するには、変動するSPインピーダンスに依存しない電子フィルター(チャンネルデバイダー)を用いて再生帯域を分割してパワーアンプに送りスピーカーを直接駆動する、マルチアンプ方式が有利で、クロスオ−バー周波数設定の自由度も高くなります。スピーカーが発電する、雑音電力は、専らパワーアンプで吸収し、精密に分割された電力を、スピーカーに伝える事が可能となります。クロスオーバー周波数については、かなり神経質な部分と、そんなに変化の無い部分が混在します。神経質な部分としては、ホーンスピーカーでは、クロスオーバーから下の周波数をフィルターで急激に減衰させますが、周波数が低くなると、振幅が増大し、歪みやすくなります。この為、クロスオーバーより下で歪み音が聞こえないのが、クロスオーバー周波数の下限となります。この手法で、スコーカー、ツイーターとも許される下限周波数を求めます。歪みの判定で測定器は必要なく、耳で十分です。このテストを体験すると、傾斜の緩いフィルターが使えず、18dBや24dB/oct程度が最適となります。一方、上限周波数は勿論、音圧が低下するまでが限界点までとなります。上限は曖昧です。
 マルチAMP駆動の欠点としてよく挙げられるのは、高能率なホーンスピーカーを直接駆動するので、アンプの残留雑音が耳につきやすい事と、測定器が無い場合のチャンネルバランス調整の難しさです。アンプの残留雑音は、100μV以下ですと、いかに深夜であろうともリスニングポジションンでは聞こえません。ところで、残留雑音は、カタログの数値項目には無いので、それに近い数値は、Aフィルター補正のSN比なのですが、プリアンプ部を含めた数値で表示される事が大半であり参考になりません。パワーアンプ部のSN比は120dB(A)以上というのが目安です。チャンネルバランスは、FM変調波による周波数特性の調整を参考にして下さい。交流電圧レンジの周波数特性が良好なメーターならば、ピンクノイズによる、専用測定器が無くても、容易に調整できます。

音を悪くする真犯人が直流抵抗 Cは無罪、Lも超伝導ならば無罪
 
ネットワーク素子として、コンデンサに関心が集中しがちですが、直流抵抗が、リニア素子と思っても油断できません。直流抵抗こそが、逆起電力を露見させる素子であり、電流が有れば電圧を生じて、電力が発生し、音を鈍らせます。なお、ウーハーにコイルを入れると、フィルターとしての高域が出なくなる事とは別に、低域の音が、コイル直流抵抗の影響で鈍い音になります。KEF製同軸2WAYスピーカーで、ウーハーのネットワークコイルを、中音域のエネルギー上昇を目的として短絡したところ、それとは別に、低音の鳴り方も激変しました。変化の方向は、過制動ではないかと疑うような、体に響かない低音の鳴り方であり、豊かな低音を追い求める方でしたら、失敗したというような変化ぶりでした。6dB/octのフィルターが、そんな重低音域まで、影響はしない筈なのですが、現在のメインシステムである、TOA15インチウーハーや、サブシステムのDIATONE 27cmウーハー続き、3例目となると、さすがに偶然ではありませんので、ウーハーと直列にになっているコイルにより、スピーカーでしか出せないブースト気味の低音が出ると結論づけられます。4例目として、TANNOY12インチ2AWY同軸スピーカーも同様でした。直流抵抗が音を鈍らせる解説へ
 低音をブーストして出すには、バスレフや、バックロードホーンのように、スピーカーの箱形状による方法と、真空管式アンプのような、内部抵抗の高いアンプで駆動する方法に加えて、スピーカーケーブルを長くしたり、ネットワークコイルを入れるといった事も、それを目標としたら、選択に入ってきます。しかし、必要以上の低音ブーストは、音楽再生に好ましいのかという問題が生じる事となります。アコースティック系楽器では、大太鼓でさえも、ドスンと響くような、低音は出ていませんが、スピーカーを使うと、別次元の低音が出るようになります。エレキベースのように、楽器としてならば、そのような低音で音楽を構成しても問題はありませんが、録音物の低域再生音にも、そういった音質を望むとしたら、もはや病的ではないかと思います。


スピーカーの音質を悪化させる直流抵抗 コイルの直流抵抗やレベル調整用ボリューム
 前出のLCネットワークで使用しているフェライトコアを使用した3.3mHのコイルの直流抵抗は、469mΩ、入力端子から直列になるコイルを通ってウーハの端子までの抵抗は、568.4mΩでした。アンプのダンピングファクターが300とした場合、スピーカーからアンプまでを、完全ゼロΩのスピーカーケーブルを使用しても、コイルの直流抵抗で、ダンピングファクターは、13.4以下となります。実際には、アンプまでのスピーカーケーブル抵抗(参考までに、現在使用している4S6 3.1mのケーブル抵抗は、片側で60mΩです)と、アンプ出力端子の接触抵抗、アンプ内部のミューティングリレーの接点接触抵抗10mΩ前後などの直流抵抗が付加されますので、ダンピングファクターは更に悪化します。又、より高級とされる空芯コイルでは、巻数が増えて、直流抵抗はもっと増加します。
 このような直流抵抗が有った場合、アンプから音楽を鳴らしている最中でも、
スピーカーの前で手を叩くと、マイクと同じく、手を叩いた雑音が観測できます。ところが、スピーカーをアンプ直結とすると、手を叩いた雑音は、かなり低い値となり、アンプ直結の場合、そのような雑音が発生しないように抑制される事がよく判ります。この状態が、アンプによるダンピングが効いている状態であり、真空管アンプでも半導体アンプでも、この制動効果が直流抵抗成分を含んだLCネットワークにより損なわれます。実際に、直流抵抗成分を含んだLCネットワーク経由では、ぼやけた低音で音量も多く感じられ、アンプ直結では、それより音階が低く、音量は少なく感じられます。人によっては、過制動といった表現で、この状態を批判するとは思いますが、定電圧駆動という理想状態であり、この状態で、スピーカーが最良の音質となるよう、スピーカー自身も開発されなければなりません。B&W社では、推奨スピーカーケーブルインピーダンス 0.1Ω以下 と規定しています。この値は、直流抵抗をつないでの実験結果からみても妥当であると思います。
 
下は実験機材です。SPケーブルは4S6を使用し、SPレベル調整用8Ω巻線型ボリューム(NOBLE ACRW403 定格8Ω)をスピーカーとアンプまでの間にある直流抵抗とみなし、スピーカー側(2番)とアンプ側(3番)の波形の違いを2現象オシロスコープで観測するという手法をとります。ケーブル長は、アンプまで2m、ボリュームからスピーカーまで75cmとしました。
この実験用ケーブルの直流抵抗の詳細は、測定コード残留抵抗0.56mΩを使用し、COM側(白−白)55.4mΩ HOT側(赤ー赤)94.2mΩ(VR MAX時) 7.19Ω(VR MIN時) 測定コード残留抵抗は、55.4mΩの約1%で、メーターの測定誤差より小さく、無視できると思います。 
  
 写真左はスピーカー用ボリュームと、ホーンスピーカーFOSTEX T90Aです。 その右は、フルレンジコーン型スピーカーTOA F-150G(下)と2WAYスピーカーTOA F-160G(上)、ホーンスコーカー ONKYO HM-450Aです。駆動アンプはAU-α607XRを使用しました。固定抵抗ではなく、ボリュームにしたのは、ネットワーク構成部品として、よく使用されるからです。それと、スピーカーと並列にボリュームの抵抗が入り、スピーカーで発生する逆起電力を逃す作用の度合いを確認する為です。
トランス式アッテネータの場合は、直列に入る抵抗が無いのですが、トランス巻線自体に直流抵抗があり、無視できません。アンプによる制動効果を期待するのなら、スピーカーアッテネーターを使用しないで、アンプ直結が良いでしょう。


スピーカー用アッテネーターは、アンプ側がきれいな波形でも、スピーカー端子側では崩れる
 フルレンジコーン型F-150G 200Hz 上側の入力波形はきれいですが、下側のスピーカー端子側での波形は、正弦波がゼロになっても、制動不足のふらつきがあります。この測定は、抵抗があれば、簡単にできますので、波形を見ながら音を聞いてみてください。1個のボリュームの2番と3番でこんなにも波形が変わってしまう事に注目です。抵抗器は、直線素子で、本来ひずみの原因ではありませんが、スピーカーという発電機からの余計な電力を発生させてしまいます。片やアンプは、働き者なので、見事なまでに波形をキープ、ボリューム入力ではきれいな波形のままです。アンプとスピーカー直結のメリットは、ここにあります。直結にすると、
NFBのかかったアンプが正しくスピーカーを定電圧駆動することになります。直流抵抗成分が多いLCネットワーク使用したマルチウェイスピーカーを、NFBのかかったアンプでも、正しく駆動できず、結果的に、特性の悪いアンプによる駆動と大差無いことになってしまいます。スピーカー1個に1台のアンプであれば、正しく駆動できるので、アンプの特性が良いほど原音に忠実となります。JBLの4344では、3個のアッテネーターが並んでおり、これを使わずに、マルチ駆動して、タイムアライメントを合わせれば、もっと高解像度な音が出る筈です。せっかく大金をかけても、安物と区別できない鳴り方になるのなら、ブランド信仰で満足するより、鳴らし方を改め、本来の音が出るようにするべきでしょう。
 NFBは、音質を良くする為の正しい方法であり、アンプの音質論議で悪人扱いされ、冷や飯を食った時期があります。CDに収められた音楽ができあがるまで、どれほどNFBが利用されているか、現実を直視するべきでしょう。真面目に作られた90年代の普及価格帯のアンプの能力を出し切るには、スピーカー1個に1台のアンプを割当て、徹底した直流抵抗の低減に神経を注ぐべきでしょう。とはいっても、0.1Ω以内が目標値で、高価なスピーカーケーブルも必要ありません。1m/60円の4S6でも可能です。スピーカーの音質を意識されている方は、是非この実験を行ってください。10円もしない安い抵抗1本で音が呆けるのが確認できます。抵抗を無くすと、曇りのち晴れというように、音の鮮度が上がります。
 2011/01/12 SP用8Ω巻線ボリューム
ボリューム位置真ん中における、F-150G 200Hzの波形と2現象オシロスコープ LEADER 8060 

 同じ、左、2WAYスピーカーF-160G 200Hzでは上のF-150Gと全く同じです。 真ん中は、ホーンスコーカー HM-450A 1.25kHz 少ないですがあります。右は、T90A 8kHz この中では、最小です。
フルレンジでも、2WAYでも、同じような波形が入力されます。コーンスピーカーだけに限らず、ホーンスピーカーでも同様です。アルニコ磁石のT90Aがふらつきが少ないのですが、ホーンツイーター Beyma CP22 フェライト磁石でも、T90A同様の結果で、磁石による差ではない事は、解明しました。磁力は、電子のスピンで得られ、材質によって色が付いているわけでもないので、必要な磁束が有れば、アルニコでも、フェライトでも一向に構わないと思います。

  
2011/01/12

矩形波入力のSP端子側波形
 フルレンジスピーカー F-150G入力端子の波形で、左が、8Ωボリューム最大です。
右が、SP用アッテネーターをセンターにした時で、矩形波の立ち上がりが取り残され、スピーカーの逆起電力による、ツノが現れてきます。このような場合、ジーという奇数次高調波は、同じ大きさで聞こえ、基本波の1kHz成分の音が弱く聞こえます。右は、同じアンプによる、抵抗負荷の波形です。
スピーカー実負荷                              スピーカー用8Ωボリュームセンター時
  駆動条件:アンプ SONY TA-F333ESJ(MOS-FET)で、オシロスコープの垂直感度は、固定です。

上と比較し、抵抗負荷でのアンプ出力はきれいです。 
 2014/03/31

ワニ口コード、バナナプラグ類の1kHzインピーダンス実測値 黒変した電線ではインピーダンスが増加
 

抵抗値 修理後
30.8mΩ
32.3mΩ
32.8mΩ
54.6mΩ 31.4mΩ
32.3mΩ

測定コード残留インピーダンス 0.92mΩ室温15℃ 測定平均値31.9mΩですが、色セット物の内、緑色だけが54.6mΩと極端に大きく、原因を調査したところ、表面が少し黒変した古い電線が使用されていました。修理は、新しい面が出るように目の細かいヤスリで磨いてから、ハンダ付けしました。
 SPのバイワイヤリング接続の説明中によくある、バナナプラグによるジャンパ線や、ショートバー(KEF製)の抵抗値です。ジャンパ線を作るより、ショートバーの方が断然、抵抗が低いです。ショートバー、表面は金メッキですが、内部はニッケルメッキらしく、軽い磁性があります。電線は、2SQで約8cmの物を測定しました。とはいえ、バイワイヤリングのスピーカーは、ジャンパーを外して、2対のケーブルで接続するのが正解です。微妙な音質の違いを強調するなら、このような、バナナプラグを使用せず、スピーカーケーブル端子と直に接続する方が、異種金属の境界面を通り抜ける回数が減り、より良い音になる筈です。

バイワイヤリングの間違った記述に、ご注意を!有名な専門店でも、怪しいと思ったら鵜呑みにしないこと
 ショートバーは、シングルワイヤー接続の場合に、使用する物で、バイワイヤリングでは、ショートバーを外し、2対のケーブルでアンプまで接続し、アンプの出力端子で並列とします。時々、間違った記述が、ネットや、動画サイトに有りますので、注意してください。バイワイヤリングは、ケーブルを沢山売るには、都合のいい接続形式ですが、倍の長さのケーブルを使用する割には、音質の向上は、ほとんど感じられません。折角2本のケーブルを使用したのなら、バイアンプ接続の方が、音の向上が感じられます。バイアンプ接続は、AVアンプで簡単に実現できます。AVアンプ=5.1サラウンドという、思考ではなく、普及価格帯2chステレオアンプと考え、HDMI対応や、FM,AMチューナー、ネットラジオなどのプラットホームとして便利に使用できます。バイアンプでも、LH間に遅延が設定できれば、ガラリと音が変わりますが、AVアンプでは、そこまではできません。ピュアオーディオアンプなどに手を出すと、車道楽と同じぐらいお金がかかりますので、マニアックにならずに、それでいても、高品質を求めるのなら、このようなやり方がお奨めです。



スピーカーまでの直流抵抗とスピーカー端子電圧の関係   フルレンジコーン型スピーカー TOA F-150Gにて


200Hz 1波トーンバースト波を加え、直列抵抗があることによる、スピーカー端子側の波形の乱れです。測定系のスピーカーケーブル4S6(アンプまで1m往復の残留抵抗 37mΩ)に、直列抵抗を入れ波形の変化を見ました。結果は、スピーカーケーブルをあまり長くすると、レベル減少だけでなく、原音にない電力が発生し、もやもやの音を聞かされるというものです。4S6が1m実測値37mΩですので、0.1Ω以内を目標とすれば、3m未満でなければなりません。なおこの現象は、特別なものでなく、ボイスコイルと磁石があるスピーカーでは必ず起きます。もう少し詳しい解説
音響ホールにおいて、4S11を使用した場合、0.1Ω以内とするのであれば、11.5mが限度となります。これを実現する事は、ホールでは不可能ですので、だぶついた低音となっている事が、各所のホールで確認できます。この結果、ホールでは、18インチサブロースピーカーは、パワードスピーカーの使用が望ましい事となりますが、電源コンセントの問題が生じます。家庭内では、2.7m以内の配線長であれば、4S6でも、音響ホールよりも良い低音が出せます。4S8ならばもっと余裕で、少し大きめの部屋でも0.1Ω以内が実現できます。とは言っても、現実離れした、太いスピーカーケーブルは必要ありません。

アンプ内部の配線抵抗
スピーカーまでの直流抵抗の中に、アンプ内部の配線抵抗も含まれます。それでは具体的にどのような抵抗値が有るか、実際に測定できる機会を得た機種についての抵抗値。
LUX 真空管式パワーアンプ MQ60C 4Ω L 582.74mΩ R 592.53mΩ 8Ω L 788.02mΩ R 799.67mΩ 16Ω L 1.085Ω R 1.095Ω 大半がトランスの巻線抵抗です。
負荷となるスピーカーTOA F-150に 真空管アンプMQ60C(50CA10pp)による200Hzトーンバースト波形 と、スピーカー負荷時の周波数特性(比較用に抵抗負荷も表示)。
  真空管式アンプのSP実負荷での周波数特性変化
真空管アンプは、トランス巻線全体から起電力が生じるので、どのような波形になるのか興味がありましたが、2.2Ωに近い波形となりました。結果より、巻線全体に生じる電力の内部抵抗は、0Ωのような特殊な数値をとらず、直流抵抗より、高い値で、インピーダンス値ほどではない値という結果と見なして良いでしょう。スピーカー実負荷時の周波数特性は、抵抗負荷特性がフラットでも、上図のように、スピーカーインピーダンスをトレースした、ドンシャリとなります。この結果より、インピーダンス特性がわかっているスピーカーを使用した場合、ダンピングファクターの高い半導体アンプでも、真空管サウンドを真似る事が可能です。
SANSUI AU-α607NRA Lch A 70.6mΩ B 60.2mΩ Rch A 70.5mΩ B 71.1mΩ カタログ定格値ダンピングファクター150を実現するには、53.3mΩ以下が要求されますが、最良値でのDF値は、129という結果です。
SANSUI AU-α607XRでは、もう少し良い結果が得られ、カタログ値は満足しています。

SONY ミニコンポ LBT-V710 平均 230mΩ それより配線経路の短い SONY ミニコンポ HCD-F3MD 69.7mΩ

MQ60CサウンドEQデータ(仮想負荷13cmフルレンジ) 20Hz Low shelv -0.6dB 44Hz +2dB Q=4 88Hz -0.4dB Q=3.2 161Hz +2.5dB Q=4.5 393Hz -0.6dB Q=1 1.8kHz +1.5dB Q=1 10.3kHz +0.7dB Q=0.63
真空管アンプのSP負荷時の周波数特性は、スピーカーのインピーダンス特性をトレースしたような周波数特性に変化します。半導体アンプでは上のようなPEQをかけると、真空管サウンドに近くなります。
足りないのは、ディストーションぐらいです。ダンピングファクターが低いほど、インピーダンス特性の影響が強く現れますので、アンプ同士の比較は、こうした点も考慮する必要があります。大電流出力管では、かえって真空管アンプの特徴が失われる結果にも遭遇しました。


NFBのかかった高忠実度アンプの実動作電流と負荷端の波形
 アンプの出力電圧波形と、スピーカーに流れる電流を実測しました。電流検出抵抗は、0.1Ωで、スピーカーコードは、4S6 75cmとし、スピーカーは、TOA F-160G 2WAYです。アンプは、SANYO STK4112UというパワーICで、差動入力による、典型的なNFBアンプです。NFBにより、電圧が理想となるように、電流を制御している状態が読み取れると思います。電圧がゼロでも、電流が流れますが、電圧がゼロですので、電力はゼロです。
 ここで、
アンプの入力電圧と出力電圧が相似という条件が、本当に良い音かどうかは、スピーカーメーカー側の問題として、棚上げし、アンプ側の責任としては、あくまでも、入力と出力が一致するように働く事は、悪いことではありません。電圧ドメインなのか、電流ドメインなのか、はたまた、行きっぱなしの無帰還アンプや、スイッチングアンプの方が音質が良いのかという議論も別の次元であり、ここでは、課題にしません。それでも、電圧出力波形の単純さに比べ、電流波形が複雑で、電圧波形と似ても似つかないというのに、仰天します。仮に、電圧を放置して、電流を入力に比例するように流したらどうなるのでしょうか。はたまた電流と電圧の位相がずれた場合、アンプはどのように働くのか興味が尽きません。

250Hz 500Hz 800Hz 上側がスピーカー端子電圧(アンプ出力電圧) 下側が、電流


1kHz 2kHz 4kHz  上側がスピーカー端子電圧(アンプ出力電圧) 下側が、電流

8kHz 16kHz 電圧(上段) 電流(下段)2015/03/10
 どの周波数においても、ゴーストップの過激なスピーカー駆動電圧を忠実に再現できるように、微妙な補正電流を流している働きが観測できています。当たり前にある半導体アンプですが、これだけの素晴らしい働きをしていれば、不足は無いと思います。この結果により、4WAYマルチアンプシステムの全スピーカーを単独でアンプ直結とした、意図が理解されるものと思います。

タイムアライメントを整合した音はどんな音なのか(頭を前後に動かしても音が変化しない!)
 くっきりした音というのか、リアルな音です。良くできた、フルレンジスピーカーの音とも表現しても良いでしょう。一般に、フルレンジスピーカーは、口径が小さいので、低音域が弱く、中音域では、分割振動で、歪みが増加する帯域があります。高音域も、すっきっりと延びきらず、やはり、専用スピーカーに負けてしまいます。その欠点を補う為、音を複数の帯域に分割し、それぞれの帯域に適したスピーカーを使用するマルチウェイ方式があります。スピーカー数により、2、3、4WAYがありますが、現在は、2WAYが圧倒的に多く販売されています。2WAYで、クロスオーバー周波数の低いプロ音響用では、クロス周波数における波長が40cmぐらいで、タイムアライメントに、さほど気を配らなくても問題ありません。ただ、4kHz以上の周波数でクロスした小型2WAYスピーカーでは、波長が8.5cm以下となり無視できません。タイムアライメント問題をクリアする為、高音のユニットを何らかの方法で、後ろに下げた配置のスピーカーが多いのは、この為です。
 クロスオーバー周波数が低いプロ音響用2WAYスピーカーは、1個のホーンスピーカーが20kHzまでの広い帯域を再生しますので、どうしても高音域が物足りなくなります。プロ音響では、高域は16kHzまでという考えもあるようですが、オーディオ用途では、最低でも20kHzまでと考えます。そこで、専用のツイーターを加えて、高音域の強化を図るのですが、元々奥行きの違うスピーカーですから、当然、位相が合わない音となってしまいます。ウーハーにショートホーンを持つ事で有名なALTEC A7シリーズにも、A7-XSという3WAYモデルがありました。自家用機TOA 380-SEも奥行き違いで、ALTEC同様、位相が合わない製品です。3WAYでは、中高音にドーム型スピーカーを使用した、YAMAHA NS-1000Mが人気を得たのは、ホーン型よりも音の位相が合っていたというのも、一つの理由でしょう。タイムアライメントが合っていないマルチWAYスピーカーでは、スピーカーに向かって頭を前後に動かすと音が変化します。勿論、合っていれば、音の変化は、極めて僅かとなります。元々、ハンバーグ状態の音に慣れた耳では、あまり意識もしないでしょうが、タイムアライメントを整合したホーンスピーカーシステムの音を聞けば、その差が大きい事が理解できます。典型的な3WAY DIATONE DS-700Zのタイムアライメント調整をしている時、目的の波が、反射波に埋もれ、なかなか探せませんでした。これが、一般的な指向性が広いスピーカーの音で、ホーンスピーカーと比較すると、派手でにぎやかな音です。 DIATONE DS-700Zをマルチチャンネル駆動 詳しくはこちら
スピーカーの指向性(広、狭)による音の違いを実証する為のモデル(リビング用システム)
 DS-700Z+2445J+2380A+T90A SONYサブウーハー SA-WX90 
2012/08/31
上が、実験で使用した典型的3WAYスピーカー(DS-700Z 27cmコーン+10cmコーン+2.5cmドーム)と、ホーンスピーカー(ウーハー共用+2445J+2380A、T90A)システムです。共に、タイムアライメントを整合し、音質を比較しました。このシステムのサブウーハーは、5.1サラウンド実験用も兼ねて、SONY製MFB(モーショナルフィードバック)の12インチ アクティブウーハーSA-WX90としています。プリメインアンプのスピーカーが2系統使用できるので、MID、HIGHアンプのA系統では、DS-700Zオリジナルで、B系統では、2445J+2380A+T90Aとし、音量違いは、メインボリュームにマーキングしておき、システム切り換えの都度、手動で調整します。

 音質は、
DS-700Zなどの指向性が広いオーディオ用スピーカーでは、部屋の反射も含め、音が多く聞こえるので、マルチアンプ駆動の効果は、少ないという結論となりました。一方、ホーンスピーカーシステムでは、部屋の反射の影響が少ないので、マルチアンプ駆動の効果は大きく、クリアな音になります。しかし、ホーンスピーカーシステムといえども、低音は、普通のコーン型ウーハーを使用していますので、低域の指向性は広く、部屋の影響をまともに受けます。波長が部屋の寸法を超えるあたりでは、厳しい特性を持ちます。ホールのような大空間の低音とは違った音になるのは、致し方ない事でしょう。
 近年、
低能率化により、小口径スピーカーでも、低音特性が改善されていますが、音のサイズ的大きさは、大口径とは異なり、1/2インチマイクユニットで捉えた音圧的な大きさが同じになっても、10cmスピーカーと、38cmスピーカーの音は違っています。○○モニは、音が良いのではなく、一般の音環境を代表するという意味のモニタースピーカーで、ラージュモニターの15インチ同軸2WAYは、録音全体の確認用で使用されます。本当の音楽鑑賞をするには、○○モニではなく、15インチスピーカーを含む、4WAYスピーカーがふさわしいのは、当然でしょう。スピーカー、アンプ、ケーブル、果てはコンセントまで音質論議がありますが、まともなスピーカーシステムを構築してからでないと、論評そのものが、意味をなさないと思います。

スピーカーも楽器のように、温度で音が変わる
 平成27年7月28日盛夏につき室温29℃ 例によってトーンバースト波を見ると、少し崩れていたので、遅延時間を微調整したところ、28mm(0.08mSec)が最適になりました。室温上昇により、音が早く到着してしまうので、このような季節変動を起こします。もちろん、室温が下がれば、音は遅れて来ますので、遅延時間を、短くします。22mmと28mmでは、その差6mmですが、これが無視できない音の差となります。又、遅延ゼロや、位相を反転すると、全く別のスピーカーの音となります。ケーブルを変えなくてもこれだけの差がありますので、いつも最適にチューニングする事も大切な作業となっています。趣味で、フルートを演奏したことがあり、その時も暖まるとピッチがずれるので、管の長さを調節しましたが、スピーカーも同じ事が起きます。

タイムアライメント 高音域での調整
 高音域でのタイムアライメントは、5kHzの1波トーンバーストを使用して、コンデンサマイクでオシロスコープの波形を観測しながら、調整します。タイムアライメントが狂った状態では、2つの波が観測され、遅延時間を増やすと、双方の波が近づき、やがて一つにまとまり、チューニングメーターのような感覚で、振幅が最高になりますが、そこがチューニングポイントです。この時、中音でも、高音でもどちらか一方の位相を反転させると、波が消えます。波と波の間隔は、例えば、5kHzの場合、波長が68mmなので、3mで44周期分です。100周期ぐらいの間隔を置けば、目的の波は、
マイク−スピーカー間で1個だけとなり、正確に捕捉できます。このようにして、整合を行うと、ホーンスピーカーシステムでもキャンセリングが無くなり、音が隠れないで、全ての音が再生できるようになります。1波にまとまった状態は、周波数を変えてもキープされます。もちろん、マイクとスピーカーの距離を変えても崩れません。低い周波数では、部屋の定在波と干渉し、崩れますが、おおむね1.5kHz以上では、正確に一致します。実在感のある音で、鉄琴、トライアングル、アコースティックギター等の音が、立ち上がりから、聞こえなくなるまで、きれいに減衰します。音の強弱表現も優れ、ビブラート等の声色変化も余さず表現し、文字通り、音響という言葉がふさわしく、CD盤に収まっている広大な宇宙を感じます。リアルタイムに遅延時間設定できる、アナログチャンネルデバイダーでは、聴覚で、最良点を探すことができます。
5kHz 1波トーンバーストの観測 無指向性コンデンサマイク使用 左側ツイーターの音は、山の数が多く有ります。整合状態では、一つの大きな波になり、くっきりした音となる事が、一目瞭然です。

 未整合   整合した状態では、一つの大きな波

 大きな波の間にある細かい波は、部屋の反射波で、指向性が広いドームスピーカーでは、反射波がもっと大きくなり、目的の音がその中に埋もれてしまいます。もちろん、反射波は少ない方が、レコード再生に好結果を与えます。
一般的なドーム型2WAYスピーカーは、イメージとしては、タイムアライメントが整合しているエリアが広いように思い込みがちですが、実測してみると、それほど広くなく、コーンスピーカーとのマッチングには、難が有るようです。推論で申し訳ないのですが、ドームツイーターが、波長の短い領域で理想の球面波が再生できたとしても、理想とは言えない、コーン型ウーハーとのマッチングでは、好結果が発揮できないようです。理想的配置といわれる同軸2WAYのKEF Q15.2のテスト結果を参照してください。

やっかいなウーハーとスコーカー間の調整
5kHzトーンバーストによる、ツイーターと、スコーカー間の調整は、易しくできるのですが、1kHz以下のウーハー、スコーカー間は、かなりやっかい調整となります。その理由は、周波数が下がる事で、波長が長くなり、反射波の影響により、本来の波形が観測できなくなる事によります。幸い、トーンバースト波の始めと終わりの不連続点では、高い周波数成分が含まれ、ツイーターから音として出るので、ウーハーから出た1周期分の正弦波がツイーターの音の間に来るように、調整を行います。先に調整が済んだツイーター、スコーカー間と、後で調整したツイーター、ウーハー間の結果により、3個のスピーカーのタイミングが一致したと見なします。詳細は、こちらへ
 ツイータだけを鳴らすと、波の始めと終わりで、小さくチッチと聞こえます 
2013/12/06

測定用マイクロホンは、無指向性コンデンサマイクを使用します。マイクの高さは、リスニングポジションか、調整ユニット間の中心とします。ダイナミックマイクでは、感度が不足します。波形を観測するには、オシロスコープとマイクアンプが必要ですが、マイクアンプとしては、コンデンサマイク用48Vファンタム電源の付いたミキサーを使用します。オシロスコープで、5kHzトーンバースト波を、観測をするには、遅延掃引付を推奨します。普通のオーディオファンの場合、測定が済んでしまえば、無用の長物ですが、唯一無二のスピーカーシステム構築の為であれば、このぐらいの出費と取扱い方法修得を、覚悟した方が良いでしょう。遅延掃引は、アンプ製作にも欠かせない機能で、不幸にして寄生振動を起こした場合でも、雲のように見える振動部分を拡大して、周波数を知る事ができ、その結果、位相補正を容易に行う事ができます。
実際の測定機材:ミキサー YAMAHA 01V96V2 メーター フルーク 89、189 オシロスコープ リーダー8060(60MHz) マイクスタンド K&M 2590

2chステレオの定位
 2chステレオ音源を再生したとき、左右のスピーカーの間に、録音された音が並んで聞こえます。これを定位と言いますが、スピーカーを正しい手法で鳴らせば、かなり精密に配置されます。反面、設計の悪いシステムや、残響の多い部屋では、音の位置がはっきりしません。垂直線上にスピーカーを配置すると、音階が変化しても水平方向への移動が無く、ステレオ再生時の音像が小さく明瞭になります。反面、水平方向に配置された場合は、音階と共に音像の移動が起きますので、定位が曖昧になります。この原理によれば、2WAYのスピーカーを横にして、ステレオ再生を行った場合は、定位に問題が発生する事となります。3WAY以上で、ミッド、ハイが中心軸の左右にあるスピーカーも同じです。
垂直方向に耳は鈍感
当地は、航空自衛隊岐阜基地が近く、上空には、様々な航空機が飛んできます。飛行機の場所を特定する時、いつも苦労をしますが、聴覚の上下方向感覚が鋭ければ、瞬時に位置が特定できる筈です。日頃、上空の音源に対し、航空機は、まず廻りの反響から、探り当てる事が多く、雲雀は、廻りの反響が少ないので、ひたすら、上空を探し、点になった鳥の姿を探します。同じく、航空機も先に視覚的に捉えると、音の方向が確定できやすくなります。

ツイーターの高さは、重要
 音像の高さについては、私の聴感によれば、いくら鈍感とはいっても、ほぼツイーターの高さで、認識します。この結果、音のへそになるのは、ツイーターで、これがスピーカーシステムの特等席にないとうまくシステム構築できないと考えます。
 イコライザによる、音場補正をする場合、アナログイコライザでは、左右の位相誤差により、音像が呆けてしまいます。同じ補正をデジタルイコライザで行うと左右の位相が全く同じなので、音像が小さく明瞭になります。多くのホームリスニング環境を測定した場合、左右同一の周波数特性となることはほとんどありません。その為、左右別々の補正をして、より平坦な特性にしたいのが人情ですが、
別々の補正をすると、位相が異なってきますのでステレオ感としては、かえってマイナスです。ステレオ再生では、左右の周波数特性の平坦さよりも、位相差が無い方が重要です。でもお薦めは、各スピーカー間のレベルマッチングだけで調整し、周波数特性をいじらないことです。
 
マルチWAYスピーカーシステムにおいて、より明快な定位を目指して、左右のレベル差を補正する場合、ピンクノイズを音源とし、ウーハー同士、スコーカー同士、ツイーター同士というように、音域の同じスピーカーで、ピンクノイズを再生しておき、音が真ん中に来るように左右のバランスを調整すれば、パーフェクトな調整となります。
        
定位 高級品代表格のJBLスピーカーでは

 人気の高いJBL社のモニターシリーズでも初期の頃は、左右にユニットが散りばめられていましたが、最近の設計では、縦一直線に配置される事が多くなりました。高級スピーカーAVANTGARDEも縦一直線です。マルチウェイスピーカーシステムでは、複数のスピーカーで一つの楽器の音を再現しますので、左右に敏感な耳の方向感覚を考えれば、縦一直線に配置されていなければ、音像が膨らんで聞こえます。正しく音が出ているシステムは、ユニットが違っても、音が似ています。それ故に、ピストンモーション領域を正しく使用できれば、普及価格帯のユニットと、高級品との音の違いが少なくなります。
逆説的には、高級品といえども、セオリーを無視した配置では、特徴のある音(良く言えば、個性的な音)となってしまいます。高級品といえば、JBLも非常に人気が高く、普通に購入していれば、財産が持たないので、オークションで安価にJBL製品を購入し、テストを行ってみました。購入したのは、1インチドライバモデルの2425J+2370Aホーンと、2インチの2445J+2380Aホーンで、購入金額は全部で10万円以内で収めています。現在のオーディオは、趣味としては非常に金のかかるジャンルで、2桁ぐらいで勝負できているうちならば奇跡と思えます。

サブウーハーは、2本使用で自然な再生となる
 18インチウーハーを追加するとして、2本でなく、サラウンドのように、1本で済ませないのかと考えることは、コストとスペースを考えた場合、自然な考えだと思います。確かに、メーカーの宣伝などでは、定位感の無い80Hz以下の再生では、1本で済むとあります。定位感が無いのは、その通りなのですが、それは、理想の場合であり、現実は、スピーカー自身に歪みがあり、2次、3次高調波歪みが発生し、80x2=160Hzや、80Hzx3=240Hzが音として出るので、置き場所がはっきりと聞き取れてしまいます。又、壁が、振動して、その音も加わりますので、やはり1本では、まずい事となります。超低音域まで、正確な定位を得る為に、2本を左右に置くのは、2chステレオの場合、最も合理的な方法です。こうすることで、スピーカーで歪んだ音が出ても、録音と同じ定位が得られます。サラウンドでも、サブウーハーチャンネルを使用せず、フロントLRのスピーカーの低音再生能力を強化した方が、自然な定位が得られます。コンサートで、18インチウーハーを多数使用する場合は、メインとなる、スピーカーの軸に合わせて設置するのが、最良とされていますので、プロエンジニアの手法も参考にしてください。決して、左右スピーカー間での設置は勧められていません。


同軸2WAYスピーカーを、JBLホーンSPでMID割り込みとして3WAY化
JBLとTANNOYは、オーディオスピーカーとして、人気の高い双璧で、ジャズならJBL、クラシックでは、TANNOYというのが、定説でしょうが、冗談のようなJBL-TANNOYシステムを試す事になりました。

 TANNOY System12とJBL2425J+2370A の3WAYシステムです。System12は、12インチウーハーながら、最低共振周波数が20Hzとかなり低いので、従来から使用していた、サブウーハーを無くしました。TANNOYは、オリジナルのままですと、引っ込んだ帯域が有り、そこをパスするように、ミッドホーンを追加し、それが、手持ちの関係でJBLになりました。MIDホーンは、縦寸法の短い2425J+2370Aを使用しました。TANNOYの象徴とも言える、センターのホーンとで、3WAYとして使用してみました。

 当初は、ネットが無くて、無防備でしたが、自作して取付けました。木枠は、ホームセンターで1カット30円にてカットして、8個の部品を作り、木工ボンドで貼り合わせた後、つや消し黒で塗装しました。ボックスへの取付は、8mmのダボを木枠に、ボンド付けし、先端部分に1mm厚のフエルトを巻いて、共振を止めています。ネットは、ユニットや、TANNOYのロゴが見えるように、定番のジャージーではなく、格安の、園芸コーナー防風ネット1.8m幅 ¥308円/m を使用しました。 TANNOY System12


防風ネット 5mm対2.5mm
 縦には伸びず、横には少し伸びます。
少しテンションをかけないと、シワが目立ちます。百均の黒グルーとマッチしますので、四隅に切り込みを入れても、接着でき、コーナーでのパターンの乱れも少なくできます。網戸を貼る要領で、目玉クリップ(中)で、仮固定して、グルーで接着固定しました。タッカーも用意しておいたのですが、出番はありませんでした。

自家用JBL-TANNOYの問題点
 TANNOY同軸ホーンスピーカーのスイートスポットが狭く、スピーカーを見下ろして聞いた場合、中音ホーンが勝ってしまう事です。スピーカーのセンター及び、その下でのヒアリングは、バランスの良い音となります。タイムアライメントは、低域から高域にかけて緩やかに変化するので、非常に調整し難くなります。JBL2425Jは、高域限界がカタログ上では20kHzとなっており、額面どおりであれば、2WAYも可なのですが、測定してみると、ピンクノイズのように、高域にかけてダラ下がりでした。2445J+2380も手持ちであり、そちらは蒲鉾特性で、まだましですが、4インチドライバーはさすがに巨大です。このような事で、下の写真のように、FOSTEX T90Aを加えた、3WAYとなりました。
TANNOYオリジナルでは、高域がだら下がりでしたが、スッキリと伸びきった高域となり、非同軸化しても、縦一直線配置なので、定位感は、より向上しました。
最近のTANNOYは、LFとHFを同じ磁気回路として、HFドライバーを前寄りに配置して、位相の問題を改善しています。
現在の3WAY 2016/11/28
上のシステムで、TANNOY 96dB/Wを純A級アンプに換装した時、Mch Hchアンプの音量調整をヒアリングのみで行いましたが、後日、正確な測定を行い、適切な調整であった事を確認しました。調整値は、Lchを0dBとして、Mch -10.92dB Hch -5.22dBでした。
下の3台は、LT1115仕様が、利得20.8dB、OPA1611仕様は、15.6dBで製作し、入力ボリュームは付けていません。残留雑音は、3.0〜4.8μV(A)です。

純A級アンプ3台にてマルチ駆動 
2017/12/06

定位ならば、点音源 TANNOY 同軸ホーン2WAY System12  KEF 同軸ドーム3WAY Q70
 2014/12/10      2014/03/27 
TANNOY System 12
 いわゆる、オートグラフ時代の名器ではありませんが、幸運にも入手できたモニター用途のSystem12、現行KINGDOMの骨格と同じ、12インチサイズのユニットで、通常のリスニングポジションに限らず、スピーカーの裏側や、横でも定位感は抜群です。損失の大きいポレオレフィンポリマーコーンと、
耐候性に難があるものの、ニトリルラバーエッジで、極端に少ない歪みが特徴です。モニターとは言っても、低音域は、ブースト気味で、85dB以下での再生に適しています。サブウーハーが無くても、低音は十分な量です。
KEF Q70
 同軸ドームで点音源を実現していますが、ウーハーの使い方がユニークで、それぞれ容量の違うキャビネットを持っています。ラインアレイ効果により、ウーハー口径の割に、小憎らしいほど元気な低音が出るので、トールボーイタイプも侮り難しです。内蔵ネットワークでは傾斜が緩いので、1kHz以下では、3個のユニットの音が、線音源化しており、距離による減衰が少なくなり、箱鳴りをさせなくても、十分な低音量を確保しており、大口径ウーハーと良く似た音質です。ぱっと見には、解らないでしょうが、1994年当時、こうした発想はとても先進的でしたが、オーディオ大衆には、それほど理解されなかったようです。その後、こういった縦に並べる方法は、プロ音響で、ラインアレイスピーカーとして、定番のスピーカーシステムとなり、現在もよく使用されています。

点音源は、部屋のどこにいても、良好なステレオイメージが得られるという宣伝は、残念ながら、それは間違いです。左右スピーカーの真ん中にいれば、ステレオイメージは正常ですが、少しでも偏れば、極端に端っこに寄ってしまいます。聴取位置の距離が取れる場合は、壁反射の少ない、ホーンスピーカーの方が、明解な定位であり、タイムアライメントが合っていれば、音源から遠ざかっても、定位感は変動しません。


重量級 同軸2WAYスピーカーユニット 何処でもお目にかかった事のない、ホーン形状に注目 剛性感が溢れる材質も! 
ウーハーの口径30cmで、ホーンドライバー部ダイヤフラムのコイル径100mmで、重量22kg、奥行き250mmです。ホーンの形状と、材質に特徴があります。LF、HFそれぞれに金メッキの入力端子があり、マルチアンプ駆動用です。ウーハー部のダイキャストフレームの厚みからしても、相当に凄い物です。ドームタイプの同軸2WAYとは違い、遅延をかけて駆動しないと、真価が発揮できません。銘板は無く、型番不詳ですが、これだけの物を製造できるメーカーは、関係者なら推測がつくと思います。立派な物なので、忘れ去られないように、写真掲載しました。
   
2016/09/29


スピーカーの指向性
 
オーディオマニアの古い概念では、指向性が広い音が良いと信じられていましたが、音響工学では、明瞭な音は、スピーカーのQを上げることと、部屋の残響を減らす事となっています。Qを上げるというのは、四方八方、音を撒き散らすのではなく、細く絞って出すということで、ホーン型こそがその原理にかないます。最近のスピーカーは、ドームユニット前面にホーンを付けて、指向性を絞っています。タイムアライメントを整合しつつ、ホーンによるQ上昇で明瞭度を向上させた、合理的な取付けをしています。現代のSRスピーカーは、指向制御を謳い文句にして、指向角度内での均一な音圧分布を図っています。フローリング床で残響が増えた現代のホームオーディオでも、リスニングエリアだけに音を出す方が明瞭な音となります。


FM変調波による周波数特性の調整
 タイムアライメント調整を済まし、各ユニットの干渉が少なくなってから、周波数特性を測定して、マルチアンプシステムで重要なチャンネルバランスを取ります。一般的にはピンクノイズを使用しますが、 専用測定器が必要で、1オクターブや1/3オクターブと帯域を狭くすると、1〜2dBぐらい測定値が変化し、精度の高い測定ができません。低音域は、積分時間の影響を受け、誤差がもっと増えます。ピンクノイズ仕様測定器は、PAA3 \45,800が最も安いのですが、NTIの新型 XL2では \166,000とかなり高価です。
 何とか安価に済ませたいと考え、FM変調をかけた正弦波(ワーブルトーン)を使用して調整を行い、想定した結果が出るようになりましたので、以下に紹介します。ワーブルトーンは、周波数が変化しても、電圧は変化せず、弦楽などの音と良く似ています。又、電圧一定が奏功して、ピンクノイズでの測定より、高い精度の調整が可能になります。安い測定器でも高精度が可能で、正にアマチュア向けといえます。ワーブルトーンでの調整後、必ずピンクノイズを各帯域毎に鳴らして、定位の確認を行うと、より完璧ですが、ワーブルトーン調整から調整値がずれる事があります。この場合は、測定結果に神経質にならず、ピンクノイズによる定位調整を優先すれば、大丈夫です。

 電圧が変化しないワーブルトーン

調整で使用した、1オクターブ幅FM正弦波は、efuさんのWaveGeneで簡単に作れます。
1オクターブ幅FM正弦波の作り方はこちらを参照
1/3オクターブ幅と1オクターブ幅のFM変調波(ワーブルトーン)を使用すれば、簡単なマイクアンプと交流電圧計で、完全な調整が可能です。( DCX2496実践的使用法を参照して下さい。)
可聴帯域を10バンドとし、低域端と高域端を欲張らないで調整します。イコライザを活用すれば、簡単にフラットな特性にできますが、音は、それほど良くなりませんので、スピーカーのレベル調整だけで完遂できる事が理想です。著しくピークの影響があり、他の音がマスキングされる場合は、ピークになっている周波数帯をマイナス側に調整すると良い結果が得られる場合もあります。ブースト側への調整は、デジタルシステムでは、デジMAXを越えられないという制約に反する状況になり、避ける方が賢明です。


LFE成分は0dBが望ましい(周波数特性を、厳密に管理できるようにした結果、判明したTV放送の問題点)
 上の方法で、周波数特性を±1dB以内ぐらいに調整した場合、TV放送の歌番組などで、不自然な低音の出方が判別できるようになり、ここ数年、トレンドを追ってみました。最初、大河ドラマで、低音がやけに大きいことに気付き、RTA(リアルタイムアナライザ)で、測定を行いました。RTAの結果、100Hz以下が、大きな音量となっているのを確認しました。この結果に思い当たるのが、5.1方式の場合、LFEを+10dBとする定義の存在でした。FM放送のような、2chステレオ放送では、そのような事が無く、フラットなのですが、TV放送では、大きすぎる低音が耳障りと感じるようになりました。
 平成25年〜現在、TV放送では、本番とCM双方で、+10dBであったり、、0dBだったりと乱れています。60dB〜80dBぐらいの音量では、フレッチャーマンソン特性のおかげで、+10dBの違いは、さほど感じませんが、90dB前後の音量では、10dBの違いは相当に大きく、過剰と感じますので、10dBアップするのは、視聴者の選択に任せる方が良いのではないかと思います。25年末の、レコード大賞や、紅白は、自然な低音バランスで、大いに楽しめました。28年現在も、BS○○では、+10dBした歌番組が有り、非常に聞き苦しいです。もうそろそろ、定義よりも、自分の耳を信じたらと思います。モニタースピーカーでも、低音が膨らんだ物があり、ツールのチェックもしておくと良いでしょう。
 夏の甲子園は、サラウンド放送で観戦しましたが、音楽よりも、こうした催しにこそ、サラウンドの効果が発揮されます。パンニングは、おそらくネット裏の特等席であり、一塁側が右、3塁側は左、TVカメラの応援席のクローズアップは、センターというようにきめ細かく配置されており、朝日放送の甲子園中継に対する熱い意気込みがとても良く感じられます。リアルタイムアナライザRTAでは、フラットで広帯域な音であることも良く判ります。AVアンプは、TVとデジタルケーブルで接続し、AACを有効にすれば、AAC+ドルビーEXにて、サラウンド再生が始まります。
最近気にしているのは、コンプレッサーを強度にかけた歌番組の存在です。歌手の声色が、コンプレッサーがかかった途端に消え失せます。「千の・・・・」では、本当に気の毒だと、これなら口パクの方が視聴者に喜ばれます。


その代わり
シャカシャカ虫増殖中
 ニュース番組の音が、シャカシャカと続くのを、我慢していましたが、最近、CMでも目立って増えてきました。CMは、制作会社毎の違いが有り、音に関しても色とりどりです。最初、NHKのFMローカル番組で気が付いたのが、最近は、CM制作まで広がりを見せており、またもや残念が増えてしまいました。歌謡番組のコンプ掛け過ぎの音とは違います。
 もう一つ残念な事は、音声のハイパスフィルターの設定値の問題で、2015年の大河ドラマだけの問題と思いきや、他の番組でもそのような事になっています。アマチュア無線ではないので、HPFを強く掛ける必要は無く、せめて、コンデンサマイクのVポジション程度で、済ませる事が肝要で、ミキサーや、プロセッサーで、その人らしさの部分を削り取る事を止めていただきたいと思います。これらの音をモニターできる環境が無いのか、スタッフの低年齢化が原因なのかわかりませんが、
昭和の音に21世紀の音が負けています
H28年大河は、音質的には、大復活で楽しめています。コンサートホールで、映画を見ているのと全く相違なく、制作の皆様方に感謝です。
更に、H29年は、背景の音楽が大躍進で、非常に価値が高い内容です。変なハイレゾより、鳴りっぷりの良さは凄く、映画館で見るのではなく、我が家にNHKホールが引っ越してきた様な感覚です。
H30年大河も、ホールで収録と思われる素晴らしい演奏があり、85dBの音量で鑑賞し、日曜日の楽しみとなっています。


マルチアンプシステムをイージーオペレーションする自作6chマスターボリューム


デジタルチャンネルデバイダーを最高性能で使うには
アナログチャンネルデバイダーでは、コントロールアンプ(プリアンプ)のボリュームで音量調整をします。しかし、デジタルチャンネルデバイダーは、このような使用方法では、小音量ではギザギザの波形になります。これを避けるには、常にMAXとなるような入力が必要です。
CDなどのデジタル音源は、デジMAXまで出ていますので問題有りませんが、FMチューナーや、PHONO、サラウンドフロント信号などのアナログ音源では、0dB前後の音量ですので、更に20dB以上増幅しなければなりません。デジタルパッチベイSRC2496により、アナログとデジタル信号のレベルマッチングや、デジタルフォーマット変換が行えます。
マスターボリューム
これにより、常に最大音量で動作している、デジタルチャンネルデバイダー出力をどこかで所定の音量に下げないと、通常のリスニングができません。個々にアンプボリュームを調整しても、音量は変えられます。しかし、マルチアンプシステムでは、音量バランスも厳密な調整事項なので、一つでも音量が狂えば、命取りになります。その為に、6chバッファアンプ付マスターボリュームをチャンネルデバイダと6台のパワーアンプの間に使用しました。6連ボリュームを使用して、3WAY分を一気に音量調整できるというのがポイントです。
アルプス製モータードライブ6連ボリューム 現在、電即納では、取り扱っていませんので、入手不可です。電子ボリュームを使用してから、部品庫行きとなりました。2個在庫中です。

6連ボリュームにバッファアンプを取り付けたのは、減衰量を大きくする目的で、ボリューム抵抗値100kΩを選択しましたので、
出力シールド線のキャパシタンスの影響を避けるのと、後続アンプ内部でのクロストーク特性悪化防止の為です。バッファアンプは、Q2031Aオリジナル RC2043SE による2次フィルターと、MUSEコンデンサで構成しました。

シールド線のキャパシタンス
は、高域で6dB/octのフィルターを形成し、振幅の減衰と、位相ズレを起こします。100kΩのボリュームを絞り込んで使用した場合、プロ定番のマイクコード L-4E6S 2mでは、370pFのキャパシタンスとなり、4.3kHz(-3dB)というフィルターを形成します。この結果、高域のレベル低下、位相ズレを招き、良く言えば、刺激の少ない音、悪く言えば呆けた音となります。17.2kHzで、-15dBですので、高齢者では、気が付かない可能性も有りますが、これでは、正しいシステムとは言えません。特に、左右で長さが均等でない場合、当然高域に行くに従い、左右の位相ズレを起こします。インピーダンスの高い回路では注意します。市販のRCAピンコードでは、左右等長なので、問題なく使用できます。
市販3mRCAピンコード 直列抵抗による高域特性劣化(入力インピーダンス47kΩ時)
このような高域劣化は、真空管や、FETによる、高インピーダンスで信号を受けても、改善されません。信号経路に高抵抗が入ると、様々な音質劣化の原因となります。
当然ですが、デジタル伝送では、1と0の文字情報を、、ケーブルによる高域劣化した信号を、レシーバー側でパルス整形して使用しますので、長距離の音声伝送でも情報の変化も無く安心です。なお、デジタルパワーアンプ出力は、文字情報ではなく、振幅情報ですので、高域劣化を否定できません。CDのデジタルの意味と、パワーアンプのデジタルの意味は全く異なります。動作原理上、スイッチング式パワーアンプか、パルスドライブ式パワーアンプと呼称すべきでしょう。最近のMJ誌の広告ページでも、PWMスイッチングアンプ搭載とか、スイッチング方式パワーアンプという名称を用いるメーカーもあり、良いと思うなら、姑息な紛らわしい名称を使用しなくても、堂々と原理を明快に謳うべきでしょう。

CDのようなデジタルソースは、0dB以上は出せません
ので、それが上限です。マスターボリュームMAX位置で、パワーアンプのボリュームを絞り込んで、アンプの最大出力になるように調整します。こうすれば、CDの最大音でも、アンプ出力はクリップしないので、スピーカー破損の原因を減らす事ができます。この調整をシステム中で一番能率の低いスピーカーに行えば、他のスピーカーは、その能率差だけ低い入力電力が保証されますので、過大入力になりません。マスターボリュームで絞り込んだ量は、そのままシステムの余裕を表します。-31dBが常用レベルとすれば、あと31dB音量が上がるというように読みます。なお、常用レベルは、後述のデジタル制御式電子ボリュームでは、さらに解像度が上がりましたので、もっと低い-46dBでも、十分に聞こえるようになりました。ところで、DCX2496をデジMAX出力をした場合、1kHzでは何も問題なく出力できていますが、100Hzでは、上側がクリップ(DAC以降2段目のOPアンプにて)しており、LOWchの設定を-0.2dBとしたら治まりました。デジタル機では、このような確認をしておかないと、理論と一致しない部分に気付きません。DCXユーザーは、LOWchの場合、0dBではなく、必ず-0.2dBより下げて使用する事が鉄則です。デジMAXまできっちり録音しているCDもPOPS系を中心に多く有り、カーステレオなどで再生すると歪んで聞こえます。こうなると手に負えないので、-0.3dB程度レベルダウンしてCD-Rとして作り直す事も検討に値します。
デジタル機とアナログ機のSN関係図

上図は、アナログとデジタルチャンネルデバイダーの残留雑音と最大出力の関係ですが、ボリュームを最小音から上げて、右回りで、所定の音量とするのなら、アナログ機の方が 84dB-60dB=24dB もSNが良くなります。デジタル機をこのような使い方をすれば、当然24dBもSNが悪化した状態となり、DCXユーザーによる悪い評価は、こうした使用法であると思われます。ところが、デジタル機でも出力側で、ボリュームを最大側から下げて(左回り)所定の音量とするのなら、82dBという高いSN比を保った使用できます。アナログ機の場合、入力でボリュームを絞りますので、後続機器自体の雑音はそのまま残り、絞った分だけSNが悪化します。特に古い民生用パワーアンプでは、利得が高いので、ボリューム以降にチャンネルデバイダーや、イコライザを経由する場合、雑音に注意しなければなりません。
デジタル機を上手く使用する為に、DA変換後に、ボリュームが必要であることがこうした理由から理解できると思います。

平成28年1月現在、自作POST-LPF回路を組込んで、CDプレーヤー並みに出力2Vrmsと小さくした結果、残留雑音は、22dB改善され、-82dBm(None Weight)であり、90dBのSN比を確保しています。A-フィルター値では、SN比110dBで使用できるようになっています。


 自作できない方には、ドイツSPL社(サウンドパフォーマンスラボ) Model2618 Volume8 がありますが、使用するにあたって入力、出力がXLRではなく、Dsub25Pと特殊になっていますので、変換ケーブルを製作しなければなりません。必要なケーブルは、入力用として、Dsub25P - XLR-3(F)x8、出力用として、Dsub25P - RCA pin x8ですが、入力は平衡、出力は不平衡接続となります。レコーディングスタジオ等でのモニタースピーカーをコントロールする事を意識して作られており、
ミュートSWがあるのは特徴的で、自作のボリュームにも取り入れ、便利になりました。
オーディオの本場フランスには、セレクトロニック社より、1Uサイズで、赤外線リモコン方式のアルプス製モータードライブ式6連ボリュームを使用したキット(250ユーロ)と調整済みの完成品(417.22ユーロ)が販売されています。まさしく洋の東西を問わず、同じ考えに至る人はいるものです。

さらに高性能を目指して電子ボリュームICによる、デジタル制御6chマスターボリューム
を製作 製作記事はこちら
使用した、電子ボリュームIC テキサス PGA2311PA 実装時の周波数特性は、DC〜1MHzまでフラットです。デジタルマルチメーターの測定範囲を越えてフラットである事はオシロスコープで確認できます。100kHz矩形波も怪しい波形崩れは無く、減衰特性、クロストーク特性とも非の打ち所が有りません。さらに、出力は、OPアンプ出力と同等ですので、発振防止で入れる出力抵抗47Ωのみとなり、パワーアンプまでのシールド線による高域劣化が非常に少なく、後続パワーアンプ本体内部でのクロストーク軽減効果もあります。デジタル機器の0dB定格出力は、約10Vあり、±5V電源のPGA2311PAでは、入力に-12dB程度のATTが必要不可欠となります。ATTではなく、DACの出力値を下げてしまうのも合理的な手法なので、最終的に、この手法で、PGA2311PAに直接に信号を入れて使用しています。下のレベル関係図で説明のとおり、POST-LPFを自作とし、PGA2311PAが最適動作するように、+8.1dBu/0dBFSで動作させています。
 最新回路図はこちら
 

現在のレベル関係図 平成30年8月


 平成30年4chA級パワーアンプをOPA1611を使用したものに作り変え、利得をさらに安定的に下げることができましたので、現在は、最大出力がマスターVRの-5dBで、家庭での平均レベル0.1Wは、-22.5dBで得られるようになりました。
 このシステムでは、デジタルの0dB信号を、そのままでDA変換し6連電子ボリュームに入力しています。VRは、0dBをいつでも出すことが可能で、その時の電圧は、図に示す 1.94Vです。この値でも、パワーアンプには、過大入力なので、VRが、-5dBの時、パワーアンプが最大出力となります。パワーアンプの定格入力値は、プロ音響用で、1.23V 民生機は 0.775V〜1Vの物が多くを占めます。
 このボリュームシステムでは、デジMAX信号以上の信号は発生しませんので、正味の最大出力がVRの値から読み取ることができます。例えて言うなら、-5dBなら5.5W -15dBなら0.55W(550mW) -22.5dBなら0.1Wです。このようにして、長年使用した結果が、パワーアンプは1Wもあれば十分という事でした。102dB/Wのスピーカーは、高能率の部類なので、JBLの96dBあたりまで将来的に下がる可能性も含めて、アンプは5Wの最大出力としました。アンプは、出力が小さいほど、雑音出力を小さくでき、より高能率なスピーカーに適合します。その為、ホーンツイーターや、スコーカーでも、直結使用が可能になりました。
余談ですが、ホームオーディオの場合、ラインレベルを10V超(+22dB〜+24dB)にする必要は全くありません。正味のDCX2496はそのような出力ですので、そのままでは、雑音が多くなり過ぎてしまいます。プロ音響機器のように、平衡ラインで使用する為の余計なアンプを付加するよりも、DACの電圧値をそのままパワーアンプに伝送すれば、不平衡ラインでも、ホール音響設備よりも、品質が高い再生音とする事が可能です。


クロストークが多かったアナログボリューム(矩形波入れてVR絞れば、誰でも観測できます)
 電子ボリューム製作時に、アナログボリュームとクロストーク比較を行い、アナログボリューム内部で、かなりの量のクロストークが発生することに気付きました。電子ボリュームでは、クロストークが圧倒的に少なく、-40dB以下の音量でも、クリアな定位が得られます。その結果、強い音はより強く、弱い音はより弱く聞こえ、レコード中の残響がより豊かに聞こえるようになりました。スピーカーの音質が、録音ソースの音質に、より依存するようになり、楽器が本来持つ美しい音、特に帯域が広くて、立ち上がりが急な楽器の音が美しくリアルに聞こえるようになりました。又、演奏の副産物である演奏家の息づかい、ペダルやバルブの操作音、バイオリンの弓の弾み加減なども、CDの16ビット2chステレオで十分味わえるようになりました。アンプのクロストークにあれだけこだわっておきながら、ボリューム内部のクロストークにまで踏み込めなかったのですが、問題が複数ある時は、ステップバイステップでしか解決ができないという事でしょう。クロストークの低減以外にも、電子ボリュームでは、ゲインエラーが±0.05dBと極めて優秀で、多連ボリュームのような、実用音量域での制御の曖昧さは、ありません。高域成分が多い矩形波も、きれいに伝送します。最近、電子ボリューム搭載の高級プリアンプ(コントロールアンプ)なども登場してきましたので、メーカーの技術陣も、良い方向性を持ってきたと感じています。

電子ボリューム歪率周波数特性

2015/05/20
デジタル制御6chマスターボリューム 歪率−周波数特性で、-20dBと絞り込んでも87dBを確保しており、これで、出力インピーダンス47Ωなので、後続のパワーアンプの入力回路で発生するクロストークには有利です。
後続のパワーアンプ回路にて、直列に大きな抵抗が入っている場合、電子VR出力波形にノッチ歪みが発生する可能性があります。応用回路を試作していた時、見慣れぬ波形があり、追求してみたところ、下記のような回路構成の場合、ノッチ歪みが現れました。

2015/05/22
 写真の信号周波数は10kHzですが、ほぼ全部の帯域で確認できます。絞り量は、50dBです。負荷として抵抗と可変抵抗器を組み合わせた回路ですが、入力が可変できる機器では、このような回路が入っています。直列抵抗が47Ω(図の4.7kΩの百分の一)だけの場合は発生しませんでした。やはり、信号源抵抗が大きくなった場合は、浮遊容量による高域劣化以外に、色々な雑音に注意しなければならないでしょう。

ミューティングリレー(パワーアンプ)の実態 オーディオ信号は微少電流であり、リレーはこれが苦手です。
 
アンプには、ON-OFF時にスピーカーを保護するようにミューティングリレーが使用されています。ジャンク品で購入したYAMAHA MX-55の場合、このリレーが接触不良を起こし、時々音が途切れたり、高音が妙に汚い音がでるので、調査したところ、信号が1dBほどこのリレー接点を通過する際に失われていました。リレーの型番は、OMRON G5R-2232P で現在は入手不可です。もう1台の手持ちアンプ SONY TA-F333ESJにも同じリレーが使用されており、接触抵抗を測定したら、スピーカーA側は、いつも負荷があるので、10mΩでしたが、使用していないB側は、50mΩと高い測定結果となりました。そこでB側に8Ωのダミー抵抗を接続し、大電流が流れるようフルパワーでリレー接点を断続したところ、接点がリフレッシュされ、15mΩまで下がりました。下は、左側が、現在入手可能なG2Rタイプの直流接点抵抗で7mΩぐらいです。MX-55で故障状態だったリレーは、短時間に接触抵抗が変化して安定しません。右側は、オーディオ帯域のリレー接点インピーダンスで上2本は、古品G5R-2232Pで、下2本が新品G2R-2-Sで、それぞれ、インピーダンスが低い方が電流を多く流した測定値です。新品リレーでは、高域でインダクタンス分によるインピーダンス上昇が見られます。交換用として推奨できるリレーは、金張り接点のG2R-2-AUL(アスカ情報システムにて購入)で4mΩ台の接触抵抗値です。接点構成に配慮してG5R-2232Pと同じ2a接点のG2R-2A-ASIを先に使用したのですが、1週間ほどで接触抵抗変化に悩まされるようになり、金張り接点のAULタイプに再度交換しました。G2R-2-AULを使用する場合は、NC側のピンをニッパで切り取れば基板にそのまま挿入できます。
 リレー接点は、微少電流が苦手です。最大定格電流4Aよりも、10Aの物が良い物と思いがちですが、それは間違いです。実際に動作している電流は、このスピーカーシステムの場合、0.1Wで94dBぐらいの音量ですので、負荷が8Ωとした場合、112mA以上流れる事はなく、実音量がそれよりも20dB低いとしたら、11.2mAという低電流となり、
大音量で使用しなければ、低電流に起因する故障が起きやすくなります。リレーメーカーOMRONのホームページで調べたG2Rタイプ銀接点データでは、故障率 P水準(参考値)にて、定格10Aの物で、DC5V100mA、定格5Aの物で、DC5V10mAと10倍の開きがあります。オーディオ用途では、安定した電流値で使用できることがなく、微少電流から大電流まで幅広く対応しなければならないので、リレー選択は難しい事となります。下の測定グラフのG2R-2-Sにおいても、新品測定時は問題無かったのですが、YAMAHA MX-55に実装して間もなく、接触不良に悩まされるようになってしまいました。やはり銀接点では、開閉時に火花が出るような電流で使用しないと接触抵抗が安定しないようです。古いアンプで電源投入直後にうまく音が出ないで、その後ボリュームを上げると正常に動作する物は、このように、ミューティングリレーを交換すると良いでしょう。古いリレーでは、リフレッシュして、一時的に接触抵抗が低下しても、すぐに、抵抗値が上昇してきますので、新品のリレーに交換する必要があります。

リレー接点インピーダンス特性 右側は、上2本が不良品リレーの接点インピーダンス 下2本は良品の特性です。

新品リレーと古いリレーの接点抵抗値グラフ  同じく新品と古いリレーのインピーダンス周波数特性


現在使用中のパワーアンプ出力リレー G2R-2−AUL

G2R-2-AUL(ヤフオク\730)ルーペでは、金張りであることが良くわかります。金の純度は不明ですが、32個ほど交換しました。参考までにMAID IN JAPANです。
 AU-α607XRを3台解体して、純A級アンプ製作し、7年ほど使用したリレーの検査を行いました。その結果は、半分のリレーが劣化しており、再利用ができないというものでした。A系統、B系統で2個のリレーを使用していますので、半分が駄目なのは、A系統側で、接点表面の劣化が確認できました。不良リレーは、円形の白っぽく丸い輪が見えます。歪率計レベルで判定できる良否ですので、ヒアリングでは判りませんでした。音で判らないから、歪率へのこだわりは無用というのは、少々、短絡思考でしょう。0.001%以下の高性能を維持するには、パワーアンプの定期検査が重要な意味を持ってきます。
 2010/12/13

オークションで購入した古いアンプで装着されていたリレー実測接点インピーダンス特性はこちら


ケーブルで迷ったら、おすすめはプロオーディオの定番 カナレ4S6です。ケーブルに印刷してある、MADE IN JAPANが、最近頼もしく思えてくるようになりました。100m巻を6,000円で購入しました。部屋が大きく3m以上のケーブル長であれば、1サイズ太い4S8もあります。音響ホールでは、さらに太い、4S11を使用する場合もあります。他社のスピーカーケーブルとの大きな違いは、4芯構造なので、放射ノイズを出しにくいという点です。これにより、並行する入力系の信号線に悪影響を及ぼさなくし、結果的に、システム全体の音質が良くなります。カナレ電気カタログcanare_201206.pdf中に、スピーカーケーブルの使用方法があり、理想的な配線が行えない設備用途において、ダンピングファクター20〜50を推奨し、同社のケーブルの該当する長さが記載されていますので、プロ音響業務に携わる方は是非ご覧ください。4S6 3.7Ω/100m DF50=3m、4S8 1.5Ω/100m DF50=7.3m、4S11 0.87Ω/100m DF50=12.6mというのが主な数値です(パワーアンプ 0.05Ω DF=160 at 8Ωの場合)。
静電容量も、カタログに記載されていますので、参考までに、4S6 125pF/m 4S8 145pF/mです。参考資料 canare_201206pdf。

最近、4本のうちの1本だけ、純白のケーブル被覆が、直射日光で劣化して、硬化ひび割れする事が解りました。OP線を屋外で使用した場合と同じ劣化をしました。日の当たらない黒ビニルの中では劣化していませんでしたので、先端だけを切って、使用しています。

SPケーブルのインダクタンス特性

4S6の実物(約20m)と、インダクタンスキャンセルのグラフ 高域でインピーダンスが上昇している方が、片線だけの場合です。上昇していない方が、ペアで正しく使用した場合です。写真のように巻き込んだ状態で測定

  4エス6を単線で使用した場合と対で使用した場合のインピーダンス変化の違い
(2009/07/23)
 4本線の一般的な使い方は赤と薄赤をよじって1本の線とみなして+側とし、もう一方は白とクリアをよじって−側とします。スピコンで使用する場合、4S8以上がメーカーにより推奨されていますが、4S6でも4S8でも、ドライバーで確実にネジを締め付けないと推奨の意味が無いので、業界関係者はご注意下さい。上のケーブルの直流抵抗は、片道0.307Ωで、巻いてあるのでインダクタンスが増加して15.2〜15.6μH/mですが、赤白を行き帰りで使用すれば、インダクタンス分は可聴帯域内では、ほぼキャンセルされてゼロになります。片方の線だけ使用すると、10kHzでは、7.5Ωのインピーダンス値ですが、往復(ペア)で使用すると、0.67Ωとなり、キャンセル効果が重要であることがわかります。インダクタンスが多い状態(片線だけ使用とか)で接続した場合、4S6を使用しても高音の入力電力が、半分に落ちます。
B&W社のオーナーズマニュアル(CM1-5_Manual.pdf)でも、超高域での減衰を避ける為にローインダクタンスのケーブルを使用してくださいとあり、メーカーとして、適切な見識を持っている事が判ります。その他にも、スピーカーに関連する記述があり、参考になりますので、一度読んでみると良いでしょう。


4芯スピーカーケーブルの音が悪いか?
スピーカーケーブルの音質をかなり高度な、技術的解説で論じているサイトがあり、音楽信号が正負非対称なので、4芯構造のスピーカーケーブルの2本で音を鳴らし、他の2本に直流電流を流すと音が激変するとあり、再現実験をしてみました。
 2015/01/02
 その説明では、DCの電圧はDC1V〜180Vで、電流が0.5mAから音が変化を始め、100mAでは激変するという記述なのですが、その条件を満たすように、上の実験装置を作りテストを行いました。DC電源は、アルカリ電池2本でおよそ3Vの電圧です。電池ケースは、タミヤ模型製で、電源の極性が変えられます。写真の+とマジック書きした方にレバーを倒すと、オレンジの配線に+の電圧が出ます。電流制限抵抗と、直流電流計をセットし、スピーカーの音を出しながら、直流を流してみました。10Ωの抵抗をを使用したとき、回路電流は、210mA流れました。試聴曲は、「夜霧のしのび逢い」ギターでは、超有名な曲です。普段からギターを演奏していますので、音の違いがわかりやすいという理由で選曲しました。結果は、正負共に変化なしでした。当然ですが、0.5mAから変化が始まるという記述に基づき用意した4.7kΩでのテストは、必要有りませんでした。次いで、1kHz矩形波、トーンバースト波をアンプから出して、オシロスコープで、スピーカーの端子の電圧を観測して見ましたが、直流電流印加による、波形変化は有りませんでした。ケーブルは、4S6 2.05m 電流計は、フルーク189、スピーカーは、TOA F-160で、一般的な2WAYです。
結論:4芯ケーブルが、直流の影響で音質が変化する事は有りませんでした。
 スピーカーケーブル音質論は、諸説有りで、加えて、特許を交え複雑な様相を見せていますが、日常的に、電線に触れて、音響業務を行っていますが、大半が、オームの法則による、変化のみが検知されます。すなわち、アンプがフラットで送り出したとしても、スピーカー端子では、周波数特性が変化し、ケーブルが長いほど、特性変化量が大きくなり、インダクタンスキャンセルを怠ると、スピーカー音がハイ下がりになる事は、事実としてあり、
ケーブル長が左右で極端に違う使用方法では、ステレオ再生に有害な位相差が生まれます。音響機器自体も左右のアンバランスがあり、程度問題なので、1mmでも違えば駄目とかという事ではありません。許容範囲は、かなり広いと思いますが、電線の銅純度を気にされるようなハイレベルな方ならば、10%以内の誤差にはと思います。

ショートディレイが設定できるDCX2496やDF-65
 タイムアライメント調整の為に全チャンネルにショートディレイがかけられるのは、BEHRINGER社製品では、DCX2496と、LOWチャンネルだけにかけられるCX3400という2機種があります。実験写真の随所にそれが見えますが、失敗するかもしれないのが実験なので、金のかけられない生活を察していただければ幸いです。裏を返せば、DCX2496で鑑賞に耐えられれば、高級品を勧めても良心が痛まないという事です。ピュアオーディオの代表格アキュフェーズ社DF-65は、5mm単位設定で粗いのですが、微細調整は、機械的な位置調整をツイーターで行えば、少々高いクロスオーバー周波数でも、完全に調整が可能です。日本製品の高い品質は、音にうるさいマニアの要求でも満足させるでしょう。
 DCX2496による遅延時間は、5μsec単位(1.7mm)なので、充分な精度があり、ミッドとハイのクロスオーバー(例8kHz)でも、1波長以内を精密にチューニングできます。8kHzは1波長が125μsec(42.5mm)ですので、5μsecは、位相角度では、14.4度に相当し、1波長を25コマで調整することになります。96kHzでの処理ですので、可聴帯域への影響が少なくピュアオーディオ用途でも問題ありません。
注:DCXは、デジMAX0dB時に、100Hz以下の周波数で、正弦波の上側がクリップ(IC1BF)するので、LOWchのレベル設定を-0.2dB以下に設定します。   DCX2496実践的使用法

DCX2496は、不良品が多い?という噂
 このような話題は、
本サイトの品位を下げてしまいますが、失望が大きく、敢えて実例として掲載し、今後の品質向上を期待します。基本設計に無理はなく、コストパフォーマンスの非常に高い製品で、普通に製造すれば、何も問題ない筈なのですが、製造、流通、アフターサービスの何処かで以下のようなエラーがありました。基板裏の指紋及び修理痕と、ネジ山がすり減り、ディスプレイのシールは、はがされており、画面に縞模様があります。これが、新品として納品されました。
  2013/02/02 撮影

  2013/03/28 撮影
DAC基板の温度上昇が大きく、3端子レギュレーター周辺の電解コンデンサー劣化や、フロントパネル側の、フラットケーブルコネクタ部の接触不良も有り、ある程度の寿命は有るようです。色々と対策をしていますが、いずれも、効果が長続きしていません。ごく最近では、フラットケーブルの半田を一度吸い取ってから、再度半田付けを行って、凌いでいます。ついに1台は廃棄処分とし、代わりを探しますが、同一性能の物は、未だ、少なく、高価ですが、DF-55かVENU360あたりが、候補です。

SRC2496 デジタル接続エラー RX176
 SRC2496は、3台使用中ですが、平成17年10月購入分は、アナログ入力が位相反転している以外に、サンプリング周波数のメモリーが、突如乱れるという故障がありますが、気が付く度に、正しいポジションにSWを押し直す事で、対応しています。これは耳のテストも兼ねています。
 他に、OPT入力の不調があります。一番最初に購入した、平成17年10月購入分は、以前からOPT入力が、普通の接続は使用できず、やや斜めになるようjにコネクタに圧力を掛けると使用できる状態でした。最新の平成24年11月購入分が、平成30年7月よりデジタル接続時にエラーが表示されて、音が途切れるようになってしまいました。もう1台平成23年3月購入分は、通電時間が3台の中では一番短いのですが、こちらも、光入力プラグのスイートスポットが大変狭くなっていました。3台とも、光入力だけが不調ですので、入力コネクター東芝RX176(TORX176)の、早期部品劣化が原因との疑いを持ちました。一度RX176を新品に交換して様子見をする価値は有りそうですが、部品が新品でも長期保管されている物でしたら、すぐに、同じ故障を起こすだろうと思います。このように、光入力でトラブルを起こしていても、同じソース源でも、同軸で接続すれば、問題なく動作します。ヤフオクで出品されている物も、当該箇所の故障を明示していましたので、SRC2496は、光入力のRX176の故障が、かなりの台数で発生すると予想できます。○○タイマー・・・有名な話ですが、原因が、廃止品種になった電子部品で、現在流通している物が、足の数が違い、その基板に使用できないとなれば、結局、ゴミとして処分するしかないでしょう。RX176の故障が、部品製造からの経過時間なのか、通電時間なのか、品質管理課でもないので、解りません。光部品の樹脂劣化は、結構耳にしていたので、樹脂製電子部品の危うさも、指摘しておきます。
7805が、鉄板にて放熱されていますが、この部分で高温になり、周辺の部品への影響も有るようです。
 SRC2496手直し箇所 RX176は、中国在庫品ならば、eBayにはありますが、交換しても? 
2018/07/28

dbx社最新 VENU360 $799
 2015年登場の普及価格帯の機種で、96kHzで使用可能です。多機能で、プロ音響だけでなく、ホームオーディオにも使用できそうですが、英文マニュアルなので、ハードルは高そうです。日本語マニュアルも、日本代理店により、入手可能になりました。残念なことに、ドライバーアライメントディレイのステップに関する部分が欠落しています。H県のIさんが、代理店に問い合わせして、判ったスペックは、1msまで、0.02〜0.03msステップで、距離にすると、約7mm単位とのことでした。SN比、歪み性能は、DCXよりも、格上です。
RTA(リアルタイムアナライザー)装備で、RTA用マイクを取付けて Auto EQ(オートイコライザー)によるセットアップが可能です。サブハーモニックシンセサイザー、ハウリングサプレッサーも装備で、PA用途では万全です。
+4dB出力にも対応しているので、アナログパワーアンプも、過大になりません。



スピーカーの上手な鳴らし方 簡単なまとめ
1.良好な定位の為に、超低域を含めてスピーカーユニットの
開口面を揃え、縦一直線に並べた事。
2.スピーカーの最適な駆動の為に、4WAYマルチチャンネルアンプ直結駆動を行い、それにより
個別の遅延設定が可能に。(奥行きの小さいSPユニットを使えば、遅延は無用
3.スピーカー端子までの直流抵抗を極限まで少なくし、破損の危険性を承知で、ホーンスピーカーでさえも、高SN比の
アンプから直結で鳴らし、アンプの制動効果を最大活用。
4.
ボリュームに起因するクロストークを無くすように、電子ボリュームを使用して、明瞭度を向上。
5.アンプのリレーを
金張り接点の物と交換し、微小電力での安定した接続。
6.SPケーブルは、
ループ抵抗を0.1Ω以下とし、放射ノイズが少なくて、有効にインダクタンスキャンセルされているケーブルを使用。
7.タイムアライメントを考慮しないツイーターの設置は、無謀であり、
10kHz以上のクロスオーバー周波数は、論外
8.オリジナルDCX2496の
LOWch出力は、-0.2dBに設定しないと、デジMAX時に低域信号でクリップして歪む。
9.真空管アンプは、出力インピーダンスが高く、スピーカー実装時は、ドンシャリ特性に変化し、最低共振周波数や、バスレフダクトでインピーダンスが上昇したところがローブーストされる。

10.セラミックコンデンサがオーディオ信号と接した場合、微少レベルでは問題なくても、0.1Vを越えれば、歪みが増加する。100pFのような小容量でも、問題が生じるので、帰還抵抗のパラコンデンサは注意する。
11.スタガードバスレフ方式を、マルチアンプ駆動で行えば、簡単で、安価に超低域まで、フラットを実現でき、巨大ウーハーも不用で、しかも撤退も容易。
12.低雑音純A級アンプにより、スピーカーの表現能力を極限まで高めるのも一考に値。

アナログレコード復権
 CDよりも古くから有るハイレゾ音源ですが、取扱いが雑ですと、すぐに針音だらけになりますが、丁寧に扱えば、何10年経っても、実用に耐えます。ハイレゾ対応能力は、手持ちMC型レコードカートリッジ DL-301Uの再生周波数特性は、20Hz〜60kHzであり、CD−4方式レコードの30kHzのキャリアを楽々と再生できます。CDでは、100dBぐらいが音量限界ですが、アナログレコードでは、110dBでも平気で上げられ、大音量再生が可能で、まさにディスコの主役です。CDでもスクラッチができますが、やはり、アナログレコードの方が、DJの感性に合います。
現在は、新作のLPが、\4,000ぐらいで入手が可能で、又、レコードプレーヤーの老舗、Technicsも、受注生産ながら、定価160万円のプレーヤーも、発売されました。さすがに、この値段には、手も足も出ません。庶民は、中古のSL1200MKUが精一杯です。

アナログレコードを聴くなら、以下のアイテムが有れば、十分です。

タ−ンテーブルは、往年の名器 Technics SL-1200MK2で、まだ動きます。カートリッジは、MM型 270C-U VM型 AT15Ea、AT10G 等と、写真のMC型 DL-301Uを使用しています。アンプ性能や、カートリッジの音質で、各種選択できます。水平器も有ると安心です。
レコード盤のメンテナンスは、新品レコードには、ナガオカ Stat-Ban 562とアルジャントを使用し、一般的なレコードには、テクニカ AT6086 AT6017+AT634で行っています。
ナガオカ Stat-Ban 562は、レコードの高寿命化に貢献できます。新品レコードは、すぐに埃を吸い寄せますので、初期メンテナンスは確実に行っておきましょう。


MC専用フォノイコライザー製作
 2017年には、マルチ駆動スピーカーシステムは、完成域に達し、システム改良案も出尽くしてしまいました。Spice関連の勉強を進めながら、ふとRIAAイコライザー回路の位相特性が気になり、シミュレーションをしてみると、激しく位相が変化するという結果が得られました。可聴帯域で±20dBも利得変化すれば、当然、位相も激しく変化します。フォノイコライザーには、SN、歪率、イコライザー偏差、LRバランスのどの項目が欠けても良くなく、製作テーマとしては、大変ハードルが高い物です。
試しに、自家用機(M5220L使用)MC-MM切換式のRIAA偏差と左右の感度差を測定しました。RIAA偏差は、+0.2dB 〜 0dB 〜 +0.3dBのドンシャリ傾向で、左右偏差は±0.1dB以下と大変優秀でした。基板を読み、回路図にしてみた結果も、非の打ち所がない設計でしたので、問題なく、このまま使用できます。
 色々と、先人の研究を見たり、ゼロバイアスのFETヘッドアンプの試作や、Spice上での回路の検討などを進め、最近の低雑音OPアンプによる、MC専用イコライザーを製作する事とし、部品の入手などの検討を行っていた所、ヤフオクで、LTのOPアンプ用の基板が目に止まり、これで、製作を開始する事にしました。LT1115は、0〜400Ωの信号源抵抗での、ベストOPアンプとして、LT社より推奨されており、MCカートリッジには、良い選択でもあります。何よりも、LT推奨回路のプリント基板が実際に入手できるというのは、大いに製作意欲が湧くところです。
入手したLT1115用基板の解説ページは http://cat0048.my.coocan.jp/index.htm です。EQ定数は、入手のしやすさを考慮して変更、オリジナル数値としています。
完成した基板と選別中のEQ回路部品 
2017/05/12

DENONテストレコード OW-7401-ND 1kHz 5cm/sec DL-301U にて、216.82mV 残留雑音 41.8μV(A) SN 74.3dB(A) EQ偏差±0.1dB以内 参考までに、AU-α607NRAでは、117.63mV 感度差 5.3dBでした。
スルーホール基板ですので、部品の安易な付け替えはできません。故に、EQ素子は、外付けで、十分に確認を取らないと失敗します。
ところで、MCカートリッジの場合、負荷抵抗は、100Ω、負荷容量は、1000pF+(カートリッジ内部インピーダンス33Ω)が定番で、周波数特性の変化には、鈍感です。
しかしMMカートリッジの場合は、指定容量が、100〜450pFまであり、迷います。更に、負荷容量と、周波数特性が密接に関係すると言うことで、EQ側で備える、コンデンサ容量に対して、シビアな選択が要求されます。

カートリッジから見た、
負荷容量は、カートリッジリード線、トーンアーム内部配線、出力シールドピンプラグまでの容量と、基板に実装されたコンデンサ容量との合計となります。各所のホームページでは、ヒアリングで決めるとする所が多く有りましたが、如何にも、オーディオそうろうで、不確実です。最低でも、プレーヤーからアンプ入り口までの容量は、既知の値なので、ネット上で探しましたが、見あたりませんでした。そこで、実際に、自家用機で測定しました。測定結果 Technics SL-1200MK2  約103pF MMカートリッジを最適に使用する場合の参考としてしてください。

RIAA偏差を究極まで追求すると、温度ドリフトに悩まされ、0.02dBの壁を感じました。もう少しこだわるので有れば、恒温漕が必要となり、常温環境では0.02dBが、限界でしょう。これとは別に、MMとMCポジションでは、同じEQ素子であっても、偏差が異なり、SW切換による、兼用ではなく、MC専用としました。

A級アンプに続き、EQアンプも完成 EQ用ケースは、廉価なYM350にしました。とはいえ、使用部品に妥協は有りません。電源SWは、レバーロック形 照光式SWは、IDEC AL6H-A14R、 RCA TOMOCA C60、ITT XLR-3-32等を使用しました。
2018/06/11
EQアンプは、MUTE機能を充実させました。電源ON-OFF時は、自動でMUTEがかかります。手動にも対応していますので、針の上げ下ろしのショックノイズをMUTEできます。入力はRCAピンプラグで入力し、出力は、不平衡ですが、XLRコネクタを使用しました。MUTEは、Panasonic TX2-24リレーで、出力のLPF回路に抵抗が入っているので、その出力側をリレー接点で短絡しています。電源トランスは、電源検出用を追加して、2個、立ち上げ時のMUTE時間は、8秒です。  MUTE回路図 eq_mute.pdf

MC用RIAA-EQは、低入力インピーダンスなので、偏差測定は、発振器が、そのままでは使用できない事があります。
2018/06/11
 LR偏差は、±0.02dBとなりましたので、左右の位相差も極めて少なくなりました。RIAA偏差は、30Hz〜30kHzで、±0.1dB以内なので、ハイエンド機と遜色有りません。この測定で、MC用RIAAイコライザーは、入力インピーダンスが低く、オーディオアナライザーの発振器では、正確な測定ができません。それで、測定用入力信号は、LME49720のバッファーアンプで、一旦47Ωの出力インピーダンスまで下げてから入力しています。主に使用するカートリッジが33Ωなので、妥当性の高い測定です。


技術者のひとりごと(少し過激ですが、迷信に惑わされないように敢えて述べておきます)
オーディオ部品の音質論議が盛んなようですが、公共施設で音響設備の細部まで、検査、測定を行い、メーカー製品の修理を多数行ってみて、良い音とは、事故の無い音であり、安定した音だと思います。
スピーカー再生技術を向上させても、音が良くなる事は無く、悪くなるのを防止できるという言い方が適切で、原音以上の音は、期待しない。
1.電源は、過熱しないコンセントと、2mmのVVF、60Aクラスのメインブレーカーが備わっていれば大丈夫で、それらは、一般家庭では常識的に設備されています。コンセントにアルミケースなど不用。
2.ノイズフィルターは、あればそれにこした事はありませんが、高額な機器を別置きする必要もありません。各機器内部に入っているフィルターで十分です。テーブルタップで雷ガード付きが有れば、システムに組み込むと良いでしょう。
3.機器の放熱は、製造年が新しいほど、悪化する傾向ですので、長寿命で使用するには、通風の良い環境に設置します。
4.電源コードは、機器付属の物で十分で、万を超える物は不要です。日本製アンプの2Pコードは、抜けやすいので、半抜け状態にならぬよう注意してください。PCと同じ3Pの方が合理的で、接続が安定します。
5.スピーカーケーブルは、対称性の高いケーブルで、有効にインダクタンスキャンセルしている物で0.1Ω以内を目標にします。ブランドにこだわる必要はありません。長さは、左右で等しくなるのが、好ましく、余長の処理で、伸ばし置きしても、巻き込んでも、電気特性の差はありません。
6.信号線は、必要以上に長い物は使用しないで、これも左右等長にします。プラグは、キャノンが高信頼ですが、普通は、RCAピンの機器が多いと思います。プラグの接触は、中心も、外側も同じような抵抗を感じる物が良く、必要以上に固い場合は、ジャック側の半田付けを損傷する可能性があります。電線は、機器が浮くような太い物は必要でなく、4〜6mmの外径の物で十分です。信号は、アンプ内部の抵抗の両端に発生する電圧ですので、ケーブル材質の影響は少なく、シールドがしっかりした物であれば、良いでしょう。
7.スピーカーの設置で、必ずしもスパイクを使用する必要はありません。4個は、がたつきの始まりで、使用するのなら、3個の方が理にかなっていると思います。接地面が気になる場合は、ゴムのような摩擦の大きい物で、軽い音のしない物を間に入れます。
8.スピーカーの低音のエネルギーは、床からの高さで大きく変化しますので、この条件でのチューニングは必要です。フロアタイプでは、元来、床置きですので、壁からの距離でチューニングすると良いでしょう。
9.スピーカーは、振動する機械であり、業務で、24時間大音量で使用する訳でも無いので、趣味的な使用では、ほぼ一生物として使えます。したがって、数週間程度の鳴らしで、エージング効果が現れて音が良くなるとは、思えません。まして、鳴らす音源で変化するような事も考慮外で良いでしょう。名器と呼ばれるバイオリンは、非常に古い物であり、優れた演奏者は、その味を存分に引き出して演奏します。古いスピーカーも大切に鳴らしたいものです。なお、ウレタンエッジスピーカーは、エッジ破損が、早く起き、一生物と呼べず、使用には、十分注意します。
10.ハイレゾ対応と称して、
急遽リボンツイーターを増設し、100kHzまで再生してみても、良い音など出ません。聞こえない周波数の再生能力よりも、SNを向上させ、高い解像度を求める方が、本当のハイレゾ対応と心得ましょう。
11.音質論+半田悪玉説という展開が時々有りますが、太い銅線や、真鍮製ハトメの周辺において、半田クラックによるトラブルが発生しますが、半田以外の、圧着や、ファストンコネクタでも、接触抵抗が多かったり、接触不良が発生しております。スピーカーのように、振動する製品は、注意しなければなりません。大切なPA現場で突然音が出なくなり、叩いたら音が出るなどは、ファストンコネクタが原因ですので、丸ごと半田付けするのも、信頼性向上につながります。
12.DCX2496 DAC直後のPOST-LPF出力をそのまま取り出すという、反則技にチャレンジしてみました。バランス出力を得る為のアンプを通さない為、音の劣化を少なくできるという筋書きです。バランスマニアからはお叱りを受ける発想ですが、見事に当たりでした。10年以上経過した物ですので、転売する気もありませんので、思い切って、キャノンを切断して、回路から切り離す改造でしたが、解像度が更にアップしました。セラミックコンデンサによる性能劣化も、判明し、一気に矛盾が解消しました。 改造の詳細

13.クリーン電源による、完全な交流電源を使っても、奇数次高調波を含むダーティ電源でも、ハム雑音が出ない音響機器なら、差が出ません。クリーン電源に価値を見出すなら、全てを電池駆動にした方が手っ取り早いでしょう。
14.バランスアンプによる低雑音化は、万能ではなく、回路が複雑化し、入力換算雑音では不利になります。ハイインピーダンス回路が、いかに誘導に弱いかそれを克服する方が先でしょう。誘導雑音を低減するには、低インピーダンス化も、簡単で有効な対策です。

測定器リスト
オーディオアナライザー VP-7722A  コンデンサマイク ECM8000 マイクスタンド K&M 21020 25500B
マイク用アンプ 01V96V2   オシロスコープ リーダー 8060 8064 ケンウッド CS-5155 
デジタルマルチメーター フルーク 89W 189 289 HIOKI3237 3239
USBオーディオキャプチャ EDIROL UA-5 UA-25 UA-25EX
ソフトウェア 自作デジタルマルチメーター用トレンドグラフソフト Adbe Audition Smaart V7、V7.330日間お試し版 Wave Spectra Wave Gene


最後までお読み下さり感謝です。
以後、各々の詳細な解説に続きます  次ページへ