スピーカーの上手な鳴らし方
論より実験のオーディオ思考 For Regular Sound Tanase Note 2014年 10月30日 更新
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序章

 音楽は、地上で暮らす人類の叡智の結晶です。ステレオレコード再生には、金額の大小や非科学的な理屈ではなく、身の回りに満ちている空気を、上手く振動させるオーディオ装置が必要です。理想的なステレオ再生は、フルレンジスピーカー2個により達成できます。とは言うもの、波長が17mから17mmもの差がある、可聴帯域を1個のスピーカーで担うのは、無理が有ります。そこで、オーケストラの大小の楽器のように、大小のスピーカーを組み合わせたマルチWAYシステムを使用する事が一般的となります。


YAMAHA46cmウーハー、BOSE 11.5cmユニット、ラジカセ用57mm 2014/05/18
ホーンスピーカー

 マルチWAYシステムのスピーカー構成で、中高音ユニットとして、現在でもプロ音響で多く使用されています。
その原理や特性は、早稲田大学音響情報処理研究室WEBサイトにある、伊藤毅著「音響工学原論」7.4.3動電型ホーンスピーカー(初版昭和30年)が大変参考になりました。。ホーン臭い音という評論家の批判や、効率の悪いコーンスピーカーとのマッチングの難しさ、メーカーのコスト重視等により、家庭用スピーカーからは、消えてしまいましたが、音響変換効率の高いスピーカーなので、高価ですが、現在でもSR(Sound Reinforcement)の世界では、必須のアイテムで、ドーム型スピーカーでは、その代役は務まりません。特長は、過渡特性が大変良く、歪みが少なく、音の強弱表現も優れています。欠点は、コストが高く、大型であることと、能率が良すぎて、ウーハーと組み合わせる場合、音質劣化するアッテネーターが必要なことや、音道が長いので、ウーハーと位相が合わない事が挙げられます。現在の技術では、デジタルチャンネルデバイダーと、マルチアンプ駆動で、音質劣化を防止できます
 コーン型とホーン型SPの違いは、著名なオーディオ評論家 故瀬川冬樹氏も「瀬川冬樹のステレオテクニック」で述べられています。
勝手ながら http://www.audiosharing.com/people/segawa/technic/technic_24_1.htm を紹介しておきます。瀬川氏の著作にあるように、LCネットワークへの疑問や、スピーカーのレベルコントローラーへの疑問等を、今更、大袈裟に述べる必要がないかも知れませんが、私なりに、ホール音響技術者としての経験などから、瀬川氏の著作に頼らず独自に導き出した結果も、それを追認する事となりました。少し残念であったのが、スピーカー指向性の認識です。間接音が多いと豊かな音であり、直接音だけではキツイ音という説明の部分なのですが、当時は、広指向性ドーム型スピーカーが全盛で、そのような記述になったと思います。しかし、ライブ演奏と違い、レコード再生では、録音中の豊かな響きを再現するので、リスニングルームの余計な残響は必要ありません。ルームエコーが全く無いヘッドホンを愛用される方も多くいます。
 本サイトでは、従来のLCネットワーク式マルチウェイスピーカーが越えられなかった、時間という次元の問題をクリアする方法として、ディレイ付デジタルチャンネルデバイダと、バランス出力DCパワーアンプで、4WAYスピーカーシステムを理想的に駆動する事を廉価で実現しています。その為の、組み合わせ手法や、接続のテクニック、中古アンプのオーバーホールまで幅広く紹介する内容となっています。良音は良音として、悪音は悪音として出ますので、時には、耳が痛くなるような悪音が聞こえます。POPS系音楽に多い、コンプレッサーの嫌みな音や、安いデジタル機で編集したテレビ放送のザラザラ音が、はっきりと出ます。一方、優れた番組やCMは、めっぽういい音となります。古い1950年〜60年代に録音されたアナログレコードも良い音で再生でき、当時の録音エンジニアの優秀さが伺い知れます。モノラル再生でも、きちんと1点に定位するのは、見事です。鉄琴や、トライアングルの実在感は、スーパーモニタースピーカーと称しても過言では無く、ホーンスピーカーでしか味わえない、透明な残響音を堪能される方が増える事を願っています。
 
クリプシュ ONKYO JBLの MID用ホーンスピーカー 2012/08/10
補足説明
 音楽を再生する時、マルチウェイスピーカー方式で、音の到達時間に整合性が無い場合、楽器による演奏音は、同じ音が複数有っても、それなりに聞こえるが、それよりも音量が小さい演奏会場の残響がうまく聞き取れません。時間的整合が取れていれば、楽器音が一つにまとまり、音量が大きく、クリアに聞こえ、更に、楽器音の占有時間が、複数で鳴ってしまった場合よりも短くなり、残響音が、浮き上がったように、明瞭に聞こえるようになります。これにより、周波数の高いトライアングルの微妙な音が、音量が小さくても、クリアに聞こえ、減衰も、ギラつかないで、素直です。フルレンジスピーカーも時間的な矛盾は無いのですが、高音域で問題点があります。高域を改善しようとした、2WAYスピーカーでも、同一バッフル面にユニットが取り付けられている旧タイプの場合、高音は良く聞こえますが、ギラついて聞こえます。最近の2WAYで、ツイーターが後方に下がったタイプでは、ギラつきも少なく、スムーズな音が出ます。96kHz24ビット録音を聞いた場合、静かなのに力強い音であり、CDが、音量の絶対値が低くてもやかましく感じるのと良く似ています。
1993年発売 Pioneer S-UK3 同一バッフル面の2WAYスピーカーの例
2009/11/27

最近の2WAYスピーカーの例 ツイーターがバッフル面より下がって、前面がウェーブガイド(ホーン)になっています。
 RAMSA WS-N20
2010/04/20 YAMAHA MSP5 2014/03/18

スコーカーとツイーターを同じ時間で鳴らした場合と、遅延をかけて時間的な整合を取った場合の空間波形で、あなたならどちらを聴きたいですか?

6.3kHz1波トーンバースト 間隔 12波 2014/05/18

  岐阜県瑞穂市別府32番地1 岐阜PAエンジニアリング 棚瀬 隆司

非営利の日本語サイトです。
現行商品に対して、製品販売において不利益となる可能性が有る場合は、仮名を使用しています。解説が、不利益とならない現行商品や、非現行商品は、ユーザー理解向上の為、メーカー名、型番は、実名を使用しています。製品によっては、改善を望みたく、不具合を公表した箇所がありますが、再発防止を期待したいと思います。
無位無冠ですが、筆者の実務歴
特注電子機器設計製作(40年前 3kW出力DCアンプ製作、針麻酔治療器等) オーディオ機器販売  電気通信工事 メーカー業務委託契約による音響機器修理(2社計15年) ホール音響保守点検(20年以上現在まで) VB6.0プログラミング等色々やりました。学生時代の愛読書は、東芝真空管ハンドブックと負帰還増幅器等でした。

Audioだけでなく、Sportも
 女子ジュニアバスケットボール(STONE FIELD 岐阜市内練習会場案内など) 

生音

 平成22年2月、岐阜県瑞穂市のサンシャインホールで、HOZUMI windsの定期演奏会に行き、そこで、入念にティンパニーのチューニングを取るシーンを目にしました。単に太鼓の親戚と思いがちなのですが、よくチューニングされた、ティンパニーの音が、演奏全体を包み込み、優れた響きをもたらしたことに感動を覚えました。貧弱なスピーカーからは、ほとんど聞き取れない音域なので、注目して聴くこともなかったのですが、彼女のこだわりと演奏に敬意を表したいと思います。平成24年第11回定期演奏会「祭り&踊り」は、2月26日に行われました。演奏では、見慣れないバスクラリネットの音色も堪能できました。音響技術者としては、低音の聞こえ方や、パーカッションの音の出方などに注意して聴きました。平成25年第12回定期演奏会「春よ来い!」では、パーカッションを注意深く聴きました。かなり忙しいパートだと思いました。3名全員が友情出演で、ありがたいとの一言に尽きます。やはり生音はいいです。第13回定期演奏会「Winds劇場」平成26年2月23日に行われ、より完成度が高まった演奏を満喫しました。個人的には、フルートの音色が大好きで、演奏に満足できました。その1週間後の大垣市のギターコンサートでは、ギタロンの低音を聞く事ができ、年齢を重ねてもまだある不明に気づかされました。
 我がまちの吹奏楽団、老舗である瑞穂市民吹奏楽団 第34回定期演奏会が、平成25年12月1日に行われ、こちらにも行ってきました。同級生から、こちらの存在も聞かされていたのと、タイミング良く、新聞広告が目に止まったので、開催日を知る事ができました。彼のパートはテナーサックスで、ソロも有り、楽しく聞かせてもらいました。曲間の短い合間に、クラリネットのスワブ通しを幾度もする風景も目にし、団員の、1曲にかける意気込みを見せてもらえました。開演前にプログラムと、演奏会のパンフレットをいただき、目を通していたら、粥川なつ紀の名を見つけました。彼女は、在郷のJAZZサックス奏者で、2005年に、ライブの96kHz24ビットデジタル録音をしました。PAのストリーミングなので、本格的な録音にほど遠いのですが、サックスと、エフェクターだけで、演奏をしている録音です。PAだけなら、センターマイク1本で済みますが、録音となると、そうはいきませんでの、アンビエンスに腐心しました。かなりの熱演で、著作権の問題が無ければ、WEBで公開したいほどです。
 瑞穂市民吹奏楽団 7月6日(日) Premium Concert 2014 入場者も多く、演奏も、ダイナミックで素晴らしいものでした。次回も期待したいと思います。

生音確認ツール

 クラプトンのようには弾けませんが、一応マーチンのアコギも持っています。2014/03/24

最近の主な内容
 
平成24年 8月 2インチコンプレッションドライバの実力のほどは? JBL2445J + 2380Aをテスト              JBL2445J+2380Aの実測特性

平成24年10月 PGA2311PA によるデジタル制御式6連ボリュームをOPアンプLME49720で平衡入力に対応        製作記事はこちら
平成25年 6月 ONKYO AVアンプ TX-NR616を入手し使用開始                              最近のAVアンプ
平成25年 6月 LUXMAN 真空管式プリアンプCL35U、メインアンプMQ60C修理公開                      CL35U MQ60C
【NEW】 平成25年11月 AVアンプを使用した、お手軽な2WAYマルチアンプシステムの構築                  AVアンプによる2WAYマルチシステム廉価版
【NEW】 平成25年12月 出力250Wx4ch 業務用デジタルパワーアンプの性能分析                        デジタルパワーアンプ性能分析
【NEW】 平成26年 2月 音響機器電源の考察(無意味な極性合わせ)                               音響機器電源について
【NEW】 平成26年 3月 同軸ドーム2WAYスピーカーKEF Q15.2(以前入手)、Q70(今回入手)の特性詳細          KEF Q15.2 Q70 徹底解析
【NEW】 平成26年 5月 ステレオアンプのクロストーク特性を、2年ぶりに再測定                         音質を阻害するアンプのクロストーク特性
【NEW】 平成26年 6月 HIOKI 3237を入手し、PCから測定ができるよにしました。45秒で20Hz〜20kHzを±0.005dBで測定可能に

主な内容(概要はトップページで全て紹介しておりますが、更に深い内容は各ページへ進んでください)

 1.4WAYスピーカーシステムの概要紹介 6連マスターVR LCネットワークの疑問 音質を劣化させる直流抵抗 ミューティングリレーの接点抵抗 SPケーブルのインダクタンス
 2.アンプ音質に関係する、スピーカー負荷にした途端に変化するアンプ出力波形 音質を阻害するアンプのクロストーク特性 音響機器電源について 中古アンプのオーバーホール 
 3.16ビットCD音源の低レベル時歪み増加について チャンネルデバイダの各フィルター特性(バタワース、ベッセル、リンクウィッツ)の実測データ集
 4.SPユニット間のタイムアライメント トーンバースト波を使用したタイムアライメント調整法 システムブロック図
 5.ホーンスピーカー特性集 Beyma CP22をシステムでテスト 
 アナログレコードデジタル化
 上記1〜5中のリンク
 6.DCX2496をパソコンからセットアップする方法 周波数特性測定用1オクターブ幅FM正弦波の作り方
 7.市販スピーカーをマルチ駆動に対応する方法 ノイトリック社スピコンの紹介 DS-700Zのマルチ駆動改造
 8.直流抵抗によるスピーカー駆動波形の乱れの詳細
 9.デジタル制御式電子ボリュームの製作 AVマルチリモコンによるリモコン化
10.デジタルマルチメーターによる測定 節電なら 待機電力削減 スピーカーインピーダンス測定結果 乾電池寿命 音響の基礎 音響計算プログラミング


測定機材
1.デジタルマルチメーター
 Fluke社製89、189という2台のデジタルマルチメーターを用い、独自に開発したトレンドグラフソフト(初版2000年)で、測定結果のグラフを作成しています。周波数特性グラフは、
250msec毎 480ポイント(2分間)実測値で20Hz〜20kHzを表しています。抵抗、インピーダンスは、通常の2線式測定では、測定リードの抵抗が、測定値に入ってしまい、1Ω以下が測定できませんので、4線式測定法にてオーダーで行いました。普通にある、1本の短い電線でも、インダクタンスや微少抵抗があり、巻き方でインダクタンスが変化します。4線式測定で、電線抵抗の温度変化を測定すれば、温度計として使用できます。このような高精度測定でスピーカケーブル、リレー接点抵抗と音との関係を分析しました。
FLuke 89 189 289 測定リード先端短絡時の2線式抵抗測定結果 2008/05/28
 測定結果として使用している、グラフは、測定値間を直線で結んで、時間経過を表すものと、測定値をドットだけで表示した、測定値分布を表すものとの2通りです。測定値は、メーターからのバイナリデータを、独自解析して、csv形式で保存しています。メーター測定値は、実効値ですので、インピーダンスは、実効インピーダンスに非常に近い測定結果となります。測定結果を500回単位で分割し、それらを重ねて表示する事ができ、半導体の特性データー表なども、瞬時に表示できます。開発は2000年に行い、その後も、若干の改良を行っています。ソフトの意匠は、自由に使用しても構いませんので、現代の測定環境に適合するようにしてください。元々の開発は、1週間ぐらいの間にまれに起きる電気現象をとらえ、難修理を解消する為のものです。
 フルーク289は、交流電圧測定が、200μVになると、ソフトウェアで強制的にゼロ表示となり、微細な雑音測定に不向きであり、頼みの綱の89 189も製造していないので、後継機種を探していたところ、運良く、現行機種のHIOKI3237を入手し、テストを行い、オーディオ測定が可能であることを確認しました。早速ソフトウェアを改良し、40msecの高速測定をできるようにしました。データ要求は ":READ?" で、PCと同期して測定できます。さすがに高速測定であり、20Hzが1周期50msecなので、FASTでは、様々な測定値となってしまいます。FASTで安定するのは、300Hz以上で、それ以下は、MEDIUMでないとうまく測定できません。途中でサンプル切り換えが行えるのもPC測定の強みで、従来は、240秒かけていた測定が、45秒まで短縮できました。メーカーが金に物を言わせ、測定器がオーディオプレシジョン1色なのには、さすがに抵抗が有り、DSPで3秒−周波数特性が得られるとしても、長年アンプに携わってきた経験で、発振現象など、時間が経たないと起きない現象は、ピポパポの高速スイープでは捉えられず、良品の為の、測定では、不良品は発見できないと思います。やはり、地道に、発振器で信号を入れて、波形観測を行う必要があり、特に、使用過程にある、音響製品は、最大定格動作を行い、摺動部品や、接点部品のリフレッシュを行うことも、保守点検の重要な作業でしょう。高速測定で、記録紙ばかり大量に積み上げても、税金の無駄使いとなってしまいます。

 HIOKI 3237 RS232Cで、制御でき、コマンドも公開されています。測定コードは、自家製でキャノンプラグ使用 
2014/06/24
4線式測定可能な HIOKI 3239も入手して、DMM2台による、測定結果と対照し、同じような測定精度が得られることを確認しました。又、100円ショップの樹脂製クランプを使用して、ケルビンブリッジを作り、従来から用いていたワニ口4線式測定コードとの、測定誤差を調べてみました。その結果、ケルビンブリッジにこだわらなくても、簡易的なワニ口4線式測定コードでも、十分な精度の測定が可能であることが確認できました。
  2014/10/05
左側、自作ケルビンブリッジでは、電線を噛む力が弱く、実用的とはいえませんでした。右側、従来から使用しているワニ口4線式測定コードで、測定器側は、キャノン4Pで、ケーブルは4S6、市販のワニ口クリップの先端に、電線を2本半田付けし、電圧計と、電流計に接続します。ケーブルは、スピーカーケーブル4S6を使用しており、測定時の感触も良く、耐久性にも優れており、4Pキャノンを使用したことで、バナナプラグでは実現できない優れた接続性を持っています。半田付けは、2本まとめて、できるだけワニ口の先端で行います。半田付けは、圧着とは比べ物にならいないくらい、接触抵抗が低く、又、軟らかいので、すぐに、新しい面が露出してくれますので、測定誤差も少なくなります。このコードの意匠は自由にお使いください。1mΩが自由に測定できると、配線に対する物の見方が変わると思います。リレーの接点抵抗は完全に捉えられます。測定電源を、交流とすれば、低いインピーダンスも測定できますので、電線のインダクタンス成分の分析も可能になります。直流電源は、エネループ等の充電式電池でも可です。

2.測定音源
 タイムアライメント(
アライメントディレイとも言う)は、スピーカーから測定マイクまでの間で、正弦波が1個だけとなる間隔で1波トーンバースト音を出し、客観性が高くなるよう、オシロスコープ波形で調整します。これにより、SR用途のスピーカーの方が総じて、音の無くなり具合が良い事が判りました。各スピーカーの音圧バランスは、ピンクノイズではなく、楽器演奏と似ている、1オクターブ幅のワーブルトーンを使用しました。この方法は、低音域で変動が多い、ピンクノイズによる測定よりも、ワンオーダー高い精度が得られ、0.1dBの違いが意味を持つようになります。測定レンジが30kHzぐらいの交流電圧計であれば、使用可能です。グラフィックイコライザ用に1/3オクターブ幅のワーブルトーンも使ってみましたが、部屋の定常波の影響が出て、精度を上げる意味もなく、又、位相変化のデメリットにより、イコライザを使用しなくなったので、1/3オクターブの方は使用していません。
3.収音機材
 測定マイクは、無指向性コンデンサマイクロホンが必要ですが、安価なECM8000を使用しました。これよりも、数10倍以上高価な、測定用マイクロホンと同じ測定現場にて、性能比較を行い、十分な性能を持っている事も確認しております。測定を権威付けするには、AP製の測定器に、DPA等の高級測定マイクなど業界定番アイテムが有りますが、ホールの点検でもないので、自家用機の調整では、このような高級測定器は必要有りません。マイク用の増幅器は、01V96V2というデジタルミキサーを使用し、十分な精度を確保しています。このミキサーについても、数年間の間、各所で保守点検を行い、利得について、0.01dB以内の誤差である事を確認しており、測定器として十分に使用可能な精度である事を確認しています。
4.波形確認
 
百聞は一見にしかず 音響の事象で、良く当てはまります。スピーカーは耳で聞きますが、聴覚は、脳の働きと密接な関係にあり、心臓の鼓動や、血液の流れる音等の、体内音を消し去ってしまうほどの、脳の働きを考えると、個人の聞いた話は、個人差が大きく、客観性に乏しいと考えました。趣味としてのオーディオで、オシロスコープを駆使して、音を探求できる人も、それほどはいませんので、その代理として、多くの波形データーを撮影し、提示しています。音の波形は、アナログ2現象オシロスコープをデジカメで、直接撮影しています。RTA(リアルタイムアナライザ)は、常時使用し、再生帯域と音量を確認して聴くことにしています。

2007年〜現在における、暫定的結論
 音は、空気の粗密波であり、万人に普遍的に存在する。スピーカーのコーンが、紙、ケブラー繊維、ポリプロピレンと、材質が違っても、ピストンモーション領域の音は、ほとんど同じ音に聞こえます。しかし、振動板の、サイズや、形状により、スピーカー音の全体には、差が生じます。すなわち、マイクで同じような、音圧特性として測定されても、小口径と大口径スピーカーでは、違う音に聞こえます。テンモニは銀箱になり得ずで、スタジオなら、ラージュ、スモールの両方のモニタースピーカーが必要になるでしょう。
 
ダイナミックスピーカーの鳴らし方は、抵抗の低いケーブル(0.1Ω以下)で、アンプと1対1で直結し、スピーカーからの逆起電力を、アンプで逃し、無用な電圧が、スピーカー端子に加わらないようします。アンプは、スピーカーを正しい波形で駆動する為に、NFBのかかった半導体アンプで、定電圧駆動をします。こうする事で、アンプによる音質差が少なくなり、スピーカーケーブルの差も少なくなります。スピーカーは、LCネットワークの無いフルレンジスピーカーで十分です。コンデンサネットワークのみで、タイムアライメントを整合した2WAYスピーカーも、良いのですが、クロスオーバー周波数は、5kHz以下ぐらいが良く、10kHz以上では、波長が短くなることで、タイムアライメントを合わせるのが難しくなります。このようなコンデンサのみの2WAYは、シンプルで、コストもかかりませんので、あまり、システムを大きくしたくない場合は、この範囲内で妥協するのが得策です。

 
ネットワーク素子として、コンデンサに関心が集中しがちですが、直流抵抗が、リニア素子と思っても油断できません。直流抵抗こそが、逆起電力を露見させる素子であり、音を鈍らせます。なお、ウーハーにコイルを入れると、フィルターとしての高域が出なくなる事とは別に、低域の音が、コイル直流抵抗の影響で鈍い音になります。KEF製同軸2WAYスピーカーで、ウーハーのネットワークコイルを短絡して、無効化したところ、本来の目的であった、中音域のエネルギー上昇とは別に、低音の鳴り方も激変しました。変化の方向は、過制動ではないかと疑うような、体に響かない低音の鳴り方であり、豊かな低音を追い求める方でしたら、失敗したというような変化ぶりでした。6dB/octのフィルターが、そんな重低音域まで、影響はしない筈なのですが、現在のメインシステムである、TOA15インチウーハーや、サブシステムのDIATONE 27cmウーハー続き、3例目となると、さすがに偶然ではありませんので、ウーハーと直列にになっているコイルにより、本来の低音ではなく、スピーカーでしか出せないブースト気味の低音が出るようになっていたと思わざるを得ません。低音をブーストして出すには、バスレフや、バックロードホーンのように、スピーカーの箱形状による方法と、真空管式アンプのような、内部抵抗の高いアンプで駆動する方法に加えて、スピーカーケーブルを長くしたり、ネットワークコイルを入れるといった事も、それを目標としたら、選択に入ってきます。しかし、必要以上の低音ブーストは、音楽再生に好ましいのかという問題が生じる事となります。アコースティック系楽器では、大太鼓でさえも、ドスンと響くような、低音は出ていませんが、スピーカーを使うと、別次元の低音が出るようになります。エレキベースのように、楽器として、スピーカーが含まれる場合でしたら、そのような低音が出ますし、それで音楽を構成しても問題はありませんが、録音物の低域再生音、そういった音質を望むとしたら、もはや病的ではないかと思います。
 
高級品として認知されている、LCネットワークの従来型マルチWAYスピーカーは、如何なる名品でも、音質的には、50歩100歩です。その理由は、コイルの直流抵抗や、レベル調整ボリュームの存在です。直流抵抗があるので、スピーカーの端子には、アンプから送られた電力と、反射音がスピーカーを揺らした電力が加わる事となります。又、オーディオ系スピーカーの空間波形を見て気付くのは、その収束の悪さで、バースト波の後方に、2,3波の付帯音が観測される物が多く有ります。スピーカー自身が、共鳴器の働きをしていて、部屋の残響音とミックスした音が、リスナーに覚知され、リッチなサウンドなのですが、本来の音とは呼べません。
 タイムアライメント調整で、各スピーカーの音が時間的に正しくひとつに集まるようにした、マルチアンプ駆動の音は、スピーカーが違っても似ており、録音時の多彩な音が、再生できるようになります。NFBのかかった半導体式アンプや、低抵抗ケーブルの使用で、スピーカー駆動の差を少なくした場合、原音再生に近づき、その結果、似たような音傾向に収斂し、つまらない音と誤解されることもあるでしょう。フレッチャーマンソン特性を考慮せず、フラットな再生特性とした場合も同じで、家庭での平均的な聴取レベルでは、低音が物足りなく聞こえる出しょうが、無理な誇張をしないスピーカーシステムでは、85dBぐらいの音量が無いと、まともな低音に聞こえない筈です。
 マルチアンプ駆動の音は、ど真ん中、色で例えれば、白色の世界です。色の好みも、皆が白で満足する事など有り得ず、どんな色を好むか、千差万別で、音の世界も、やや癖の有る方が名器と呼ばれ易いようです。白色的な音のスピーカーでも、定電流駆動アンプや、その中間的な真空管アンプなどの、趣味性の強いアンプで鳴らすと、音が激変します。しかし、白色的な音のスピーカーでも、単純に原音と同じ音圧で聴けば、高い臨場感が再現できるので、そのような、アンプによる、音の改変は不要で、アナログアンプで、クロストークの少ない物であれば、十分です。原音と同じ音圧とは、爆音レベルではありませんので、アコースティック系楽器であれば、85dBぐらいを楽に再生できる、遮音環境のリスニングルームで十分です。リスニングルームは、高エネルギーの音の反射を防ぐ為に、反射しやすいフローリング床を、厚手のじゅうたんで対応すると、安価に音場改善ができます。畳の部屋の場合は、そのような処理は必要ありません。縦方向に長い部屋では、スピーカーの反対側の壁をデッドエンドにすると、明瞭度が向上します。反射しやすい面を斜めに入射した音波は、直接音より遅れて次々と到達するので、リスナーに到達する音は、元音が一つでも、相当な数となります。広指向性スピーカーの音でも同じことが言え、反射音が多くなる事がオシロスコープの波形で確認できます。ホーンスピーカーを使用すれば、Qが高く取れるので、反射音の影響が少ないクリアな音質が期待できます。
尚、リスニングルームと、楽器演奏に適した部屋は両立が難しいというのも、ひとつの結論です。

技術者のひとりごと(少し過激ですが、迷信に惑わされないように敢えて述べておきます)
オーディオ部品の音質論議が盛んなようですが、公共施設で音響設備の細部まで、検査、測定を行い、メーカー製品の修理を多数行ってみて、良い音とは、事故の無い音であり、安定した音だと思います。
スピーカー再生技術を向上させても、音が良くなる事は無く、悪くなるのを防止できるという言い方が適切で、原音以上の音は、期待してはいけません。
1.電源は、過熱しないコンセントと、2mmのVVF、60Aクラスのメインブレーカーが備わっていれば大丈夫で、それらは、一般家庭では常識的に設備されています。
2.ノイズフィルターは、あればそれにこした事はありませんが、高額な機器を別置きする必要もありません。各機器内部に入っているフィルターで十分です。テーブルタップで雷ガード付きが有れば、システムに組み込むと良いでしょう。
3.機器の放熱は、製造年が新しいほど、悪化する傾向ですので、長寿命で使用するには、通風の良い環境に設置します。
4.電源コードは、機器付属の物で十分で、万を超える物は不要です。日本製アンプの2Pコードは、抜けやすいので、半抜け状態にならぬよう注意してください。
5.スピーカーケーブルは、対称性の高いケーブルで、有効にインダクタンスキャンセルしている物を、往復で0.1Ω以内を目標にします。ブランドにこだわる必要はありません。長さは、左右で等しくなるのが、絶対条件で、余長は、神経質に巻き込まない方が良いです。
6.信号線は、必要以上に長い物は使用しないで、これも左右等長にします。プラグは、キャノンが高信頼ですが、普通には、RCAピンの機器が多いと思います。プラグの接触は、中心も、外側も同じような抵抗を感じる物が良く、必要以上に固い場合は、ジャック側の半田付けを損傷する可能性があります。電線は、機器が浮くような太い物は必要でなく、4〜6mmの外径の物で十分です。信号は、アンプ内部の抵抗の両端に発生する電圧ですので、ケーブルの材質の影響は少なく、シールドがしっかりした物であれば、良いでしょう。
7.スピーカーの設置で、必ずしもスパイクを使用する必要はありません。4個は、がたつきの始まりで、使用するのなら、3個の方が理にかなっていると思います。接地面が気になる場合は、ゴムのような摩擦の大きい物で、軽い音のしない物を間に入れます。
8.スピーカーの低音のエネルギーは、床からの高さで大きく変化しますので、この条件でのチューニングは必要です。フロアタイプでは、元来、床置きですので、壁からの距離でチューニングすると良いでしょう。
9.スピーカーは、振動する機械であり、業務で、24時間大音量で使用する訳でも無いので、趣味的な使用では、ほぼ一生物として使えます。したがって、数週間程度の鳴らしで、エージング効果が現れて音が良くなるとは、思えません。まして、鳴らす音源で変化するような事も考慮外で良いでしょう。名器と呼ばれるバイオリンは、非常に古い物であり、優れた演奏者は、その味を存分に引き出して演奏します。古いスピーカーも大切に鳴らしたいものです。なお、ウレタンエッジスピーカーは、エッジ破損が、早く起き、一生物と呼べず、使用には、十分注意します。

アマチュアオーディオファンから
サラリーマンオーディオエンジニアまで幅広く対応し、正しい知識が継承できる事を願っています。  2014年 著者。
 ウレタンエッジが破損したスピーカーの実例

フィルターの性質

 スピーカーをマルチWAYとして駆動する場合、無くてはならないのが帯域を分割するフィルターです。用途により、ハイパスフィルター、ローパスフィルター、バンドパスフィルターという名称で呼ばれます。最近、フィルター通過後の成分を合成した音と、以前の音では、明らかに差があるという情報に接しました。今まで気にも留めなかった事で、早速、実験を行いました。元音と、フィルター通過後の合成音が違うのは、どうやら確かなようです。デジタルフィルターであるとか、安物であるとかの非科学的論理で決めつけるのは、一般受けするには違いないのですが、我がポリシーに反するので、コンピューターにて、過渡特性の厳しい波形でありながら、わかりの良い1kHz1波のトーンバースト波を、バタワースフィルターを通して、各帯域を合成し、その波形を比べてみました。バタワース特性のみとしたのは、ソフトの都合上の事で他意はありません。その結果、2WAYで、6dB/octの場合のみ、原音と、フィルター通過後の合成が一致するのみで、他は、一致しませんでした。2WAYのクロスオーバーは、1kHzと5kHzとし、3WAYでは、自家用と同じ、805Hz、4980Hzを使用し、6dB、12dB、18dBの振幅合成値について調べてました。振幅以外にも、位相の変化も伴います。
1kHzトーンバースト波の変化 Pは正極性、Nは逆極性の意味です
 2WAY 1kHzクロスオーバー
2013/10/17
1kHzはプロ音響用2WAYでよく使用されるクロス周波数です。6dB/octの同極接続は、原音を再現しています。


 2WAY 5kHzクロスオーバー
オーディオ用として一般的なクロス周波数5kHzによる2WAYで、1kHzトーンバースト波は問題無く通過しています。

 3WAY 805Hz,4980Hz クロスオーバー

この波形を見ると、マルチWAYにする気がなくなり、フルレンジスピーカーの方が良く思えるのですが、残念ながら、マルチWAYの方が、音質で上回るケースが多いです。JBLの名器LE8Tには随分憧れましたが、貧乏だったので、良く似た国産のUP-203を40年前には、愛用していました。当時、こうしたスピーカーユニットを、瞬時に切り換え試聴できる店が、名古屋の大須に有り、そこに勤務していましたが、BETA-10のバックロードホーン、ALTECそっくりの PAX-A20、磁石のでっかいFE103Σ、げんこつと呼ばれたEAS-20PW・・など、楽しいユニットがあふれていました。


Regular Sound マルチチャンネル4WAYスピーカーシステムの紹介

実装写真 スピーカー定格 駆動アンプ  私的 寸評
HF(ハイ・フリクエンシー)高音用スピーカー

FOSTEX    T90A

アルミ系合金精密切削加工円筒形ホーン
超軽量硬質アルミ合金
リングダイヤフラム

インピーダンス.......8Ω
周波数範囲......... 5kHz〜35kHz
能率..............106dB/W(1m)
音楽入力...........50W
カットオフ周波数......3.6kHz
推奨カットオフ周波数...7kHz(12dB/oct)

寸法(端子部含む).....60φ x 87.8(D)
マグネット重量(アルニコ) 100g
重量..............800g

システムで使用したクロスオーバー周波数

 6.03kHz L-R 24dB/oct
SANSUI AU-α607XRパワーアンプ部

帯域実効出力
  8Ω..............90W+90W
全高調波歪率
  8Ω実効出力時......0.003%
混変調歪率(SMPTE法)
  8Ω実効出力時......0.003%
スルーレイト (8Ω)......180V/μ sec
ライズタイム..........0.6μ sec
ダンピングファクター(1kHz)
  8Ω..............150
周波数特性 DC〜300kHz +0dB -3dB
入力感度............1V/5kΩ
SN比(Aネットワーク).....120dB
重量...............18kg

  
スーパーツイーターの名にふさわしく小型です。
小型であればこそ、特殊材料を使わなくても、
常用域で高品質な高音が出せます。
100円ショップの発泡ゴムシートでズレ止め。

100gと小さいですが一応アルニコ磁石使用です。
音質は、音の出始めを的確に表現してくれます。
音が無くなった時、ぴたりと追従できるのが魅力。
オーディオ用SPでありながら、真面目な音です。
JBLコピー製品とは違う日本製の心意気を感じます。


1994年発売 2009年〜10年で4本購入
貴重な日本製でしかも現行商品です。

コンデンサ無しで直結にすると音源に敏感に反応します。


ダイヤフラムを1本破損させて、メーカーで修理をして
もらいました。修理金額は送料も含めて\7,928でした。
破損原因は、アンプ電源ONで、ピンプラグを接続したことです。

MF(ミッド・フリクエンシー)中音用スピーカー
TOA 380−SE 中音用ホーン

樹脂製定指向性ホーン  (90°x40°)
アルミ合金製ダイヤフラム(802相当品)
スロート径           1インチ
インピーダンス........8Ω
製品カットオフ周波数....800Hz, 8kHz

寸法..............402(W) x 160(H)
フェライトマグネット

システムで使用したクロスオーバー周波数
 805Hz 6.03kHz L-R 24dB/oct
SANSUI AU-α607XRパワーアンプ部





  
現代のSR用スピーカーのほとんどで採用している
定指向性ホーンです。


内蔵ネットワークで鳴らす場合、隠れてしまう音が
ありますが、マルチアンプで直接駆動し、ウーハ
とタイミングが合えば、ピアノのような広帯域の
楽器でもリアルに鳴ります。
金管楽器は当然リアルですが、木管楽器の溶ける
ような微妙な音も的確に再現します。
JBLより、クセが少なく、明るい音に感じられます。

1984年購入
LF(ロー・フリクエンシー)低音用スピーカー
TOA 380−SE 低音用

38cm コーン バスレフ型キャビネット

インピーダンス........8Ω
最大入力
連続ピンクノイズ.......120W
プログラム入力........360W
ピーク入力...........1200W
カットオフ周波数.......800Hz
周波数特性..........50Hz〜
音圧レベル..........102dB/W(1m)

実測最低共振周波数 27Hz


キャビネット寸法 498(W) x 758(H) x 410(D)
重量.........36kg




システムで使用したクロスオーバー周波数
 73.2Hz 805Hz L-R 24dB/oct
SANSUI AU-α607XRパワーアンプ部





  
意外と出来の良いウーハで、中音域まで、コーン
型特有の歪みが多くなる領域が有りません。

楽曲の基音部を受け持ち、アナウンサーの声も自然で
大口径とは思えない音です。
物足りなく聞こえる低音ですが、歪みが少ないと
いう逆証明です。
キャビネットの剛性や、塗装は、1984年製ですが、
現在まで何の問題も有りません。


ホーンを付けて指向性を絞りたいのですが、A7の
ように巨大になるので、夢としておきます。


1984年購入
SLF(スーパー・ロー・フリクエンシー) 超低音用スピーカー
中国製18インチ サブウーハー

46cm コーン バスレフ型キャビネット

インピーダンス........8Ω
最大入力
プログラム入力.......1200W
周波数特性.........28Hz〜250Hz
音圧レベル..........103dB/W(1m)
最大出力音圧........134dB
内蔵クロスオーバー....180Hz

実測最低共振周波数 25Hz


キャビネット寸法 530(W) x 695(H) x 495(D)
重量.........53kg

SANSUI AU-α607XRパワーアンプ部





    



アンプは全て2010年に中古品を購入
1chあたり2台のパワーアンプで駆動するバランス型

出力波形、最大出力電力、残留雑音確認
アイドリング電流調整
DCバランス、オフセット調整(多回転型と交換)
プリ部オフセット調整
スピーカーリレーを金張り接点タイプに交換

音階がはっきりと聞こえる低音再生の為に
サブウーハーを追加しました。

値段の安いスピーカーですが、低音楽器が鳴る
べき所では、きちんと鳴ってくれます。
15Hz以下で駆動時、
こすれ音が出ますが、
値段を考えれば、我慢です。
取っ手の部分にやや弱い所がありますが、気に
なる箱鳴りはありません。

パッシブウーハなので、超低域で、自然に減衰し
歪みは目立ちません。大音量で使用する場合は、
25HzでHPFを入れた方が良いでしょう。又、30Hz
で大音量時、吸音材が空気音を出していますので、
除去あるいは、フエルトに交換も一考です。

サブウーハは1本でも良いと言われますが、
2本とし、2chステレオに完全対応して
良い結果が出ています。
ツアーでも18インチウーハは2ヶ所で使用してます

接続ケーブルは、アンプとの距離があり、4S8使用


2009年製 同年購入 中国製
現在、製造中止につき入手できません。

T90A 2009/04/08 MF,LF,SLF,607XR 2010/11/11
バランス出力DCアンプからスピーカーを1対1で駆動し、音質的に曖昧といわれるコンデンサやコイル無しで直結にしています。これが、スピーカー制御を可能とし、NFBのかかった高忠実度アンプを、正しく使用する方法です。
スピーカーへのケーブルは必要最短で等距離
LF、MF、HF 3.1m x 6本(カナレ 4S6(3.7Ω/100m))とし、接触抵抗が変動するTRSプラグではなく、ノイトリック製スピコン(定格電流40A)を使用して、スピーカーまでの直流抵抗を0.1Ω以下としています。
90年代の古いアンプなので、出力リレーを金張り接点の新品G2R-2-AULと交換し、電流範囲の広いオーディオ信号に対し、接点抵抗変化による、不安定な音の原因を取り去っています。


 ノイトリック スピコン NL4FX 40Aという凄い電流定格値です。2009/03/03
家庭用コンセントが15Aですので、この価格で40Aを扱えるというのは、凄いことで、Sound Reinforcementの世界では、あっという間に普及し、従来の4Pキャノンでは、使用できないような、太いケーブルが使用できるようになりました。
 NL4FXと4S11(0.9Ω/100m)の組合せ実例


 現在使用中のスピーカーシステムは、
30Hz〜30,000Hzを、ハイエンド製品の組み合わせでなく、能率が100dB/W以上の高感度なユニットで構成しています。オーディオ用SPは、高音部のFOSTEX T90Aだけで、あとは全てSound Reinforcement用(サウンド・リインフォースメント)で、110dB台の最大音圧が見込めますが。音圧のリニアリティが非常に高いのが特徴です。アンプを多数使用していますが、音響システムの総消費電力は200W以下です。
 
 スピーカーの配置は、上が46cmサブウーハー、下が38cmウーハー+MIDホーン、その間にSPF材と呼ばれる安価な木材を入れ、上のサブウーハーの前後位置調整と、スーパーツイーター設置スペースを確保しています。スーパーツイーターは、付属品の置台に載せて、こちらも、前後位置調整ができるようにしています。置き台は木製で、滑りやすいので、滑り止めに100円ショップのEPゴムシートを敷いています。各々のスピーカーは、開口面を合わせ、1本の垂直線上に直線になるように配置しています。SLFを下に置くのが一般的ですが、これですと、主要音源が目線より上になり、床に座って聞くには疲れやすくなります。SLFの音は、方向がわかりにくいので、上に置いても問題がありません。タイムアライメントについては、右の図のような、前後関係となるのですが、一番奥行きのある中音ホーンを基準として、高音ホーンとの間(T1sec)と、機械的に位置を合わせてあるSLF,LFとの間(T2sec)に、電気的に遅延をかけてタイムアライメントを調整します。可聴帯域の波長は、17m〜17mmまでで、10kHzのような高音では、34mmとなります。従って、1〜2mmでも狂えば、その違いが出ますし、気温によって音の速度が変化し、その影響を受けます。10kHzを越えるクロスオーバー周波数では、かなり神経質に効いてきますので、このような高いクロス周波数は、避けましょう。
 システムの隠し味として、スピーカーからの直接音と、それより遅れて来るフローリング床からの反射音が干渉しないよう、床に、2.4m四方の厚手のじゅうたんを敷いており、すっきりとして、しかも高解像度な音の実現に一役かっています。ホール音響でも、スピーカーの近くでは、反射が起きないよう壁面が開くように設計されており、高エネルギー状態の音を反射させない事が良い再生音を出す一つの条件です。
写真上部、JBL2インチドライバ2445Jによる、ロングスロー実験結果ですが、近い距離では、上下に音が分かれてしまいますが、3m以上離れて聴けば、何事も無いように音がマッチします。定位の高さは、ツイーターの位置に来る事が確認できました。

無視できない吸音材の効果 このテーブルのガラスの下は、同じサイズのビニルシートがあり、無用なガタツキを抑えています。
  スピーカーとリスニングポジションの間のガラステーブルと、反射の影響を調べた、100円ショップ60cm四方のフェルト

  
ミッド−ハイ間を調整する6030Hzトーンバースト波 同じく16kHzトーンバースト(テーブル面は、ガラストップのまま)と(60cm四方フェルトを置いた場合) 2014/10/13
通常、ツイーターとスコーカー間の調整では、6030Hz 間隔100波 1波トーンバーストを使用していますが、ガラステーブルの影響は感じないで測定してきました。今回、気がついたのですが、周波数が高くなると、中央の写真では、トーンバースト波の右側に、もう一つの波がはっきりと見えるようになりました。これが、ガラステーブルの反射で、スピーカーから直接来る音と、ガラス面で、反射した音で、反射音は、直接音よりも、遅れて来ますので、右側で観測されます。右側の写真は、テーブル面に、60cm四方のフェルトを置いた場合ですが、反射音が小さくなっています。僅か1.3mmの薄っぺらいフェルトで、これだけの差となります。スピーカーとリスナーの間には、何も無いのがベストですが、生活空間でもありますので、テーブル等を置くのですが、音が反射すると、こうした現象が起きます。

機器構成
 高級品が全く無い、現在のオーディオラック内の機器です。DVD映画ソースに対応する為に、32インチ ブラウン管式HDテレビを中心とし、左右に、センター用SPTOA F-150G(防磁型)を配置、ラック上段は、SANSUI AU-α607XRx3台(左からH,M,Lの順でパワー部のみ使用) 下段は、3段遅延式電源ディストリビュータPD-15、FMチューナーST-SA5ES DCX2496 6chデジタル制御マスターボリューム -30dBで使用中 です。写真に無いのですが、他に SL-1200MKU、CX-3400 SRC2496 DVDプレーヤーDPS-6.9 AVアンプ AVC-1620 SLF用SANSUI AU-α607XRが有ります。AVアンプにより、7.1サラウンドにまで、正式に対応しています。電源ディストリビュータPD-15は、3系統x5個のコンセントを持ち、各系統ごとに、ノイズフィルターが内蔵されており、電源のクリーン化に貢献しています。3段階で電源が入切りできるので、ショックノイズ防止もでき、システムの電源操作も簡単になります。赤外線リモコンに対応するように改造し、一度のリモコン操作で、10台ほどの機器全ての電源が入り、微妙なセッティングを保つことができます。右下のカセットデッキは、2013年で動作しなくなり、廃棄処分しました。
2011/11/11

通常1個の5.1サラウンド用センタースピーカーを2個配置
 センタースピーカーは、従来は、TV直下に1個置いていたのですが、デジタル制御ボリュームの表示が見にくいので、写真のように、TVの両サイドにTOA F-150Gを2個配置しました。この配置は、大型スクリーンを備えた、公共施設にも設置例が有り、特殊ではありません。センタースピーカー2個設置で、センタースピーカーとTV位置関係の諸問題が、一気に解決します。サブウーハーも、アクティブウーハー1個という固定概念に囚われず、フロントL,Rのローエンド強化という形で、18インチパッシブウーハーを2個設置しており、完全な左右対称配置ができています。サブウーハーチャンネルの音は、FL、FRの低域成分を抽出ミックスして作られていますので、大型ウーハーを使用して、本来の低音のまま再生すれば良く、サブウーハーチャンネルが無くても、バランスの良い、サウンドが楽しめます。

機器構成のpdfはこちら 4way_av.pdf

タイムアライメントを整合した音はどんな音なのか(頭を前後左右に動かしても音が変化しない!)
 くっきりした音というのか、リアルな音です。良くできた、フルレンジスピーカーの音とも表現しても良いでしょう。一般に、フルレンジスピーカーは、口径が小さいので、低音域が弱く、中音域では、分割振動で、歪みが増加する帯域があります。高音域も、すっきっりと延びきらず、やはり、専用スピーカーに負けてしまいます。その欠点を補う為、音を複数の帯域に分割し、それぞれの帯域に適したスピーカーを使用するマルチウェイ方式があります。スピーカー数により、2、3、4WAYがありますが、現在は、2WAYが圧倒的に多く販売されています。2WAYで、クロスオーバー周波数の低いプロ音響用では、クロス周波数における波長が40cmぐらいで、タイムアライメントに、さほど気を配らなくても問題ありません。ただ、4kHz以上の周波数でクロスした小型2WAYスピーカーでは、波長が8.5cm以下となり無視できません。タイムアライメント問題をクリアする為、高音のユニットを何らかの方法で、後ろに下げた配置のスピーカーが多いのは、この為です。
 クロスオーバー周波数が低いプロ音響用2WAYスピーカーは、1個のホーンスピーカーが20kHzまでの広い帯域を再生しますので、どうしても高音域が物足りなくなります。プロ音響では、高域は16kHzまでという考えもあるようですが、オーディオ用途では、最低でも20kHzまでと考えます。そこで、専用のツイーターを加えて、高音域の強化を図るのですが、元々奥行きの違うスピーカーですから、当然、位相が合わない音となってしまいます。ウーハーにショートホーンを持つ事で有名なALTEC A7シリーズにも、A7-XSという3WAYモデルがありました。自己所有のTOA 380-SEも奥行き違いで、ALTEC同様、位相が合わない製品です。3WAYでは、中高音にドーム型スピーカーを使用した、YAMAHA NS-1000Mが人気を得たのは、ホーン型よりも音の位相が合っていたというのも、一つの理由でしょう。タイムアライメントが合っていないマルチWAYスピーカーでは、スピーカーに向かって頭を前後に動かすと音が変化します。勿論、合っていれば、音の変化は、極めて僅かとなります。元々、ハンバーグ状態の音に慣れた耳では、あまり意識もしないでしょうが、タイムアライメントを整合したホーンスピーカーシステムの音を聞けば、その差が大きい事が理解できます。典型的な3WAY DIATONE DS-700Zのタイムアライメント調整をしている時、目的の波が、反射波に埋もれ、なかなか探せませんでした。これが、一般的な指向性が広いスピーカーの音で、ホーンスピーカーと比較すると、派手でにぎやかな音です。
 スピーカーの指向性による音の違いを実証する為のモデル DS-700Z+2445J+2380A+T90A
2012/08/31

上が、実験で使用した典型的3WAYスピーカー(DS-700Z 27cmコーン+10cmコーン+2.5cmドーム)と、ホーンスピーカー(ウーハー共用+2445J+2380A、T90A)システムです。共に、タイムアライメントを整合し、音質を比較しました。このシステムのサブウーハーは、5.1サラウンド実験用も兼ねて、SONY製MFB(モーショナルフィードバック)の12インチ アクティブウーハ1本としています。プリメインアンプのスピーカーが2系統使用できるので、MID、HIGHアンプのAスイッチでは、DS-700Zオリジナルで、Bでは、2445J+2380A+T90Aとし、音量は、メインボリュームにマーキングしておき、その都度、手動で調整しています。

 音質は、DS-700Zなどの指向性が広いオーディオ用スピーカーでは、部屋の反射も含め、音が多く聞こえるので、マルチアンプ駆動の効果は、少ないという結論となりました。一方、ホーンスピーカーシステムでは、部屋の反射の影響が少ないので、マルチアンプ駆動の効果は大きく、クリアな音になります。しかし、ホーンスピーカーシステムといえども、低音は、普通のコーン型ウーハーを使用していますので、低域の指向性は広く、部屋の影響をまともに受けます。波長が部屋の寸法を超えるあたりでは、厳しい特性を持ちます。ホールのような大空間の低音とは違った音になるのは、致し方ない事でしょう。
 近年、
低能率化により、小口径スピーカーでも、低音特性が改善されていますが、音のサイズ的大きさは、大口径とは異なり、1/2インチマイクユニットで捉えた音圧的な大きさが同じになっても、10cmスピーカーと、38cmスピーカーの音は違っています。○○モニは、音が良いのではなく、一般の音環境を代表するという意味のモニタースピーカーで、ラージュモニターの15インチ同軸2WAYは、録音全体の確認用で使用されます。本当の音楽鑑賞をするには、○○モニではなく、15インチスピーカーを含む、4WAYスピーカーがふさわしいのは、当然でしょう。スピーカー、アンプ、ケーブル、果てはコンセントまで音質論議がありますが、まともなスピーカーシステムを構築してからでないと、論評そのものが、意味をなさないと思います。

レコード再生には、部屋の残響はいらない

 演奏をするには、ホールのような長い残響が必要であり、レコード再生は、残響が少ない方が良いという、同じ音楽を聴くにも、正反対の環境が必要とされます。マルチ駆動では、スピーカーが多いので、それらの音を一つにしなければ、フルレンジスピーカーに、バランスの良さで負けます。もしも、残響が必要で有れば、AVアンプのDSPで音源に付加したり、エフェクターで残響を増やすことができます。スタジオ録音ソースであれば、そのような再生方法も可でしょうが、ホールや教会での録音ソースでは、余計な残響は弊害です。サラウンドでも同じ事が言え、導入初期は、スピーカーで囲まれる物珍しさも手伝い、印象は良好ですが、やがて、妙にだぶつく残響に嫌気が差してきます。映画ソースや、野球などでは、臨場感もあり、楽しめますが、クラシック演奏では、後ろは無い方が良く、後ろが欲しいのは、チャイコフスキーの序曲『1812年』など少数です。

割り込みで同軸2WAYスピーカーを3WAY化
 ニアフィールド用である、KEFの同軸2WAYスピーカーQ15.2に、JBL 2425J+2370Aを割り込ませ、3WAY化してみました。マルチアンプ駆動を行い、バイワイヤリング接続対応の曖昧な内蔵 6dB/oct ネットワークのクロス部分を使わないで、ミッドホーンが入ることにより、歪みの少ない音に変わります。ただし、ニアフィールドでは、ホーンスコーカーの音が分離しやすいので、1.5m以上離れて聞ける縦長の部屋での使用が最適です。デスクトップ(至近距離)環境では、本来の2WAYの方が良いでしょう。名器と崇めるだけでなく、TANNOYのネットワーク無し同軸ホーン2WAYと組み合わせるともっと良い結果が期待できるかもしれません。

2013/05/06
グレーが、オリジナル2WAY時のクロス特性で、緑、マゼンタ、青が、3WAY化したクロス特性で、傾斜は、24dB/octです。勿論、18インチウーハと4WAY化すれば、よりパーフェクトです。頭でっかちなレイアウトは、手持ちJBL2425J+2370Aを流用した為で、格好を考えて上下反対にしても音の変化は少ないと思います。音質は、本来がドンシャリ傾向であるのに対し、中音がリッチで、しかもホーンスピーカーなので、歪みの少ない音です。このシステムでは、18dBのバタワース特性の方が、フラットに近くなりました。
 1オクターブ幅ワーブルトーンによる音圧特性(正面) 距離 1.8m
(2012/09/01 10:09)

200Hz〜10kHzまでの1オクターブバンド偏差は、0.9dBです。クロス周波数は、805Hz 4.98kHz 遅延時間 238mm 0mm 214mm バタワース18dB/Oct。フィルター無しでの遅延時間は、L-M間 194mm M-H間 154mmです。フィルターによる遅延は無視できないことが、この結果でも証明されます。
KEFの同軸2WAYスピーカーQ15.2をオリジナルのままニアフィールドで使用すると、中音が痩せている印象が拭えないのですが、思い切って、ウーハーコイルを無効にする小改造を施して、2WAYマルチ駆動を行ったところ、かなり音質向上しました。ホーンによる4WAYシステムとの大きな違いは、ダイナミックスのみとなり、楽器の音色や、空間表現は、さすがに、同軸スピーカーといった感じとなりました。タンノイが高額すぎて手が出ないのですが、KEFは有力な対抗馬となり、貧乏マニアにお勧めできます。 詳細はこちら

タイムアライメント 高音域での調整
 高音域でのタイムアライメントは、5kHzの1波トーンバーストを使用して、コンデンサマイクでオシロスコープの波形を観測しながら、調整します。タイムアライメントが狂った状態では、2つの波が観測され、遅延時間を増やすと、双方の波が近づき、やがて一つにまとまり、チューニングメーターのような感覚で、振幅が最高になりますが、そこがチューニングポイントです。この時、中音でも、高音でもどちらか一方の位相を反転させると、波が消えます。波と波の間隔は、例えば、5kHzの場合、波長が68mmなので、3mで44周期分です。100周期ぐらいの間隔を置けば、目的の波は、
マイク−スピーカー間で1個だけとなり、正確に捕捉できます。このようにして、整合を行うと、ホーンスピーカーシステムでもキャンセリングが無くなり、音が隠れないで、全ての音が再生できるようになります。1波にまとまった状態は、周波数を変えてもキープされます。もちろん、マイクとスピーカーの距離を変えても崩れません。低い周波数では、部屋の定在波と干渉し、崩れますが、おおむね1.5kHz以上では、正確に一致します。実在感のある音で、鉄琴、トライアングル、アコースティックギター等の音が、立ち上がりから、聞こえなくなるまで、きれいに減衰します。音の強弱表現も優れ、ビブラート等の声色変化も余さず表現し、文字通り、音響という言葉がふさわしく、CD盤に収まっている広大な宇宙を感じます。リアルタイムに遅延時間設定できる、アナログチャンネルデバイダーでは、聴覚で、最良点を探すことができます。
5kHz 1波トーンバーストの観測 無指向性コンデンサマイク使用 左側ツイーターの音は、山の数が多く有ります。整合状態では、一つの大きな波になり、くっきりした音となる事が、一目瞭然です。

 未整合   整合した状態では、一つの大きな波

 大きな波の間にある細かい波は、部屋の反射波で、指向性が広いドームスピーカーでは、反射波がもっと大きくなり、目的の音がその中に埋もれてしまいます。もちろん、反射波は少ない方が、レコード再生に好結果を与えます。
一般的なドーム型2WAYスピーカーは、イメージとしては、タイムアライメントが整合しているエリアが広いように思い込みがちですが、実測してみると、それほど広くなく、コーンスピーカーとのマッチングには、難が有るようです。推論で申し訳ないのですが、ドームツイーターが、波長の短い領域で理想の球面波が再生できたとしても、理想とは言えない、コーン型ウーハーとのマッチングでは、好結果が発揮できないようです。理想的配置といわれる同軸2WAYのKEF Q15.2のテスト結果を参照してください。
やっかいなウーハーとスコーカー間の調整
5kHzトーンバーストによる、ツイーターと、スコーカー間の調整は、易しくできるのですが、1kHz以下のウーハー、スコーカー間は、かなりやっかい調整となります。その理由は、周波数が下がる事で、波長が長くなり、反射波の影響により、本来の波形が観測できなくなる事によります。幸い、トーンバースト波の始めと終わりの不連続点では、高い周波数成分が含まれ、ツイーターから音として出るので、ウーハーから出た1周期分の正弦波がツイーターの音の間に来るように、調整を行います。先に調整が済んだツイーター、スコーカー間と、後で調整したツイーター、ウーハー間の結果により、3個のスピーカーのタイミングが一致したと見なします。詳細は、こちらへ
 ツイータだけを鳴らすと、波の始めと終わりで、小さくチッチと聞こえます 
2013/12/06

測定用マイクロホンは、無指向性コンデンサマイクを使用します。マイクの高さは、リスニングポジションか、調整ユニット間の中心とします。ダイナミックマイクでは、感度が不足します。波形を観測するには、オシロスコープとマイクアンプが必要ですが、マイクアンプとしては、コンデンサマイク用48Vファンタム電源の付いたミキサーを使用します。オシロスコープで、5kHzトーンバースト波を、観測をするには、遅延掃引付を推奨します。普通のオーディオファンの場合、測定が済んでしまえば、無用の長物ですが、唯一無二のスピーカーシステム構築の為であれば、このぐらいの出費と取扱い方法修得を、覚悟した方が良いでしょう。遅延掃引は、アンプ製作にも欠かせない機能で、不幸にして寄生振動を起こした場合でも、雲のように見える振動部分を拡大して、周波数を知る事ができ、その結果、位相補正を容易に行う事ができます。
実際の測定機材:ミキサー YAMAHA 01V96V2 メーター フルーク 89、189 オシロスコープ リーダー8060(60MHz) マイクスタンド K&M 25900

2chステレオの定位
 2chステレオ音源を再生したとき、左右のスピーカーの間に、録音された音が並んで聞こえます。これを定位と言いますが、スピーカーを正しい手法で鳴らせば、かなり精密に配置されます。反面、設計の悪いシステムや、残響の多い部屋では、音の位置がはっきりしません。垂直線上にスピーカーを配置すると、音階が変化しても水平方向への移動が無く、ステレオ再生時の音像が小さく明瞭になります。反面、水平方向に配置された場合は、音階と共に音像の移動が起きますので、定位が曖昧になります。この原理によれば、2WAYのスピーカーを横にして、ステレオ再生を行った場合は、定位に問題が発生する事となります。3WAY以上で、ミッド、ハイが中心軸の左右にあるスピーカーも同じです。
 音像の高さについては、私の聴感によれば、いくら鈍感とはいっても、ほぼツイーターの高さで、認識します。この結果、音のへそになるのは、ツイーターで、これがスピーカーシステムの特等席にないとうまくシステム構築できないと考えます。
 イコライザによる、音場補正をする場合、アナログイコライザでは、左右の位相誤差により、音像が呆けてしまいます。同じ補正をデジタルイコライザで行うと左右の位相が全く同じなので、音像が小さく明瞭になります。多くのホームリスニング環境を測定した場合、左右同一の周波数特性となることはほとんどありません。その為、左右別々の補正をして、より平坦な特性にしたいのが人情ですが、
別々の補正をすると、位相が異なってきますのでステレオ感としては、かえってマイナスです。ステレオ再生では、左右の周波数特性の平坦さよりも、位相差が無い方が重要です。でもお薦めは、各スピーカー間のレベルマッチングだけで調整し、周波数特性をいじらないことです。
 
マルチWAYスピーカーシステムにおいて、より明快な定位を目指して、左右のレベル差を補正する場合、ピンクノイズを音源とし、ウーハー同士、スコーカー同士、ツイーター同士というように、音域の同じスピーカーで、ピンクノイズを再生しておき、音が真ん中に来るように左右のバランスを調整すれば、パーフェクトな調整となります。
        
定位 高級品代表格のJBLスピーカーでは
 オーディオスピーカーで人気の高いJBL社のモニターシリーズでも初期の頃は、左右にユニットが散りばめられていましたが、最近の設計では、縦一直線に配置される事が多くなりました。高級スピーカーAVANTGARDEも縦一直線です。マルチウェイスピーカーシステムでは、複数のスピーカーで一つの楽器の音を再現しますので、左右に敏感な耳の方向感覚を考えれば、縦一直線に配置されていなければ、音像が膨らんで聞こえます。正しく音が出ているシステムは、ユニットが違っても、音が似ています。それ故に、ピストンモーション領域を正しく使用できれば、普及価格帯のユニットと、高級品との音の違いが少なくなります。
逆説的には、高級品といえども、セオリーを無視した配置では、特徴のある音(良く言えば、個性的な音)となってしまいます。高級品といえば、JBLも非常に人気が高く、普通に購入していれば、財産が持たないので、オークションで安価にJBL製品を購入し、テストを行ってみました。購入したのは、1インチドライバモデルの2425J+2370Aホーンと、2インチの2445J+2380Aホーンで、購入金額は全部で10万円以内で収めています。現在のオーディオは、趣味としては非常に金のかかるジャンルで、2桁ぐらいで勝負できているうちならば奇跡と思えます。

スピーカーの指向性
 
オーディオマニアの古い概念では、指向性が広い音が良いと信じられていましたが、音響工学では、明瞭な音は、スピーカーのQを上げることと、部屋の残響を減らす事となっています。Qを上げるというのは、四方八方、音を撒き散らすのではなく、細く絞って出すということで、ホーン型こそがその原理にかないます。上のニアフィールドスピーカーRAMSA WS-N20の高音部は、ハードドーム構造の前面にホーンを付けて、指向性を絞っています。タイムアライメントを整合しつつ、ホーンによるQ上昇で明瞭度を向上させた、合理的な取付けをしています。現代のSRスピーカーは、指向制御を謳い文句にして、指向角度内での均一な音圧分布をはかっています。フローリング床で残響が増えた現代のホームオーディオでも、リスニングエリアだけに音を出す方が明瞭な音となります。


FM変調波による周波数特性の調整
 タイムアライメント調整を済まし、各ユニットの干渉が少なくなってから、周波数特性を測定して、マルチアンプシステムで重要なチャンネルバランスを取ります。一般的にはピンクノイズを使用しますが、 専用測定器が必要で、1オクターブや1/3オクターブと帯域を狭くすると、1〜2dBぐらい測定値が変化し、精度の高い測定ができません。低音域は、積分時間の影響を受け、誤差がもっと増えます。ピンクノイズ仕様測定器は、PAA3 \45,800が最も安いのですが、NTIの新型 XL2では \166,000とかなり高価です。
 何とか安価に済ませたいと考え、FM変調をかけた正弦波(ワーブルトーン)を使用して調整を行い、想定した結果が出るようになりましたので、以下に紹介します。ワーブルトーンは、周波数が変化しても、電圧は変化せず、弦楽などの音と良く似ています。又、電圧一定が奏功して、ピンクノイズでの測定より、高い精度の調整が可能になります。安い測定器でも高精度が可能で、正にアマチュア向けといえます。ワーブルトーンでの調整後、必ずピンクノイズを各帯域毎に鳴らして、定位の確認を行うと、より完璧ですが、ワーブルトーン調整から調整値がずれる事があります。この場合は、測定結果に神経質にならず、ピンクノイズによる定位調整を優先すれば、大丈夫です。

 電圧が変化しないワーブルトーン

調整で使用した、1オクターブ幅FM正弦波は、efuさんのWaveGeneで簡単に作れます。
1オクターブ幅FM正弦波の作り方はこちらを参照
1/3オクターブ幅と1オクターブ幅のFM変調波(ワーブルトーン)を使用すれば、簡単なマイクアンプと交流電圧計で、完全な調整が可能です。( DCX2496実践的使用法を参照して下さい。)
可聴帯域を10バンドとし、低域端と高域端を欲張らないで調整します。イコライザを活用すれば、簡単にフラットな特性にできますが、音は、それほど良くなりませんので、スピーカーのレベル調整だけで完遂できる事が理想です。著しくピークの影響があり、他の音がマスキングされる場合は、ピークになっている周波数帯をマイナス側に調整すると良い結果が得られる場合もあります。ブースト側への調整は、デジタルシステムでは、デジMAXを越えられないという制約に反する状況になり、避ける方が賢明です。

LFE成分は0dBが望ましい(周波数特性を、厳密に管理できるようにした結果、判明したTV放送の問題点)
 上の方法で、周波数特性を±1dB以内ぐらいに調整した場合、TV放送の歌番組などで、不自然な低音の出方が判別できるようになり、ここ数年、トレンドを追ってみました。最初、NHKの大河ドラマで、低音がやけに大きいことに気付き、RTA(リアルタイムアナライザ)で、測定を行いました。RTAの結果、100Hz以下が、大きな音量となっているのを確認しました。この結果に思い当たるのが、5.1方式の場合、LFEを+10dBとする定義の存在でした。FM放送のような、2chステレオ放送では、そのような事が無く、フラットなのですが、TV放送では、大きすぎる低音が耳障りと感じるようになりました。
 平成25年現在、TV放送では、本番とCM双方で、+10dBであったり、、0dBだったりと乱れています。60dB〜80dBぐらいの音量では、フレッチャーマンソン特性のおかげで、+10dBの違いは、さほど感じませんが、90dB前後の音量では、10dBの違いは相当に大きく、過剰と感じますので、10dBアップするのは、視聴者の選択に任せる方が良いのではないかと思います。25年末の、レコード大賞や、紅白は、自然な低音バランスで、大いに楽しめました。
 夏の甲子園は、BS朝日のサラウンド放送で観戦しましたが、音楽よりも、こうした催しにこそ、サラウンドの効果が発揮されます。パンニングは、おそらくネット裏の特等席であり、一塁側が右、3塁側は左、TVカメラの応援席のクローズアップは、センターというようにきめ細かく配置されており、朝日放送の甲子園中継に対する熱い意気込みがとても良く感じられます。リアルタイムアナライザRTAでは、フラットで広帯域な音であることも良く判ります。AVアンプは、TVとデジタルケーブルで接続し、AACを有効にすれば、AAC+ドルビーEXにて、サラウンド再生が始まります。
最近気にしているのは、コンプレッサーを強度にかけた歌番組の存在です。歌手の声色が、コンプレッサーがかかった途端に消え失せます。ニュース番組の音が、内容優先なので、語尾が引っ張られるように、シャカシャカと続くのは我慢できますが、音が売りの歌番組では残念な事です。

測定で使用しているワーブルトーンWAVEファイルをダウンロードできるようにしました

1オクターブ幅の周波数範囲は、19.5Hz〜39Hz〜78Hz〜156Hz〜313Hz〜625Hz〜1.25kHz〜2.5kHz〜5kHz〜10kHz〜20kHzという10バンドです。マルチアンプで難しいとされるチャンネルバランスが取りやすくなります。
1/3オクターブ幅FM正弦波は、グラフィックイコライザのセッティング用ですが、部屋の定常波の影響を受けますので過信しないでください。FFTソフトと組み合わせると解析しやすいと思います。以下のリンクからダウンロードしてください。

1octband.WAV       31band.WAV


上が1オクターブ幅ワーブルトーンです。下の周波数特性で、70Hzにあるディップは、定在波による影響で、部屋の寸法で決まります。

下は、最新のSmaartV7(現在のバージョンは、7.3です)でピンクノイズを使用しての1オクターブバンドの特性で、右チャンネルが悪そうに見えますが、これでも±1.5dB以内とかなりフラットです。ただし、マイクの設置場所で簡単に測定結果が変わりますので、リスニングポジションで、左右等距離で測定しました。
リアルタイムアナライザによる、左チャンネル特性と右チャンネル特性


巨大15インチウーハーに、3インチしか大きくない18インチウーハーを追加して4WAYにする理由
 
15インチウーハーの3WAYスピーカーシステムに、何故18インチウーハーが必要なのかと思われる方もおられるとは思いますが、15インチウーハーは800Hzまでを再生し、音を構成する一番大切な帯域を鳴らしています。その時、100Hz以下の超低音が同時に鳴らされると、混変調により、はっきりしない低音となってしまいます。音量感は増えますが、音階がはっきりしなくなります。実験的に同じ15インチウーハーを100Hzでクロスして、聞いてみたところ、ベースの音階表現が鮮やかになりました。すなわち、低音をより良く再生する為に、より大口径のウーハーを用いるのではなく、帯域を分割する方が効果が高く、その結果3WAYではなく、4WAYという構成になりました。この実験結果より、新たに18インチウーハーを追加することとし、失敗しても諦めがつく、1本2万円台と非常に安価な、中国製18インチウーハー(現在製造中止)を選択しました。

サブウーハーは、2本使用で自然な再生となる
 18インチウーハーを追加するとして、2本でなく、サラウンドのように、1本で済ませないのかと考えることは、コストとスペースを考えた場合、自然な考えだと思います。確かに、メーカーの宣伝などでは、定位感の無い80Hz以下の再生では、1本で済むとあります。定位感が無いのは、その通りなのですが、それは、理想の場合であり、現実は、スピーカー自身に歪みがあり、2次、3次高調波歪みが発生し、80x2=160Hzや、80Hzx3=240Hzが音として出るので、置き場所がはっきりと聞き取れてしまいます。又、壁が、振動して、その音も加わりますので、やはり1本では、まずい事となります。超低音域まで、正確な定位を得る為に、2本を左右に置くのは、2chステレオの場合、最も合理的な方法です。こうすることで、スピーカーで歪んだ音が出ても、録音と同じ定位が得られます。サラウンドでも、サブウーハーチャンネルを使用せず、フロントLRのスピーカーの低音再生能力を強化した方が、自然な定位が得られます。
 歪みは、有害と言われますが、
低音域は、歪みが多い方が、迫力という面で有利で、小型スピーカーなどでは、そのような手法で作られている物も多くあり、歪みが有害だとばかり言えず、実利を伴う面があります。特に存在感の有る音の表現には、歪みが不可欠でしょう。これを裏付けるように、高級品dbx社DriveRack4800には、SubHarmonicSynthesizerInsert機能があり、24Hz〜36Hz、36Hz〜56Hzと低域を2分割し、それぞれレベルを変えて、低音が増強できます。一方、DSP内蔵のAMCRONパワーアンプXTiシリーズにも、Subharmonic Synthにて、1オクターブ低い低音を作り出して、スピーカーを駆動する機能が有ります。

18インチ・サブウーハーの特性 72.3Hzと163.5Hzのギャップは、定在波による干渉です。-5dBポイント 29.9Hz 右は同じ帯域での15インチウーハー(380-SE)の特性です。 61.2Hzと109.3Hzに、定在波による干渉があります。-5dBポイント 46.1Hz
 

アナログチャンネルデバイダを使用して、上の18インチウーハと15インチウーハを2WAYとした場合の音圧特性 クロスオーバー 51.2Hz
  
 使用した18インチスピーカー

SANSUI AU-α607XR(バランスアンプ、ブリッジアンプとも言う)に至るまで

 
AU-α607XRは、1994年の発売ですが、測定器による特性は、現在、新品で入手できるインテグレートアンプよりも優れています。OPアンプを遥に上回るCMRR(コモンモードリジェクションレシオ)理論値140dBというHyper α-Xバランス回路を採用した、直流から増幅できるアンプです。120dBというSN比は、高能率なホーンスピーカーを直接駆動しても、30cmほど離れれば、全く雑音を感知できませんので、無音からいきなりフルパワーという優れたダイナミックレンジを確保しています。現在でも通用するバランスアンプです。内部には、4台のパワーアンプが有り、便宜上+と−というスピーカー出力端子は、シャーシとは、分離されていますので、例えマイナス側であっても当然シャーシに落ちれば短絡という結果となり、出力トランジスタが焼損してしまいます。実際に1台はこのようにして壊れましたので、バランスアンプであることを思い知らされました。すなわち、+−やHOT、COLDではなく、両HOTという、概念です。スピーカーに大きな電流を流す為のパワーアンプですので、シャーシにその電流を流せば、当然電位差が生じますので、余計な音が出てしまいます。バランスアンプであれば、シャーシには大電流が流れないので、余計な電位差が出ず、クロストーク特性が良くなります。現代のマークレビンソン等の高級パワーアンプと、回路の類似点も多く、○○○萬円で、50kg以上のの重量のアンプを4台も使用する事を考えれば、遙かに経済的なシステムができあがります。常用レベル 0.1W に対し、アンプの最大出力90Wx4は、やや過剰なのですが、スピーカーで発生する逆起電力をスムーズに逃すには、このような性能が役立ちます。DCからフラットな特性に有害論も有りますが、2009年からほぼ毎日通電し、コンデンサ無し接続のツイーターや、コンプレッションドライバーも無事故で、動作しています。
 1994年当時
ONKYO P-306、M-506というセパレートアンプを使用していましたが、タバコのヤニ(当時喫煙していた)を原因とするガリ雑音に悩まされるようになり、アンプを買い換える事にしました。仕事上カセットデッキのワウフラッター特性を実測していましたので、その中で一番特性が良く安定していたSONY TC-K333ESJとのコンビである、MOS-FETを採用したTA-F333ESJを選択しました。赤外線リモコンで、ボリューム操作や、入力切換ができ、音質も、ピアノやボーカルに独特の艶があり、2010年まで愛用してきました。2009年よりマルチチャンネル駆動の実験を行うようになり、38cmウーハーを駆動するには十分であったSNが、能率の高いホーンスピーカーを直接駆動するには雑音が目立つようになり、ハードオフにて、中古アンプを購入しました。SNの点では非常に優れていたのですが、片方の音が歪んだり、音量低下などが起きたり、他の部屋の照明オンオフ時に、スピーカーから雑音が出るといった事があり、不調でした。音が歪むのは、アンプのSP出力リレーの接点劣化が原因であることを突き止め、アスカ情報システムより購入した、金張り接点リレーG2R-2-AULへの交換で対処する事で落ち着きました。歪みの究明中には、ホーンスコーカーのダイヤフラムの分解点検や、スピーカーのLR入替等、トライしました。照明による雑音は、アンプ固有の問題で、音も悪く、そのアンプを使用しない事が、唯一の解決策となりました。
又、これ以外にも、デジタルの脱調という問題が有りました。デジタルの脱調は、原因が2通りで、
DCX2496へのXLRデジタルケーブルが長い事によって起きたDCX2496側の問題と、デジタル接続をしていたCDプレーヤーが突然に不調を起こすという事でした。DCX2496へは、ケーブルを短くし、5m物を1.8mだけ短くして落ち着きました。CDプレーヤーは、別の物と交換しました。

アンプ自作
 貧乏学生時代に、
42や6RA8のA級シングルアンプを製作したのが始まりですが、電源ハムとの戦いでもあり、真空管時代には、ハム音に悩まされました。安価なシリコントランジスタが発売されるようになり、2SC372で、抵抗のカラーコードと格闘して、006P電池電源Tr式プリアンプを製作し、やっと電源ハムから開放されました。トランジスタパワーアンプは、最初にマランツ7Tのコピーを製作しましたが、当時の悩みは、NFBを返す側が入力と対になっている差動アンプのベースに返す方式が主力で、本当に、質の良いNFBがかかるのかという事でした。ある時、JBL SA-600のように、入力側にNFBをかけたアンプを製作した時、目の醒めるような高音が出た事に驚きましたが、あまりの変貌にこの方式を時期尚早と封印してしまいました。その後は、自作する時間が無く、既製品を購入をするようになり、サンスイAU-D607Fを使用しました。この製品は、ある時プロテクトがかかり、音が出なくなったのですが、なんと驚くことに、セラミックコンデンサショートという珍しい故障で、部品を購入して修理しました。この時の修理が記憶に残っていた事が、後日、AU-α607XRを購入するきっかけとなりました。2010年当初は、SONY のMOS-FETアンプとMX-55の音質比べで揺れており、軍配をFETアンプに上げていましたので、手持ちのTA-F333ESJの性能維持の為、TA-F333ESL、 〃 ESA、 〃 ESJ等を購入し、新旧比較の為、TA-FA33ESも2台購入しました。SONYアンプを多数購入できMos-FETアンプの性能維持の憂いがなくなったところで、他社のアンプに手を伸ばすのですが、高額なのでなかなか落札できず、比較的価格の安いAU-α607XRをやっと入手し、他のアンプと比較する事になりました。今まで、アンプの音質には否定的でしたが、2009年新品で購入したA500が、スイッチングノイズが出ることで返品した経緯があり、音質に差が少ないとはいっても、万一の不良に供え、真剣に試聴する必要は認めていました。AU-α607XRの試聴結果は、他のアンプと比べ物にならない解像度の良さでした。この違いを定量的に説明できないかと考え、SNとクロストークに着目し、測定した結果、予想どおりAU-α607XRが満足できる高い数値でした。次は、お気に入りの艶っぽい音のSONY FETアンプとの音質比較ですが、相当に揺れました。艶っぽい音がアンプに依存して出るのが良いか、レコードに依存するのかという事を考えたとき、やっとAU-α607XRに軍配が上がりました。アンプは、入力に忠実にスピーカーを駆動するのが仕事で、アンプで良い音に変える必要がありません。良い音は、レコードに入っていなければならないのです。AU-α607XRは、SN比が120dBで、A社高級アンプに匹敵します。適切な利得で設計されたパワー部は、マルチアンプ駆動時に、民生品に多いゲインオーバーによる残留雑音を出すこともなく、デジMAX時の過大な入力に対しても、ボリュームが前段にあり、歪む事はありません。NFB経路も入力側に直接かかっており、昔、封印してしまった方式を実現している事に満足です。現在6台のAU-α607XRと、AU-α607MR、AU-α607NRA各1台を所有しており、それらは出力リレーの交換、アイドリング電流調整、DCオフセット調整を行い、もちろんヒューズや、入力ジャックももピカピカに磨いてあります。より大出力の高級品707や907もありますが、能率の高いスピーカーを、出力0.1W以下で使用しているので、大出力の必要を感じておりません。
ここだけの話ですが、XRは、オールアルミのツマミなので、プラスティックのMRや、NRAよりも高級品と感じ、精神衛生的にも快適です。
パワーアンプを現行品でまかなうと、選択肢として、業務用パワーアンプが入ってきますが、クーリングファンが付いた機種が多く、ファンノイズがうるさくて、同じ部屋内では使用できません。ファンレス仕様を選択してください。

真空管アンプは、学生時代にハム雑音で苦戦しましたが、平成25年になって、LUX CL35U MQ60Cを修理するという機会に恵まれ、ハム音の無いヒーターDC点火式プリアンプや、AB級プッシュプルパワーアンプといった、昔に果たせなかった、あこがれの方式を熟知する事ができました。又、真空管アンは、後述するように、ドンシャリの音になるという、アンプの音質感に触れる事ができました。

ステレオアンプのクロストーク確認方法

 アナログアンプの泣き所は、クロストークなのですが、簡単に確認できる方法は、Rchの入力を外し、Lch出力に8Ω30Wぐらいのホーロー抵抗を接続(無負荷ではダメ!)、Rchには、スピーカーを接続します。その状態でボリュームを上げると、Rch入力が無いのにスピーカーから、昔の蓄音機のピックアップから直接聞こえたような汚い高音が聞こえます。思わず苦笑してしまいますが、有害な音が、クロストークとして発生しているという結果です。オーディオ誌等では、クロストークよりも、スイッチング歪みを気にするようですが、一部海外製アンプや、ミキサーで確認した事はありますが、国産のアンプで、実際に確認できるのは、稀です。CDのような16ビット音源における、低音量時のざわつきと混同されているような気もします。モノラルパワーアンプでは、そのようなクロストークは発生しませんが、使用台数が多くなり、アンプ室のような設置スペースが必要です。クロストークは、パワーアンプの出力増加時において、電流値との関係性よりも、電圧値との関係性が高く、前段機器の出力インピーダンスに著しく影響を受けます。高域まですっきりした音を出すには、出力回路の直列抵抗を減らすと可能で、47〜100Ω以内がベターです。

マルチアンプ駆動としたのは
 スピーカー毎にアンプを1台使用するマルチアンプ駆動では、スピーカーの制動を最大効果で行うのでアンプの出力に忠実に動作します。アンプが、スピーカー毎に異なるので、それぞれに最適な遅延時間を設定できます。マルチアンプ駆動は、新しい方式ではなく、4chステレオが世に出る少し前の時代、昭和40年代後半には市場に有りました。当時は、アナログ式なので、遅延設定できませんが、現在の、デジタル方式チャンネルデバイダーでは、パソコン画面を見ながら、各SPユニットから音の出るタイミングが調整(タイムアライメント調整)できます。

マルチアンプシステムをイージーオペレーションする自作6chマスターボリューム

 アナログチャンネルデバイダーでは、コントロールアンプ(プリアンプ)のボリュームで音量調整をしますが、デジタルチャンネルデバイダーは、常にMAXとなるような入力が必要で、入力を絞っての音量調整は、音質劣化の原因になります。デジタル音源は、何の加工もしなければ、デジMAXまで出ていますので問題有りませんが、FMチューナーや、PHONO、サラウンドフロント信号などのアナログ音源では、0dB前後の音量ですので、更に20dB以上増幅しなければなりません。こうした用途に適合するのが、デジタルパッチベイSRC2496です。デジタル入力XLR、同軸、光と、アナログ入力を切り換えて、96kHz24ビットのデジタル出力に変換して、DCX2496に入力します。これにより、常に最大音量で動作している、デジタルチャンネルデバイダー出力をどこかで音量調整しないと、通常のリスニングができません。その為に、6chバッファアンプ付マスターボリュームをチャンネルデバイダと6台のパワーアンプの間に使用しました。6連ボリュームを使用して、簡単に音量調整できるというのがポイントです。

アルプス製モータードライブ6連ボリューム 現在、電即納では、取り扱っていませんので、入手不可です。


6連ボリュームにバッファアンプを取り付けたのは、減衰量を大きくする目的で、ボリューム抵抗値100kΩを選択しましたので、
出力シールド線のキャパシタンスの影響を避けるのと、後続アンプのクロストーク特性悪化防止の為です。バッファアンプは、Q2031Aオリジナル RC2043SE による2次フィルターと、MUSEコンデンサで構成しました。

シールド線のキャパシタンス
は、高域で6dB/octのフィルターを形成し、振幅の減衰と、位相ズレを起こします。100kΩのボリュームを絞り込んで使用した場合、プロ定番のマイクコード L-4E6S 2mでは、370pFのキャパシタンスとなり、4.3kHz(-3dB点)というフィルターを形成します。この結果、高域のレベル低下、位相ズレを招き、良く言えば、刺激の少ない音、悪く言えば呆けた音となります。17.2kHzで、-15dBですので、気が付かない可能性も有りますが、これでは、正しいシステムとは言えません。特に、左右で長さが均等でない場合、当然高域に行くに従い、位相ズレを起こします。インピーダンスの高い回路では注意します。市販のRCAピンコードでは、左右等長なので、問題なく使用できます。
市販3mRCAピンコード 直列抵抗による高域特性劣化(入力インピーダンス47kΩ)

当然ですが、デジタル伝送では、1と0の文字情報を、、ケーブルによる高域劣化した信号を、レシーバー側でパルス整形して使用しますので、長距離の音声伝送でも情報の変化も無く安心です。なお、デジタルパワーアンプ出力は、文字情報ではなく、振幅情報ですので、高域劣化を否定できません。CDのデジタルの意味と、パワーアンプのデジタルの意味は全く異なります。動作原理上、スイッチング式パワーアンプか、パルスドライブ式パワーアンプと呼称すべきでしょう。

CDのようなデジタルソースは、0dB以上は出せません
ので、それが上限です。マスターボリュームMAX位置で、パワーアンプのボリュームを絞り込んで、アンプの最大出力になるように調整します。こうすれば、CDの最大音でも、アンプ出力はクリップしないので、スピーカー破損の原因を減らす事ができます。この調整をシステム中で一番能率の低いスピーカーに行えば、他のスピーカーは、その能率差だけ低い入力電力が保証されますので、過大入力になりません。マスターボリュームで絞り込んだ量は、そのままシステムの余裕を表します。-31dBが常用レベルとすれば、あと31dB音量が上がるというように読みます。なお、常用レベルは、後述のデジタル制御式電子ボリュームでは、さらに解像度が上がりましたので、もっと低い-46dBでも、十分に聞こえるようになりました。ところで、DCX2496をデジMAX出力をした場合、1kHzでは何も問題なく出力できていますが、100Hzでは、上側がクリップ(DAC以降2段目のOPアンプにて)しており、LOWchの設定を-0.2dBとしたら治まりました。デジタル機では、このような確認をしておかないと、理論どおりで行かない部分に気付きません。DCXユーザーは、LOWchの場合、0dBではなく、必ず-0.2dBより下げて使用する事が鉄則です。デジMAXまできっちり録音しているCDもPOPS系を中心に多く有り、カーステレオなどで再生すると歪んで聞こえます。こうなると手に負えないので、-0.3dB程度レベルダウンしてCD-Rとして作り直す事も検討に値します。
常用レベルが、-31dBである事は、電子ボリュームでも同じですが、大音量で聴く場合、-24dBで、音量のスケール違いを少し我慢すれば、-16dBまでが許容限界となっています。-16dBは、パワーアンプの最大出力が100Wとすれば、2.5W出力に相当します。8Ω負荷時12.6VP-Pという電圧値であり、ピーク電流は、0.8Aとなります。使用中のスピーカーは、カタログ値で、102dB/Wという能率です。必要となるパワーアンプの最大出力値の参考にしてください。
デジタル機とアナログ機のSN関係図

上図は、アナログとデジタルチャンネルデバイダーの残留雑音と最大出力の関係ですが、ボリュームを最小音から上げて、右回りで、所定の音量とするのなら、アナログ機の方が 84dB-60dB=24dB もSNが良くなります。デジタル機をこのような使い方をすれば、当然24dBもSNが悪化した状態となり、DCXユーザーによる悪い評価は、こうした使用法であると思われます。ところが、デジタル機でも出力側で、ボリュームを最大側から下げて(左回り)所定の音量とするのなら、82dBという高いSN比を保った使用できます。アナログ機の場合、入力でボリュームを絞りますので、後続機器自体の雑音はそのまま残り、絞った分だけSNが悪化します。特に古い民生用パワーアンプでは、利得が高いので、ボリューム以降にチャンネルデバイダーや、イコライザを経由する場合、雑音に注意しなければなりません。
デジタル機を上手く使用する為に、DA変換後に、6chマスターボリュームが必要であることがこうした理由から理解できると思います。

 自作できない方には、ドイツSPL社(サウンドパフォーマンスラボ) Volume8 model2618 がありますが、使用するにあたって入力、出力がXLRではなく、Dsub25Pと特殊になっていますので、変換ケーブルを製作しなければなりません。必要なケーブルは、入力用として、Dsub25P - XLR-3(F)x8、出力用として、Dsub25P - RCA pin x8ですが、入力は平衡、出力は不平衡接続となります。レコーディングスタジオ等でのモニタースピーカーをコントロールする事を意識して作られており、
ミュートSWがあるのは特徴的で、自作のボリュームにも取り入れ、便利になりました。
 オーディオの本場フランスには、セレクトロニック社より、1Uサイズで、赤外線リモコン方式のアルプス製モータードライブ式6連ボリュームを使用したキット(250ユーロ)と調整済みの完成品(417.22ユーロ)が販売されています。まさしく洋の東西を問わず、同じ考えに至る人はいるものです。中古品の場合 YAMAHA MVS-1 1987年発売 定価\19,800 電源を使用しないパッシブタイプで、6連のサラウンド用ボリュームが装備されています。オークションで時々出品されているようです。
以上はアナログボリューム式の例ですが、デジタル制御式ボリュームでは、dbx社DriveRack4800があり、チャンネルデバイダ以外にスピーカーを駆動する為の機能が全て備わっており、予算に余裕のある、オーディオファン向けと考えます。


さらに高性能を目指して電子ボリュームICによる、デジタル制御6chマスターボリューム
を製作しました。製作記事はこちら

使用した、電子ボリュームIC テキサス PGA2311PA 実装時の周波数特性は、DC〜1MHzまでフラットです。デジタルマルチメーターの測定範囲を越えてフラットである事はオシロスコープで確認できます。100kHz矩形波も怪しい波形崩れは無く、減衰特性、クロストーク特性とも非の打ち所が有りません。さらに、出力は、OPアンプ出力と同等ですので、発振防止で入れる出力抵抗47Ωのみとなり、パワーアンプまでのシールド線による高域劣化が非常に少なく、パワーアンプ本体内でのクロストーク軽減効果もあります。デジタル機器の0dB定格出力は、約10Vあり、±5V電源のPGA2311PAでの制御を完全に行うには、入力に-12dB程度のATTが必要不可欠となります。これを、バランス−シングルエンドコンバーターをマイナスゲインで割当てる事にトライしてみました。
平成24年11月 平衡入力の第3号機を製作しました。マイナスゲインの差動増幅部は、高域での位相ズレの少ない、LME49720を使用して製作しました。周波数特性は、OPアンプが入った分だけ悪化しましたが、それでも550kHz(-3dB)です。チャンネル偏差は、1kHzで、±0.01dB以内という結果です。低域側の周波数特性は、LOWチャンネルでの使用を前提としているch1のLRは、DCからフラットとしました。MID、HIGHでの使用を想定しているch2、ch3は、直流によるドライバ破損を防止する為に、10μFのMUSEコンデンサを使用しましたので、23Hzで-3dBという特性となっています。 最新回路図はこちら

 

右側写真が、平衡入力をシングルエンド信号に変換する為の追加基板です。配線は、真面目に2芯シールド線を使用しました。XLRコネクタにある積層セラミックコンデンサ0.1μFは、シールド外皮の高周波雑音解消用です。使用した抵抗は、高CMRRを確保する為に、デジタルマルチメーターの最後の桁まで抵抗値を合わせた金属皮膜抵抗の選別品で、精度は 0.001% 以内です。
差動アンプの入力抵抗の誤差が0.005%の場合CMRRは、90dBとなる解説が、アナログ・デバイセズ社SSM2143_jp.pdf中にありますので、自作される場合の参考にしてください。DCから使用できますので、乾電池等の入力でも正しく反応します。
-12.5dB 平衡−シングルエンドコンバータ

 平成25年11月に気づきましたが、秋月電子通商より、JRCの電子ボリュームIC MUSES727320を基板に収めたキットが発売されました。SOPパッケージで、自作の難易度が高く、あきらめていたのですが、ICが半田付けされているので、これを使っての製作が可能になりました。可変ステップが2dB単位と粗いのと、減衰量が表示されないこと、基板を連動して使用する方法に触れていないなど、不満はありますが、入力電圧が、10.9Vrmsと高く取れ、PGA2311PAで必要とした、入力ATTを省略できます。これは、SN向上に直結します。それでも、上限10.9Vrmsでは、業務用デジタル機の12.3Vrmsに対応できず、-1dBの入力ATTが必要ではあります。もしも、直接バランス受けするのであれば、電源電圧が、±24Vと高く取れる、OPA2604を使用して、その出力において、-1dBとする方法も良いでしょう。この場合の短所は、電源が±24V、±15V、+5Vと複雑化する事です。


クロストークが多かったアナログボリューム
 電子ボリューム製作時に、アナログボリュームとクロストーク比較を行い、アナログボリューム内部で、かなりの量のクロストークが発生することに気付きました。電子ボリュームでは、クロストークが圧倒的に少なく、-40dB以下の音量でも、クリアな定位が得られます。その結果、強い音はより強く、弱い音はより弱く聞こえ、レコード中の残響がより豊かに聞こえるようになりました。スピーカーの音質が、録音ソースの音質に、より依存するようになり、楽器が本来持つ美しい音、特に帯域が広くて、立ち上がりが急な楽器の音が美しくリアルに聞こえるようになりました。又、演奏の副産物である演奏家の息づかい、ペダルやバルブの操作音、バイオリンの弓の弾み加減なども、CDの16ビット2chステレオで十分味わえるようになりました。アンプのクロストークにあれだけこだわっておきながら、ボリューム内部のクロストークにまで踏み込めなかったのですが、問題が複数ある時は、ステップバイステップでしか解決ができないという事でしょう。クロストークの低減以外にも、電子ボリュームでは、ゲインエラーが±0.05dBと極めて優秀で、多連ボリュームのような、実用音量域での制御の曖昧さは、ありません。高域成分が多い矩形波も、きれいに伝送します。


平衡ラインドライバIC SSM2142 
 余談ですが、平衡出力はディスクリート回路で組んでみると、案外難しいので、アナログデバイセズのSSM2142という、専用の平衡ラインドライバを別の測定器で使用してみました。使用した結果では、pdf説明書にあるように、低インピーダンスでドライブしないと、ノイズが出やすく、それを忠実に守れば、外付け部品10μFのコンデンサ2個で、ゲイン6dBの平衡出力アンプが完成します。レシーバーは、SSM2143が用意されています。



15インチ3WAYスピーカー(1984年製)とLCネットワーク
 下は、内蔵LCネットワーク接続における、リスニングルームでの音圧特性(緑色)と、
入力電流(マゼンタ色)を表しています。スピーカーの電流特性は、測定回路に直列に測定端子を入れるので測定難易度が上がり、このような特性のグラフは珍しいと思います。音の大きさも、スピーカーに流れる電流も周波数によって変動しており、一定ではありません。電圧を一定にして電流が変化する事は、負荷側のスピーカーのインピーダンスが変化する事を意味します。変化するインピーダンスに対して、目的とする周波数帯域を割り当てるLCネットワークフィルタを計算することは、非常に難しい事です。

TOA 380-SE 380−SEの音圧特性と入力電流のグラフ 出力音圧(緑)/入力電流(マゼンタ)特性(2008/12/17 17:10)
 このスピーカーは、2WAYマルチアンプ駆動(バイアンプ)、3WAYマルチアンプ駆動にも対応している、当時の典型的な3WAYマルチスピーカーです。誇らしげに赤文字でTOAと表示され、TOAの意欲作であったのは、間違いないところです。その後のモデルでは、黒色の新商標に変わり地味になりました。15インチモデルと18インチモデルがあります。誇張されてないウーハーの音は500Hz付近でも優れたダンピング特性を示し、軟弱な小型スピーカーよりも歪みが少なく、トーンバースト波の収束も確実です。デジタルディレイによるタイムアライメント整合が可能になった現在であれば、定指向性ホーンとの絶妙なコンビネーションで実力を発揮できたのですが、世に出るのが早すぎたようです。

 TRS入力端子(オリジナル)    現在 スピコンに改造して使用 内部配線もツイスト線に変更

現在は、アンプまでの直流抵抗を少なくする為、スピコンNL4MPRでLF、MF直結です。ロット番号84L2372は1984年12月製No,2372の意味です。
最近のスピーカーは、このようなマルチAMP駆動端子が無いようです。TRSプラグは、接触不良が起きやすく、プラグのホットから基板までの実測接触抵抗は、良い状態で36.9mΩ アースから基板まで10.3mΩでした。もちろん、不調であれば、1Ω以上の抵抗値が有る場合もあります。現在は、プラグの接触不良を避ける為に、ノイトリックのスピコン(接触抵抗4.8mΩ以下)に改造しています。 LF 1+ 1-  MF 2+ 2-とし、内蔵のLCネットワークは撤去し、中のツイーターは、接続していません。

設計どおりに動作しないLCネットワーク(変動するスピーカーインピーダンスが原因)
下は、このスピーカーの3WAYマルチAMP入力端子からのインピーダンスの周波数特性です。
LOW バスレフ式38cmコーン型 インピーダンス特性 右:音圧特性(ネットワーク無し)
ウーハのインピーダンスは低音域に山が2個で、最低値の後、右上がりに上昇  (2008/12/17)
220Hzの突起は、中音ホーンとのBOX内での干渉によるものです。

MID 定指向性ホーン 90°x 40°インピーダンス特性 右:音圧特性(ネットワーク無し)
ミッドホーンは、6.5オームから20オームまで変化  (2008/12/17)

HIGH アルニコ磁石ホーン インピーダンス特性 右:音圧特性(ネットワーク無し) 高域での減衰が大きいので、現在は、FOSTEX T90Aを使用しています。
ハイは、6オームから12オームまで変化  (2008/12/17)

インピーダンス測定結果からわかるように、いずれのスピーカーも8Ωで一定ではありません。このようなスピーカーユニットに対して、コイルとコンデンサでネットワークを組み込むとどうなるか、先入観がない人であれば、すぐにお解りなるだろうと思いますが、定規で引いたような減衰特性にはならず、とても計算どおりに動作しません。

 

内蔵ネットワーク12dB/oct 250V耐圧フィルムコンデンサを使用しており、品質的にもまずまずですが、残念なことに、直流抵抗にて、スコーカーへのレベルを調整しております。さらにレベル調整の連続可変ボリュームもあり、スピーカー制動の為には好ましくない状態です。
耐電圧といえば、耐圧の低いBPコンデンサを使用したSR用スピーカーが、コンデンサ短絡事故を起こし、歪んだ音を出していた事故例がありますので、民生品ならいざ知らず、SR用であれば、メーカーも、この面での安易なコストダウンをしない方が良いでしょう。


カタログ定格はクロスオーバー周波数が800Hzと8kHzという事ですが、実際に各スピーカーに加わる電圧を測定してみることにします。

LCネットワークの出力電圧を実測すると

下は、実際にTOA 380-SEの各スピーカーの入力端子電圧を測定したものです。雑誌などに掲載されている滑らかなクロスカーブは存在しません。インピーダンス特性が一定でない分だけ変化も不規則になります。

ロー、ミッド、ハイのスピーカー周波数端子電圧特性

38cmウーハーへの入力電圧(マゼンタ色)は1.2kHz付近までフラットです。
公称値の800Hzで-3dBとなると普通は考えますが、1.3kHz〜1.4kHzあたりが、電圧測定によって判ったLF側SPのカットオフ周波数です。MFホーン(シアン色)は、2.1kHzから下降を始めています。最初はなだらかに、-6dB/octぐらいの傾斜で、600Hzまで落ち、それ以下は、本来の-12dB/octで減衰しています。高域側のカットオフは、7〜8kHzあたりで、-12dB/octで減衰しています。HFホーンは、平坦に電圧が加わる帯域が無いのでどこがクロスオーバーポイントなのかはっきり判りません。このスピーカーの仕様は、800Hzと8kHzというクロスオーバー周波数なので、期待値として−3dBポイントで各ユニットへの電圧がクロスすると信じたいのですが、実測ではこのような結果でした。それでは、この製品だけがこのようになり、他社製品や、皆様がお使いのスピーカーではこのようにならないと思いたいのですが、残念ながら、同じです。又、インピーダンス補正で、並列にCRを入れたところで、スピーカー自身がインピーダンス的にリニアな素子ではないので、若干ましになる程度です。SR用スピーカーメーカーEAWのホームページでは、こういった事情が詳しく解説されています。

DIATONE DS-700Z(1992年製) 3WAY 6ΩのLCネットワークについても左が、8Ω純抵抗負荷なので、きれいにクロスしていますが、右の、実スピーカーへの入力電圧では、分割特性がこのように乱れます。
(2011/03/05)
 耐圧の低いBPコンデンサ使用の典型的なホーム用SPネットワーク

チャンネルデバイダ+パワ−アンプによるスピーカーへの実際の印可電圧 380-SE
ミッドの平坦域が少し不満ですが、LCネットワークより理論値に近い変化特性であることがわかります。リンクウィッツライリーフィルタ、傾斜は-24dB/octを使用しています。LF,MF,HFの各スピーカーの能率差が良く表れています。
左が、3WAYスピーカー実装時各スピーカー端子の入力電圧 右はチャンネルデバイダの実測出力電圧です。
マルチチャンネル時のロー、ミッド、ハイの周波数入力電圧特性 同じく、チャンネルデバイダの周波数出力電圧特性
(20019/0715 13:21)

理想的な分割が可能なチャンネルデバイダー
 LCネットワークの問題を解決するには、SPインピーダンスに依存しない電子フィルター(チャンネルデバイダー)を用いて再生帯域を分割してパワーアンプに送りスピーカーを直接駆動する、マルチアンプ方式が有利で、クロスオ−バー周波数設定の自由度も高くなります。クロスオーバー周波数については、かなり神経質な部分と、そんなに変化の無い部分が混在します。神経質な部分としては、ホーンスピーカーでは、クロスオーバーから下の周波数をフィルターで急激に減衰させますが、周波数が低くなると、振幅が増大し、歪みやすくなります。この為、クロスオーバーより下の周波数を再生し、あらゆる周波数で歪みが聞こえないのがクロスオーバー周波数の下限となります。この手法で、スコーカー、ツイーターとも許される下限周波数を求めます。歪みの判定で測定器は必要なく、耳で十分です。このテストを体験すると、傾斜の緩いフィルターが使えず、24dB/oct程度が最適です。一方、上限周波数は勿論、音圧が低下するまでが限界点までとなります。上限は曖昧で、これがあまり変化の無い部分です。大型ホーンの2WAYスピーカーや、多くの2WAYプロ用スピーカーでは、上限をスピーカーの能力一杯で使用しますので、当然位相も乱れます。
 マルチAMP駆動の欠点としてよく挙げられるのは、高能率なホーンスピーカーを直接駆動するので、アンプの残留雑音が耳につきやすい事と、測定器が無い場合のチャンネルバランス調整の難しさです。アンプの残留雑音は、100μV以下ですと、いかに深夜であろうともリスニングポジションンでは聞こえません。ところで、残留雑音は、カタログの数値項目には無いので、それに近い数値は、Aフィルター補正のSN比なのですが、プリアンプ部を含めた数値で表示される事が大半で参考になりません。パワーアンプ部のSN比は120dB以上というのが目安ですが。廉価帯中古アンプでは、YAMAHA MX-55、SANSUI AU-α607XR、MR等が該当します。


スピーカーの音質を悪化させる直流抵抗 コイルの直流抵抗やレベル調整用ボリューム
 前出のLCネットワークで使用しているフェライトコアを使用した3.3mHのコイルの直流抵抗は、コイル両端で 462.8mΩ有り、入力端子から直列になるコイルを通ってウーハの端子までの抵抗は、568.4mΩでした。アンプのダンピングファクターが300とした場合、スピーカーからアンプまでを、完全ゼロΩのスピーカーケーブルを使用しても、コイルの直流抵抗で、ダンピングファクターは、13.4以下となります。実際には、アンプまでのスピーカーケーブル抵抗(参考までに、現在使用している4S6 3.1mのケーブル抵抗は、片側で60mΩです)と、アンプ出力端子の接触抵抗、アンプ内部のミューティングリレーの接点接触抵抗10mΩ前後などの直流抵抗が付加されますので、ダンピングファクターは更に悪化します。又、より高級とされる空芯コイルでは、巻数が増えて、直流抵抗はもっと増加します。
 このような直流抵抗が有った場合、アンプから音楽を鳴らしている最中でも、
スピーカーの前で手を叩くと、マイクと同じく、手を叩いた雑音が観測できます。ところが、スピーカーをアンプ直結とすると、手を叩いた雑音は、かなり低い値となり、アンプ直結の場合、そのような雑音が発生しないように抑制される事がよく判ります。この状態が、アンプによるダンピングが効いている状態であり、真空管アンプでも半導体アンプでも、この制動効果が直流抵抗成分を含んだLCネットワークにより損なわれます。実際に、直流抵抗成分を含んだLCネットワーク経由では、ぼやけた低音で音量も多く感じられ、アンプ直結では、それより音階が低く、音量は少なく感じられます。人によっては、過制動といった表現で、この状態を批判するとは思いますが、定電圧駆動という理想状態であり、この状態で、スピーカーが最良の音質となるよう、スピーカー自身も開発されなければなりません。B&W社では、推奨スピーカーケーブルインピーダンス 0.1Ω以下 と規定しています。この値は、直流抵抗をつないでの実験結果からみても妥当であると思います。
 
下は実験機材です。SPケーブルは4S6を使用し、SPレベル調整用8Ω巻線型ボリューム(NOBLE ACRW403 定格8Ω)をスピーカーとアンプまでの間にある直流抵抗とみなし、スピーカー側(2番)とアンプ側(3番)の波形の違いを2現象オシロスコープで観測するという手法をとります。ケーブル長は、アンプまで2m、ボリュームからスピーカーまで75cmとしました。
この実験用ケーブルの直流抵抗の詳細は、測定コード残留抵抗0.56mΩを使用し、COM側(白−白)55.4mΩ HOT側(赤ー赤)94.2mΩ(VR MAX時) 7.19Ω(VR MIN時) 測定コード残留抵抗は、55.4mΩの約1%で、メーターの測定誤差より小さく、無視できると思います。 
  
 写真左はスピーカー用ボリュームと、ホーンスピーカーFOSTEX T90Aです。 その右は、フルレンジコーン型スピーカーTOA F-150G(下)と2WAYスピーカーTOA F-160G(上)、ホーンスコーカー ONKYO HM-450Aです。駆動アンプはAU-α607XRを使用しました。固定抵抗ではなく、ボリュームにしたのは、ネットワーク構成部品として、よく使用されるからです。それと、スピーカーと並列にボリュームの抵抗が入り、スピーカーで発生する逆起電力を逃す作用の度合いを確認する為です。
トランス式アッテネータの場合は、直列に入る抵抗が無いのですが、トランス巻線自体に直流抵抗があり、無視できません。入手できる物としてコイズミ無線では、FOSTEX R100T(\17,866)、特注品TA-1000R(\9,980)があるようです。TA-1000Rは、スペックに直流抵抗が明記されており、1.022Ωとなっています。コスト面では、トランス式アッテネータは、不利で、中古ステレオアンプが、2万円前後で購入できますので、R100Tを2個購入するよりも、遥に安価ですし、1dBステップのトランス式アッテネーターよりも、アンプのボリュームは精密に調整できます。アンプによる制動効果を期待するのなら、スピーカーアッテネーターを使用しないで、アンプ直結が良いでしょう。

スピーカー用アッテネーターは、アンプ側がきれいな波形でも、スピーカー端子側では崩れる
フルレンジコーン型F-150G 200Hz 上側の入力波形はきれいですが、下側のスピーカー端子側での波形は、正弦波がゼロになっても、制動不足のふらつきがあります。この測定は、抵抗があれば、簡単にできますので、波形を見ながら音を聞いてみてください。1個のボリュームの2番と3番でこんなにも波形が変わってしまう事に注目です。抵抗器は、直線素子で、本来ひずみの原因ではありませんが、スピーカーという発電機からの余計な電力を発生させてしまいます。片やアンプは、働き者なので、崩れようとする波形を食い止めて、見事なまでに波形をキープするので、ボリューム入力ではきれいな波形のままです。アンプとスピーカー直結のメリットは、ここにあります。直結にすると、
NFBのかかったアンプが正しくスピーカーを定電圧駆動することになります。直流抵抗成分が多いLCネットワーク使用したマルチウェイスピーカーを、NFBのかかったアンプでも、正しく駆動できず、結果的に、特性の悪いアンプによる駆動と大差無いことになってしまいます。スピーカー1個に1台のアンプであれば、正しく駆動できるので、アンプの特性が良いほど原音に忠実となります。JBLの4344では、3個のアッテネーターが並んでおり、これを使わずに、マルチ駆動して、タイムアライメントを合わせれば、もっと高解像度な音が出る筈です。
NFBは、音質を良くする為の正しい方法であり、アンプの音質論議で悪人扱いされ、冷や飯を食った時期があります。CDに収められた音楽ができあがるまで、どれほどNFBが利用されているか、現実を直視するべきでしょう。真面目に作られた90年代の普及価格帯のアンプの能力を出し切るには、スピーカー1個に1台のアンプを割当て、徹底した直流抵抗の低減に神経を注ぐべきでしょう。とはいっても、0.1Ω以内が目標値で、高価なスピーカーケーブルも必要ありません。1m/60円の4S6で可です。スピーカーの音質を意識されている方は、是非この実験を行ってください。10円もしない安い抵抗1本で音が呆けるのが確認できます。抵抗を無くすと、曇りのち晴れというように、音の鮮度が上がります。
 2011/01/12 
F-150G 200Hzの波形と2現象オシロスコープ LEADER 8060 上は、アンプ出力端子側の波形で、下は、8Ωボリュームの2番(スピーカーのHOT側へ接続)の波形


左、2WAYスピーカーF-160G 200Hzでは上と全く同じです。 真ん中は、ホーンスコーカー HM-450A 1.25kHz 少ないですがあります。右は、T90A 8kHz この中では、最小です。
  
2011/01/12

矩形波の場合
 フルレンジスピーカー F-150Gの波形で、左が、8Ωボリューム最大で、中央が、ボリュームをセンターにした時で、矩形波の立ち上がりが取り残され、スピーカーの逆起電力による、ツノが現れてきます。このような場合、ジーという奇数次高調波は、同じ大きさで聞こえ、基本波の1kHz成分の音が弱く聞こえます。右は、同じアンプによる、抵抗負荷の波形です。駆動条件:アンプ SONY TA-F333ESJ(MOS-FET)で、オシロスコープの垂直感度は、固定です。
   2014/03/31

既製品のワニ口コード1kHzインピーダンス値 
 金メッキ仕様ワニ口コード 

測定コード残留インピーダンス 0.92mΩ室温15℃ 測定平均値31.9mΩですが、緑色のコードが54.6mΩと極端に大きく、原因を調査したところ、表面が少し黒変した古い電線が使用されていました。修理は、新しい面が出るように目の細かいヤスリで磨いてから、ハンダ付けしました。黒変の正体は、銅の表面が酸化した事によりますが、それでも、抵抗増加分は、23.2mΩで、ネットワーク用コイル1個分よりも、はるかに小さな値です。

抵抗値 修理後
30.8mΩ
32.3mΩ
32.8mΩ
54.6mΩ 31.4mΩ
32.3mΩ



SPのバイワイヤリング接続の説明中によくある、バナナプラグによるジャンパ線や、ショートバー(KEF製)の抵抗値です。ジャンパ線を作るより、ショートバーの方が断然、抵抗が低いです。ショートバー、表面は金メッキですが、内部はニッケルメッキらしく、軽い磁性があります。電線は、2SQで約8cmの物を測定しました。とはいえ、バイワイヤリングのスピーカーは、ジャンパーを外して、2対のケーブルで接続するのが正解です。微妙な音質の違いを強調するなら、このような、バナナプラグを使用せず、スピーカーケーブル端子と直に接続する方が、異種金属の境界面を通り抜ける回数が減り、より良い音になる筈です。


スピーカーまでの直流抵抗とスピーカー端子電圧の関係


 
フルレンジコーン型スピーカー TOA F-150Gに200Hz 1波トーンバースト波を加え、直列抵抗があることによる、スピーカー端子側の波形の乱れです。測定系のスピーカーケーブル4S6(アンプまで1m往復の残留抵抗 37mΩ)に、直列抵抗を入れ波形の変化を見ました。結果は、スピーカーケーブルをあまり長くすると、レベル減少だけでなく、原音にない電力が発生し、もやもやの音を聞かされるというものです。4S6が1m実測値37mΩですので、0.1Ω以内を目標とすれば、3m未満でなければなりません。なおこの現象は、特別なものでなく、ボイスコイルと磁石があるスピーカーでは必ず起きます。もう少し詳しい解説
音響ホールにおいて、4S11を使用した場合、0.1Ω以内とするのであれば、11.5mが限度となります。これを実現する事は、ホールでは不可能ですので、だぶついた低音となっている事が、各所のホールで確認できます。この結果、ホールでは、18インチサブロースピーカーは、パワードスピーカーの使用が望ましい事となりますが、電源コンセントの問題が生じます。家庭内では、2.7m以内の配線長であれば、4S6でも、音響ホールよりも良い低音が出せます。4S8ならばもっと余裕で、少し大きめの部屋でも0.1Ω以内が実現できます。とは言っても、現実離れした、太いスピーカーケーブルは必要ありません。

アンプ内部の配線抵抗
スピーカーまでの直流抵抗の中に、アンプ内部の配線抵抗も含まれます。それでは具体的にどのような抵抗値が有るか、実際に測定できる機会を得た機種についての抵抗値。
LUX 真空管式パワーアンプ MQ60C 4Ω L 582.74mΩ R 592.53mΩ 8Ω L 788.02mΩ R 799.67mΩ 16Ω L 1.085Ω R 1.095Ω 大半がトランスの巻線抵抗です。
負荷となるスピーカーTOA F-150に 真空管アンプMQ60Cによる200Hzトーンバースト波形 と、スピーカー負荷時の周波数特性(比較用に抵抗負荷も表示)。
 
真空管アンプは、トランス巻線全体から起電力が生じるので、どのような波形になるのか興味がありましたが、2.2Ωに近い波形となりました。結果より、巻線全体に生じる電力の内部抵抗は、0Ωのような特殊な数値をとらず、直流抵抗より、高い値で、インピーダンス値ほどではない値という結果と見なして良いでしょう。スピーカー実負荷時の周波数特性は、抵抗負荷特性がフラットでも、上図のように、ドンシャリとなります。この結果より、インピーダンス特性がわかっているスピーカーを使用した場合、ダンピングファクターの高い半導体アンプでも、真空管サウンドを真似る事が可能です。
SANSUI AU-α607NRA Lch A 70.6mΩ B 60.2mΩ Rch A 70.5mΩ B 71.1mΩ カタログ定格値ダンピングファクター150を実現するには、53.3mΩ以下が要求されますが、最良値でのDF値は、129という結果です。
SANSUI AU-α607XRでは、もう少し良い結果が得られ、カタログ値は満足しています。

SONY ミニコンポ LBT-V710 平均 230mΩ それより配線経路の短い SONY ミニコンポ HCD-F3MD 69.7mΩ

 下は
直線素子である直流抵抗によって雑音が発生することを説明したものです。アンプからの信号が無くなった時、スピーカー自身が急に動きを止められないので、しばらく動こうとします。理論的な解説ではダンパの作用で止まるとされていますが、実際の所は、上のオシロスコープの波形のように急には止まりません。その時、磁界の中をコイルが動くので当然発電されます。そのエネルギーは、アンプへ向かって流れる電流となりますが、抵抗が小さければ、大きな電圧にはならず、発生電力も小さく、アンプへ流れて吸収されます。抵抗が大きければ、大きな電圧となり、スピーカー端子では有害な電力が多く発生します。電車の回生制動と同じ仕組みであり、磁力の強いスピーカーほど電磁ブレーキがよく効きます。アンプから見たスピーカーのインピーダンスは、8Ωであり、スピーカーから見たアンプのインピーダンスが0Ωという定電圧駆動が、正しくスピーカーを制御する条件です。無帰還アンプや、真空管アンプでは、出力インピーダンスが高く、スピーカー本来の音から変化します。出力トランス式真空管アンプの内部抵抗は、トランスの直流抵抗だけで、0.8Ωほどで、さらに、真空管の内部インピーダンスが加算されますので、ダンピングファクターは10より小さくなります。
 左側は増幅器の基本原理ですが、RCというコレクタ抵抗がなければ、電流が変化しても電圧が発生せず、増幅ができません。これが、増幅の原理です。コイルやコンデンサは、音質に影響すると嫌われますが、磁石とコイルを持つスピーカーのような負荷では、直流抵抗の方が、無用な電力を発生させ、音質を阻害します。ヘッドホンでも磁石とコイルの関係ですから同じです。高級大出力アンプによるヘッドホン駆動は直列に大きな抵抗が入りますので、音質的には不利で、直結駆動のヘッドホン専用アンプの方が解像度が高くなります。
磁石とコイルによる発電関係から逃れるには、コンデンサスピーカーや、コンデンサヘッドホンによらなければなりません。増幅回路は、負荷も直流抵抗であり、起電力が存在しませんので、直列抵抗があっても問題ありません。むしろ低雑音動作させる為に、2.2kΩ程度の信号源抵抗を付加することもあります。


注意:右図では、説明単純化の為、スピーカーの片側だけに、抵抗を入れて説明していますが、普通のケーブルの直流抵抗のように、両側にあっても、スピーカー端子には、同じように雑音波形が現れます。


ミューティングリレー(パワーアンプ)の実態 オーディオ信号は微少電流であり、リレーはこれが苦手です。
 
アンプには、ON-OFF時にスピーカーを保護するようにミューティングリレーが使用されています。ジャンク品で購入したYAMAHA MX-55の場合、このリレーが接触不良を起こし、時々音が途切れたり、高音が妙に汚い音がでるので、調査したところ、信号が1dBほどこのリレー接点を通過する際に失われていました。リレーの型番は、OMRON G5R-2232P で現在は入手不可です。もう1台の手持ちアンプ SONY TA-F333ESJにも同じリレーが使用されており、接触抵抗を測定したら、スピーカーA側は、いつも負荷があるので、10mΩでしたが、使用していないB側は、50mΩと高い測定結果となりました。そこでB側に8Ωのダミー抵抗を接続し、大電流が流れるようフルパワーでリレー接点を断続したところ、15mΩまで下がりました。下は、左側が、現在入手可能なG2Rタイプの直流接点抵抗で7mΩぐらいです。MX-55で故障状態だったリレーは、短時間に接触抵抗が変化して安定しません。右側は、オーディオ帯域のリレー接点インピーダンスで上2本は、古品G5R-2232Pで、下2本が新品G2R-2-Sで、それぞれ、インピーダンスが低い方が電流を多く流した測定値です。新品リレーでは、高域でインダクタンス分によるインピーダンス上昇が見られます。交換用として推奨できるリレーは、G2R-2-AUL(アスカ情報システムにて購入)で4mΩ台の接触抵抗値です。接点構成に配慮してG5R-2232Pと同じ2a接点のG2R-2A-ASIを先に使用したのですが、1週間ほどで接触抵抗変化に悩まされるようになり、金張り接点のAULタイプに再度交換しました。G2R-2-AULを使用する場合は、NC側のピンをニッパで切り取れば基板にそのまま挿入できます。
 リレー接点は、微少電流が苦手です。最大定格電流4Aよりも、10Aの物が良い物と思いがちですが、それは間違いです。実際に動作している電流は、このスピーカーシステムの場合、0.1Wで94dBぐらいの音量ですので、負荷が8Ωとした場合、112mA以上流れる事はなく、実音量がそれよりも20dB低いとしたら、11.2mAという低電流となり、
大音量で使用しなければ、低電流に起因する故障が起きやすくなります。リレーメーカーOMRONのホームページで調べたG2Rタイプ銀接点データでは、故障率 P水準(参考値)にて、定格10Aの物で、DC5V100mA、定格5Aの物で、DC5V10mAと10倍の開きがあります。オーディオ用途では、安定した電流値で使用できることがなく、微少電流から大電流まで幅広く対応しなければならないので、リレー選択は難しい事となります。下の測定グラフのG2R-2-Sにおいても、新品測定時は問題無かったのですが、YAMAHA MX-55に実装して間もなく、接触不良に悩まされるようになってしまいました。やはり銀接点では、開閉時に火花が出るような電流で使用しないと接触抵抗が安定しないようです。古いアンプで電源投入直後にうまく音が出ないで、その後でボリュームを上げると正常に動作する物は、このように、ミューティングリレーを交換すると良いでしょう。

リレー接点インピーダンス特性 右側は、上2本が不良品リレーの接点インピーダンス 下2本は良品の特性です。

新品リレーと古いリレーの接点抵抗値グラフ  同じく新品と古いリレーのインピーダンス周波数特性


現在使用中のパワーアンプ出力リレー G2R-2−AUL

G2R-2-AUL(\840送料別アスカ情報システムにて購入)ルーペでは、金張りであることが良くわかります。金の純度は不明ですが、32個ほど交換して、トラブル無しで、現在も動作は安定しており、満足できます。参考までにMAID IN JAPANです。


オークションで購入した古いアンプで装着されていたリレー実測接点インピーダンス特性はこちら

インダクタンス変動による雑音(インダクタンスキャンセルはスピーカーケーブルでは、絶対に必要です)
  電線に10kHzの電流を流し、動かした時に発生する雑音のグラフ (2008/11/15)
写真の、2SQという太めの電線に、10kHzの電流を流しておいて、ゆっくりと折り曲げるように動かした時、電線に発生する雑音です。抵抗値は、50mΩで、超低抵抗ですが、高周波電流を流しておいて電線をゆっくり動かすと、こんな雑音が出てきます。高周波電流が流れていない時は、何も起きません。これ以外にもアルミラップのシールド線も機械振動に弱く、こちらはチリチリ、パキパキという雑音が発生します。この為、マイクコードなどの動きのある用途では、アルミラップのシールド線は推奨されていません。図ではインピーダンス値の変化で示していますが、電圧も同じように変動します。周波数が高いほど大きな値となり、電流が流れている時だけ発生します。これは、インダクタンス変動が効いてこのような雑音となるようで、インダクタンスが少ないケーブルを使用しないと、知らぬ間に雑音を聞かされる場合も想像できます。これを避けるには、安物でも良いから2本ペアになったスピーカーケーブルを使用してインダクタンスキャンセルをさせることです。ビニル平行線でも良いのですが、カナレの4S6などのツイスト線であれば、もっと積極的なインダクタンスキャンセルが期待できます。信号の、行き帰りの対称性を保っていれば、インダクタンスキャンセルが起きるので問題は無く、どんな太い電線(5.5SQ IV など)であろうが、単線で使用するとインダクタンスの影響を受けます。
このことから、普通は無いのですが、例えばカーオーディオなどで、ボディアースをコモン線として使用するのはとんでもない事となります。
スピーカーを鳴らすには、1個のスピーカーに1対のケーブルを割り当てる事が重要です。よって3WAYなら3対必要です。

ケーブルで迷ったら、おすすめはプロオーディオの定番 カナレ4S6です。ケーブルに印刷してある、MADE IN JAPANが、最近頼もしく思えてくるようになりました。100m巻を6,000円で購入しました。部屋が大きく3m以上のケーブル長であれば、1サイズ太い4S8もあります。音響ホールでは、さらに太い、4S11を使用する場合もあります。他社のスピーカーケーブルとの大きな違いは、4芯構造なので、放射ノイズを出しにくいという点です。これにより、並行する入力系の信号線に悪影響を及ぼさなくし、結果的に、システム全体の音質が良くなります。カナレ電気カタログcanare_201206.pdf中に、スピーカーケーブルの使用方法があり、理想的な配線が行えない設備用途において、ダンピングファクター20〜50を推奨し、同社のケーブルの該当する長さが記載されていますので、プロ音響業務に携わる方は是非ご覧ください。4S6 3.7Ω/100m DF50=3m、4S8 1.5Ω/100m DF50=7.3m、4S11 0.87Ω/100m DF50=10mというのが主な数値です(パワーアンプ 0.05Ω DF=160 at 8Ωの場合)。
静電容量も、カタログに記載されていますので、参考までに、4S6 125pF/m 4S8 145pF/mで、一般的な、スピーカーケーブルの 55pF/mよりも多めですが、手持ちのアンプ数種で、10kHz矩形波による、スピーカーと3300pFコンデンサ並列にしての負荷安定度試験では、何の問題も有りませんでした。参考資料 canare_201206pdf。

4S6の実物と、インダクタンスキャンセルのグラフ 高域でインピーダンスが上昇している方が、片線だけの場合です。上昇していない方が、ペアで正しく使用した場合です。

  4エス6を単線で使用した場合と対で使用した場合のインピーダンス変化の違い
(20019/07/23)
 4本線の一般的な使い方は赤と薄赤をよじって1本の線とみなして+側とし、もう一方は白とクリアをよじって−側とします。ノイトリックのスピコンで使用する場合、4S8以上がメーカーにより推奨されていますが、4S6でも4S8でも、ドライバーで確実にネジを締め付けないと推奨の意味が無いので、業界関係者はご注意下さい。上のケーブルの長さは、約20mで、直流抵抗は、片道0.307Ωで、巻いてあるのでインダクタンスが増加して15.2〜15.6μH/mですが、赤白を行き帰りで使用すれば、インダクタンス分は可聴帯域内では、ほぼキャンセルされてゼロになります。片方の線だけ使用すると、10kHzでは、7.5Ωのインピーダンス値ですが、往復(ペア)で使用すると、0.67Ωとなり、キャンセル効果が重要であることがわかります。インダクタンスが多い状態(片線だけ使用とか)で接続した場合、4S6を使用しても高音の入力電力が、半分に落ちます。

現在使用中のSPケーブルの実特性(往復) LF MF HF用(3.1mで統一) 4S6 112mΩ  右側は、SLF用 アンプからの距離が長いので 4S8を使用して 80mΩ
(2012/04/20)
B&W社のオーナーズマニュアル(CM1-5_Manual.pdf)でも、超高域での減衰を避ける為にローインダクタンスのケーブルを使用してくださいとあり、メーカーとして、適切な見識を持っている事が判ります。その他にも、スピーカーに関連する記述があり、参考になりますので、一度読んでみると良いでしょう。

ショートディレイが設定できるDCX2496やDF-55
 タイムアライメント調整の為に全チャンネルにショートディレイがかけられるのは、BEHRINGER社製品では、DCX2496と、LOWチャンネルだけにかけられるCX3400という2機種があります。実験写真の随所にそれが見えますが、失敗するかもしれないのが実験なので、金のかけられない生活を察していただければ幸いです。裏を返せば、DCX2496で鑑賞に耐えられれば、高級品を勧めても良心が痛まないという事です。ピュアオーディオの代表格アキュフェーズ社DF-55は、5mm単位設定で粗いのですが、微細調整は、機械的な位置調整をツイーターで行えば、少々高いクロスオーバー周波数でも、完全に調整が可能です。日本製品の高い品質は、音にうるさいマニアの要求でも満足させるでしょう。プロ音響では、dbx DriveRack4800が有り、DF-55と同様に、ステレオ4WAYに対応しています。
 DCX2496による遅延時間は、5μsec単位(1.7mm)なので、充分な精度があり、ミッドとハイのクロスオーバー(例8kHz)でも、1波長以内を精密にチューニングできます。8kHzは1波長が125μsec(42.5mm)ですので、5μsecは、位相角度では、14.4度に相当し、1波長を25コマで調整することになります。96kHzでの処理ですので、可聴帯域への影響が少なくピュアオーディオ用途でも問題ありません。
注:デジMAX0dB時に、100Hz以下の周波数で、正弦波の上側がクリップするので、LOWchのレベル設定を-0.2dB以下に設定します。   DCX2496実践的使用法

このような話題は本意ではありませんが、失望が大きく、敢えて実例として掲載し、今後の品質向上を期待します。基本設計に無理はなく、コストパフォーマンスの非常に高い製品で、普通に製造すれば、何も問題ない筈なのですが、製造、流通、アフターサービスの何処かで以下のようなエラーがありました。
 

 2013/02/02 撮影

  2013/03/28 撮影
新品購入で ??? 返品・返金で完 ・・・・・・・・・・・・・・

EV(エレクトロボイス)DC-Oneや他のスピーカープロセッサー
 スピーカーメーカーのEV(エレクトロボイス)より、DC-Oneというデジタル入力に対応したチャンネルデバイダが発売されましたので、そのスペックを読んでみました。違いは設備用ということで、サンプリング周波数が48kHzで、ショートディレイは、10μsec単位での設定です。ベリンガーでは安物でイヤという方はこちらを検討されてもよろしいと思います。EV製品は、他にDX46があります。その他設備用で、YAMAHA デジタルミキシングエンジンDME24N/64Nでは、同じく10μsec単位で設定が可能です。デジタルミキシングエンジンは、入出力を自在に設定することで、巨大なシステムを構築できますので、これ1台で、音響ホールで必要なプロセッシングが可能です。BOSE コントロールスペースデザイナで設定するESP-88は、21μsec単位で、設備用途でも実用段階になりました。ただ、設備施工担当者が、ショートディレイをどのように認識し、又、現場に反映できるかは別問題です。施工業者、メーカー技術者が正しい認識を持ち、的確に調整された場合、設備音響でも高水準な結果が期待できるでしょう。
 dbx DriveRack PA+は、同社製品としては、比較的安価で、入力はアナログのみとなりますが、
アライメントディレイと称して、各chに20μsec単位の遅延が設定できます。上位機種の260もアナログ入力のみで、ディレイ単位は20μsecと同じスペックです。20μsecの遅延は、長さに換算して、6.8mmとなり、5kHzは、10コマで調整するという意味となり、少し粗い印象です。最上位のDriveRack4800は、96kHzで、ディレイは、10μsec単位で動作し、1台で4WAY2chまで対応し、出力ボリュームも付いています。

スピーカーの上手な鳴らし方 簡単なまとめ
1.良好な定位の為に、超低域を含めてスピーカーユニットの
開口面を揃え、縦一直線に並べた事。
2.スピーカーの最適な駆動の為に、4WAYマルチチャンネルアンプ駆動を行い、それにより
個別の遅延設定が可能に。
3.スピーカー端子までの直流抵抗を極限まで少なくし、破損の危険性を承知で、ホーンスピーカーでさえも、高SN比の
アンプから直結で鳴らし、アンプの制動効果を最大活用。
4.
ボリュームに起因するクロストークを無くすように、電子ボリュームを使用して、明瞭度を向上。
5.アンプのリレーを
金張り接点の物と交換し、微小電力での安定した接続。
6.SPケーブルは、
ループ抵抗を0.1Ω以下とし、放射ノイズが少なくて、有効にインダクタンスキャンセルされているケーブルを使用。
7.タイムアライメントを考慮しないツイーターの設置は、無謀であり、
10kHz以上のクロスオーバー周波数は、論外
8.DCX2496の
LOWch出力は、-0.2dBに設定しないと、デジMAX時に低域信号でクリップして歪む。
9.真空管アンプは、出力インピーダンスが高く、スピーカー実装時は、ドンシャリ特性に変化し、最低共振周波数や、バスレフダクトでインピーダンスが上昇したところがローブーストされる。


測定器リスト
コンデンサマイク  ECM8000 マイクスタンド K&M 21020 25500B
マイク用アンプ   ヤマハ 01V96V2   オシロスコープ リーダー 8060 ケンウッド CS-5155 
デジタルマルチメーター フルーク 89W 189 289 SANWA PC-100 Mastech MS8218
USBオーディオキャプチャ EDIROL UA-5 UA-25 UA-25EX
ソフトウェア 自作デジタルマルチメーター用トレンドグラフソフト Adbe Audition 2.0 Smaart V7、V7.330日間お試し版 Wave Spectra V1.4 Wave Gene V1.4


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