時代は幕末に近づいて、世情は騒がしくなっていた。次平の医院でも大きな寄付を集めるのは、難しくなった。長州藩でも長州討伐という戦争が続いていたので、藩からの寄付も期待できないし、医学を勉強していた学生も戦う事があった。十数年続けていた寄付診療も運用利子だけでは補填できなくなってきた。そこで、まだ余剰金が残っている段階で、再び自由診療に戻した。困っている人やお金のない人には余剰金で基金のようなものを作り、医師の申請で後払いなどが出来るように変更して、寄付はそこに集めるようにした。又一定以上の金額で検診と1年程度の無料診察を組み併せた検診セットのようなものは残して置いた。医師の育成も、江戸、大坂そして福岡で集約して行う事になった。 医院もそれぞれ置かれている町に似合う人員になっていった。長崎だけが南蛮というより西洋への窓口とは言えない時代になっていたので、長崎に留学していた医師の多くは江戸や大坂へ移動していった。福岡の直道の様子を見る必要もあり、次平も5年近く長崎に滞在する事になった、時代の変革期でもあり、道直は弟に代を替わった。次平らは京に戻っていた。次平には敗北感が残っていた。
功一は、英語を勉強して、機械、物理そして数学などを勉強してお香の事業を助ける事になって、江戸へ行っていた。みどりは医師になり、同じ医師と結婚して大坂の医院にいた。洋介は血気盛んの青年となったが、結局まだ長崎で医術を勉強していた。いずれ帰ってくるだろう。
次平とおゆきは、京の屋敷にいた。京も騒然としていたが、次平は時代の流れを感じていた。禁裏にも呼ばれる事もあったが、禁裏の中も、以前とは違い、静けさの中にも騒然とした空気と高揚した空気が感じられていた。京の医院も人員を増やし、中程度の規模になっていたが、怪我や切り傷など戦闘による負傷もみるようになっていた。次平は、心臓への外科的な手術が念頭にあったが、当時は血液そのものを止めるために、実験的な鉄平の手術を除いては、なかなか出来なかった。そのため内科的な治療を研究して、内科的な対応をしていたが、元来外科には興味が強く、戦闘による手足の負傷や身体の損傷等な外科的な対応を数多く行い、外科的な知見を多く持つことが出来た。
次平は、蘭語以外からも西洋の医術の研究を行っていた。功一と話をして、次平も英語を勉強して、ある程度は、読めるようになっていた。ある程度は取り入れてきたいたが、今までの医術とは異なる西洋の医学に圧倒されならがらも、京の医院の診察の他に、研究を行っていた。おゆきとともに、大坂に行き、学舎で教えたり、滞在する事もあった。みどりとその夫である一太郎と共に、大坂の医院と学舎の近くの屋敷にいる事も多かった。一太郎は学者肌で、次平とも似た雰囲気を持っていたので、おゆきは4人で食事していると、若い時の私たちと食事しているようだと可笑しかった。おゆき以外は医師で話題から取り残されるのは寂しかったが、話題は分からなかったが、昔の事を思い出したりしていた。みどりも結構いい医者になるかもしれないが、私には分からない。洋介は分からない子であり、木刀を振り回していたが、今は長崎で勉強している。これからはもう長崎が最先端ではないし、蘭語だけが西洋への窓口ではないと功一がいい。次平もそうかもしれないと言っていたが、洋介は長崎の屋敷が気に入ったのか、ここで医術の勉強をすると言って、長崎に住んでいる。おゆきは洋介の面倒は、長崎医院と鉄平の長崎店に頼み、あの行李は京に持ってきていた。お香さんの娘は、医者の妻になったけど、蘭語以外の語学も勉強して、ご禁制の縛りが緩くなった西洋の薬の検討を進めているらしい。お香の物産問屋は成長して、特に事業分野が飛躍的に伸びて、功一が手助けし、理論的な基礎を功一が担当し、武器や弾薬などとともに、工作機器の需要が伸び、急成長しているそうだ。ただあの子には、商売の事はわからないだろうとおゆきは思っていた。
江戸では、功一が来て、江戸事業は今までの熱心に勧めていた人の中に入り、人を説得したりする事は苦手だったが、聞かれると理論などは、憑かれてたように説明していた。お香は、いままで苦手だった事を功一がやってくれるので、助かった。頭のいい功一は、人の意見を素直に聞くたろうか、馬鹿にしないで聞くか心配だった。そしてこう言った。
お香「功一さん 私は学もないただの女です。今まで 多くの人の発案を多くの人の意見を聞いてまとめてきました。 私は単にそれを実行するようにみんなにお願いしただけです。功一さん 貴方は頭もいいし、人が知らない事も知っている。 お願いしたい事はひとつです。多くの人の意見や夢を馬鹿にせず、聞いて下さい。人には夢を語らしてください。みんな夢があります。みんなの夢を結びつける事を考えてください。」
功一「私はお香さんが考えて、進めてきたと思っていましたが、みんな自分の考えや夢を語っています。それをお香さんが採用してくれたと頑張っています。分かりました。父もお香さんはみんなに夢を語らせ、結びつけたと言ってます。私もみんなの意見を聞くようにします。でも私も夢があり、それを語っていきたいし、一人で自分で考える事もしたい。鉄一さんもここで一緒に働いて、私と一緒にやっていく事ができませんか?彼は人の意見をよく聞く事を知ってます。 江戸事業と多くの事業の総括をして、頂けませんか?」
お香「鉄一は、親の私が言うのも何ですが、頼りなくそんなに頭が良くありません。」
功一「鉄一さんは、人の話を良く聞いて、その人の意見を聞きだしていますよ。お恵さんが積極的に活発に言われるので、聞き役になっていただけですよ。」
お香「鉄一で大丈夫だろうか、あの子の気持ちを聞いてみます。」
お香と鉄平は相談していた。
お香「功一さんが、鉄一も江戸事業や他の事業の総括をしてくれと言うのだけど」
鉄平「あいつにそんな事できるのか、功一さんの言う事は何もわからないだろう。」
お香「功一さんは、私は聞こうとしてもついつい自分の意見や考えを話してしまう。本当に聞く事が出来るのは、鉄一さんだと言っている。」
鉄平「それは分かる。お恵がまくし立てるのも聞く癖がついている。あいつは、聞く癖はついているが、聞くだけじゃ駄目なんだろう。」
お香「まあ そこは功一さんに指導して貰えばとも思ってるの。鉄一も、もう二十歳に近づいてくる。鉄一に気持ちを聞いてみよう。」
鉄一は、薬種問屋を手伝いを始めたが、時代の変革期の上、西洋の薬が入ってくる可能性などの検討が必要となるなど難しい状況があり、鉄一が出来る事は限られていた。
鉄一に、「功一さんと一緒に江戸事業とその他の事業の総括しないか」と聞いた。鉄平とお香は、鉄一はそんな事できるかと愚図ると思っていたが、すぐやりたいといった。話を聞いてみると、お恵は蘭語をやり始め、直ぐに英語をやり始め、薬の西洋事情なども調べ、おとなしく一平さんの妻にはおさまる事もなかった。お恵は薬種問屋には、よく来ていた。鉄一は、一つ反論すると、十返ってくる状態だったので、自分も何かやりたいと思っていたが、今ひとつ自信がなかった。鉄一は言った「功一さんは頭もいいけど、お恵姉貴と違い、まくし立てたり、反論をやり返す人ではない。まだ自分にそんな自信はないが、功一さんに教えて貰って、みんなの意見を纏めていきたい。人の意見を聞く癖はついている。お母さんが最終的な判断をしてくれるのでしょう。」 お香「まあ今はそうしないと行けないかもしれないが、やがてお前が決めていくのだよ。」
功一と鉄一は、江戸事業とその他事業をやり始めた。時代の波にも乗っていた。功一が西洋事情に明るい事や鉄一がみんなの意見を纏める側に回った事もあり、案外うまくいった。
功一は全体の総括よりは、自分の研究を進めたかったので、全体の総括については鉄一にまかせた。それに何より仕事は一杯あった。設備投資も盛んに行っていたので、仕事を絞る事は、それほどなかったし、お香の子どもである鉄一が、お香と相談して纏める事が、みんな納得する事でもあった。鉄一自身も、綺麗で奔放な母や姉の影響を受けて、他の娘を見ても母や姉と比較する癖も少しつづ直り、父や老練な番頭である忠助から、目に見えない圧力を受ける事からも離れ、自信を取り戻し、若い娘と付き合うようになっていった。功一も鉄一に影響され、娘と言葉を交わすようになっていた。
お香は物産問屋にほぼ専念するようになった。事業部門の営業も必要だし、事情によっては、事業部門から直接に販売もあったが、実際は物産問屋が手配し、販売していた。物産問屋が営業の実際を握っていた。料理店や口入れ屋の仕事は、ほとんど任せていた。ただ今までは、事業部門に集約していた投資しないお香名義の利益計上金や運用、お香個人が直接管理する事にした。まだ時代が見えないのに、過大な投資が危険で、単年で得た利益での投資は問題ないだろうとのお香は思っていた。事業部門や各物産問屋のお香名義の利益計上金は各店、事業部門で管理していく事にした。お香自身が、手を付ける事は稀だった。店によって、お香からの借り入れ金とするか、出資扱いとするかは各店に任せた。運用上、両替商から借りる事はあったが、投資のための金は借りなくなっていた。
お恵は、一平と結婚した。まじめな一平はお恵と関係をもった時点で、医師になれば、結婚しようと思っていた。医師になる前に、お恵の色々な誘いはそれとなく避けていたが、自分を押さえきれず、どんどん関係が深まっていった。医師になり、お恵に結婚したい旨をうち明けてから、結婚の段取りが進んでいる時もお恵は盛んに誘い水をかけて、一平がそれに乗る形で関係が深まりや回数も増えていった。婚礼が済むと、お恵はお母さんに聞いたと言って、色々な事も試し始めた。一平は、始め夢中だったが、結婚後 10日ほどすると、鉄平に相談に行った。
一平「お恵さんは綺麗で素晴らしいのですが・・・」
鉄平「毎日のようにやりたいと言って迫る。 夜になると裸で寝たがり、朝早く一平さんのものをくわえ、いたずらする事もある。嫌いではないがという訳ですか?」
一平「なぜ分かるのですか?」
鉄平「お恵は私の娘ですし、お恵の母が私の女房です。」
一平「お父さんはどうしてこられました。?」
鉄平「私は若い頃 心の病で死にかけてました。それを話すと収まりましたが、次平先生などの診察で今は問題ないと聞くと責められ、又、再開して回数も増えましたが、あの頃は仕事も忙しかったし、お恵の母も仕事で忙しかったので、それほどでもありません。なんと言っても、物産問屋と今の江戸事業始め事業部門は、お恵の母が妊娠、出産、育児しながら作り上げ、その上、料理屋そして口入れ屋も管理していたのです。 その合間でもかなりの回数していたのです。 お恵もその血を引き継いでいます。新婚で、嫁に出した娘なので、少し様子を見ようと思っていたのですが、お恵に私の仕事を手伝わせたいと思うのですが?又一平さんもお恵に薬やその他の困っている事を相談してみてください。奔放な娘ですが、嫌がらないで手伝うと思います。」
一平「仕事の方は、こちらからお願いします。お恵さんにお父さんが仕事の手伝いを頼みたいと言っておきます。お母さんもそうなんですか?お母さんから聞いた秘技とか言って、凄い事しますが。」
鉄平「やっぱりそうですか?お恵の母はもう50に近づいてますが、度々しようとします。仕事の都合でそんなに出来ないし、仕事で出かけたり、旅に出ます。お恵も妊娠したり、子どもの世話したり、仕事したりすれば収まりますよ。お恵は、家でじっとしている女房ではないようです。」
一平「それは実感しました。お恵さんには、お父さんが仕事頼みたいと言っていた事を伝えて置きます。」
お香とお恵は知らないもののの、二人とも意気投合していた。
お恵は、薬種問屋に通うようになった。西洋の薬や化学の勉強を始め、薬種問屋の今後を考え始めた。蘭語は勉強し始めた所だったが、功一の話を聞いて、英語などの勉強を始めていた。
お恵は、鉄平から課題を貰い、検討すると、薬種問屋の将来を真剣に検討するようになると、容易な問題ではないと分かってきた。忠助や薬の研究の人にも意見を求め、悩むようになって来た。元来、薬種問屋は今の製薬会社と薬品問屋との中間に位置するもので、そのため、薬草からの伝統的な漢方処方の薬を製造するのと、薬品問屋のような機能も持っていた。長崎では、長崎医院の処方で丸薬も製造していたが、西洋の薬が本格的に入ってくると、太刀打ち出来ない。忠助の提案で小規模の製薬工場を江戸近郊に作っていたが、それほど将来性があるとは、言えない。禁制の縛りは緩んでいるが、これも西洋の薬の導入も必要になるし、その薬を自由に使用できる医者は少ない。製薬会社といっても、西洋事情を考えると、開国を目の前にすると、どうなののか先が見えない。研究といっても出来る事は限られている。現に病人がいて、治療するのに、薬がいる事は事実ではあるが、漢方処方と西洋の薬の本格的輸入の開始前の端境期という段階であった。今は必要とされる薬の原料の薬草を処理し、原料として販売したり、処方した物を販売したり、丸薬を販売する等の複合した役割の業態であった。先は見えないものの、必要とされる薬及び原料を販売しているが、いずれこの原料つまり、薬種は必要なくなるだろうと鉄平は思っているようだった。やがてやって行かれなくるが、今は売れているという状況だった。薬品問屋と製薬事業への分離が必要であるが、製薬事業はまだ先が見えない。お香はやがて、薬問屋や薬屋への転換は必要だろう。小規模の製薬事業もなんとかやっていけるかもしれない。それでは、今の利益維持や人員はどうするのか?新しい事業はどうすればいいのか?
鉄平の薬種問屋もいわば、もう失敗を前提として進んでいるとも言えた。
お恵は、結婚当初とは違い、薬種問屋に通い、日中は家になかったので、一平の顔を見るとしようと誘ったり、秘技とかいって、突然一平のものを口に含み、一平を襲うような事はなくなった。お恵の方が帰りが遅く、一平は、女中が作った食事も食べるという事もあった。お恵は自分で料理を作りたがったが、一平は、自分に似合う事がする方がお恵さんらしいと言って、別に気にしないように言ってくれた。
お恵は、お香ほど裸で抱き合う事を渇望していた訳ではなかったが、裸になる事には抵抗がなかった。一平も時には、必要かも思いながら、お恵と裸で抱き合った。若い二人でお恵が積極的であれば、激しく動く事になった。一平は鉄平から、色々と教えられていた。口でくわえられて大きくなれば、先に一平が動いて、お恵を責めた方が良いとか一応やってみた。お恵はお香ほど、口で含む事が好きではなかったが、大きくなった一平のものを舐めるの事には抵抗もなかった。やっていると、どんどん大きくなるのも嬉れしかった。舐め方は、お香の手ほどきを受けたものに、一平の反応を見て、改良を加えていった。一平もじっとしていると、放出しそうとなるので、果敢に応戦していた。お恵は最後舐めて掃除する事には、まだ抵抗があったし、「一平さんが驚いても」と思ってまだしなかった。ただ一平はいつ呼び出しがあるかも知れず、お恵が寝ると、寝間着を着た。お恵も夜半、目が覚めると寝間着を着ていた。一度一平が呼び出しを受けた時、裸で出そうになり、一平に止められた事から、寝間着を着るようになっていった。
料理屋集団は、料亭に類する高級店と中小規模の給食設備を持った弁当屋を含む料理店に分けて行く事になった。
人入屋は、事業部門が成長するにつれて、吸収されていったが、人入屋としての役割がある限り続けていく事になった。事業部門の事務が増えるに従い、人入屋の仕事が事業部門からの人員要求をこなす比率が増えていった。
事業部門は発展していたが、功一の西洋事情によると、西洋との設備の能力差は大きいものであるが、実際は西洋の設備そのものを今設備する事は出来ない。福岡藩での経験からいずれ 藩とか大きい組織の大量購入とともに、設備投資する事になっていくだろう。
先に見えない段階では、いずれにしても短期間の需要に合致した設備投資をしていった。お香名義の利益分配金内で投資していった。これは鴻池や各両替商との話で、お香が得た結論だった。
物産問屋は幕末の混乱期であったが、事業部門の需要もあり、一部は薬種問屋の人員を借りて営業を行っていった。三之助や京二の依頼で、長州への物資提供もしていた。物産問屋は、大坂と江戸だったが、西日本中心の薬種問屋の組織が役立っていた。
この混乱期に、鉄平とお香が、40代後半から50代前半に掛かっており、情報が入手しやすくなっていた。鉄平が薬種問屋の将来性を危惧して、投資せず。両替商との情報交換が出来やすい事や物産問屋への鴻池の出資と運用がほぼ同様で情報交換がしやすい状況であった事などが、よかった。
薬種問屋の将来と今後の研究をしていたお恵は、鉄平と忠助に向かって考えた事を説明していた。お恵「いずれ お父さんが考えているように、薬種そのものは消えていくとは言えないけど、限りなく小さくなるでしょう。今の薬種問屋は薬品問屋に替わらざるを得ません。現に薬種ではなく、処方した薬、医院に納める西洋からの医薬品などが大きくなっています。」
鉄平「それは分かっている。丸薬なども作っているが、それなりに売れている。日持ちもしないし、西洋からの薬が本格的に入ってくると、どうなるか分からない。忠助の言うように江戸近郊でも作っているが、大きな設備投資には危険だけど、少しは投資する事も必要かもしれない。」
忠助「今は先が読めません。両替商なども分からないと言っている。でも今は売れてます。」
お恵「色々考えて何もしない事も、一つの選択肢です。」
鉄平「それではお前に頼んだ意味がない。」
お恵「いや 何もしない時との比較で、考えた方がよいと思うの。 私は一平さんとも今後の医療を話しているの。 時間がどの程度かかるかは分からないが、漢方医はなくっていくのじゃいかとの意見なの。」
鉄平「やるだけじゃないんだ。」
お恵「茶化さないで しかし時間が読めないし、今の漢方医が突然消えるわけでもない。」
鉄平「それはそうだ。」
お恵「薬種問屋の命は限られてきている。薬屋、薬問屋に看板を書き換える日がくるが、時間が分からない。しかし多くの漢方医が処方する薬は、以前として漢方だし、西洋からの薬も入ってくるという状態がある程度続くと考えているの。」
鉄平「でどうする。」
お恵「薬品問屋への看板を書き換える準備として、次平先生の各医院の近くに小規模の薬品の製造所をつくるの。これは西洋からの薬を中心として、症状に合わせて処方して貰うの。それを薬種問屋が販売するの。 そして江戸と長崎は中規模に拡大するの。 一方 西洋からの薬を、私たちがどのように定期的に入手が可能かどうか、検討するの。 そして最後のこれらの製造所が西洋からの薬が一杯入って、要らなくなった時への転換の研究として西洋の化学を検討する所をつくるの。」
鉄平「それはどの程度の資金がいると思う。」
お恵「今ある施設の拡充だからそんなにいらないの。試算結果では、すべてで1000両程度だと思うの。纏めたものをみてよ。」
鉄平「それくらいなら、今年の分配金でてきるか 忠助」
忠助「出来ると思います。」
お恵「全面的に西洋の薬が入るというより、段階的に少しずつ入り、ある段階で加速すると思うのだけど。」
鉄平「俺もそう思う。今は少しずつの段階だけど。」
お恵「少しつづ売り上げと利益が減ってきて、薬品問屋へ切り替わっていって、西洋薬を販売すると売り上げは上がるが、同じものを売るので利益は下がると考えているの。その間そこで西洋薬を混合した処方薬を医院て考えてもらって、薬種問屋に付随する設備を拡張した設備で作って当分の間でも薬種問屋で売るの。完全に西洋薬が入ってきても、従来の漢方医は直ぐに使用できないから、時間稼ぎはできる。 その後はその拡張した設備を使って何かできるか探すの。薬品問屋になっても西洋の薬は必要けど、先が読めないし、入手できるかどうかは今後だと思うの。それにこれが重要な事だけど、お父さん怒らないでね。次平先生の医院の問題がある。一平さんにも聞いたけど、一言でいうとあり得ない奇跡の医者なの。何でも直せそうな名医、各藩や禁裏にも受け入れられたお医者様、健康や食事指導や予防にも関心があり実践するお医者様、貧しい人もお金持ちも診察するお医者、優秀な弟子を数多く育てるお医者様、それぞれに該当するお医者様はいてもこれらをすべて備わるお医者様は、多分次平先生の後は出ないだろうと思うの。しかもお父さんは次平先生の医院には、今後とも協力していくでしょう。次平先生も永遠ではない。亡くなった直後から少しづつ替わり、ある時期分裂すると思う。これの動きに対応して次平先生の医院から脱却するか分裂した各医院との協力を進めて行くかの選択を迫られると思うの。これはそれまでの時間稼ぎなの。色々な観点から見ると時間稼ぎでもした方が良いというのが私の意見なの。薬草園の転換はお父さんも考えているけど。あまり大したものはできないと思うから料理屋への野菜などを考えても面白いと思うの。 そしてこれは最終段階だけど、薬品問屋への転換で、余剰の人が出れば、お母さんの物産問屋への出店として一部を貸すの。大体こんな事考えたのだけど。 何もしない事との比較で考えてね。」
鉄平「忠助 どう思う。」
忠助「何もしない時と比較すれば、明らかに利益はでます。漢方医が直ぐになくなる訳ではなく、みんなが使いこなせないので、その間がある。時間稼ぎの対策として割り切った対策をする。そうするしかないと思います。」
鉄平 「分かった。大坂の源三や各地の番頭の意見も聞いてみよう。よく考えた。忠助 手紙を書いて、連絡してくれ。次平先生の医院とも連絡を取って。お香とも話してみよう。」
お恵は「もうこんなに遅くなった。今日は、一平さんとする日だ。早く帰ろう」と言って帰っていった。
鉄平「忠助 お前 どう思う。本音の所。」
忠助「お店の跡取りですね。お嬢さんは。 いずれ 一平先生に頼む必要がありますよ。 ただお香様の物産問屋もいずれ見て貰うかもしれませんね。 その上お恵さんは言わなかったが、我々の薬種問屋の各店の問題でも、明確な旦那の跡継ぎが出ないと動揺しますよ。旦那は、識見や見通しで各店を指導してきた。実際は、各店の番頭が運営していても、旦那の識見や見通しを信頼しているからです。」
鉄平「鉄一じゃ無理だろうな。お前や源三、順三などと付き合うのは、辛いだろうな。新しい事業部門が大きくなればいいがな。その事もお香と話してみるよ。 ただあいつ お香に似て一平さんとやる事が基本だから、江戸の医院の筆頭は今は石原先生だったか、さりげなく一平さんの事情聞いてみるよ。」
忠助「そんな事言わないで下さい。今の話がお嬢さんから出たと分かれば、各店の番頭も多分 お恵さんなら従うと思いますよ。」
忠助は、各店の番頭に手紙を出した。その一方 鉄平の承諾を取り、お恵を回船問屋などの出入り業者や両替商などの交渉の場に同席させたり、一緒に出かけるようになっていった。薬種問屋の会合にも連れて行った。お恵の評判は悪かった。お恵も薄々知っていたが。「あの顔で男食うか お恵さん。」などと言われているとは思わなかった。お恵の薬種に対する知識や情勢分析などを聞いて、「跳ね返り娘」から「やはり 鉄平さんとお香さんの娘」に変わっていった。忠助は江戸の鴻池の出店にも、お香を連れて挨拶に行った。吉二郎が、息子を連れて江戸に来ていて、会いたがっているので、時間の調整を頼まれた。
鉄平とお香は、やはり時々裸で抱き合っていた。さすがにお香も1回やると、鉄平と話をしていた。やる前に話をしたのだけど、その時はそういう考え方もあるね。あの子もやりたいたけの女でもなかった。と言ったけど、鉄平はお前もと言いたかったが、鉄平は黙っていた。お香は言った。
お香「お恵は嫁にやった娘。一平さんの夢に協力するのが、基本だし。一平さんの夢がどこにあるかを聞いてみるのが、大切だと思うの。でもお恵は薬種問屋の娘で育ったから、そういう考えもできると思うの。一平さんのご両親も意向もあるし。私一度 一平さんと話してみるわ。鉄平さんも一緒に会わない。江戸医院の筆頭の石原先生との話は後で良いじゃないの。取りあえず お恵の事とは関係なく、お恵の考え方で行くか、薬種問屋の番頭さんに考えもらったら。」
鉄平「それはそうだ」
お香「でお恵の考え方に近いものでまとまったら、一平さんとお恵、鉄一もよんで 郊外の家で泊まり込んで話をしてもようよ。私は別の両替商ともそれとなく、時代の見通しを聞いてみるわ。鉄平さんも鴻池の吉二郎さんが江戸に出てきているそうだから、時代の見通しを直接聞いてみたら。源三も大坂の薬屋の情報とご隠居はお亡くなりになっても大坂の鴻池は人が多いし、聞いて貰ったら。」
鉄平「お前も変わったな。」
お香「あんたが変えたのじゃないの、お恵も一平さんで変わってくるよ。だから一平さんの考えや夢が大切なの。 それはそうと、鉄一に女出来たみたいよ。」
鉄平「おれには何もいってないぞ。あいつ。お前には言ったのか?」
お香「あの子 私とお恵が苦手といってるみたいで何もいってないわよ。私の直感。」
鉄平「あいつ 本当にお前とお恵が苦手と言ってるのか」
お香「それがね、事業分野の昔からいる勝蔵という人が挨拶にきたの。その時一緒にご飯食べて、お酒飲んだの。その時にちょっとね。話しぶりからすると、女出来たようだよ。あんたから聞いたたら」
鉄平「どういう事。」
お香「鉄一は、私の裸やお恵の裸 見てたの。勝蔵はそうはっきり言わなかったけど、私とお恵の裸や言い方が頭にあって、女も出来なかったけど、私もお恵とも距離が出来て、自分に少し自信が出てきて、女口説いたらしい。勝蔵は、「お母さんやお姉さんが綺麗で賢いので、それに負けない人探そうとしていたけど、自分は自分で、自分に合った好きな人でいい。比べる必要ないはないと思ったら、楽になった」と鉄一が言っていたとね。功一さんもね。慕っている女の子がいるみたいなの。話しているらしい。まだどこまでの仲かはわからないけど」
鉄平「あいつも功一さんも年頃だからね。」
お香「功一さんはおゆきさんみたいに純情そのものという娘から慕われて一緒になりそうね。」
鉄平「それは次平の子だからね。でも洋介はよくわからないらしい。みどりは、おゆきさんそっくりだし。お恵はお香そっくりだし。」
お香「あんた そういうけど 似てるけど、お恵は私とは違うわ。」
鉄平「そっくりだと俺 思うが」
お香「私あんたの離れていた時間 あったでしょ。あの時 心に穴開いていて、苦しくて色々あったの。その時の苦しさが心のどこかにあるの。お恵も遊んでいるように言うけど、一平さんが多分初恋の人よ。それまでは所詮練習よ。苦しくてもがいた事がまだあの子にはない。初恋の人とそのまま一緒になった。それが強みでかつ弱みよ。それが私には分かるの。私は、あんたとは命がけだけど、お恵はまだ違う気がすると思うの。このままで行けばいいけど。」
鉄平「そんなものかもしれないね。そんな事分かるのお前だけと思うけど」
お香「あの子も知ってるよ。命がけじゃないけど、苦しくてもがく事は恐れるの。私も脅したけど。」
鉄平「悪い母親だ。」
お香「あんたは知らないけど、苦しくもがくと、どんどん苦しくなり、どんどん自分が落ちていくの分かるの。その怖さをお恵に話したの。」
鉄平「それは、俺には分からないが、お恵には何となく分かるのだろう。あいつは賢い娘だ。鉄一は、大丈夫だろうか」
お香「今の所 事業部門の人には好評だよ。よく話分かってくれてると言ってる。」
鉄平「ただ聞いているだけのと違うのか?」
お香「うまく聞いているが、分かってくれてるになるの、今の仕事あってるのかもしれない。今の薬種問屋は、今までの実績も見ながら、これからの展望を自分自身で探していく必要があるけど、事業部門はこれからだし、色々な可能性を鉄一自身で纏めれば、うまく行くかもしれない。」
鉄平「功一さんが、事業部門にあってると思う。鉄一はおれの子だが、なんとなく頼りなく思える。」
お香「鉄一が功一さんより優れているとは思えないが、纏め役には向いている。鉄一は、いいまで、私やお恵、そしてあんたに負けないように、意識しぎて、肩に力が入り過ぎていた。なにか作りだそう。考えだそうと。少し離れて、分かったみたいだよ。多くの人の力を借りて、仕事をすればいいと。事業部門というのは、功一さんよりは劣るだろうが、小天才はいてるの。そして 今色々な事やってる。いわば小さい輪が一杯あるの。鉄一も、もっと勉強する必要はあるけど、輪を作る事は出来なくても、小さい輪を整理し、結びつける事はできそうと思ったので、自信が出来たのかもしれない。」
鉄平「そういえば、この間会った時、少し明るくなっていた。でもやはりな。あいつ自身も色々知らない事多すぎて、分かるためにはもっと勉強が必要と言ってた。そして功一さんは、大変なものをつくりだす人かもしれないとも言ってたぜ。」
お香「功一さんは自分を慕ってくる人を集めて仕事していた方があってる、次平先生のように。功一さんの考えだけでなにか事業化できれば一番いいと思ってるの。 そうしたら人を引きつけてもっと輪を大きくしていけるわ。今は色々な小さい輪が一杯ある。それを整理するよりは、新しい大きな輪を作って行ける人だわ。私は最初功一さんに取りまとめ役になって欲しかったけど、今は違う。私は、鉄一には、功一さんに聞いてもいいけど、人の話を無理に聞いてもらう時間があれば、より自由に研究してもらうようにしなさいといってるの。」
鉄平とお香は、お恵をつれて鴻池の江戸屋敷へ行った。鴻池の吉二郎は、隠居して息子に身代を任せる事を考えて、息子をつれて江戸に来ていた。お互いに息子と娘の紹介をしてそれぞれ下がるようにと言った。
吉二郎「お恵さんを息子の嫁とも思った事もあったのですが、お恵さんは直ぐに結婚してしまった。手遅れでした。」
お香「お恵にはとても無理です。自分で何か考えていこうとする娘ですので、纏めていこうとするより、引っ張っていきたい娘です。品行も鴻池さんでは務まりません。性格的にも無理だと思います。」
吉二郎「お香さんは、人を良く見ておられますね。鉄平さんも顔負けですね。」
鉄平「私はとっくに負けてます。私はこの頃 実感しています。」
吉二郎「いやそこまでは。でも お恵さんは、そのお香さんを超える人になるかも知れませんね。楽しみでしょう。」
お香「お恵は、成長するかもしれないが、どうしようもない女になるかもしれません。」
吉二郎「私の息子、太一郎は、手堅いだけが取り柄の男ですよ。それがお恵さんは、何処まで伸びるか分からない程の可能性を持って居られる。」
鉄平「鴻池さんでは、手堅い事が何より大事です。」
鉄平とお香は、一平とお恵そして鉄一をつれて、江戸郊外の屋敷に言った。薬種問屋の今後、事業部門の将来などを話し合った。一平はお香が薬種問屋の仕事をしていく事に異論はなかった。一平はお恵の可能性を知った。自分の家に閉じこめておける女ではない。それに薬について、自分の知らない事まで知っている事にも気付いていた。
一平「お恵さんは、家にいる人ではなく、今後も安価で良質な薬を見付け、提供していく事が、みんなのためです。私はまだまだ勉強していく事が沢山あります。次平先生は目標にするだけでもおそれ多いですが、努力して行きたいと思っています。それに薬の効き方などについて興味があります。西洋の薬と漢方薬では、違う事も当然ありますが、共通する事もあるのです。これから西洋の薬が入ってきますが、医師としてその理由や必要とされる薬などについて勉強していきたいと思います。お恵さんに協力できる所もあるし、お恵さんから協力してもらう事もあると思います。 それに・・・」
お恵「それに、何なの。私がやりたいという回数が減ったとでもいいたいの?」、
一平「そうです。私も休息して十分楽しんでお恵さんの相手をする事ができました。」
お恵「まあ、よくも。」
鉄平「一平さんの気持ちはよく分かる。」
お香「あんたまで何よ。こんな言われているから、お恵、今日は十分楽しみましょう。」お恵「それは当然。一平さん 私は「男食うかなお恵さん」と言われている女なの。今日は覚悟してね。」
鉄平「まあまあ、鉄一、お前はどう思っているのだ。」
鉄一「俺も姉さんが薬種問屋で頑張っているの。賛成だよ。姉さんには会ってるよ。俺は事業部門の勉強を頑張っていくよ。功一さんはやがて大変な物を作り出せる人だし、色々と教えて貰いながら、俺は、俺で考えて行くよ。」
鉄平「お前もいい人見つかったのか」
鉄一「いやそこまでは」
お香「もうやってるでしょう。」
鉄一「いやそんな事、俺、明日早く仕事の打ち合わせあるから、もう帰る。姉さん薬種問屋の事お願いします。」
鉄一は、急いで帰っていった。
お香「あれは、女できてもうやってるね。」
鉄平「あいつが自分で話すまで、放っておくか?」
お恵「鉄一の女って?」
お香「いるらしい。お前が裸を見せるから なかなか出来なかった。」
お恵「それは、鉄一が小さい時じゃないの?いや見てたかもしれない。でもお母さんが裸で繋ぎ会っているのを見せた方が大きいと思うわ。」
鉄平「一平さんも大変だね。こんな娘を貰ってもらって。」
一平「いや 奔放ですが、お恵さんは素晴らしい人です。」
お恵「もう、誉めても、もう遅いと思うけど。お母さん、そろそろやりましょう。」
お香「そうだね。今日は気が済むまでやろう、お恵」
お恵は一平を引きずっていくように、自分たちの寝室へ言った。鉄平とお香は笑いながら寝室に行った。
お恵「一平さん 今日は私 気が済むまで頑張るからね。」
一平「明日の昼までには、医院に戻らないと。」
お恵「じゃ 明日の朝まで。」
お恵は、自分の着物を脱ぎ、裸になって、一平の着物を脱がせ、一平のものにしゃぶり、さして丁寧に舐めていった。一平のものは、やがて大きくなっていった。一平は鉄平から責めないと言われていた事を思い出し、お恵をひっくりかえし、お恵の胸を荒っぽくいじり、お恵の中に指を入れ、お恵の息が荒くなるまで、いじっていた。一平はお恵が入れてとせがむまでやる予定だったが、お恵は逆襲した。一平のものを含んだり舐めたりしていた。一平の方が我慢できなくなってきた。お恵に出来るだけ恥ずかしい姿勢をさせて、胸を強く握りながな、お恵の中に入り、激しく動いた。さすがにお恵も思わない攻撃と激しさに、登り詰め始めていた。一平は、今日はそのまま続けず、一旦抜き、お恵に舐めるように口の方に持っていった。お恵は一瞬驚いたが、無心に舐めていた。そして一平は体力の続くまで動き続けた。さすがにお香も今日は完全に一平の攻撃に参っていた。一平が出し入れを繰り返していると、身体が溶けていくような感じがして、身体の中に、温かい感じがして、しばらく意識が薄らいでいった。暫くじっとしていた。お恵の中の一平は小さくなってきていた。一平は、いつものお恵さんでなく「お恵 どうだ 参ったか」と言った。お恵「今日は凄かった。考えていたのね。」しかし一平は、お香の体力を軽く見ていた。暫く休んでいたお恵は、小さくなっていた一平のものへの攻撃を再開した。一平の意識とは関係なく、お香の攻撃で再び大きくなってきていた。お香は今度は一平の上に乗り、自分で動きだした。一平は出したばかりなので、お香の攻撃に対し、耐えていた。お恵「私からのお返しよ。一平さん」といって、動きながら、一平の身体を舐めていた。一平は反撃しようとお恵の胸を掴んだりしていたが、2回目を出した。一平の疲労は強かった。再度のお恵の攻撃にも身体も反応しなかった。お恵は、一平のものに接吻して。一平の横で布団をかけ、一平に言った。「今日は頑張った一平」と言って寝てしまった。お恵も疲れていたのだ。一平は、そのままじっとし、やがて睡魔に身を任せた。
鉄平も、この日は攻撃する事にした。鉄平は、出歩かず、最近考えてる事が多かった。自分の娘とは云え、近くで仕事をしていたしたので、気も若くなっていた。お香は色々の事業の報告や資料を見ていたし、任せたといっても事業部門も気になっていた。二人の体力もこの時は逆転していた。鉄平は、裸になったお香の胸を強くもんだり、お香の中に指を入れたりして、お香が入れてというので責め続けていた。お香は今にも登り詰めそうになるまで、耐えていたが、とうとう入れてといった。鉄平はそれでも少し責め、お香の口で更に大きくさせた。お香ももう記憶がぼんやりしていたので、夢中で鉄平のものを舐めていた。鉄平をそれをお香の中に入れた。そして動いて、お香の中に温かいものを出していた。
翌朝 台所でお香とお恵は、それぞれ夕べは攻撃に会って、今朝やるどころでは無かったと言い合っていた。お香「お父さんと一平さん 話し合っていたみたいだね。」お恵「私たちも満足したし、今回は男達の顔を立てましょう。」一平は医院へ、鉄平とお恵は薬種問屋へ、お香は物産問屋と急いでいった。
お恵の考え方は概ね取り入れられたが、各地域毎に状況は、異なっていった。薬種そのものは、消えていく運命だったが、漢方医から西洋医への転換は急に進まなかった。そのため各医院の処方による薬は、各医者にも受け入れられた。西洋の薬の進出前であっても、病人はいるし、少しでも効く薬は受け入れられていった。鉄平の薬種問屋は、再び活気を取り戻していった。何より、指令が明確であり、各地の番頭の意見も採り入れていった。
鉄平は、先を見すぎて悲観的だったが、時代は進みながらも、一直線には進んでいかなかった。お恵の評価が上がるとともに、より各店からの信頼が高まり、一層業績が上がっていった。各地の番頭や手代たちは、単なる奉公人ではなく、鉄平の識見や見通し、それに鉄平の夢に共感した同志でもあった。鉄一が長男だからといって、それだけで従うわけでもないが、といって鉄平と血縁でもない忠助ではまとめにくい。女ではあったが、鉄平の娘のお恵が、明確な識見や見通しを示せば、結束しやすかった。お恵は妊娠しながらも、奮闘していった。
功一は、人の話を聞くのは苦手だった。努力して聞いていても、無意識に表情にでるようで、鉄一に来て貰って、助かったと思っていた。特に功一には「馬鹿な」と思える話を延々と喋っている人には、怒鳴りつけたい気もして、気持ちを抑えるのに苦労していた。よくあんな話を黙って聞いて、相づちを打てるなんて、鉄一は偉い。あれも一種の才能だ。でもこの間の人の話は、参考になった。「てこの原理」を応用した機械を作りたいと言ってきた人がいて、強度の問題もあるが、あれが出来れば、色々な工事も楽になるだろう。
少しの力で、大きな力か。そうか 難しく考えるだけじゃなく、簡単に整理してか。突然昔 解けなかった萩の神社での算学の解答の糸口が出来た。完全に解くまで数日を要したが、解く事を出来た。そして その解答を読み返していると、今抱えている色々な事も、解けていくような気もしてきた。お香さんの言っていた事はこういう事かと思ったりしていた。功一は、江戸事業の作業場の近くに、庄屋の離れを借りていた。鉄一は、家を買ってもらっていたので、女中もいてご飯も作って貰えるので、一緒に住もうと言ってくれたが、断った。お香さんはそれじゃ 功一さんの家も探すとも言ってくれた。でも直ぐにここの庄屋さんが、離れを使ったらと言ってくれたので、お香様の話を断った。ここは離れといっても広いし、庭も見える。ご飯も運んでくれる。あの時は一人で、誰にも邪魔されずに考えたいと思ったからだが、今鉄一は、近くの豪農の娘 お照と良く会っている。あの家にも、来た事があるそうだ。今なら邪魔をしないように、どこに出かけになければならない。 お照は体格こそ肉付きがよく、細身のお恵さんとは違うが、どこかお恵さんと似ている。鉄一はお恵さんが苦手で、もっとお淑やかな娘がいいと言ってたのに。確かに、鉄一の言う事も良く聞いて、鉄一の面倒も見てくれている。お恵さんよりはお淑やかかもしれないが、自分の気持ちは、はっきり言ってる。自分の気持ちを伝えるのが苦手なおとなしい娘は、鉄一には理解できないのだ。そんな娘の方が多いというのに。 鉄一は鉄平さんやお香さんに紹介すると言ってた。でも愚図愚図している。お照は怒って、私とは遊びなのと怒っているらしい。鉄一はまず親父に会わせるからとなだめ、お照の両親にも会ったそうだ。でもお照は、お香さんに憧れているらしい。私はお香さんに会わせられない娘なのとまだ怒っている。鉄一は、今度お照を連れて江戸の鉄平さんとお香さんに会わせるらしい。その時庄屋の娘の珠代が食事を持ってきた。
功一「何も珠代さんが持ってこなくても、だれかに言ってくれれば取りにいきます。」
珠代「いやみんな忙しそうにしてたから。それに暫く会ってないから、お顔みたくて。」
功一「ちょっと忙しいかったから、庄屋さんにもご無沙汰してます。 そういえば今月の借り賃を払ってなかった。 持って帰って貰えますか」
珠代「お父さんも功一様に話してみたいとこの間いってました。又母屋の方に来てくれませんか。功一様のお父上は大層偉い人で官位も貰ってる人とお父さん言ってました。功一様も大変頭がよくて・・」
功一「そんな事ありませんよ。父上は、私は単なる医者だと言ってますよ」
珠代「でもお母様は、お公家様のお姫様なんでしょう。」
功一「あれは、父上が突然官位を貰ってしまったので、仕方なく公家の養女としたんです。」
珠代「功一様もお公家様のお姫様と・・・」
功一「そんな事ありませんよ。妹は普通の医者と結婚しましたよ。私はもてなくて、どの娘も相手してくれません。」
珠代「私じゃ、女の内に入りませんか」
功一「そんな事いってのじゃありませんよ。」
珠代「帰ります。また お顔見せてくださいね。」
その頃母屋では、離れの功一への食事の膳が消えていると言って大騒ぎしていた。珠代が帰ってくると、功一様への膳が無くなったとみんな探していた。
珠代「何探しているの?」
作蔵「お嬢様、旦那様が探してましたよ。離れの功一様の膳が無くなっているんです。持っていこうとそこに置いていたのに」
珠代「それならついでがあったから私持っていきました。」
珠代は父の明彦の部屋に行った。
珠代「お父様、私の事探してましたか」
明彦「丁度いい縁談の話があった。」
珠代「私、誰とも結婚しません。」
明彦「お前 離れの功一様を好きなようだが、身分違いだ、片山家は名字も貰っている家だ。しかし功一様は従四位の名医のご長男だ。相手になるまい。妾程度にしかなるまい。」
珠代「私は結婚しませんと言ってるだけです。えっ、功一様の妾ですって。私、なれるかしら。」
明彦「何冗談いってるんだ。お前はもう19だ。降るようにあった縁談も減ってきた。どうする気だ。」
珠代は頭を下げて、「お父様。功一様に私を妾にしてくれるように頼んで下さい。女中代わりでもいいから。好きなように使ってくださいと頼んでみてください。お願いします。私 気が変になりそうなの。もう功一様が離れに来て私の心に入った来た。もう今、心の中には功一様しかいないの。もうすぐ本当に変になるわ。功一様と言い続けそう。 功一様から言われたら、何でもしそうで恐いの。私の心はもう功一様の手の中にあるの。」
明彦「大変な人を離れに泊めてしまった。頭よくて、いい青年と思ったけど。分かった。頼んでみよう。断れたら、おとなしくお嫁にいくか。」
珠代「功一様の事で頭が一杯なの。功一様の事しか話し出来ないの。寝言で功一様と言ってるみたいなの。いっそのこと岡場所が似合いかしろ。目を潰して、売ってくれない。功一様の面影を浮かべながら抱かれるの。そしてすぐ野垂れ死ぬから厄介払いになるでしょ。尼にもなれないし、どうしたらいい。」
明彦「分かったよ。 頼んでみる。おとなしく待ってなさい。本当に妾や女中扱いされてもいいんだね。」
珠代「お側にいられるなら、私は本望です。」
明彦「今 功一様は居られたか?」
珠代「私が今膳を持っていきました。お給仕したかったけど出来なかった。・・・」
明彦は離れに行った。功一に今上がってもいいかと聞いていた。
功一「今 今月の借り賃をお支払いに伺おうとしてました。遅れまして申し訳ありません。」
明彦「借り賃?そんなものどうでもいいんですが。いや功一様 少し頭の変な女がいるのです。お父上は名医でしょう。功一様も多少医学の心得がお持ちでしょう。見てやって下さい。」
功一「いや私は医術はまったくわかりません。江戸の医院でもつれて行った方がいいですよ。」
明彦「いや功一様しか治療できないと思います。 実は珠代の事なんです。どうぞ妾でも女中でもいいからお側においてやって下さい。このままでは、あれはおかしくなります。親が言うじゃないけど、好きなように使ってください。すぐ来させます。女中でもなんでもいいです。お側においてやって下さい。」
功一「片山家のお嬢さんにそんな事させられません。」
明彦「珠代は気が狂ってしまいます。お願いします。」
などと言い合っている時に、心配そうに珠代が覗いて、上がってきて、頭を下げた。
珠代「お側に置いてください。私の頭も、心も功一様で、一杯です。助けてください。」
功一「もう 側にいるだけですよ。私が、夜中に襲ってしりませんよ。 それと功一様と言わないでください。功一さんで十分です。」
珠代が功一の離れに来て、面倒を見る事になった。功一が帰ってくるまで寝ないし、遅くなると迎えにも行ったし、雨が降ると傘を持って来たりしていた。功一は仕方がないので、早く帰るようになった。珠代は功一をすることを見ている。功一は珠代の寝室を、自分の寝室から遠い部屋にしようとすると珠代が泣き出したので、珠代は同じ部屋と言ったが、宥めて、隣の部屋にした。珠代は暫く我慢していたが、ある晩枕元に来て功一に頼んだ。
私もこの部屋で寝たい。珠代は功一の横で寝るようになり、やがて抱きついて寝るようになった。そして功一もいつか抱くようになっていった。珠代は嬉しかったが、抱かれるがそれで終わりなのである。私が嫌いなんだろうかとも気が塞いでいた。実は功一は、次平とおゆきに手紙を出して、珠代と結婚したいと伝えていた。功一も若い男で我慢していた。珠代が祝福される事を確認したかった。事業部門に功一が忘れていた書き物を届けた時に、珍しくお香が来ていた。お香は誰かに珠代の事を聞いて呼んだ。「功一さんの奥様ですね。お香です。宜しく そうだ お昼を一緒に食べましょう。」といって駕籠を呼んで、料理屋につれていった。珠代は、吃驚しながら駕籠の中で思っていた。「お香様といったら、ここらでは有名な人だし、ここで一番偉い人だ。私が功一さんの奥様だって。みんなの手前言っただけだ。きっとそうだ。」料理店は、高級として知られている料理店で、お父様も滅多に行けないけど、素晴らしい料理が出る店だと誉めていた。しかし珠代は緊張しており、料理どころではなかった。やがてお香は、言った。
お香「珠代さんと言うのよね。次平先生は、今忙しいので、結婚式はもう少し先になりそうなの。来月にも出来るでしょう。私の主人が代わりに珠代さんのご両親に挨拶に行く事になりそうなの。功一さんから聞いてるでしょ。」
珠代は吃驚して声も出なかった。
珠代「いえ 私 何も聞いてません。」
お香「変ね。あっそうか。あれは、薬種問屋内の便か、次平先生は普通の飛脚に、功一さんへの手紙頼んでいるのかも知れない。主人は今日鉄一にご両親の都合聞きにいくようと言っていた。鉄一の婚礼も同時に上げるの。鉄一は早くと、お照さんにつつかれているけど、次平先生はお忙しいからそう何度も往復できないの。鉄一ももう一緒に暮らしているから、形だけだけど、結局私の所は、似たような女が三人いるの。珠代さんはおゆきさんの感じがしてお淑やかだけど。」
珠代「おゆき様というのは、功一さんのお母様の事ですか?」
お香「そう次平先生と一緒に来ますよ。 主人が珠代さんのお父上と、新居の相談もしたいと言っているらしい。それと赤ちゃんはまだよね。鉄一は来月なら、お腹が出てくると焦ってるけど。私の所は誰も気にしないけど、お照さんのご両親が気にして、仮祝言をもうすぐして、お照さんの親戚への披露だけ済ませるの。鉄一は愚図のくせに、そんな事だけはちゃんとやってるの。二度もやるなんて面倒よね。日が決まったら、鉄一が言うと思う。出てね。」
珠代が泣き出して
珠代「私 功一さんに嫌われているかもしれないのです。側において貰ってうれしいけど、手も出して貰えないのです。いつも側に寝てるのに軽く抱いてもらうだけなんです。」
お香「鉄一みたいなものも困るけど、それは辛いね。でも珠代さんも何もしないの。」
珠代「えっ 私からですか?」
お香「功一さんは、次平先生からの手紙待っていたと思うわ。珠代さんが歓迎されると知ってからと思っていたかもしれないでしょう。今日は鉄一が功一さんもつれても、一緒に珠代さんのご両親に都合を聞きにいくと思う。今日はご在宅?」
珠代「居てました。家を出る前、父に会いました。今日は調べ物があると言ってました。」
お香「もうそろそろ行っていると思う。ご両親は、功一さんの事反対してるの?」
珠代「いえ そんな事ありませんし、私がさせません。」
お香「今晩は珠代さんが功一さんに強く抱きつくのよ。寝間着の紐を緩くして。」
珠代「そんな事したら見えてしまいます。」
お香「功一さんに見られていやなの。」
珠代「いやじゃないけど、恥ずかしい。」
お香「好きな人に見られて何が恥ずかしいの。私も私の娘も嫁も裸になって抱きついているし、相手も裸にして抱き合っているわ。私の家は特別かもしれないけど。頑張ってね。主人には、結納は早く済ませるように言うわ。」
上の空でご飯を食べて、家に帰った。家の中は、出入りが多く騒がしかった。離れに行こうとすると、旦那様が探してました。早く来てください。明彦は、なんか慌てていた。「珠代 なぜもっと早く言わないんだ。鉄平旦那のご子息が来て、父が結納を持っていきたいと申しております。ご都合もあるでしょうが、なるべく早くと申しておりますと言ってこられた。婚礼の場所などについても父が相談したいと言っております。そんな偉い人たちとどうしたらいいのだ。功一さんはし残した仕事を片づけて、今日は早く帰りますといって又出かけられた。色々と作法について、思いつく人々には、聞きに行かせている。」珠代「私も今日、しかもお香様から聞いたばかりです。私も夢の中にいます。功一さんが、次平先生に手紙を出していたようです。私には何にも言われなかった。お香様は、次平先生が都合がつき次第、江戸に出てこられると言われていました。」
功一は機嫌よく帰ってきた。珠代は、お父様が待っていますといって、二人で明彦の部屋に行った。
功一「私宛の飛脚がようやく今仕事場に届きました。鉄平さんへの飛脚は薬種問屋の特殊便で早いのを父も忘れていたようで、ご連絡が遅くなりました。」
明彦「もうそんな事はどうでもいいですが、作法は特別なのでしょうか?」
功一「作法?」
明彦「鉄平旦那が来られるそうで、なんか用意しておく物はありませんか?」
功一「鉄平おじさんは何も気にしませんよ。普段通りでいいですよ。」
明彦「普通の結納で良いんですか?」
功一「いいですよ。鉄平おじさんは婚礼についても相談したいと言ってるそうです。何か必要なら、その時に鉄平おじさんが手配しますよ。」実はもっと早く私から申しあげるべきだったのですが、父からの返事が遅れていて。父は、単に都合がつく時期を探していただけのようです。婚礼が遅くなったか、まだ子どもは出来てないかと聞いてきました。先におめでとうと言ってくれればいいのに。済みませんでした。」
明彦「珠代を、しかるべき所に養女に出さなくて大丈夫ですか?」
功一「母との婚礼の時は、父が突然官位を賜ったからですよ。私は無位無官です。それに今は激動の時代です。」
明彦は、ようやく落ち着いたようだ。すると急に娘が心配になった。奥様にして頂けるとは思わなかった。でもあの娘が苦労しないか。
珠代は、そんな事により、夜が待ち遠しかった。お香様に言われたように今日はしっかり抱いて頂けるかもしれない。もう恥ずかしいとは思わなかった。裸で抱きつきたかったがはしたない娘と思われない程度に寝間着の紐を少しだけ緩めて、功一の横に入っていった。功一は、話をせずにごめんねと言って強く抱いてくれた。珠代は強く抱き返した。少しだけ緩めたと思った紐は全部ほどけてしまっていた。それも知らず動いたので、前がほとんどあいた状態になっていた。そのまま珠代は功一に抱きついていた。珠代は身体を功一に押しつけて、もう夢の中にいる気持ちだった。いつのまにか、功一のものが珠代の中に入っていた。功一はあまりうごかない内に、珠代の中に暖かいものを出していた。珠代は、始めてだったが、痛いとも感じず、胸を身体を功一に押しつけていた。珠代の中の功一は又大きくなっていた。功一は少しだけ動いていたが珠代は離れられるとまた身体を功一に押しつけようとして、動いていた。何回も繰り返していると、また暖かいものが身体の中で感じた。珠代は夢の中で功一にもっと抱きついたように思ったが、もう記憶は定かでなかった。
功一は簡単に言っていたが、婚礼は大げさなものになった。お香の物産問屋が新しく作っていた迎賓用の屋敷で行われた。次平は固辞していたが、福岡藩や松江藩からの使者も着た。功一のための屋敷も江戸事業部門の近くで用意されていた。功一は固辞したが、明彦は、嫁入り道具を用意して、この屋敷に入れた。
ある日 珠代は、お香、お恵、お照と話するようになった。今日は内輪の集まりだから、と言われて、江戸の郊外の屋敷に、功一とともに言った。鉄平たちと男たちは庭近くの座敷で、カラクリ人形の話をしていた。お照はお腹が大きくなっていたが、一平さんがいるから大丈夫と言われてついてきていた。お香には、ここの家は特別だから何をいってもいいのと言っていた。お香たちの話は、珠代には強烈だった。あのものの大きさや舐め方や舌の使い方などを堂々と話していた。お腹の大きいお照も、今は上だけかしらと体位の事を聞いていた。食事の後 驚いた事にここには、風呂が二つあり、それぞれ広かった。今日は女だけで風呂へ入ろうと言う事になり、4人で風呂に入った。お照のお腹が大きかったので、大丈夫ですかと聞くと今はいいと言う事であった。お香やお恵は、さっさと裸になり、前も隠さない。それにお恵は二人の子を産んだのに、凄く綺麗だった。お香も50過ぎなのに、まだ綺麗だった。お照もお腹は出ている点を除いて、妊婦といえ、それなりに綺麗だった。気後れしそうになりながら、お風呂に入った。ここではみんな好き放題に言う。珠代は、「胸は小さいと思ったけど、結構あるし、腰も細いね。でも足は結構太目」と言われた。お恵はお香に「さすがにお母さんは年取ったね。胸が少し垂れてきた。」お香はお恵に「おんたは小さいから、分からりにくいだけだよ。お照さんは大きいから分かりやすいよ。」お照「私はこの胸で鉄一をつり上げたんです。」
お恵「今晩はみんな裸でつながるの」
お照「私はやる時だけ だってお腹は冷やせないでしょう。」
お恵「もうちょっとだね。しばらく出来なくなるよ。」
お照「その時は我慢ですか?」
お恵「口でできるけど、ちょっと不満残るけど。でも吸い出せば浮気封じにはなるよ。」
お照「一平さんは、浮気しそうにない。鉄一は危ない。」
お香「珠代さんが吃驚しているよ。でもいい身体してるよ。功一さんはどうなの動くの?」
珠代「動くというと?」
お香「勿論 あの時よ」
珠代は真っ赤になりながら「私も動いているみたいなんです。無意識に 始めは功一が抜きる時にまだだめと言う感じで動いていたのですが、この頃は入れってくる時に突き上げているみたいなんです。」
お恵「それは頼もしいね。」
珠代「あんまり意識してないけど、功一さんが、突き上げる時出すので、どうしてといったら、お前が締めるからだよと言うです。」
お恵「それは凄い。天性のものね。私訓練しよう。」
お香「止めなよ。今でも一平さんから絞っているのに。第一あの時が短くなるよ。それにお前は激しく動くでしょう」
お恵「だって 一平さん 中途半端に動くから、我慢できなくなるの。私が上で動くの。出しそうになると舐めて、また動くの。結構もってるよ。」
お香「それで締めるとより早くなるよ」
お恵「珠代さん 功一さんは、一回だけ」
珠代「功一さんのものがもう一度大きくなるまで、中に入れてまま抱きついているのです。」
お恵「出して舐めたら、早いよ。それに次ぎ 出すまで結構時間あるし。」
珠代「男の人 舐めると喜びますか?」
みんな「大きくなるから喜んでいるんじゃない。」
お香「でも功一さんは吃驚するかも、私たちから聞いたと言ってやってみれば、珠代さんはできそうもない?」
珠代「そんな事ありません。功一さんが喜ぶなら。」
お恵は二人の子どもを見に行っていた。乳母と子守をつれていた。その乳母に、お願いしますと言って、寝室へ入っていった。
珠代は風呂帰りの功一と布団に入った。功一は鉄平おじさんの家は奔放だから吃驚しただろう。珠代は顔を赤くして言った。珠代「色々と教えて貰いました。試してもいいですか?」功一「あんまり凄いことはしないでね」と行って頷いた。珠代はやれるだけ試してみようと、自分の寝間着を脱ぎ、功一の紐を外して、前面を裸にしてから、抱きついて接吻していた。功一の身体を舐めた、おいしい。功一のものを少し舐めるとすぐに大きくなった。功一はたまらず、珠代を逆にした。珠代は足を広げ、受け入れやすいようにした。功一が動くと、珠代の身体は反射的に動いていていた。今日は珠代の中に出た暖かいものの量は多かったような気がした。珠代は暫くじっとしていたが、起きあがり、功一のものを掃除し再び丹念に舐めていた。その下の袋も舐めたり、口に含んだりして、裏や先端部分も全部舐めた。功一のものは、再び大きくなっていた。それをもう一度ゆっくり舐めようとすると、功一は、乱暴に珠代をひっくり返し、珠代の中に入ってきた。珠代は上でも試してみたいのにと思っていたが、今度は功一も激しく動き、珠代の身体は、激しく動き返していた。暫く動いていると珠代の身体のお腹やその下が少し痙攣しているようだった。珠代はもうほとんど訳が分からなくなっていた。痙攣が少し大きくなり、功一が声を出して、珠代の中に出していたが、珠代の意識はほとんど薄くなっていた。強く抱きついたつもりだが、定かではなかった。もうほとんど意識は飛んでいた。後も舐めてと夢の中で声がしたが、身体から力が抜けていき、意識が薄くなり、そして消えていた。朝おきると身体には寝間着と布団が掛けられていた。功一は窓から外を見ていた。珠代が起きようとすると、前にかけられていた寝間着が落ちて、生まれたままの姿になってしまった。功一が振り返った瞬間に、珠代は朝の光の中で、功一の前に裸で立っていた。珠代は恥ずかしくて寝間着を着ようとしたが、功一に見られ、身体が反応しなくなっていた。功一は「綺麗だ、朝の光の中では一層綺麗だ」と言ってくれた。恥ずかしさよりも、功一さんに朝の光の中で、私のすべてを見せもらっている。その充実感が身体を動けなくしていた。「でも昨晩激しすぎたので、今は駄目だよ」との功一の声で、突然恥ずかしさが蘇り、急いで服を着た。
台所へ行くとお香らの3人は料理の準備が終わっていた。お恵は小さい子どもと乳飲み子がいるし、お照は妊婦なのだ。珠代が詫びると、お香は「新婚さんはまだ寝てていいのよ」と言った。お照は「お義母さん 私も新婚です。」お香「やり始めてからで言えば、もう2年目だろう。」お照「そう言われれば、そうです。」と言って笑った。朝は賑やかな膳であり、珠代は夕べの余韻が身体の中に残っていたが、他の人はもういつの通りであった。お香とお恵は仕事の話をしており、鉄平も鉄一と功一に仕事の状況を聞いており、一平は医者の顔に戻っていた。そしてお恵は子どもを見てくると言って、子ども部屋に戻り、お香は、鉄一と功一から仕事の報告をしていた。お恵は乳母に抱かれて乳飲み子と子守に手を引かれた小さい子どもを連れてきた。一平は父の顔になって子どもを見ていた。お恵は一平さんお願いと言って、鉄平と仕事の話をしていた。台所は既に女中の手で片づけられ、お照もお腹をみながら、妊娠中の注意事項を子どもを見ている一平から聞いていた。
珠代は、急速に意識が戻っていった。昨晩の話を思い出していた。夕食の時、鉄平おじさんやお恵さんが薬の話をして、一平先生も話に加わり、時々お香さんも話に入っていた。西洋事情などでは、功一さんとお恵さんが話をし、お香さんや鉄平さんが質問して、それに答えていたし、蘭語やよく分からない言葉についても話していた。私とお照さんだけがのけ者かと思ったら、時々お照さんも話に入っていた。私だけが、話に入れなかった。食事準備の時の話が強烈だったので、その時は気にならなかった。お照と風呂場で、話をすると、「私は鉄一から母と姉と比較して張り合ってはいけないよ。お前はお前だから、自分が出来る事から始めなさいと言われ、少しづつ勉強しているのです。」と言っていた。お香やお恵は、「好きな人とやるのに遠慮はいらない。やりたいだけやればいいと言っていたが、その一方 やるだけじゅなく何かが必要、男が仕事しやすいようにすべて面倒見て、男を支える人もいる。私たちは、それが出来なかったり、する事に向いてないので、何ができるか探して働いている。それがなければ、私はやりたいだけの女。」と言っていた。
お義母さんのおゆき様は、ごく自然に次平先生に面倒を見ておられた。お義母さんのようになれるだろうか。お香様やお恵さんのようには絶対なれそうもない。珠代は、私はどうしようと思う反面、でも昨晩は良かった。あれが出来るなら何でもやれる。考えよう、何か出来る事はある筈だと思っていた。
珠代は、お恵と違って、今日はやりたいとは言えなかったが、頭の中から、鉄平での屋敷でのあの晩の事が離れなくなっていた。珠代は、「私は、本当に、いつもやりたい女になってしまった。」功一が、機嫌のいいときは、珠代を求めた。珠代は、ためらいもなく裸になっていた。功一の前で裸になるだけで感じていた。手を胸に触れられるた瞬間から珠代は、意識がうすれはじめ、夢中で功一のものを舐め、口の中でしゃぶりたりしていた。功一が珠代の中に入れってくる時には、意識がしだいに切れていくようであった。功一が動くと、珠代の身体は自然に功一の身体に反応して動くようになっていた。それを繰り返していると、腰やお腹の付近は少し痙攣してくる。珠代の頭に、白く霧がかかりはじめ、放心したような表情に変わっていき、声にならない声をあげていた。功一が珠代の胸を掴むと、珠代の声が大きくなったりした。珠代は身体全部が感じていた。功一が動いていくと、やがて痙攣が少しつづ大きくなって、功一のものは、締め付けられ、珠代の中へ温かいのものを出していた。珠代は、身体の中に温かいものを感じはじめ、頭の中は白く霧が広がり、意識は消えていっていた。功一は暫く、珠代が放心していた姿を眺め、珠代の身体の上で休んでいた。珠代は意識が戻り、功一の重みを感じると、功一を抱きしめていた。功一は珠代に言った。「珠代はどんどん良くなっている。」珠代「私は益々敏感になって、頭の中白くなるの。」功一「今日の痙攣長かったが」珠代「私はなにも覚えていなの。頭に霧が広がって、身体が勝手に動いて、突然凄く感じて、頭が真っ白になり、意識が消えていくの。」功一「放心しているような珠代も、綺麗だよ。」珠代は、のろのろとした動作で、功一のものを舐めはじめて、綺麗にしていったが、功一のものを見た時から又感じており、終わった時には、恍惚とした表情に変わっていた。功一は、恍惚としている珠代を見て、再び珠代の中に入っていくが、珠代はもう意識が薄れており、珠代の身体だけが反応しているようであった。声にならない声を漏らしているが、目の焦点はあっておらず、痙攣しながら、身体だけが動いていた。功一が深く入れると痙攣は強くなり、功一は動こうとしても、大きく動けなくなっており、少し動くと、珠代は大きく痙攣して、珠代の中の功一を締め付けていた。珠代の中に出していると、功一が感じ出した時には、珠代は少し声を大きくして、完全に放心していた。珠代は頭の中が真っ白になり、意識はなくなっていた。細かい痙攣は続いていたが、やがて静かになった。珠代が完全に放心していても、功一のものを締め付けていたが、暫くすると、それも少しつづ、緩くなっていて、功一は珠代から離れる事ができた。功一は、裸で放心している珠代を見ていたが、珠代の上に寝間着をかぶせ、布団を掛けて、横になった。功一も疲労を感じていた。そして寝ていた。珠代は、敏感になり、深く感じるようになっていた。功一は朝抱きついてくる珠代を感じ、目を覚ました。珠代はまだ寝ていたが、無意識に動いたようだ。珠代の体温が伝わって来た。功一が強く抱くと、珠代が目を開けた。功一は今日は休みである事を思い出した。布団を取ると、昨夜の余韻でまだ動けず、目を開けてながら少し放心している裸の珠代がいた。暫く朝の光の中で、裸の珠代を見ていた。珠代は身体をまだ動かす事ができないでいた。その珠代を見ていると、又功一は、自分のものが大きくなってきている事を感じていた。珠代は、のろのろとした動作で功一のものを舐めはじめ、やがて夢中でしゃぶりはじめた。朝の光の中、夢中でしゅぶっている珠代を見て、功一は珠代を乱暴に押し倒して、珠代の中に入れ、胸を強く掴んでいた。珠代は、また意識が薄くなり、身体だけが功一に反応していた。やがて身体がすこし痙攣はじめていた。功一のものは珠代が締め付けているので、あまり動けないでいたので、珠代の胸を強く掴んだ。珠代は意識が薄れながらも身体が、功一の少しの動きでも反応し、痙攣が強くなり、大きく痙攣して、身体の中の功一を強く締め付けながら、朝の光の中で意識が消えていた。功一が珠代の中に出している事も分からなかった。ただ暫く功一のものを締め付けていたが、少しつづ弱くなっていた。珠代は意識がないまま、身体を少し痙攣させつづけて、やがて静かになった。功一は、放心している珠代を朝の光の中で、眺めながら、休んでいた。「珠代は、益々感じ方が強くなっている。身体が自然に動くようだ。どこまで、強く感じるようになるのだろう。」
珠代は今度は暫くすると、意識が戻ってきた。功一のものを掃除しようとゆっくりと起き出そうとしたが、功一は言った「もう駄目だからね。お前 この頃すごく感じてない?}珠代は気怠そうに言った。「私、頭の中が真っ白になる事多くなってるの。強く深く感じて、意識が消えていくの。」功一「お前 良く動いているよ。それに締め付けている。」珠代「私 意識してないの。そんなに動いているの?締め付けようともしてないし。」功一「お前の身体が、勝手に動いているのか?」珠代「私 もう功一さんなしでは生きていけないわ。ずっと側においてね。」と言って功一に抱きついていた。暫くして功一は「今日は休みだけど、もう起きよう。 女中も気付くよ。」珠代「いけない。ご飯の仕度もあるのに」珠代は起きようとしているが、身体は、まだ余韻から抜けきっていないので、身体に力が入らず、動作は緩慢であった。ようやく、台所に行くと、もう準備はすっかり終わっていた。
珠代は、「私は、本当にいつもやりたい女になってしまった。」と思い、功一が仕事に言っている時に、語学の勉強を始めた。功一がこの頃本も読めないと言っていたのを思い出した。英語や蘭語は、珠代に取って、難しく内容もよく判らなかったが、功一さんの為にしたいとの思いが、それを支えて、やがて少しつづではあるが、判るようになっていった。
功一も自分の好きな学問の事で、珠代の参考のためや出来るだけ、資料や本を集めていた。帰宅してからも珠代に、話したり、教えたりする事は好きであった。
珠代は、元々功一を慕って、一緒になった。一緒にいる時間が増えてくると、少しは功一の欠点などや嫌いな点を感じる事があっても、いいようなものであったが、珠代の功一への思いは、深まっていくようになっていた。功一が帰宅すると嬉しくなり、珠代は、功一が見てくれているだけで、身体が感じてくるのが、判った。英語や機械の事を教えてくれる時に功一が熱っぽく話すのを、見ていると身体の中が熱くなっていく気がした。珠代には、難しかったが、熱心に一生懸命に理解しようとしていた。功一が会社にいっていても、勉強している時には、功一が側にいる気がしていた。功一が話す、食べる、本を読む、功一のすべての動作が愛おしく、嬉しかった。功一は、それほど、珠代を求めなかったので、ある日、珠代は功一に、裸で功一の側に寝たいと言うようになった。涙をためて、懸命に言うので、功一も裸の珠代を抱くようになった。珠代は、功一の視線の中で裸になるだけで、嬉しかった。功一が裸の珠代を抱くと、珠代の乳房やお腹が足が、功一の身体に触れようとしていた。珠代は暫くうっとりと抱きついていたが、やがて、功一のものをしゅぶり、舐めたがった。功一のものをみると、感じすぎて意識がうすくなっているが、珠代の口や舌が、珠代の意識とは別に、しゃぶりったり舐めたりしている。功一は、夢中でしゃぶったり、舐めたりして、放心していく珠代を見ていた。功一が声を掛けなくと、いつまでもしゃぶり、舐めてたりしていた。珠代は舐めながら、時々功一を見る。放心しながらも、無言で功一に伝えている。功一が珠代の中に入ろうとすると、珠代は無意識に足を広げる。功一が珠代の中に入ると、珠代の身体が功一を求めていた。珠代の身体が動いている。あえぎ声も少しつづ大きくなったり、小さくなったりしていく。功一が少しでも動くと珠代の身体はもっと動いていた。細かい痙攣とともに、珠代の中の功一も締めつけられたりしてくる。功一が珠代に接吻したり、乳房に触れたりすると、珠代の身体は動き、快感を求めてくる。そして身体の痙攣が大きくなると、珠代の中の功一も締め付けられていく。功一が思わず珠代の乳房を掴むと、大きな痙攣が起き、声が大きくなり、珠代の中の功一は締め付けられ、功一は珠代の中に温かいものを出していく。珠代の顔は忽然して、意識がなくなっている。しかし珠代の中の功一は直ぐには動けないほど締め付けられている。珠代の身体の痙攣が少しつづ収まっていくのを待っていく。そんな珠代を見ていると、珠代の中の功一が大きくなる事もあり、珠代の身体は、珠代の意識とは別に、功一を求めていた。功一のものが大きくならないと痙攣は収まっていき、功一も抜く事ができる。功一が抜くと、珠代は放心しながらも、功一のものを綺麗にするために、のろのろと動き、夢中で舐めて綺麗にしていく。珠代は陶酔しているような顔で舐めている。口の中の物を飲んだ後は、完全に目の焦点が合っていない。時には功一のもの近くに顔を寄せて、意識を失う。そのため口の中のものを飲んで、朦朧としている珠代を抱いて、横におく。乳房でも触れると軽く身体を震わせて、珠代は意識をなくしていた。
珠代は、ますます自分の感じ方が強くなっている事を知っていた。毎晩 裸になりたかったが、功一もそんなに認めてくれない。ただ抱いてくれて眠るだけの時もあった。そんな時でも、抱かれるだけで、逝ってしまう事もあった。珠代はますます綺麗になっていった。たまに、実家に帰ると、会う度に、綺麗になる珠代にみんな吃驚していた。珠代を3日しないでいると、珠代は泣き出して土下座して頼むようになった。ただ感じ方が深くなっているので、1回しても意識がなくなってようであった。そんな二人を見ていた神様が珠代に休憩を与えるために、珠代に子どもを授けた。
珠代は妊娠している事が判っても、少しの間は黙っていた。出産で功一から離れる事を恐れていた。しかしお腹が少しつづ出てくると、功一にも判ってしまった。珠代は功一の側に居たかったが、父の明彦や母のお糸に、功一さんに迷惑がかかるからと言われ、しぶしぶ実家へ帰った。つわりも苦しかった。なにより、功一と離れている事が辛かった。功一は度々顔をみせたが、直ぐに帰ってしまう。むしろ つわりで苦しんでいると少し忘れられた。勉強の本を読んでいると功一といるような気がして、一層勉強した。出産も功一のものが入っていて、かき回されていた感じがして、苦痛と快感が交互に襲ってきた。出産後直ぐ帰りたかったが、父や母の説得で暫く実家にいた。功一も度々 顔を見に来てくれたが、10日もすると、功一への思いが強くなり、家に帰ってしまった。父母は珠代を案じて、乳母をつけてくれたが、珠代は自分で乳をあげたかった。子どもは男の子で、功一郎と名付けられた。功一や次平とおゆきやそれに珠代の父母も喜んでいた。珠代自身が一番喜んでいた。珠代が乳を与える時に、功一郎は時折、珠代の乳首を噛んだ。珠代は、噛まれると痛みが走ったが、なぜか嬉しかった。感じる事もあった。功一さんもっと噛んでとつぶやく事もあった。
功一は忙しかった。至る所で機械の発注が増えていた。時代の流れが、新しい機械を求めていた。色々な機械を西洋事情を研究し、工夫して、新しい機械を作っていた。珠代も昼間は、功一から色々と本を読むように言われていた。功一の命令は、絶対なのだ。珠代は必死で勉強していた。勉強していると、昼間でも功一と一緒にいるような気がしていた。
子どもを産んだ後、珠代はより一層敏感になり、深く強く感じるようになっていった。功一も忙しく、そんなに珠代を抱いてくれなかったので、珠代が時折裸になりたいといって、功一に抱きついていた。功一は疲れているので、珠代が上になっていく事が増えた。珠代は見られると、より強く深く感じるようになっていた。乳房を強くもまれたりすると、身体が強く痙攣して、締め付けるようになった。珠代の中に、温かいものを感じはじめると、頭が白くなり、身体が溶けていくような絶頂感を感じていた。最後に功一のものを舐めるのもやっとで、珠代は、口の中のものを飲み込む時が、強く強烈に感じる至福の時でもあった。そこで意識が切れてしまう事も知っていた。直ぐに二人目の子どもも授かった。
珠代には、二度目は少し違っていた。功一郎は、功一の面影と似ていて、小さい功一が見守っていてくれた。功一とは離れていた事は辛かったが、勉強したり、小さい功一が慰めてくれた。出産する時の苦しみは何故か少ないように感じた。今度も男だった。功一さんがもう一人出来たと嬉しかった。功二郎と名付られたその子は、又珠代の乳首をよく噛んだ。珠代は、苦痛と快感を味わっていた。
次平は、京の医院と大坂の医院と学舎を回る生活を続けていた。次平は思っていた。
私は禁裏に恩顧を受けた。そのため、今は江戸に長期間滞在する事も難しくなった。鉄平からもこれからの見通しを聞かれたが、分からないと答えるしかなかった。鉄平とお香さんの娘のであるお恵さんの言う通り、今は変動期で、新しい時代へ対応する時間稼ぎかも知れないが、新しい時代は、今までの土台の上に立つものだ。漢方医は突然消えるものではないという指摘は、次平の考え方も揺さぶった。つまり今までの漢方医自身の再教育も必要となるのだ。どうなのか分からないかけど、何もしない訳には、行かない。時間稼ぎでも、新しい時代で大変革が起き、時代遅れになろうとも、今を生きるしかない。今でも病人はいるし、治療も必要なのだ。お恵という娘は大した娘だ。江戸医院の医師と結婚しているが、あの医師では、太刀打ち出来まい。奔放だが、鉄平さんとお香さんを大きくしたような娘だ。私が死んだら、各医院は、暫くそのままで、やがて分裂するとも言ったようだ。それは恐らく当たっている。各医院の今後も考えて行こう。
功一の婚礼の時に、私が功一とお香さんが結婚したらと考えていた時もありましたと、冗談半分でこっそり言ったら、お香は、即座に2人に取って、良くありませんと言った。何故と聞いたら、お香は、「二人ともうまくいけば、別々に輪の中心に成れる人です。二人が一緒なら輪は大きくなるどころか、輪も出来ません。二人で牽制するだけでしょう。もっとも お恵は別の道に落ちる可能性は、いつもあります。お恵にも言ってます。」と言っていた。
まあそんな事はあるまい。あの娘は賢い。ただ功一が落ちる道とはなんだろう。お香は言わなかったし、私も聞かなかった。独善と過信とが要因だろうとは思う。珠代は、おゆきと似ているようで違う。功一も少し変わってきたが、珠代も変わっていくだろう。今は功一の言いなりだ。功一を支える事は言いなりだけでは済まない。あの娘にそれが分かるようになるだろうか。今は鉄平さんとお香さんに見守ってもらうしかない。それにしても功一にあんな屋敷は、分不相応だろう。功一と一平というお恵の夫でも医師。そうか江戸の医院は、あの二人がなんとかするだろう。鉄平の視野には、それがあるのだろう。
みどりと一太郎との間もようやく、子どもが出来た。5年目にして始めて出来た。あの二人は、学者の性格を持つ医師になって、おとなしく生活していくだろう。大坂の学舎や医院の今後は、あの二人が考えればいいのか。
洋介が全然分からない。長崎の医院では、医術を勉強しもうすぐ医師になるらしい。格別優秀とは思えないが、暇があると、庭で木刀を振っており、長崎の港を見ているようだ。 もっとも私がそうしたかったように、ひっそりと長崎で生きていくのかも知れない。石部によく頼んでおこう。
各地の医院については、格別の変化も無かった。貧しい人や困った人への後払いは、それなりに機能していた。。西洋の科学で一変する可能性の高いのは医術いや医学なのだ。少しずつでも、たとえ直ぐに時代遅れになろうとも、今に対処していくのだ。検診制度も定着してきた。ただ激動期なので、人の出入りは大きいので、継続してみれない人も増えてきた。それはやむを得ない事であった。
次平は、少しつづ入ってくる西洋からの波は、大きく医術の世界を洗い流すようになるかも知れないとは、思っていた。堤防に穴が開いて、水が漏れて、その水が少しづづ増え、そして堤防そのものも流し出すように。しかし 今はその新しい知識、技術、薬などを吸収して行く事が必要なのだ。そして多くの人に伝えて行こう。私が死んだ後は、残った人が考えればいいのだ。私は今入ってくる知識を学び、そして自分のものとし、病人のために応用し、そして多くの人に伝えて行くのだ。それに戦闘行為とその結果生じる負傷は、残酷ではあったが、外科にも多くの知見を与えていた。西洋の医学の研究ともに、次平に、外科的な多くの刺激を与えていた。
世の中では、大政奉還そして鳥羽伏見の戦いとして江戸の開城と進んだ。禁裏も江戸へ移り、名前も東京になった。次平は50才を超え、おゆきも40代後半になっていた。次平とおゆきは、江戸、今は東京へ移った。鉄平とお香は60才を超えた。
次平は、各医院は各医院の自主性に任せていく方向にした。 後払い制度は、一種の基金のようになった。各地の医師の申請で医療補助をしていた。
松江と萩は五人から十人規模の病院に成っていき、薬種問屋の各店が運営していく事になった。最も薬種問屋と云っても、小規模の工場が、それぞれ製薬会社になっていた。その直営の薬屋と医院というように再編していった。
福岡は十数人の医師がいる病院になり、独立した病院になっていた。病院から数人の医師が薬種問屋というより、製薬会社へ移り、病院と協力しながら、処方薬の販売をしていた。
問屋そのものは薬屋に転換した。医学校も独立したが、その教員の多くは、病院に依存していた。
長崎も同様であったが、医師の数そのものは10人程度の病院となり、病院から数人の医師が薬種問屋というより、製薬会社へ移り、病院と協力しながら、処方薬を販売すると共に及び原末の一部を大坂や江戸を除いた地域の製薬会社に販売していた。問屋そのものは薬屋に転換した
大坂では、病院の規模は大きくなり、20人を超える医師がいた。数人の医師が薬種問屋というより、製薬会社へ移り、病院と協力しながら、処方薬を販売していた。問屋そのものは薬屋に転換した。医学校も独立したが、その教員の多くは、病院に依存していた。
京つまり京都では薬種問屋よりも薬種を売る漢方薬屋になり、医院は、次平が東京へ去ると、次第に規模が少なくなっていった。東京医院は次平が来た事もあり、医学校と病院はもっと大規模になった。教員そのものは、相互に依存している部分もあったが、独立性は高かった。次平自身は、禁裏との関係も強かったが、通常の診察も時には行っていた。従来、手足の切断といった手段しかない事も、可能性があれば、治療したり、血管や神経も縫合していく事なども始めていた。心臓では実験的な手術は、生死に直結していたが、手足そして心臓を除く臓器等について、外科的な対応を検討して、いくつか実施していた。そして外科的な対応の出来る医師が次平の下から育っていった。
薬種問屋は、やがて製薬会社になり、今までの問屋はその営業を担うようになった。お恵の云った時間稼ぎの段階は、思っていたより長かった。一平は、製薬会社に移っていった。お恵の思っていた次ぎの段階は直ぐには来なかったので、完全な製薬会社への移行は一平が担当して、検討していた。
お恵は製薬会社でも、全体の総括を行っていたか、物産問屋を商会に替え、そこで仕事する事が多くなった。西洋薬の輸入のみならず、各地の物産を販売する部分と事業部門での製造した商品を販売していた。
事業部門は結局一番成長し、総括する会社と幾つかの会社に分割した。鉄加工品や鉄そのものを製造する会社、工作機器や機械を製造する会社、裁縫や織物などを行う会社及び時計や細工物などの精密機械を製造する会社などである。鉄一は総括する会社にいて、一部の営業は商会から来ていたが、販売の多くは商会で行っていた。工作機器や機械を製造する会社で、研究しながら、指揮をとっていた。鉄一はここにはほとんど口を出さず、他の会社についても、功一に技術的な相談をしていた。
洋介は、ついに東京の病院で医師として勤務し始め、次平とおゆきと住んでいた。次平は東京の学舎で教えると同時に、東京の病院の院長として頻度は少ないものの、診察もしていた。直接執刀する事は少なくなっていたが、神の手にも似た手術の鮮やかさは、洋介も見る事が出来た。
鉄平は、各地の製薬会社での会長とも云うべき地位であったが、ほとんど会社には、出てこず、江戸の郊外の屋敷にいた。お香は物産問屋や事業部門の総括会社に行く事もあったが、次平ほどではないものの、出かける頻度はすくなくなっていた。
鉄平とお香は、もうのんびりと江戸郊外に住んでおり、次平とおゆきが来たり、鉄平夫婦が、次平らの屋敷に行く事もあった。
鉄平「次平はまだ頑張って手術などもやっているそうだ。もう少し遅く生まれていたら、色々な手術が出来るのに、ぼやいていた。今まで切るしかなかったものが、手足の血管や神経を縫合して、また動くようにできたらしい。臓器なども手術できる事があるそうだ。ただ俺に対してした手術は、今になっても出来ないそうだ。俺はあの時死ぬと思っていたし、次平も無理と思っていたが、万一の望みでやったそうだ。切らずに延命治療する事も色々できて、ますます出来にくくなった。鉄平さんは奇跡の人だと笑っていた。俺は次平こそ奇跡の医者と言ったら、いや今は私も躊躇する。お互い若かったと言っていた。拾った命で、ここまで生きてきた。もうのんびりさせてもらうよ。」
お香「お恵もよくやっているし、もうおほとんど恵に任せているよ。私ものんびりあんたと暮らしていくよ。」
鉄平「洋介さんも医者になり、次平の診察や手術も見てる。次平はまだまだと言ってるが、いい医者になってくれるといいな。今後の製薬会社は、これから本当の激動期になる。忠助はまだ頑張っているが、あんまり出る幕はなくなったと嘆いている。お香、お前までのんびりしていいのか?」
お香「もうお恵に任せておけば、大丈夫だよ。お恵は忙しくしていた方がいい女だよ。私は相談受けたり、書類を見てるし。」
鉄平「結局 お恵がほとんど処理するようになったが、鉄一は不満じゃないか?」
お香「そんな時代じゃないし、鉄一も分かっているよ。それに鉄一の会社は規模としては一番大きく、しかも独立させた。」
鉄平「でも実質的には、お恵の所で販売しているのだろう。」
お香「やがては販売を含めて独立していくと思うけど、今はお恵が販売している方がうまくいくから。お恵は製薬会社では、どうなの。」
鉄平「全体の取りまとめという役割かな。実質的には一平さんが研究や開発を指揮しているので、今は販売と管理の総括という立場かもしれない。でも通常の取り扱いは、ほとんど忠助に任せているらしい。お恵は完全な西洋薬への全面的な転換をどうするか、忠助、一平さん及び各地と相談している。お恵曰く、そんなに世の中が進んでいかない。早すぎても遅すぎても困るけど、どうするかと云ってるが、俺にはもう分からない。次平もよく分からないと言ってる。 この間、三之助が来たが政府でも色々と方針が決まっていないとこぼしていた。」
お香「まあ変わる時は一挙に変わるけど、それまではそんなに変わったと思えないから。」
鉄平「お恵も同じ事を言ってるぜ、料理屋はどうなってる。」
お香「高級店は独立して、各地で営業している。給食設備は病院に吸収してもらったり、弁当屋や給食屋を始めているわ。人入れ屋は、事業部門の各会社がほとんど吸収した。」
鉄平「俺達が死んだらどうなるだろう」
お香「そんな事は鉄一とお恵が考えていけばいいわ。私たちが心配してもどうにもならない。ただ出資金の名義切替の事もあるし、相談しないと行けない。次平先生との問題もあるし。」
鉄平「次平と俺との間で、曖昧な事多いからな。俺が暇だから俺がやるよ。お香名義の方が多いから、その時は話してくれ。」
お香「この間 会社も給料にして、分配金も受け取ってくれと言われて貰ったのが、私の最初の賃金。でも溜まっていた分配金も出資の形での処理も多かった。それでも結構貰った。今頃もらってもね。 まああんたからのお金でやってきたし、楽しかったし、お金の問題じゃないけど、一平さんはもう医者には未練ないの」
鉄平「一平さんも薬に興味があって、次平先生や東京の医院とも相談して、新しい薬の研究や西洋からの導入だから、普通の医者では出来ないほど、難しいらしい。」
ある日、鉄平が帰ってきて、お香を呼んだ。
鉄平「お香 大変だ。今日聞いた話だけど、お恵の娘のお純が次平の三男の洋介と出来ているらしい。」
お香「本当なの?少し年が離れているし、洋介さんって若いけど、古武士の感じする子でしょう。お純は、あのお恵が遊びすぎと嘆いている娘よ。」
鉄平「お純は、お恵の子だから奔放で早熟だろう。お純が酔っぱらって、苦しんでいたらしい。そこに診察帰りの洋介が通りかかり、介抱した。顔も青ざめているし、近くの宿屋で休ませた。持っていた薬を与えて、静かになったから、洋介が帰ろうとした。するとお純が抱きついたらしい。洋介さんが振りほどこうとしてもつれ合っていた。振りほどくつもりが、お純の着物の中に手入り、開いてしまったらしい。お純は、平気で抱きついてくる。綺麗で姿も良い若い娘が抱きついてくる。洋介もついにやってしまった。洋介は朝、謝った。お純は怒り、私として不愉快なの。何で謝るのと例の調子でまくし立てて帰ってしまった。それが半年前。洋介が東京に出て数ヶ月後の事らしい。お互いに名前も聞かずの出来事だった。それがこの間、洋介が次平らと一緒にここに来て、お恵とも会っただろう。お純は来なかったけど。」
お香「それで、どうなったの。」
鉄平「お恵にどこにお住いですかとお子さんはとか、聞いてただろう。」
お香「そうかもしれない。言わなくてもいいのに、お恵は、娘が遊び好きで困っているけど、最近おとなしくなって喜んでいると言っていた。」
鉄平「洋介はずっと気にしていたらしい。それでお純に会いに言った。 その時はお恵も一平さんもいない時で、女中もいつもの事と気にせずお純の部屋に案内した。」
お香「お純、男を自分の部屋に連れ込むの?」
鉄平「よくある事らしい。お純も忘れようとしてたけど、もう一度会いたいと思っていた。そこに現れたもので又抱きついたらしい。」
お香「それは私が聞いても恥ずかしくなる話。」
鉄平「さすがに洋介は、お純の親や俺達の手前、今度は静かに話をしようとしていた。だがお純はさっさと着物脱いでまた抱きついた。洋介が逃げようとしたら、今、私は裸で大声だすよと脅し、洋介のものをくわえて、お純は犯すように洋介と又出来てしまった。」
お香「それは、もっと恥ずかしい話。」
鉄平「その後もお純は洋介の勤務先を聞いて、帰りを待って、宿につれこんで又もやった。洋介はお純に結婚しようと話した。お純は少し考えたいと答えているが、会い続けてやっているらしい。洋介はそれを気にして、おゆきさんと相談した。そこに俺が行った。」
お香「いくら私でも呆れる話ね。でお恵はどうするの。」
鉄平「おゆきさんに聞いて、俺がお恵に話した。お恵は絶句してた。ようやく気を取り戻し、お純に聞いてくると言って、今日は直ぐに帰った。」
数日後 お恵と一平は、お純をつれて、鉄平とお香と会っていた。
お恵「今度という今度は、私でも呆れる話なの。お純に聞いたら洋介さんは好きだけど、次平先生の三男とは知らなかった。次平先生の三男と知ったら、もう駄目だと思ったみたい。今まで私がやってきた事知ったら、もうやってくれないし、会ってもくれないと思っていたらしい。洋介さんが、お純を鉄平の孫とは知らないと勘違いして、答えを引き延ばして置けばいいと思ったらしい。馬鹿ね、家に来てるのに。お前どうする気と聞くと、洋介さんが今までの事を許してくれれば、一緒になりたい。お母さんお願いと言うの。で私が今まで何人の男と付き合って、やったのと聞いたら。指折りだして数えるの。もう私恥ずかしくて。」
お香「お純 結局 何人なの」
お純「それがよくわからないの 酔ってる時にやってるかもしれないし。酔ってない時なら10人位だと思う。」
お恵「お前、何歳?17でしょう。何才からやったの」
お純「多分16。」
お香「それはお恵と同じ。」
お恵「私の事じゃないでしょ、今は。1年に10人とやるの? 同時進行でやってるの」
お純「同時進行って?」
お恵「例えば 今日はこの人、明日は別の人という具合に、複数の人と長い間 付き合う事」
お純「そんな事していると毎日やる事になるから、あまりしない。ただ付き合っている人とうまくいかない時に、違う人とやる事ある。」
お恵「こんな娘 知らない。こんな事正直に話せる? 次平先生やおゆきさんと洋介さんに」
お香「いくら何でもね」
一平「お恵さんが、お純が遊びすぎてるから、私からも注意してと何度も言われていたのですが、お恵さん程度と考えて、軽く見てました。」
お恵「お純 今はどうなの。洋介さん以外の人とも付き合ってるの?」
お純「正直に?」
お恵「お前 まさか」
お純「ここ数日怒られ通しなの。私正直に話しているのに 又怒られる?」
お恵「いいから正直に」
お純「半年前に洋介さんとやった時そんなに気にしなかったので、又新司とやったの。でも感じられなって、すぐに付き合いやめたの。で今度正次と付き合い始めたの。でもすぐにうまく行かなくてやる事はやるんだけど 全然気持ちよくないし、直ぐに止めたの。 今度は新造が声かけてきて、やった。でもまだ全然駄目なの。そんな時洋介さんが来たの。脅して、犯したみたいだったけど凄く感じたの。で勤め先聞いて待ち伏せし、やったの。凄くよかったけど、結婚してと言われ、次平先生の三男って言われたの。これは大変って思って、別の男 探そうして、名前を覚えてない人とやったの。 全然気持ちよくないし、洋介さんと会ってやったら、又凄く感じたの。でも、洋介さんに今までの事知られたら、駄目になる。焦って違う人を探してやったの、それでも感じないの。もう私感じなくなったのかしらと思っていた。で洋介さんが返事聞きたいと言ってきた時に、はぐらながら、洋介さんと又やったの。凄く感じたのだけど、洋介さんが真剣に返事聞くの。結婚したらもっとやれるとは思うけど、私の今までの事知られたら駄目だろうし、でも他の人とは感じなくなっているし、どうしようと思ってた。ここ半年は、洋介さん以外と感じなくなって、色々と試してみたけど全然感じなくなって、回数は減ってるの。そんな時に、お母さんが恐い顔で飛び込んできた。でずっと怒られ通し。お父さんもそんな娘とは思わなかったと怒るし。」
お香「と言うと洋介さんとやってから 5人とやった。それまでは」
お純「数ヶ月から半年程度に一人かな。うまくいっている時は結構したの。でうまくいかなくなると、又別の子とやりだしているという感じ。」
お恵「なにが感じなの。真面目に話しなさい。」
お純「もうこんな調子で怒られる。お母さんは好きな人とやってもいいといってたのに。」
お恵「お前は単にやってるだけで好きでなくてもやってる。そんな事してるから、好きな人出来た時に困っているのでしよ。」
お香「お純 洋介さんと真剣なの。あの人と結婚して、他の人とやったら、殺されるかもしれないよ。あの人剣術の達人よ。」
お純「洋介さんつて そんなに恐いの。殺されるのは困るけど、洋介さんとやってから他の人とやっても感じないの。洋介さんとやると凄く感じる。 私じゃやっぱり駄目?」
お香「お純 これからはお前は洋介と一緒にやっていく気あるの」
お純「私のこれまでの事知っても結婚してくれるの?」
お香「それはこれから話してきます。今までの事 反省してる?」
お純「 反省してます。好きな人が出来ても困るのはもうこりごりだわ。みんなに怒られるし。」
お香「 私がおゆきさんと話してくる。お恵 当分家からお純を出さないようにしなさい。それとお酒も駄目よ、一平さんも一緒に来てね。お恵 お前はお純といなさい。お純は洋介さんが好きなのだけど、言い方わからないだけ。 洋介さんの事忘れようとして色々な男と寝た。それはわかるけどやりすぎね。それまでも遊んでいるけど。それと酔ってやるのもよくないし、お純 反省しなさい。」
お香と一平は、次平の屋敷に行って、おゆきとあった。おゆきは洋介も呼んでいた。
お香「洋介さん 正直に言います。お純は、洋介さんは好きだと言ってます。でも私やお恵からみても遊び過ぎで、色々と男の人たちと付き合ってました。お純はそれを気にして洋介さんにお返事出来なかったようです。洋介さんに似合う娘ではありません。それを知っても本当にもらってくれますか? お恵は恥ずかしくてこられないので、私がきました。」
洋介「最初は何という娘と思った事は事実ですが、本当は自分に正直な人です。 色々と話していも 根は純粋です。今までの事は何も気にしません。」
おゆき「先生にも話しました。先生は、喜んでいます。お香さん怒らないでね。洋介がお純さんと会ってる所を見た人が、先生に噂をいいにきました。先生は笑ってました。そして洋介に言ってました。「お純さんの母のお恵さんも祖母のお香さんも奔放だが賢く、優秀な人だ。お前には釣り合わない程優秀かもしれない。お純さんの噂や前の事を気にするなら、止めろ。お純さんにはもっと心の広い人ができる。私がお前とお純さんの今までの事を謝ってくる。関係もったから、前の事も我慢してなどと考えているなら止めろ。本当にこれからお純さんと歩いていく気があるなら、私が鉄平さんやお香さん、一平君やお恵さんにも頼んでみる。どうだ」と聞いたのです。洋介は「止めてください。私はお純さんと結婚したいのです。鉄平さんの孫だから、お香さんの孫だから結婚するんではありません。今までのお純さんの噂を私にも言いにくる人もいます。噂が本当でも関係ありません。私は今のお純さんと結婚したいのです。父上や母上が反対されても、お純さんさえ承知してくれたら結婚したいのです。私はお純さんの返事を待ってます」と言ってました。先生は「お純さんからいい返事くるといいな。私とおゆきは反対どころか大賛成だ。」と言ってました。私、洋介にお純さんのどこが好きと聞いたら、お純さんは純粋な人でそこに引かれたと言ってました。色々と聞くと私 お香さんと良く似てると思いますよ。お恵さんは優秀ですが、思慮深い人です。お香さんが思慮深くないとは言いませんが、それより自分の心に正直で純粋です。洋介とは合うと思います。ぜひ洋介と一緒にしてやって下さい。」
一平「あんな娘でもいいんですか?」
洋介は憤然と「おんな娘とはなんですか 一平先生にとっては、自分の娘ですよ。それにお純さんは言い方は幼いけれど純粋で賢い人です。」
お香と一平は、一平の家に帰った。心配していた鉄平も来ていた。
お香「今のお純が好きと洋介さんは、言ってた。過去は気にしないと」
お純「本当なの。 私が美味しいから」
お恵「本当に、お前は、私恥ずかしいわ。」
お香「お純は、純粋で正直な人と洋介さんは言ってた。」
お純「純粋?美味しいからじゃなくて」
お香「お恵、お純の言い方なんとか、しなさい。」
お恵「本当に、舌でも抜きたい。」
お純「そんな事されたら舐める事ができなくなる。」
お恵「こんな娘 外に出すの不安だわ お純、やるとか舐めると言うのは止めなさい。」
お純「お祖母さんもお母さんも言ってるじゃないの 私が言うとなぜ怒るの?」
お香「時と場所の問題があるの。」
お純「そうなの、じゃなんと言うの」
お恵「そんな事は、ちゃんとした場所では言わないものなの。」
お純「ふーん 難しいの」
お香「お恵 お純連れて次平先生とおゆきさん、洋介さんの所へ挨拶に行きなさい。」
お純「そこではやるとか舐めるとは言ってはいけないの?」
お恵「当然でしょ、お前は馬鹿なの、時と場所で言っていけない言葉わからないの?」
お純「馬鹿じゃないよ。そこでは丁寧な言葉を使います。でもお母さん、いつも家で言ってるじゃないの。お父さんと今夜やろうと。昨晩の舐め方 よかった?とも言ってたでしょう。」
お恵はびくびくしながら、お純をつれて 次平の屋敷に行った。
お純「お純と申します。宜しくお願いします。」
次平「洋介から話を聞きました。洋介と一緒になってくれるのだね。」
お純「至らない娘ですが、宜しくご指導下さい。洋介さん私 洋介さんに、今までに私が馬鹿な事をしていたのを知られたらもう会ってくれないと思っていたのです。お返事遅れて申し訳ありませんでした。」
洋介「お純さん 私は今の貴方が好きなのです。返事がないので心配してました。いい知らせ頂いて喜んでいます。」
おゆき「洋介の母で、おゆきです。洋介は不器用な子ですが、面倒見てやって下さい。」
お純「私は言葉使いも知らない娘ですので、お気に障る事があれば、お教え下さい。」
次平「いや、そんな事は気にしないで、いいです。 お恵さん 結納や婚礼は私と鉄平さん、一平君と3人で話してもいいですか?」
お恵「お願いします。」
次平「私と鉄平さんは、親戚以上の仲ですので、どうするかかえって難しい。」
次平は、鉄平の屋敷に行って、鉄平と話をした。一平も来ていた。お香も来た。
次平「鉄平さんとついに親戚になりますね。」
鉄平「本当に。ただお純は言葉遣いしらない娘だよ。あんな娘といわれても返品は受け付けないよ。」
次平は笑った。
次平「洋介は地味な男だ。お純が愛想をつかしてしらないよ。」
お香「私が聞いても、恥ずかしい言い方をする娘です。厳しく言ってください。」
次平「いや おゆきは一目みて 若い時のお香さんに似てる。言葉使いは幼いけど、お香さんよりも純粋かも知れない。洋介も女を見る目持ってると感心していました。 私の家では一生懸命丁寧に喋ってました。後で洋介笑ってました。お純さん 無理してると」
鉄平「私はお純が可愛いのです。お恵は奔放だが賢いので、場所や時で言い方が変えられる。お純も頭はいいのだけど、そういう賢さがない。いつも本音で喋る。次平先生、私はお純のために家を用意したい。あの娘が緊張して言葉遣いに気を遣っていると、あの娘のよさが無くなると思ってます。」
次平「次平先生は止めてください。そうですね おゆきも私も気に入ってますが、お純さんが無理してもなんですね。」
鉄平「婚礼も内輪でしたいのですが」
次平「私はいいが、鉄平さんとお香さんの孫で一平君とお恵さんの娘で婚礼を内輪に出来ますか?」
一平「それはそうですが、お純が出来るか不安です。」
お香「私もそう考えてましたが、しかしあの娘は言い方知りませんが、馬鹿じゃない。そんな心配しないでいいと思いますよ」
次平「それは私も思います。でも派手にする気もないですが気にする必要もないと思います。家を嫁の祖父に出してもらうのは気が引けるが、功一の時も買って頂いています。有り難くそうさして頂く。お純さんがどうかと言う事ではなく、功一もそうして頂いたというにしませんか。」
鉄平「そうですよね。それは有り難い。」
結局 結納は早くして、婚礼はできるだけ内輪でと言う事になった。
鉄平は、お純と洋介を呼んで、家についての注文を聞いた。洋介は固辞していたが、功一の時もしたと言われた時に、そうか お純を自由にさせるためかと思った。お純は洋介さんと二人だけで暮らせると単純に喜んでいたので、お願いしますと受ける事にした。
道具は、お恵が整えたので、洋介は自分の身の回りの物だけをもっていった。家も道具も全部 鉄平側が持った事になった。お純の天衣無縫の言い方は、直らなかったが、お香の言ったとおり、頭は良かった。みんなの心配をよそに、結納や婚礼は無事にこなした。婚礼は、次平側の出席者も内輪と程遠かったが、鉄平側も出席者の制限が出来なくなった。内輪どころか盛大なものになった。
別に新婚旅行などないので、婚礼して洋介とお純は新しい屋敷に入った。おゆきはよく遊びに行った。お純は始め緊張していたが、普段通りでいいといわれ、すぐにお純風になった。この娘は本音で話す。怒ったり、悲しんだり、言い合ったりするが、すべて本音をいう。好きものは好き、嫌いものは嫌い。色々な本も読んで頭は良い。ただ言葉を繕うという事がない。言葉の使い方がしらないのは欠点だが、隠すという事がない。おゆきが好きな菓子を土産にもっていくと本音で喜び、二人で本音を話し合いながら、お菓子を食べる。食べる時には実に美味しそうな顔になる。洋介の気持ちは分かる。この娘は純粋なのだ。おゆきはこの娘が気に言っていた。
おゆき「お純さんには言葉を繕う事は苦手で、すべて本音で喋る。隠すという事がない。あの家へ行くと、言葉に注意しているのが馬鹿馬鹿しくなります。洋介も自分の家では、良く喋ってます。実に気持ちがいい。私も本音で言います。注意すると何処が悪かったですかと真剣に聞いてくる。色々な知識もあり、本も読んでる、頭も良い。だがなぜか言葉を繕うという事が苦手なようだ。洋介も精神的に余裕が出てきたようです。私はあの娘は気に入ってます。」
次平「それがあの娘なのだ。本質的にはあの娘は賢いが、繕うのが嫌いなだけだ。いい娘だ。洋介には過ぎた娘だ。私も好きです。鉄平さんやお恵さんが考えすぎているだけです。鉄平さん、お香さん、一平君やお恵さんは、あの娘可愛がっているが、4人とも、自然に言葉を繕えるが、あの娘にそれがない。それが可愛いけど心配なのだが、言葉を飾ったり、繕ったりする事はそんなに必要な事ではない。最低限の使い方が時と場所によっては必要と判ればいいだけだ。」
洋介も、お純が可愛いかった。お純は、お香やお恵譲りで、綺麗な容貌と姿も良かった。
鉄平もお香も、お純、お純と可愛がっていた。お恵が多くの仕事をするようになると、鉄平とお香も少し、暇も出てきたので、忙しくなったお恵の替わりに、お純とその弟の幸之助の面倒をよく見ていた。幸之助も器量は良かったし、可愛い男の子であるが、人見知りするようである。何しろお香の血がそうさせるのか、女の方が奔放で天衣無縫で早熟して育つ。しかも栄養も良くなって、細身のお香やお香よりは、肉付きも良くなっている。お人形のような女の子で、人見知りしない性格でもあり、鉄平やお香を訪問する、政府の高官や大きな会社の経営者たちにも、幼児語であるが、話して、みんなに可愛いがられて、大きくなった。そして 人の話も良く聞いていたし、家にある本も良く読んでいた。言葉を飾ったり、繕った事を本質的に知らない女の子に成っていったのである。そしてお恵は家でも、一平と盛んにやるとか昨日は舐めても、大きくなるのが遅かったけど、何かあったのと盛んにいっていた。そんな雰囲気の中で、幼児語から完全に抜け切っていないまま、成長していた。
洋介は、お純の表面を見ていて、お純の賢さはまだよく分かっていなかった。次平は感じいていたがこの娘の賢さを実感していなかった。洋介がお純をつれて、次平とおゆきを訪問して、会食していると、次平や洋介は盛んに、今の政府が諸外国に譲歩しすぎると言っていた。お純も少しづつではあるが、言葉使いも覚えてきていた。私も意見いっていいですかといって、なぜ譲歩しているかについて、少しでも西洋に追いつくために考えている事です。この国に力がついてくれば、自然と治っていきますよと喋り始めた。海外の事情や英語もよく知っていた。次平とおゆきそして洋介が、こんな天衣無縫のまだ可愛い娘がと思ってじっと見ていた。英語も詳しく、バイブルやキリスト教の宗旨とか、西洋の中世時代の事まで知っていた。何回会食してから、次平はおゆきに言っていた。
次平「お純は大した娘だ。私は鉄平さんに今まで支えてもらい、多くのものを貰ってきた。しかしお純ほど大切な娘を貰った事はない。お純は洋介が足下にも及ばない程賢くしかも勉強している。それに今でも良く本を読んでる。英語も良く知ってる。ひょっとすると功一以上だ。鉄平さんもお恵さんも今頃 洋介なんかに嫁に出して、しまったと思ってるのじゃないのかな。」
おゆき「言い方やお純さんの容貌をみてると可愛いとしか言えないですが、私にはわからない事でも良く知ってますね。」
次平「鉄平さんを凄いと思っていたら、お香さんはもっと凄い人になった。その内に、お恵さんは、そのお香さんを超えそうな人になってきた。 お純はものすごい可能性を持っている娘だ。 医学を勉強させるか。いやそんな事したら、洋介は秘書になってしまうだろう。もうすぐ お恵さんが仕事手伝ってくれと言ってくるだろう。おゆき、それとなく、洋介に言っておきなさい。お純さんの才能を伸ばす事に、邪魔をしないようにと。洋介の家の中に閉じこめておくと世の中のためにならない。」
おゆきはこんなに次平が人を誉めるのは珍しいと思っていた。
次平は、鉄平の屋敷に遊びに行った時にも、お純の事を誉めて、医学を勉強させようとも思ってたが、それでは洋介が秘書になってしまう。それでは洋介は武士気性をもっているだけに、親として可哀想だから止めた。お恵さんの仕事を手伝うようにしてやって欲しい。優秀な人は、貴重だ。世の中のために働らかなければならないと言った。
鉄平「お純は可愛いから、甘やかしてしまった。大丈夫かと心配していた。なんとかやってますか?」
次平「言葉使いも覚えてきた。それにあの才能を家の中に閉じこめない方がいい。」
鉄平「そんな誉めすぎですよ。でもお恵にも言っておきます。才能があるかどうかは分かりませんが、まだ仕付けてない娘なので、責任持って、面倒を見ろと」
お香もお純が何かしでかしたのか、心配して聞いていた。
お香「お純は幸せです。洋介さんや次平さんに可愛がって貰えて、私もする事が無くなったと思ってましたが、お恵と手伝って、お純の面倒みます。」
次平「お純は容貌や姿もいい、そして可愛い。まだ言い方が幼い。それであの娘の可能性が分かり難いのだが、ものすごい可能性を持っている娘いや人です。大きく育ててれば、世の中をよくする事が出来ると私は思ってます。 鉄平さんから色々なものを頂いて来たが、お純ほど大きく、貴重なものは、ないと思ってます。」
他にも色々と話をして、次平は帰っていった。
お香は、商会に行った時に、お純の事を相談したいから、暇が出来たら、郊外の屋敷に来てと言った。お恵は吃驚した。きっとあの娘は何かしでかしたのに、違いない。その日夕方に一平と一緒に、鉄平の屋敷に行った。
お恵「お純は、何をしたのです。もうあの娘は心配ばかりさせて」一平も心配そうに聞いていた。
鉄平「いや 次平が来て、お純を誉めていた。俺はあいつ可愛いだけで、よくわからん。凄い可能性をもってる娘だ。お恵の仕事手伝わせてはどうかと言っていた。俺は、お恵に責任持って面倒見させると言った。」
お香「私も手伝うわ。次平先生は医学の勉強させたら洋介さんをすぐ追い越してしまう。それでは洋介さんが可哀想だ。しかし 家の中に閉じこめる娘ではないと言ってくれた。お恵、お前、お純に似合いそうな仕事を探して、一平さんと一緒に洋介さんに頼みにってくれないか?」
お恵と一平は、お互い顔を見合わせ笑った
お恵「お純に何が出来るの。男の子と遊ぶ以外に」
鉄平「俺も若い時のお前を、そう思っていた。お前も遊んでいたよ」
お恵は一平を見ながら「私 あんなに遊んでないわ。」
鉄平「お前が毎日のようにやりたい やりたいと一平さんに迫るので、一平さんに悪いと思って仕事手伝わせたのだ。」
お恵「まあ 一平さん そうなの。」
一平「お義父さん 昔の話を」
鉄平「いずれにしても、お純には、まだ躾なんかしてないだろう。次平のいうような可能性があるかないかは分からないが、仕事させながら躾ないといけない。それはお恵 お前の責任だよ。」
お香「私も手伝うわ。お恵。私もお純 可愛いのでよく分からないけど、お前よりも、お純は正直な子だ。それに好きな人を失うかもしれないと、もがいた事もある娘だ。」
お恵「正直? あの娘は馬鹿なのか思う事あるの。 結婚前に道具揃えに言った時、途中でご飯食べに食堂に入ったの。格好いい青年が道を歩いていたら、大きな声であの人美味しいかもしれない。大きそうよ と言うのよ。私 顔から火が出そうだったわ。結婚後、家に遊びにきたら、女中さんもいる場で、洋介さんのもの大きいとかこの間三回もしてもらった。お母さんは最高何回して貰ったのと大きな声で言うの。男の人見れば美味しいそうとかこれはまずそうとか言う娘よ。やる事しか頭にないのかしら。」
鉄平「俺も若い時のお前 そう思っていた。 お前は人前では言わなかった。それはお前が時と場所によって言葉を繕う事ができる娘だからだ。たが頭の中ではお純とよく似た事考えていたろ。お香とよくそんな話していただろう。それにお恵、お純は小さい時、ここで色々な人に可愛がれていた。そして話を良く聞いていた。幼児語で質問までしてた。次平の言う可能性もある。お前は躾しながら、お純の可能性を引き出すのだ。 お前の責任でもある。お前は、お純の母親なのだ。」
お恵「あの娘の舌引き抜いてやろうと何回思った事か。可能性なんてないと思うけど、母親の責任と言われたら、一言もないわ。何か考えて洋介さんに頼みにいくわ。」
鉄一がお香やお恵に相談していた。織物と裁縫などをしている会社を見る人が欲しい。私は鉄関係を中心だし、功一さんは機械や工作機械を一生懸命にやっているので手一杯だ。 今の人だけでもなんとかやっているが、もう少し伸びそうな気もするのに、惜しい気もする。
お恵とお香は相談して、鉄一を呼んだ。お恵は、鉄一に私が織物と裁縫などをしている会社を直接面倒みる。商会に譲って欲しいと言った。
鉄一「姉さんに見て貰えれば安心だ。しかしそんな時間があるの?」
お恵「お純に任せるの。最終的に私が面倒を見るし、責任は私が取る。お母さんは商会と事業会社全組織の責任者けど、出来るだけその会社に行って見守るといってくれている。」
鉄一「お純?あいつなんかに出来るの。」
お恵「私、お純の母親なので、お純を育てるのに責任取れと言われているの。洋介さんにも悪いし。鉄一、お前も息子の鉄造の事も考えなければ、もうすぐ17だろう。」
洋介は、お純が可愛いし、好きだ。しかもあの時も楽しい。しかし一寸度が過ぎる。この間 何回出来るか試して見ようよと言って3回もした。翌日はぐったりして大変だった。家に帰ると昨日はよかった。今日もしてくれるねと言って、卵とか鰻料理が並んでいた。今日は疲れているというと、じゃ1回で我慢すると言って、その1回が延々と続いた。お純の技大したものだが、このままでは身がもたせないと考えていた。父上に相談する訳にも行かない。この間 母上が話していた。お純をお義母さんの手伝い等に出したらとか、お純の可能性を育てるとかなんとか。可能性は分からないがお純が仕事をすれば確かに、もう少しなんとかなるかもしれない。今日にもお義母さんの所へ言ってみよう。
結局 お純もお恵の手伝いをする事になった。しかもお恵は言った。織物と裁縫などをしている会社の将来を考えて、勉強しなさい。会社の人にも紹介された。お恵からお純は、「お純 お前 ここの会社の実質的な責任者だよ。しかもここの会社の工場には、若い娘も多いし、人も多い。みんなお前を見ている。しっかりしなさい。」と言われてしまった。洋介さんとやる回数減ると言って愚図っていたのに、洋介さんも「お義母さんも忙しいから助けなさい。」と言っていた。しかし会社の人が私の事見るのは、冷たい視線だった。私の評判は悪いのだ。やってばかりの女。男連れ込む女と言われている。それはそうだったけど、このまま馬鹿にされているのも悔しい。会社の遠藤という年輩の人は、今お母さんは大変な人になったけど、昔は「あの顔で男食うかよ お恵さん」と言われていた事もあった。お純さんもやれば出来ると励ましてくれた。一瞬私の事と思ったが可笑しかった。私も少しは見直して貰おう。
しかし、お純は何も分からない状況なので、必死に頑張っていた。妊娠し、出産もした。その中で夢中になって取り組んでいた。お純は、早熟の天才であった。それだけに超えるべき壁は高い方がよかった。慢心する暇も時間もなかった。数年すると、事業は拡大し、取り組むべき課題が増えていった。
珠代は、功一がどんどん好きになっていった。お恵と違って仕事はしなかった。珠代は思っていた。珠代は思っていた。「功一さんと離れる時間が恐い。功一さんが仕事している時間に英語を勉強して、功一さんの仕事に必要な本を読んだりしている程度しか出来ない。それも必死でしたもこの程度だ。難しかった。功一さんは忙しかったので、そんなにして頂けなくなったが、今日はして頂けると言われると、それだけで何かも上の空になった。お香様やお恵さんから教えていただいた事も功一さんのお許しがでれば、どんな事でもできる。功一さんが喜こぶ事は何でもできる。子どもたちも出来た。功一さんそっくりで昼は若い功一さんに囲まれており、夜は功一さんが帰ってくる。して頂けない時でも功一さんの側に見てるだけでも楽しい。この頃は功一さんに裸みて頂けるだけでも私は感じている。晩にお願いすると裸でいられる事もあるのだ。裸になっていると、舐めるたり、しゃぶったりするのもお許して頂ける貰う事が多いのだ。功一さんに、服を着なさいと言われるともうお許しが頂けない。私は功一さんの前では裸でいたいが、功一さんのお許しがなれければならない。掃除や拭き掃除も功一さんのいる場所、通る場所には塵一つ落ちていないようにしていた。それに裸を見て貰えるようになるには身体を動かなければならない。功一さんの下着などを抱きしめる事もあった。私は功一さんの妻にして頂いたが、功一さんの女なのだ。私は、功一さんのものだ。功一さんの匂い、若い功一さんの匂いに包まれて暮らしたい。私の中に功一さんが入って、温かいものを出して頂き、功一のものを舐めてお掃除させて頂ける時は、至福の時であった。私の中に功一さんから頂いたものがあり、口の中でも功一さんがいる。絶頂感に浸りながら、口の中のものを飲み込む。美味しいとても美味しい。私は、功一さんで満たされている。私はこのために生きているのだ。」
(珠代ワールドは、現代に時空を移して、色々なケースを考えてみました。目次の 24.珠代の恋 現代編 シナリオ1、シナリオ2、シナリオ3 です。)二人の子どもが出来た後、二人の子どもの世話をしながら、無理をしすぎた。珠代の身体は弱っていた。そんな身体でも、珠代は絶頂感を何度も味わいながら、意識を失っていった。身体は弱り、神経が高ぶっていた。おゆきが子どもを見に来て、弱っている珠代を見て、「功一さんの世話も残っているし・・・・」という珠代を無理矢理、次平の病院に連れて行った。次平は、診察して、吃驚した。こんなになっていても、功一は気づかないのかと、功一に今までない、激しい口調で叱った。おゆきは、そんなお前に子どもは預けられませんといって、子どもはおゆきが面倒を見る事になった。
珠代の入院は、長くなった。座っているだけで、自分の思い通りに進んでいた世界から、突然一人の世界になってしまった。女中のする事は、珠代のようには行かなかった。着物なども薄汚れてた物も着るようになり、料理も味気ないものに感じられ、珠代の存在の大きさを実感するようになった。振り向くと珠代がいたが、振り向いても誰もいなくなっていた。珠代が退院すると、子どもたちも帰ってきて、以前に戻ったものの、功一は珠代の体調や珠代の事を気遣うように変わっていった。これは功一の仕事にも、好影響を与えていった。他の人の説明や考え方を気遣えるようになっていた。 珠代は少しずつ変わっていった。
珠代は、神経や体調が戻っても、功一が好きという思いは変わらなかったが、以前のような感じ方は出来なかった。神経を切るような痛みと共に起きる快感てはなくなっていた。功一を求める身体や体調は復活していたが、珠代の心には、功一だけでなく、珠代、功一郎、功二郎そして自分の両親、次平夫婦そして他の人もいるようになった。ゆっくりした充実感を持つ快感に変わっていた。そして自分の身体を気遣う功一の目線も、珠代を守ってくれていた。功一を見守っている人、助けてくれる人への配慮、なにより、功一への配慮、功一が成長していくために私がどうすればいいのかとの思いが生まれてきていた。健康の回復とともに、心も回復し、成長していった。功一の言いなりではなく、強い口調ではないが、功一にも注意できるようになっていった。妖艶な人ではなく、美しい人に変わっていった。
功一は、珠代がそれ程好きな人でもなかった。珠代が病気になり、如何に珠代が、自分にとって、大きな存在であるか痛感した。珠代との生活が、とても大切に感じてきた。功一も珠代が好きになってきた。珠代は、目でせがむようになっていた。今夜とてもしたいと。子どもたちも大きくなると、そんな二人を見て、直ぐに自分の部屋に引っ込むようになった。二人だけで、よく一緒にお風呂にも入った。珠代は子どもも大きくなっていたのに、身体を洗ってやると感じていた。珠代と功一は二人でお互いに洗ったりしていた。珠代も功一も、あまり太らなかったので、もっと食べないとお互いに言ったりしていた。寝室の中だけでなく、いつも一緒だった。子どもたちもそれが当然と思うようになっていった。功一と一緒に次平の家に遊びに行くときも、珠代の親である片山の家に行くときも。次平も呆れていた。おゆきは「仲がいいのは、いいけど、すこしは加減してね」と言う事もあった。功一郎が大きくなって、おゆきに告げ口をした。「お父さんは、お母さんに食べさしてもらっているんだよ。あーんしてと言って、口に入れてもらったりしている。お母さんもそうしてもらっているよ。二人でお風呂にも一緒に入る事あるよ。」
おゆき「功一、子どもの前でみっともない事をしてるのかい?」
功一「みっともない事?、珠代と接吻する事?」
おゆき「そんな事もしているの? 食べさしてもらってるとか?」
功一「私が嫌いな人参とかピーマン残すから、珠代が食べないと言って、食べさすんだ。」
おゆき「こどもみたいな子だね。自分でちゃんと食べないと。お前も珠代さんに食べさしていると言うし。」
功一「珠代は食が細いので、もっと食べないといけないと言って、食べさしているんだよ。」
おゆき「・・・・、 お風呂も一緒に入っているの。」
功一「珠代の身体を見ておかないと、珠代の食が細いから、心配なんだよ。」
おゆき「貴方、功一も珠代教になってます。なんでも珠代、珠代と言います。」
次平「それなら、仕方ない。功一に注意したい時は珠代さんに、珠代さんに注意したい時は功一に言えばいいんだよ。」
おゆき「処置なしですね、あの二人は。夫婦仲良くても少しは限度があるのに。」
次平「鉄平さんは、あの機械会社の名義を私とお前と功一に移してもらっているよ。東京と大阪以外の医院も、製薬会社に世話してもらっているのに。交換だと言ってね。功一は自分が不得意な経理などは、お恵さんから人を派遣してもらっているらしい。自分を知るようになったのはいい事だよ。私もそうだったし。親子2代同じような事になった。」
おゆき「まあそれはそうですか、功一は、珠代さんといつも一緒にいてますよ。」
次平「珠代さんが、英語を勉強して、功一の機械などの専門書も読んで、功一のために整理しているらしい。」
おゆき「私もそうすれば、よかった。もっと貴方の側に居れた。」
次平「・・・・・」
功一は、興味ある本は一杯買ったけど、読めない本もあった。珠代は英語も勉強して、専門語は功一に聞いて、訳して整理していった。功一は会社でも思い出した事があれば、珠代を会社に本を持ってきてもらったりしていた。珠代も機械の知識は相当持っていた。会社の研究の人もやがて、珠代の要約を見るようになっていった。
功一郎も功二郎もそんな環境で育っていた。珠代は少し手が空くと、新しい本を探していたが、その内に小説なども読んでいた。行きつけの書店の主人と知り合いになり、少しつづ翻訳などもするようになっていった。
功一は仕事で会社にいる時以外は、いつも珠代が側にいた。会社にも珠代は呼ばれる事もあったし、珠代が差し入れを社員に持ってくる事もあった。仕事は、順調だった。機械会社は、そんなに需要も少なかったが、商会の努力もあり、少しずつ増えていった。明治維新後は、各地で機械の需要も高まり、仕事は急激に伸びていった。今まで手作りに近く感覚で1台ずつ作っていたが、同じ仕様の機械を何台も作るようになっていった。純子からの依頼で紡績用の機械を作り、産業用の機械の増えていった。いつしか鉄一の総括会社の制約も外れ、商会の傘下に直接入っていた。功一には、自分の研究や技術が進められれば、そんなに問題ではなかった。販売は全部商会に任せていたし、経理の人も商会にから来て貰ったりしていた。商会での運営の主体は長い間、恵子がやっていた。やがて、純子に代わると、直接相談する事も出来た。恵子は同年輩だったし、抵抗が少しあったが、逆に純子は年が離れていたので、冷静に自分とは異なる異才と認める事が出来た。弟の嫁でもあるし、頼みやすかったし、純子の商才も天才のものと認めていた。
純子に、機械もこれからもっと忙しくになるよと言われ、水も綺麗な諏訪に大きな新しい工場を作った。功一も時より視察にいった。珠代はこども達と留守をしていた。最初は片山の両親なども呼んでいたが、出かける功一を見送る視線が変わってきた。ついに功一は珠代と一緒に行き、珠代を諏訪湖近くの宿に泊めるようになった。子どもたちも大きくなっていたので、女中がいれば問題なかった。最初の数台は東京近くの本社工場で作っていたが、量産化するには、新工場で作るようになった。功一の出張は多くなった。多くは珠代もついていくようになった。珠代は諏訪湖が気に入っていた。諏訪湖の畔にも大きな家を建てた。鉄平と香は、機械会社を次平、おゆきそして功一の名義に少しつづ、変えていった。功一は、趣味は仕事と珠代だった。珠代は専門の洋書も読んでくれるし、珠代も色々な本もよんでくれるようになった。治部家の名義が増えて、次平とおゆきは功一の名義に換えていった。
功一郎も功一にて、機械いじりが好きな青年になった。功二郎は、医学が好きで、父次平の医学校に通っていたが、血を見るのが嫌な優しい青年だった。そのため、旧制高校に入り直して、理学部で物理を勉強していた。功一郎は父の手伝いをするため、工学部の機械を出ると、会社に入って、功一の助けをして研究を手伝った。
次平の娘であるみどりは、医者になり、同じく医者である一太郎と一緒に大坂の医院で働いていた。みどりは次平の側にいるのが好きだった。次平が忙しくなるとみどりは、父の匂いがした一太郎と一緒になった。次平は、家に帰ると本を読んでいる事が多いのだ。いつしか みどりも本を読む事ができるようになったが、熱心に本を読んでいた一太郎の姿が次平と似ていた。その上 話し方も似ている気がして、一緒になった。一太郎はいつしか大坂の医院よりも医学校で教える事が多くなった。みどりは、一太郎との夜はさほど期待しなかった。ただ寝ている姿は、若いときの父に似ていた。結婚 5年目にして、もう諦めあけている時に、妊娠している事が分かった。次平は東京にいってしまった。子どもの公太郎は可愛かったが、医学書を読んでいると父が側で話しているように思えたので、よく本を読んだ。一太郎と子どもを見ながら、本を読んで、医学の事を話していると、みどりは子どもの頃に、父と一緒にいるような気がしてきた。
公太郎が三歳の時、高熱を出してしまった。風邪をこじらせた。解熱剤を与えて、みどりは一心に看病した。熱は直ぐに下がり、公太郎には問題は無かった。その時以来、みどりは、公太郎を注意してみるようになった。公太郎も、みどりにまとわりつくようになっていった。一太郎とみどりは本を読み、みどりは子どもを時々見いていたが、これは洋介が幼い時に母がしていた光景だ。そして洋介は剛健で病気した事もなかった。今では、一太郎が、本を読んでいても、みどりは、公太郎とあやしていた。これはみどりの記憶にはない光景だった。母上は功一兄さんにも、公太郎のようにしていたのだろうか? 突然分かった。私は、もう父に側にいつも居たがる女の子ではなく、公太郎の母なのだ。公太郎にはこれが頭に残る光景になるのだ。一太郎は私の父ではなく、私の夫であり、公太郎の父なのだ。そしてここが私の家庭なのだ。なぜか新鮮な思いがして、周りを見回していた。
明治は、決して1つの時代ではなかった。明治維新は革命とは呼べなかった。旧体制の多くを受け入れたからである。ただ抵抗するものには、容赦はなかったが、日本人の多くは現実的であった。旧幕臣も新体制への協力を表明すれば、それなりに受け入れられていた。色々な考え方が渦を巻いていた国家である。それが1つの考え方に集約したのが、西南戦争である。西郷隆盛は、一つのシンボルであったが、明治維新前とは異なり、戦略的に起こしていなかった。敗北を前提とした戦いであった。西郷自身が意図したかどうかは別にして、英米的な考え方も同時に一時的に消えていった。大久保の集約国家論に集約されていった。それでも革命とは言えなかった。積極的な反抗には容赦なかったが、消極的な協力は受け入れていた。国家としての方針が確定するのは、西南戦争以後であるが、幾つかの消極的な協力は受け入れてきた国家と言えよう。揺れながら進んでいた時代であった。
お恵は早く、製薬事業への転換を検討していたが、結局 東京と大阪に別会社として製薬会社を設立し、資本的には、大阪は合弁会社の色彩が強く、東京は、お恵の夫である一平が指揮を執り、大阪も東京支配下ではあったが、源三の息子の源一が運営していた。他の薬問屋や製薬会社は、東京の、製薬会社の資本系列に組み入れられていた。
資本的には、鉄平が名義筆頭であり、創業者相談役という立場であるが、会社には暇つぶし程度に出る程度であり、ほとんど出なくなっていた。
商会は、東京と大阪は別会社として独立していた。東京では鴻池の比重は小さくなり、大阪では、鴻池の比重は強くなっていたが、東京のお恵が運営していた。当初は出資金は、お香名義であったが、少しつづお恵名義に切り替えていた。
お恵は、早くから西洋薬の導入を検討していた。技術的な側面は、一平が検討していたので、輸入や技術導入には積極的に進む事が出来た。又鉄平の娘という立場も意図しないでも利用できたので、西洋薬の輸入から始まった輸入は、他の物産の輸入にも波及していった。長崎や福岡等の産物を売っていたが、お香が、売りたい物たけでなく売れる物も売るしていたったので、各地の産物も売るようになっていった。商社的な機能を商会に導入する事が出来た。事業会社とは不可分の関係であった事も、事業会社の製品も商会の成長には貢献した。事業会社が直接販売する事も可能であったが、大規模の注文に限定されていた。
お恵は、早く結婚し、娘お純も結婚した後でも、30代後半であった。お純の結婚では、心配させられたが、息子の幸之助は人見知りする性格で、医師になっていた。お恵は40才を超えてくると一平と、ゆっくり夜を楽しむ事ができるようになっていた。ただ二人とも忙しかったので、回数は減ってきていた。
一平「お純は、普通に話できるようになった?」
お恵「言葉使いも、まともになってきた。もう最初はハラハラさせられたわ。でもあの娘 小さい時からお父さんの家で良く面倒見て貰っていたでしょう。お父さん 三之助さんや京二さんの繋がりで、長州藩に援助していた事があるらしい。その繋がりで時々お父さんの家に来てたみたいなの。しかも長州系や薩摩系とか色々あって、役所で話できない事あると、少し離れた父の屋敷を会合する事あったみたいなの。偶然あった事にできるし。今みんな偉くなってるけど、お純は物おじせずに入って話するの。相手も「お純ちゃん 綺麗になったね」という事で、話していける。」
一平「京二さんは、内務省の局長までしていた斉藤さんの事?、三之助さんは同じく元局長の松山さんの事?」
お恵「そうなの、京二さんは次平先生のお弟子さんだったし、三之助さんはお父さんの下で働いていた事あるの。長州藩が江戸幕府と戦争した後、財政的に苦しくなっていた時に二人の頼みで、お父さんが援助してたの。 その時から長州の人との繋がりできているの。」
一平「でも お義父さんは、あまりそれを利用しない人だね。」
お恵「まあ 薬屋だし、お母さんも物産問屋だったし、そんな事好きじゃないしね。それに明治政府ができた時 お父さんは半分引退してたし、相手も話しやすかったのかもしれないが、色々来ていたの。お付きの人つれて、その時 お純は人見知りしない子だから、誰でも話してたの」
一平「あいつは小さい時は可愛い女の子だったし、いつもニコニコしている子だったしね。」
お恵「どういう意味」
一平「別に他意はないよ。」
お恵「だから、軍服や官服程度の話なら、直ぐに紹介してくれるし、お純は儲けは程々で安く売るの。だから売り上げ伸びるし、周り回って、製造原価が下がり、もっと安く出来ると言う訳なの。他の人は一儲けしようとするが、お純は「仕事があって損しなければ、多くの人が仕事できる」とお祖父さんがいつも言ってる。ここはその為に作った会社でしょと会社で言うの。」
一平「それはそうだ。だが、それでみんな納得してるの?」
お恵「はじめはお純さんは商売わからない人と言われて、お嬢さん商法と言ってた。私の所に言って人もいた。もっと儲かるのにと言って。私はそれはお純の言う通りと言った。最後にお母さんも時々行っていたでしょう。それはお純の言う通り、どこが問題なの。でみんな反論できないから黙っていた。お純はそれだけではないの。軍服や官服は、綻ぶ所や穴の開く所なんかを裁縫やっていた人なんから聞くし、古い軍服なんか貰ってきて、弱い所を予め補強しておくようにしたの。そして 売上が伸びてくると生地を自分の工場で作ればもっと安く、強くできると言いだして、生地も作りだしたの。機械を功一さんに頼んで作ってもらったの。お純、正直だから原価下げると製品の値段下げるの。みんな唖然としてた。」
一平「それはやりすぎかもしれないね。」
お恵「でも それで軍や政府の担当が感心して 正直な会社と言う事になり、もっと売り上げが伸びる。その上 安くなったからと言って民間へも波及して、生地の工場だけでなく、紡績までやりだしたの。機械も功一さんの所で、数が増えると功一さんも機械の値段下げて行くの。するとお純も下げていく。それが洋装化の波に乗ったという訳なの。それに、これは私も感心したけどね。儲けは程々がいいと言うの、あいつ。大儲けしようとすると無理をする。無理はやがてうまくいかなくなる。買った人、売った人、作った人が納得しないと長続きしないし、みんなに仕事をしてもらう事も出来なくなる。」
一平「それはそうだけど。うまくいっているから言える言葉かもしれない。」
お恵「勿論そうでないこともあるけど、投資が大きい時などは、利益の確保は必要だけど、やはり大儲けを狙っていると無理がくるわ。これはお父さんやお母さんも言っていた事なの。」
一平「それはそうだろう。」
お恵「売り上げ伸びてくると、設定した利益を超えだす。そうすると、働いている人の賃金を上げるの。すると会社の人も頑張る。」
一平「お前の指導なんだろる」
お恵「そこもあいつの老獪な所ね。私もお母さんも初めの数年だけ色々言った。それからは、何も言ってないの。でもあいつは、何も言わない。自分が考えて、うまくいっていても、私が指導していると言われても黙ってるの。経理の人がね もっと内部留保に回したいと言っても聞かないの。設定分以上は還元するの。」
一平「利益や保留金は、大切だろう。」
お恵「それがね。年間計画を立てるでしょ。利益はこの程度にしたい。利益率はこの程度と。」
一平「それは製薬会社でも同じだ。会長のお恵さんという人が色々とうるさい。」
お恵「なによ。私は注意してるだけだよ。ともかく、お純は、両方とも満足しての。少しだけど。利益率や稼働率を設定していて、それを会社内部で公表しているの。利益が上がると、それに比例して賃金を上げる。でも製品の原価は下がるの。すると利益が上がる。すると製品の値段下げる。 そうすると売り上げ伸びる。 まあ急成長してるから出来る事だけだど。」
一平「でも どこかでそれが出来なくなるよ。」
お恵「私もそう言ったの。でもあいつも知ってるけど、利益出ている間は還元する姿勢が大事といってね。利益が出ても理由つけて還元しないと、人は信用しなくなると言ってね。でも全部還元しているわけでもないの。今お純の会社は、急成長してる。みんな計画を上回っているの。売上が突然倍になった時もあるの。利益の比例部分にも上限、下限の設定があって、それ以上増えても、それは何か他の原因があるからと言って 反映させないの。次ぎの計画では倍増した実績ではなく設定上限を計画の基本とするの。 比例部分の上限を上回った部分、まあ、一言で言えば「のりしろ」よね。この「のりしろ」がお純の会社では、運営準備金だったかしら、一定の会社の利益反映金を加えて保留してるの。利益の比例配分の下限を下回った時に、賃金の比例部分は下がるけど、この運営準備金の設定もあって 今の利益を反映した賃金もある程度は維持できる。突然賃金が下がるとみんなが対応できないからそうしてるの。この運営準備金の下限値の設定があって、その時は付加給が下がっていく事になっていくの。お純 あんなややこしい事よく考えつくよ。それもこうしますよと社内に公表してるの。だから 翌年は前年比よりも下回っても計画達成している事もある。前年比として減少した事があっても、計画よりは下回らない事にもなるの。計画ってものすごく複雑なの。しかも設備投資や設備償却も計画も影響するし、あれ完全に理解している人は、社内でも少ないと思う。でもいわばそんな複雑な計画があっても、単純に急成長しているから多くの人は、あんまり気にしないの。売上伸びて、製品の価格を下げ、利益も上がる。賃金も上がる状態続いているから。でも裏には複雑な計算があって、もし売上や利益が下がった時、どの程度下がった時どうすると書いているの。その部分を各部門長や又には補佐を集めて検討させているの。だから各部門は色々な対応を考えた上で仕事している事になるの。要するに、成長しながらも、成長が鈍化した時の対応も考えてねという事ね。」
一平「それは凄い。一度お純に聞いてみよう。」
お恵「お純 あの子の頭の中に、あんな部分あったとは。お母さんはほとんど聞いてないよ、複雑だから。ただ、産業も栄枯盛衰があって、伸びる時は伸びる。その時は無理しない程度に設備投資して、下がっていく時は、新しい分野への展開を考えてねと言ってる。」
一平「それ 簡単でよく分かる。」
お恵「お純は、今もっとややこしい事考えてるよ。 今は計画の設定下限を下回った時の話よね。あいつ 計画の設定上限を上回った時の運営考えているの」
一平「どういう事。よかったねと喜べばいいと思うが。」
お恵「お純はね、計画の設定上限を上回ると、何かが起きたのか、計画の何が違ったのかを検討させる。」
一平「それは、経営者が考える事でしょ。」
お恵「あいつ 始めてきた時に「やりたいだけの女」と言われた事を根にもっているかね。つまり計画に基づいてやっても、計画の設定上限を超えるのはどこかに問題というか、新しい何かを見落としている可能性がある。それを考えようと言ってるの。今は計画の設定上限を超える事結構多いの。何か見落としているかもしれない。それが短期的な要因ならいいけど、それをみんなで考えようと言ってるの。お純だけが考えるのではなく、みんなも考えてね。そうしないと本当な意味での成長はできないと思っているのかも知れない。それに運営準備金が大きくなりすぎると、利益還元の原則も揺らぐ。つまり還元してくれてないという不満も起きるでしょう。」
一平「凄いね。でも上げすぎても問題になると、営業や製造は、努力しなくなるのじゃないの。 ある程度の実績できたら。」
お恵「それが、お純自身が時々稼いでいるよ、吃驚するほど。転売なんかもしてるみたいよ、たまにだけど。大きな注文を取ったりもする。新しい設備入れたり、買収したり、新分野に入ったりしてるでしょ。それに商会でも営業してるでしょ。難しいよ。売上押さえるの。それに部門長や補佐しか影響ないし、上限を超せば補佐も意見を正式に言える事になるの。今は色々と意見言う場所や機会作っていても、みんな忙しいし、ちゃんと聞いてもらえないかもしれない。上限値超えたら正式な会議となり、議事録残す事にしようと言ってるよ、あいつ。その上、利益比例だから多くの人は頑張っている。大変なの。」
一平「凄いね。お純って、そんな娘だったかね。私は男の子とやるしか興味のない娘としか思えなかったけど。」
お恵「今 部門長は、またお純が妊娠する事祈ってるわ。ゆっくり出来るから。でもあいつが、あんまり長く休むと会社の成績に響く。今はお純がいなくても、みんなで考えて走っているから、やっていけるようにしているけど。意見が纏めたり、方針の決定とかが決まりにくく、新分野への展開の決断も遅くなり、会社の志気にも響く。でも出産なら、相談や連絡も出来るし、丁度いいの。お純自身はまだ小娘だけど、会社の中では、恐れられていると同時に、その判断には信頼感があるの。」
一平「恐れられる?」
お恵「お純つまり社長には、集約された情報があつまる。それはどこの会社でも同じだよね。」
一平「それは製薬会社でもそうだよ。」
お恵「お純には、それ以外に働いている人の意見や事情がわかるの。遠藤さん通して、遠藤さんは、自由な立場で各職場で話している。お純のお金も貸すこともある。みんなの相談に乗るし、遠藤さんの部下もいるしね。お純自身も軍や政府だけでなく、他の業界の人にもよく挨拶に行くし、情報も取ってる。あいつの頭に、集約化された情報と社内の生情報と社外の生情報が入ってくるの。その上での判断が、社内で信頼されていると言うわけ。これは秘密だけど。逆にお純がある職場を知りたい時に、遠藤さんに言って色々聞く事もあるの。遠藤さんは副社長だし、みんな相談に乗って貰ってるし、話もしやすい。お純は知りながら聞いたとも言わないの。個々の事について細かく追求しないけど。細かい事まで知ってる時もあるの。いつもじゃないけど。私も最近分かったの。あいつ、細かい事や働いている人の内情を知りすぎている。困っている人を助けるためにしても、情報も得ているのよ。恐がれるのも理由はあるの。あいつの頭は複雑なの。本音しか言わないけど、知ってる事をすべて話しているのではないと。細かい落ち度は追求しないけど、知らないわけでもない。あいつはそういう所あるのよ。それは、お父さんに似ている所ね。」
一平「凄いとしか言えない。」
お恵「それに、利益、稼働率比例なんとか比例で基本給に加算しているの。だからお純の会社の賃金高いの。商会や他の事業会社より3~5割ほど高いのじゃない。部門の利益比例とか、複雑な計算で。利益を出していく事は、みんなの希望でもあるの。それで 残業は基本的に禁止なの。もの凄い複雑な手続きがいるの。みんなが無理して働くと、どこかで破綻すると言ってね。だから簡単に出来ないように、残業手当も、基本給やなんとか比例分も含めて、単位時間当たりの5割増しなの。しかも部門の利益に対し、複雑な比率で引いていくの、管理部門ももっと複雑なの。依頼した部門の責任比率で計算するの。あいつ 何で複雑な計算が好きなんだろう。理由は単純なの。私は洋介さんと一緒にいたい。みなさんも個人の生活を大事に。」
一平「でも管理職などの人は別だろ。」
お恵「それがお純の凄い所で、同じなの。つまり残業手当が部門長補佐であれ、つくの。残業をなくそうとしているのだから、残業手当はつけるの。お純と部門長は別だけど。その上 それは残業を申請した部門の部門利益というのがあり、そこから理由によって引かれる。そうするとその部門の人の利益比例が下がる事になるの。只、ある程度の地位になると、少しだけいてもいい事になっている。補佐で30分程度かな。部門長も、あまり長くいられないの、特別な事なければ。お純が自分早く帰りたいから、何か問題でもありましたとか聞くのでうるさいの。勤務時間が終わると職場に人がいなくなる。補佐は部門長に報告してから帰るし、30分たつと部門長だけが残る形になるの。製造で交替制になっている所は別だけど。売上伸びて、仕方なく、製造だけは一部交替制になった。ここのやり方複雑なの。3時間程度遅く出てくる人たちがいるの。この人たちは、製造現場をみたり、手伝ったりして、昼休み時間も、機械だけはうごかしているの。それで、時間内に出来なかったものとか、急に仕上げる必要のある製品を作ったりして、2時間半ほど遅く帰るの。その担当の製造補佐もいてるの。それに裁縫の人たちは、家でも出来るようにしているの。ここは複雑で、一種の出来高払いも取り入れているの。あいつ複雑な事考えるの、好きだと思う。でも裁縫の人たちでも、家にいる必要がある時や製造の現場も朝に用事がある人も助かるし、好評なの。製造出来高は上がるし、今はうまくいってるようよ。」
一平「それ 参考になるけど、管理は、複雑そうだね。でも、事務の仕事は時間内に終わるの。」
お恵「一平さんも、お純の会社、行ってみたら、仕事時間内は、ほとんど話し声しないよ。遠藤さんも相談受けてる自分の部屋だし。みんな自分の仕事に集中してるよ。例外は研究位かな。そこは成果比例かな、兎も角 お純の所の計画や規則は複雑。私が会長だけど、滅多に見ない。複雑すぎて。」
一平「みんな 大変だね。」
お恵「お純の会社は毎日みんな集中してるよ。でも時間内頑張れば、勤務時間が、終われば絶対帰れる。」
一平「営業の接待どうするの。」
お恵「接待は、原則的にはないのよ。初めは禁止していたけど、最低限 必要と思われる事はお純の給料から接待しているの。給料の3分の1を、お純は営業部門長に預けているの。まあ申請や報告する必要はあるけど。初め、お純は、製品の質と値段以外で勝負するなといって、営業の接待を認めなかったの。でもやっぱり、注文とれない事があったの。値段はお純の所が安いけど、負けたの。お純は気にしなかったけど、軍の内部では、長州系と薩摩系の反目もあるの。お純の会社といっても、私たちの会社すべて、長州系と見なされている所もあるの。薩摩系の人は、お純を、男遊びの好きなお嬢さんが結婚して、家事だけだと又浮気するかもしれないから、道楽仕事させられていると思っている人もいたの。会社入って数年間程度は。その上接待しないから、はずしたと言う訳。お純は気にせず、陸軍省や海軍省へ行って、平気で薩摩系の人にも挨拶してた。でも軍内部で、高い軍服でも直ぐに破れるものもあるのに、安いものでもいいものもある。調査される事になった。お純の会社は接待したりや賄賂贈って、注文とってると疑われた。でも調査していると逆だった。薩摩系の人の陸軍参謀の黒田と云う人が、お純が挨拶に来た時に、色々聞いたの。お純は、別に物怖じしない性格だから、思う事言ったの。この黒田と云う人は、西郷さん直系の偉い人だったけど、お純は平気だったみたい。黒田さんはお純の言ってる事を理解してくれて、逆に色々な人を紹介してくれた。お純自身が接待する事になったけど、お純は、芸者と間違われた事もあったらしい。なにしろ二十歳くらいだった。それで営業の部門長と一緒に接待するようになった。初め駄目と言ったから、お純の自己負担の形で接待する事になったと言うわけ。そして営業手当は高くして、個人負担でも多少の処理はできるようにしているという訳。でもお純の会社の製品と他の会社との製品の比較もされて、返って評価は高くなっているし。営業も接待しすぎると自己負担だし、お純からのお金を使うとお純も挨拶にいったりするし、お純は若いし、芸者みたいに座は盛り上げる。お母さんのように聞き上手で、色々聞き出してしまう。相手も喜ぶけど、お純自身が接待好きでないし、接待も少なくなっているみたいなの。」
一平「事故対応があるだろ。」
お恵「それは交替制なの。」
一平「一度 お純に聞いてみるか?」
お恵「私は今年の計画と規則持ってるよ。見てみる?ただ今年の計画も百枚超すし、事業見通しも百枚超える。しかも相互に引用してるから二百枚以上見る必要がある。規則と手続き集も百枚超える。」
一平「だれが見るの。作る方も大変だろ。」
お恵「お純の所、文書専門の係がある。そこで内容見たり、今までの規則や計画との差異を見て確認してから、書き役という人が毎日書いてる。その係の担当は、遠藤さんと云う副社長なの。各部門長はお純の直属だけど、各部門が独立して、動いているでしょう。でもあんまりバラバラだと困る事もあるから、遠藤さんが見て、修正すべき点があれば、お純と遠藤さんと部門長が相談する事にしているの。遠藤さんが部門長呼んで、修正させる事が時々あるらしい。あいつ 老獪なの。お純の給料の3分の1は、遠藤さんに預けているの。商会でも製薬会社でも一緒だけど、会社貸付といって、会社が保証人になって、社員にお金かしているよね。お純の所は違うの。それもあるけど、お純個人がお金貸すことがあるの。それも遠藤さんに任せている。つまり社内で急にお金が必要になった人は遠藤さんに頼む。するとお純から貸し出すという形なの。それもやってるの。困ってる人にお純が自分の資産からお金を貸した事から始まったのだけど。それに誰が借りているかは、借りている人、遠藤さんとお純しか知らない。私でさえ知らない。お純の資産だし。私、お純が何でいろんな事知ってるか不思議だったけど、社内での事情や働いている人の事情も遠藤さん経由で、あいつ、知ってるの。所属長も知らない事情もお純は知ってるかも知れない。」
一平「でも 給料の三分の一じゃ大した額じゃないし、借りている人も限定的なんでしょう。」
お恵「あいつ結婚する時にお父さんやお母さんから、相当お金貰っているのよ、家を買って貰った時の維持費として、二人とも甘いから。そのお金も初めは一部入れたみたいだけど、今は維持費として戻したみたいだよ。給料の三分の一ずつ、貯めてるだんだよ。お純の給料は高いし、それにお金を貸す事が目的でもないし、当座の対策で貸すだけだし、返してくれる事の方が多いし、出資金は、前は母さん名義だったけど、お純名義にすこしづつ切り替えているでしょう。いままで、お母さん名義だったから、利益分配金は投資してたけど、今は支払うので、利益計上金は比率を減らしいている。けれど、まだ相当出るでしょう。お純は遠藤さんに管理して貰っている。まあ普通は、少額を貸しているだけど、たまには、大きな金額を貸す事もあるみたいなの。」
一平「大きな金額を貸して大丈夫なの。」
お恵「特殊な場合だけでしょうけど。どうして分かったというとね。私とあいつが久しぶりに、一緒にお昼食べようと歩いていたら、お純の所の営業部門のかなり上の人と年輩の人が、お純に挨拶してるの、そしてある料理屋に連れて行ってくれた。お純にしきりにお礼を言ってるの、私で出来る事ならなんでもします。ここは私の知ってる料理屋です。食べて言ってください。私が会長でお純の母と知っていて、お世話になってますと言って下がったの。名前は聞いて、吃驚するほどの有名な人なの。お純に聞くと、お母さん内緒だよと言って教えくれた。その人の会社が一時的に、資金のやりくりに困って、お純の所で働いている息子さんに相談した。息子さんが遠藤さんに相談して、遠藤さんが調査して案を出して、お純の了解とって、当座のお金を貸したの、そして その会社は立ち直ったの。その時の細かい経緯はお純は言わなかった。そんな事して、大丈夫なのと聞いたら、お純が言うの。あの時は、ほんの一時の不足だったし、私の自由になるお金そんなにないけど、なんとか出せる金額だったし、遠藤さんも立ち直ると言ってた。それに働いている人も優秀だし。お金に困る時は、どんな少額でも躓くものなのねと言ったの。あいつ、今は、色々な所に繋がりがあるみたいなの。それで援助した人もお純の仕事を応援してくれるし、色々な情報も教えてくれる。実は、お父さんもそうして、大きくしていったの。両替商じゃないから、貸してお金の利子は取らないけど、仕事の応援もしてくれて、利子取るよりも結局は多くを得る事もあるの。人を見る目や調査は、重要だけど。」
一平「お純って、凄い事やってるいるんだ。」
お恵「単に急成長している訳じゃないの。助けた人に、逆に助けられているのよ。社内の人も、どんな人に援助しているか分からないけど、あいつが援助した人が社内でかなりいるのよ。」
一平「社内に密偵がいるみたいだね。」
お恵「細かい追求をしだすと、社内がギスギスするけど、あいつはそんな事はしないの。知って計画立ててるだけなの。今は、お純が走るというより、みんなが走っているの。」
一平「お恵さんと同じで、みんな走らされている。」
お恵「何よ。私はむしろ甘いのよ。商会の営業の人をお純の会社に1カ月間 派遣した時、帰ってきたらここは天国だ。賃金は安いし、決定権もないけど気楽だと言ってた。お純の会社だと勤務時間が終わるとみんな少し虚脱した感じになっている。懸命に走った後のように。気を取り直して、整理して帰る。商会も楽とは言えないが、少しは雑談もできる。難しい事は上にも相談出来る。お純の会社では、みんな自分の仕事で忙しく、余程の事でないと相談出来ない。相談に乗ってくれるのは、遠藤さんだけど。直接の仕事の判断じゃなくて、やり方の相談。自分の仕事は、自分で判断する事が必要なの。」
一平「でもそれだと下が暴走する事はない?」
お恵「報告は直属の上司には出すの。よほどの時は注意するけど、あんまり拘わると、自分の仕事できなくなる。細かい点は多めにみるの。」
一平「それでうまく行くの」
お恵「成長が早いと、上は稟議書や雑務だらけになるから、考えたのかもしれない。」
一平「商会もそうするの。」
お恵「お純がくれば、検討するかもしれないけど、お純にまだ判らない所あるのよ、突然利益が増えたりするのも不思議だし、まだ商会に入れるには不安があるの。それにお純のやり方で、どの仕事でも出来るとも思えない。ただつまらない事を決めるのに判子の数が十数個ついているとか稟議書回しているうちに、結論出ず、有耶無耶とか、だれもが、指示待って進まないのも問題よね。」
一平「それ、私への皮肉?」
お恵「そんな事ないわ。時間かけて多方面からの検討する必要のある事もある。製薬業での投資は大きいし、状況や研究も必要だしね。兎も角、お純の所では、みんな忙しいから、例えば営業に少しいると量に応じて、値段を限度内で自由に決められる。部門毎又は地位毎に色々と決定権がある。上に相談する事は限定されている。認められれば降格もできる。新規採用も多いから、のんびりしていると新規採用が上になったりする。それにお純の会社の書類は、通常、判子は2つで終わりなの。報告する人が書いて、判子をおして、分かりましたという判子で終わりなの。計画の提出などや規則の変更は、文書の係を通るから、遠藤さんの印がつくので、一つ増える。遠藤さんの所には、法律に詳しい人や社内全部を見る事ができる人を揃えているの。単に書類の書き役というより、暴走しそうになる時に注意する係でもあるの。遠藤さんは、社内の人の相談にも乗ってる。実際 お純のお金も貸しているし。今は、お純ひとりが、走り回って大きくしている訳じゅないのよ。みんなが走っているの。みんなを走らせながも、内情もしっかり掴んでいる。冷静に全体を見ている人も持っている。」
一平「お純って凄い経営者になっているんだ。」
お恵「お純は凄い経営者だよ。色々複雑な規則や計画だけど、「時間内に、自分の責任で一生懸命働いて、後は個人の生活を楽しみましょう。得意先にも還元し、儲けも働いている人にも分けるよ。万一困ったら出来るだけ面倒みますよ」と。そして立場が上になれば、「特定の大きな事だけ判断して、計画や見通し立ててね」いう事なの。只職場や状況によって色々あるから、複雑になるけど。凄いよ。遠藤さんもお母さんも、感心してたよ。私は、あいつの頭の中を見たいよ。どこでそんな事を考えついたのか。」
一平「聞けば聞く程、凄い。でもあいつはまだやるとか舐めるとか言ってるじゃない。お前と話している時。」
お恵「それはここの家での話。あいつの会社では雑談している人もいないよ。洋介さんには「今日は子ども、もう寝た。早く、しようよ。今日は何回やれる? 明日私帰るの遅いの」とか言ってるらしい。やるとか舐めるとか言っている部分はあいつの本能だね。」
一平「それはお前も同じ。母と娘は同じだね。」
お恵「私の本能では、もう一度やりたいと言ってるけど いい」
一平「え もう1回やるの。」
お恵「私でさえ、お純に比べたら甘いと思う。けど成長が落ちてきた時の対応をどうするのか、これからがあいつの勝負かも。けど下がらないのよ、それが。あいつは、準備してるけど。みんなが頑張ってるの。さて私も本能に戻るわ。こんな話 詰まらない。一平 頑張れ。本能が戻ってきたよ。」
お恵はそう言って一平のものを舐め始めた。自分のものが大きくなってきているのを感じながら、一平はお恵の頭の中もみたいものだと思いながら、お恵を乱暴にひっくりかえし、お恵の中に指を入れて、ゆっくりとやがて激しく動かした。お恵は軽く悲鳴を上げたが乱暴に胸を掴んだりした。一平は、お恵の中に入って、動いた。動いていくとお恵の顔が少し変った表情になった。今日はこいつが早く逝く。まだ出そうでないので、一旦だして、お恵に舐めさして。お恵の耳もとで「お恵に入れてと言いなさい」と言って、抜いた。お恵は「入れて」といった。一平は、力の続く限り、動いた。お恵の腰の部分が少し痙攣しているようだ。今日はまだ出そうにない。胸を掴んで、もっと激しく動いた。少しつづ痙攣が大きくなってきた。又もう一回と言われないように、もう一度抜いて、お恵に舐めさした。お恵は、放心したような表情で、舐めている。もう限界かと思ったので、お恵の足を上げ、広げながら、再度お恵の中に入れ、今度は更に激しく動いた。お恵は又痙攣し始めた。お恵は、声にならないうめき声に出していた。お恵の胸を強く掴みながら、強く激しく動いて、最後に深く突き刺して、お恵の中に出した。お恵は、少し痙攣を大きくして、やがて静かになった。暫くそのままでお恵を抱いた。お恵は意識が戻ってきた。
お恵「一平さん 今度はすごい。どうしたの。」
一平「お純をもう一人欲しくなった。」
お恵「私もう41よ。でもいまの 何か危ない気がする。こんなの初めて、頭の中が白くなった。」
一平「お純がもう一人 ここから生まれるかな」といって抜いたばかりのお恵の所を軽く叩いた。
お恵「そうなったら、今度は一平さんに育ててもらうわ。」といって、一平のものをつかんだ。「ここの責任なんだから。」
一平「でもお前は、段々良くなっている。 まさしく本能だな。いつまでできるだろうか。」
お恵「一平さん どこかで練習してない。段々巧くなってる。私は死ねまでやるわ。だってますます感じやすくなっている。 もう1回できる?」
一平「私は46だよ。もう無理。お純はやってるのかなあ。」
お恵「やる事はあいつの本能よ。やってるのにきまってるよ。ただ あいつの最初の子は、女。そしてあいつそっくりの子。 恐い気がする。」
一平「確かに お純、よく遊んでいた。お恵さんも同じ?」
お恵「あいつ。 私とお母さんとの前で、洋介さんとの結婚の時 10人くらいと言ってたでしょう。」
一平「私もそれは聞いていた。」
お恵「あの時、みんな 恐かったから、少しだけサバ読んだ。と言ったの。じゃ何人なの、洋介さんの前に10人くらいで、酔ってる時には数回 洋介さん以降は本当だよと言ったよ。多分 1カ月以内に1人位程度男を変えてたと思う。何回かやって満足できなくなって変えていた。と言ったの。おかあさんもその位と聞いたの。」
一平「お恵さんもそうなの?」
お恵「一平さんはどう思うの」
一平「私の知ってるのは、数人かな。」
お恵「その程度よ、一平さんは本当の意味では、私の初恋の人よ」
一平「そこまでは信じがたいが」
お恵「あいつも自分の子を怖がってるの。2回目の出産の時、家で話してたの。私が、数人といったら うそ。私より多いでしょう。と言うのよ、そんな所、急に馬鹿になるのね、あいつ。だって私は16で、一平さんとできて、一平さん 愚図って17で結婚したのよ。数字強いくせに。私が、そんな多くの人とできるわけないじゃないのと言うと、それはそうね。一人を2カ月としても計算会わないね。すると わたしは、遊びすぎかな。とぬけぬけ言うの」
一平「人には言うなよ。特に洋介さんには。」
お恵「一平さんとは共同責任だから言ってるだけ。恥ずかしく言えないわよ。誰にも、おかあさんにも。私脅してやったの。お妙はお前より綺麗で可愛いくなるよね。今度はお前が苦労する番だと」
一平「お純 どう言ってた。」
お恵「私は厳しく育てると言ってた。そのすぐあと お妙の前で、子ども産んだ後、直ぐに欲しくなるのよね。今度は産んでから 十日間は我慢しようと思っているの。お妙が3才のくせに、できるの?舐めるだけでちゅかと言ったの。お純は、そう我慢すると言い返してるの。私はお妙恐いわ。あの子言葉早いし。」
一平「でも大分先の事だし。」
お恵「あいつ多分最初は15の時だよ。あいつ あれ早かったし。とするとあと十年と少し。」
一平「驚かすなよ。 次平先生や洋介くんの血も入ってる。」
お恵「あなたの血が入って、お純だよ。あなたってそんなに女と遊んでいるような気はしないけど、本当は一杯遊んでいたの?」
一平「おいおい 私こそ お前が初めて。それにお前以外にも出していたら、死んでしまうよ」
お恵「それこそ信じがたいけど、私よりは遊んでないと私も思う。幸之助はもう23才になるのに、女の匂いもしない。」
一平「たしかにあいつ勉強一筋だ。やっぱり 私の子といいたいけど、お前の裸見てるせいもあると思う。お前は、堂々と裸になるし、隠そうともしない。鉄一くんもお義母さんやお前の裸みて、比較してもっといい女でないといけないと思い、出来かったと言っていた。」
お恵「幸之助はそんなに私の裸みてないと思うよ。特に意識して幸之助に隠さなかったけど。それは別として お純もあなたの子。私 真面目な血が入ると、女の子がより遊ぶような気もするの。洋介さんはあなたより、生真面目な性格。昔の武士風でしょ。まあお純の感化も受けて最近少し変わったけど。」
一平「私も変えられた」
お恵「あなたは地が出てきたの。まあそんな事はどうでもいいけど、そう考えると少し恐くない。お妙が大きくなるともっと綺麗になると思わない。」
一平「それは綺麗になるだろう。」
お恵「お純は、頭いいよ。会社で話していると、数字にも強いし、西洋事情や英語も詳しい。経営判断もいいし、配慮もきめ細かい。でも男についてはあれだよ。私は会社に入れる前まで、馬鹿かと思う事一杯あった。確かに洋介さんに会って遊びは卒業したと思う。でもお妙はどうなると思う?」
一平「そんな事考えるなよ。 私も怖くなってきた。でもすぐに卒業の男に会えるかもしれないよ。」
お恵「お妙の時は、貴方がまとめてよ。」
一平「お純は厳しく育てると言ってるし、お恵さんがお純に好きな人とはやってもいいと言ったのだろう。」
お恵「お純は好きになるかどうかはやってみなければわからない。数回かは、やってと思っていたらしい。そういう事については、あいつ馬鹿だから。そんなあいつが育てるのだよ。お妙は。朝には「昨晩凄かった。今日も私は早く帰れそうなの。洋介さんは」とか言って、お妙は「よかったでちゅ。」と言ってる子だよ。お純は、「おかあさん 今日は綺麗だろう。夕べ良かったし」と言い返しているそうだ。私 そんな話聞いて、どう厳しく育てるのだと言いたかったけど、怖いから黙っていた。」
一平「怖い話だけど、お妙も頭よさそうな子だ。大丈夫だよきっと」
お恵「お純は頭いいよ。何でも良く知っている。「やりたいだけの女」からあっとと云う間に売上を伸ばして、「凄い社長」に変わり、あいつの計画は神様のお告げのように浸透する会社にしてしまった。7年たった今、売上はもう10倍、利益も10倍、設備投資や新規投資してこれだよ。昔からの機織場や織物場や生糸関係の工場も手に入れたし、幾つかの話も進んでいる。商会にも話してくれと言ってくる所もあり、紹介した。決して無理矢理買収はしない。年輩の人、技術に詳しい人そして営業や管理の人たちに交渉させ、調査させて、傘下に入れている。お純も一緒に行くけど、相手は最後まで、あいつが社長とは思っていないそうだ。最後の話し合いであいつが社長と分かり、相手は驚くそうだ。こんな小娘がと。あいつ まだ26の小娘だけど、やり方はもう老練としか言えない。洋服だけでなく、今までの着物や服飾、そして紡績なんかも考えている。あいつは凄い経営者ではある。凄すぎて社員は平伏している。それも問題あるけど。知れば知るだけ手法は凄い。それは恐らく、天性のものだよ。しかし男の子と遊んでいる時は、馬鹿そのものだった。私は自分の娘ながら、こいつは男とやりたいだけの馬鹿女、叩き出してやろうと思う事すらあった。後始末は知ってる筈だけど、病気や妊娠を心配して何度も病院に行かせたりしていた。よく病気や妊娠しなかったものだ。一平さんにも何度も注意してと頼んだでしょ。そんなあいつが、天性とも思える才能や配慮もできる賢さを持っていた。私もやる事は好きだよ。でも男は選んだよ。あいつは考える前にやって、この男駄目とか言ってたみたい。男の選び方については、恐ろしいほど馬鹿で、怖い位だよ。この頃、あいつ、昔の事正直に話すの。私でさえ、驚く事ばかりだよ。それを全部知ってたら、いくら私でも座敷牢を作って、お純を閉じこめていたと思う。それが、あいつだよ。洋介さんの時でも酔っぱらって、自分から抱きついたり、何も知らない男に、裸で迫って無理にやってた娘だよ。偶然、洋介さんに出会わなければ、あいつは、どうなっていただろうかと考えるだけでも怖い。やるのが好きは、お母さん、私そしてお純と流れて、強くなっている。お妙は可愛いし、人見知りしないし、綺麗になりそう。男の子は寄ってくるよ。どんな女になるんだろう。まあ怖がっていても、仕方ないけど。」
一平「でも、お恵さんだって、まだ良く知らない私の手を、着物の中に入れて誘ったじゃない。お恵さんは、今は財界の有力者とも云われる人だよ。男と女は、単純なものじゃないよ。お純は、すごく遊んでいたよ。でも洋介さんで止まった。次平先生の息子とも知らず、通り過ぎる事を躊躇した。お母さんも色々あってもお父さんを選んだ。お妙も色々あるかもしれないよ。それは、お妙が決める事だよ。私はそう思っているよ。」
お恵「そう言われれば、そうかもしれない。私は、お純の事で心配した。お母さんも私の事で心配していたようだ。やはりお純もそうなるかも知れない。でもそれは仕方ない事かも知れないね。私、気持ちが楽になった。もう1回やろうよ。私の本能は、やればできると言ってる。一平頑張れ。」
と言って、一平のものを舐め始めていた。一平は、自分のものが大きくなっているのを感じた。お恵もお純も、頭の中は、特別な構造なのだ。こんな構造をもった女の子をもう一人、お恵の中に作ってみよう。夢中でしゃぶっているお恵の胸を掴んでいた。そして大きくなったものをお恵の中に入れていた。強く動き、胸を強く掴むと、お恵の表情は更に変わり、一平の女としてあえぎ声を出していた。3回目なので、そう簡単には出ないから、お恵にしゃぶらせるために抜いて、お恵の口に入れた。お恵は少し放心しかけていたので、夢中でしゃぶっていた。お恵は、少し恍惚とした表情で一平のものを舐めていた。一平は、お恵を乱暴に、足をあげさせて、お恵の中に入り、激しく動き始めた。お恵のお腹や腰が少し痙攣していた。少し、入れたまま、動きを止めて、胸を強く掴みだした。お恵は時々変な声を出していた。そして最後に激しく動き出した。お恵の身体の痙攣は大きくなって、表情はほとんど放心しかけていた。少し緩めて、再度激しく動き、深く突き刺した。お恵は大きく痙攣し、一平は、お恵の中に温かいものを少し出していた。一平は、恍惚として放心しているお恵を見ながら、休んでいた。そしてゆっくりとお恵の上に身体をのせた。お恵の身体の痙攣は少なくなり、そして止まった。一平の身体の下には、息の荒いお恵がいた。暫く二人とも動かなかった。意識を取り戻したお恵が言った。
お恵「2度も続けて、頭の中が真っ白になって。身体の自由も効かない。本当にできたかもしれない。一平 他で練習してたね。」
一平は荒い息で、「こんな事してると本当に死んでしまう。お前が無理矢理誘ったくせに。明日会議あるのに。明日は身体動くか心配。」
お恵「私も明日 会議が2つ入っている。腰も足も痺れている。身体が動かないよ。」
一平「痙攣はしてたし、感じやすくなっているね。完全に逝っていた。お純の事 言えないよ。」
お恵「本当にそうかもしれない。今でも少し痙攣残っている。明日 二人ともやりすぎで休んだじゃ、物笑いの種だね。お純より、私が笑われる。又、男食うお恵の復活だ。でも私、すっきりした。」
一平
「食われた立場は、疲労困憊。」と言って二人とも笑って、横になり、裸のまま抱き合って、強い疲労感のため、布団をかぶって眠りに落ちていった。
鉄一の鉄関係の会社は一番大きくなり、傘下として精密機械や細工物を製造する会社が組み入れられた。鉄一の息子の鉄造が補助をしていた。鉄は、今では産業の米と言われているが、それはこの時代から始まっていた。ただ大規模の製鉄所は、もっと後の事であるが、少しつづ、近代化や西洋化の進む中、鉄材や鉄工品の需要は飛躍的に伸びていった。その中に鉄一がいた。鉄一も、鉄平の子としての立場を無意識に利用できた。そして時代の波が背中を押してくれた。
鉄一は、お香やお恵の裸が眩しかった。特に3つ違いの姉の裸は、心に焼き付いていた。俺は、姉よりもいい女を手に入れる。まだ綺麗な母が裸であえぎ声をだして姿とお恵の裸が頭の中で交差していた。大きくなって、姉は薬種問屋で又働き始めた。もっと綺麗になり、本来知識も豊富で、努力して、勉強して、弁の立つ姉がいた。奔放ではあったが賢い姉が、結婚して落ち着いて商売に熱心に取り組んでいる。とても、俺は敵わない。事業部門に来ると、姉よりも賢いような功一がいたが、功一は馬鹿にせず、冷静に教えてくれた。功一より劣るかもしれないが、賢く、発明や工夫を熱心に考えている人もいた。俺はこの人たちの夢を、繋いでいけばいい。俺は俺だ。それで心が軽くなった。そんな時に目から鼻に抜けるような賢さはないが、素直に笑う素朴なお照に出会った。細身な母や姉とは違う、肉付きのいい娘だった。お照はよく笑った。お照には、姉のような奔放さはなかったが、様々な贈物をしたり、逢い引きを繰り返していると、身体を許してくれた。大きな胸も母や姉にはない新鮮な魅力だった。大きな胸をもんだりしている内に、お照も興奮していく。、お照に接吻したり、胸を掴みながら、お照の中に入っていった。逢い引きも重ねた。父や母は、感づき始めていた。一度、はぐらかした。しかしその後もお照とは、逢い引きを重ね、お照の胸に顔を埋めるのも魅力だった。お照は乳首をいじられると興奮してくる娘だった。俺のものも舐めるようになってきて、月に数回関係するようになった。お照は、結婚を口にするようになった。お照は、母親に感づかれ出していた。はぐらして関係は続いた。結婚しようとは思ったが、母や姉に紹介すると、何を言われるかわからない。まだいいだろうと思いながら、お照の乳首をいじったり、胸をもんだりしていると、お照は言った。「鉄一さん、私はあなたの遊び相手なの? 私じゃ結婚にしてくれないの。百姓の娘は遊び相手なの。」鉄一「百姓といっても庄屋の娘じゃないか? お前とは結婚したいと思ってる。お前を今度父に相談するよ。父も忙しいからすこしまってくれ。」お照「お香様は、あなたの母親じゃないの。お香様にも紹介してくれないの?」鉄一「母はもっと忙しいから、まず父に相談して、母の都合見て。」お照「嘘、お香様、この間あんたの所へ来ていた。私をお香様に会わせられない娘なの?」鉄一「判った。様子見るから暫くまってよ。お前と結婚するよ。」お照「本当なの。あんた 私を単に遊び相手とみてるじゃないよね。」鉄一「もういいだろう。結婚するから。」といいながら数カ月関係は続いた。お照は何度も、鉄一に催促するようになっていた。ついに、鉄一は決心して、鉄平とお香にお照の事をうち明けたのであった。
婚礼前に妊娠がわかり、あの時はじたばたしたが、お照とは、うまくいっていた。すぐに出来た鉄造の後がなかなか出来なかったが、女の子と男の子もできた。お照には、今や財界でも有名になった姉のような賢さはない。姉には大局観があって、全体を見通させる考え方をする。あの賢い義兄さんも、技術的な点は兎も角、経営では姉には頭が上がらない。俺が敵う訳がない。義兄も、お恵さんの夫と言われる事について、心に屈折したものがあめのだろう。この間 乱暴に扱い、姉さんを2回続けて逝かせたそうだ。翌日腰に力が入らず、大変だったとこぼしていた。姉さんは怪物で、翌朝は起きた時は少し腰に力が入らないとぼやいていたが、会社へ行く頃には、元に戻っていたらしい。色々とやり方も聞いた。素朴なお照の笑顔がいい。その上お照には、細身の母や姉とは違って、豊かな胸がある。あの胸と笑顔に俺は助けられてきた。この会社も、鉄材も鉄加工品も優秀人材が揃い、時代にも合ってる。お純は、姉ゆずりの賢さで、会社を急成長させた。あんな男遊びが激しかった「やりたいだけの女」がいまや「名社長」だ。漏れてくる経営手腕も凄い。人と比較するのは止めよう。俺は俺で、優秀な人の助けを借りてやっていこう。お照は、俺と姉さんとを比較する事は避けてくれる。
お照も姉に影響されて、勉強していたが、家で俺を助けてくれている。お照は、姉さんに感化されて、やろうよと言うようになったし、口うるさく喧嘩もするが、姉と俺を比較したり、お純と鉄造を比較する事は避けてくれている。でも心の中では、馬鹿にされてるようにも感じているのは、俺の僻みかもしれない。最近やっていない、一度お照に俺の女と言わせてみたい。義兄さんから、こっそりやり方も聞いた。他の人からも聞いている。試してみよう。
お照は、思っていた。「鉄一は、義姉のお恵さんを苦手と思っているらしい。お恵さんは 奔放と言われているけど、今は思慮深い、賢い人だ。やる事は好きで、直ぐに口にするが、綺麗で賢い人だ。あの人と比較されては、鉄一は可哀想だ。お純ちゃんは、奔放でよく遊んだが、結婚すると、会社も急成長させ、お恵さんより凄い経営者になるだろうと言われている。お純ちゃんと比較しては鉄造も可哀想だ。その話はしないでおこう。鉄二郎はまだ16才だが、才能あふれる子とは思えない。春江は13才でまだわからないが、はっきりとした言い方をし、よく本を読んでいる。ここの家は女の子に才がでる家かもしれない。ただ男の子の付き合いには注意させていこう。お恵さんやお純ちゃんは特別な女なのだ。私もお恵さんに比べられるとつらい、あの人 若くなっていっているようで、私より若く見られるし、まだ綺麗だ。一緒にお風呂に入ると私でも見ほれる身体をしている。その上賢い。春江も美人だと思うけど、お純ちゃんと比較されるとつらいだろう。お純ちゃんは人形のように可愛いし、綺麗だが、恐ろしい程賢いらしい。お義父さんやお義母さんも比較する事は避けてくれていた。 私は誰とも比較されたくないし、鉄一や子どもたちも比較されたくないだろう。 それにしても鉄一はやってくれない。今日はあいつのものを弄ってやろう。 一平さんですら、この間3回もさせられたそうだ。お恵さんは、「2回続けて、頭が真っ白になった。翌朝腰がふらついたそうだ。最近感じやすくなり、益々やるのが楽しい。お純に話したら、真剣に聞いていた。」と言っていた。一平さんも洋介さんに、色々教えているそうだ。あの二人は妻が有名になり、屈折したものがあるのだろう。でも少し乱暴に扱われると、興奮するものだろうか。 私も一度そんな経験をしたいものだ。鉄一じゃ無理かな。
その晩 お照は、鉄一のものを弄っていた。お照「あんた この頃ご無沙汰しているけどここは大丈夫かい。私 元気にしてあげるよ。」と言って お照は、鉄一のものをしゃぶったり、舐めたりして大きくさせた。鉄一は、「こいつ 俺を馬鹿にしてるな。今夜頑張るぞ。」と思いながら、お照を起こして、お照の中に指を入れて、中をかき回しだした。お照は声を出していた。その一方で胸もんだりしていると、お照は興奮してきた。「ゆびじゅなくて」と言った。まだまだ続けるのだ。表情が変わる位までやり続けたのだ。鉄一は、お照の中の指を強くしたり、弱くしたりしていた。乳首も感じてきているか、立った来た。乳首をつまんだり、伸ばしたりしていた。お照はあえぎ声を漏らし続けて、表情が変わってきた。鉄一は、自分のものをお照の中に入れて、すこし動いた後、又、お照の乳首を攻撃すると、お照はあえぎ声をあげていた。噛んでやろうかと耳元で囁いた。あえぎ声でお照は言った。「噛んで、強く噛んで」。また両方の乳首をつまんで、引っ張った。お照は乳首が敏感なのだ。鉄一は乳首を噛んでやった。噛んだ後、乳首を指ではじいていた。両方の乳首をはじくと、お照の身体が動くようになった。鉄一は激しく動くと、お照は少し痙攣してきた。 ここで抜き、お照に、舐めさせた。お照は舐め、しゃぶりはじめた。お照の喉の奥へ何回か入れ、乳首をねじった。お照は朦朧としていた。そこで又お照の中に入れ、少し動いて乳首を噛み、今度は激しく動いて、出そうとなると、動きを止め、乳首をいじめ、噛んだ。お照は、ついに放心した顔になり、へんな声をあげていた。最後に強く噛んで時お照の身体が大きく動いた。そして今度は、力の限り激しく動かしていた。お照の身体の痙攣が大きくなってきた。もう出そうだ、強く深く、お照の中に入れ、乳房を強く握りながら、お照の中に出した。お照は、大きな声を出し、少し強い痙攣をした後で恍惚とした表情で逝っていた。そこで入れたまま、お照を見ていた。小さな痙攣は続いていたが、やがて収まっていた。お照の上で乳房を潰すようにして、上で休んだ。暫くすると、お照の意識が戻ってきた。「あんた 凄い、私頭の中真っ白になった。」お照に自分のものを綺麗にさせてながら、胸をいじり、お照の乳首をねじってたりしていた。お照は又興奮してきた。大きくなってきたものをお照の中に入れ、少し動い後、乳首を指で強くはじいてた。お照は、はじかれる度に身体で反応して、声を出した。最後に歯形が残るほど強く噛んだ。お照は、へんな声が出していた。そして激しく動いた。お照は又身体を痙攣させていた。まだ出そうにない。抜いたものを丁寧に舐めさせた。お照は惚けたような表情で、夢中でなめていた。しゃぶり始めると、今度は頭を持って、喉の奥に何回か突っ込んだ。お照は、涎を垂らしながら、夢中で舐めていた。胸を弄りながら、お照の耳元で囁いた。「お照 欲しいか、お照に入れてと言え」。お照は、忽然とした表情で「お照に入れて」と言った。何回か乳房をもみ乳首を弄りながら、同じ事を言わせた。そして乱暴に倒して、お照の中に入り、少し動き、乳首を噛む事を繰り返した。お照は表情が完全に変わって、意識が薄れているようだった。乳首を強く噛むと、身体がぴくりと動いて、変な声をあげた。そして激しく動くとお照は、今度は痙攣が少し大きくなっていた。最後に強く、深く入れるとお照は少し大きな痙攣した。そして鉄一は、お照の中に出していた。お照は痙攣しながら、恍惚となりながら、意識が薄くなっているようだ。そして細かい痙攣は続いていて、収まっていった。鉄一は呼吸が荒くなっているお照の上で、乳房を潰すように身体を載せて、休んでいた。お照の表情が少しつづ変わっていったが、今度は深く感じているようで、少し時間がかかっていた。「あんた どうしてたの。私また頭の中が真っ白。まだ身体痙攣しているよ。乳首しんじんしているし、あんたが動く度にすれて感じるし、身体も動かない。」鉄一も疲れていたが、お照の乳首で指ではじいたりした。その度にお照は声を出した。「ああ 又感じてくる。噛んで。強く噛んで。」鉄一は乳首を舐めたり、強く噛んだり、弱く噛んだりしていた、そして歯形を残すように、強く乳首を噛んだ。それだけで、お照は声をあげて、又逝ってしまった。そんなお照の表情を見ていると、こいつは、俺の女だと思い、元気が出てきた。動けず放心しているお照の口に近く、自分のものをよせ、「お照 きれいにするんだ」といいながら、乳首をねじった。お照は少し意識が戻りかけ、夢中で鉄一のものを綺麗にしていた。お照は立ち上がれずいた。鉄一は、今日はこいつにおれの女と言わせてみようと思い、乳首への攻撃を続けていた。お照は身体だけが反応して、噛まれる度に動いていた。強く噛むと大きく動いて声を出していた。お照に噛んで欲しいかと言うとお照は「噛んで。強く噛んで。」と又言った。乳首が強く噛んで、噛みながら、引っ張ってやった。お照は又逝ってしまった。もう一度強く噛むと身体が反応して、目を開けたが、焦点が定まっていないようだ、もう一度舐めさせた。鉄一のものは、大きくなっていた。動けないお照の足を広げ、足をもって、深く突き刺した。お照の表情は又変わっていた。鉄一は目がうつろになっているお照に「お照は、鉄一の女だ」と囁いた。お照は、呆然とした表情で、「お照は、鉄一の女」とつぶやいた。動きながら、痙攣し始めていたお照は、「お照は、鉄一の女」と繰り返していた。動きを止めては噛んでいた。それを繰り返し、お照は痙攣したり、変な声を出す事を繰り返した。お照がつぶやきを止めると鉄一が囁く、するとお照が又つぶやく。それも繰り返していた。お照は意識がほとんどなくなり、恍惚した表情で、呪文のように、「お照は、鉄一の女」を繰り返していた。強く、大きく、動いた。お照の痙攣は最後に大きくなり、やがて、声をあげて、逝っていた。まだ痙攣が続くお照の上に、文字通り精魂を使い果たした鉄一が倒れていた。鉄一もお照も動かなかった。お照の身体の細かい痙攣は続いていた。二人とも動けず、そのまま少し眠っていた。鉄一のものは、お照の中で小さくなっていたが、そのままであった。鉄一も目を覚まし、鉄一はお照の横におりた。おりる時にお照の乳首に手が当たった。お照はうっと声を出した。「今日のあんた、凄い。私本当にこのまま死ぬかと思った。乳首また立ってる。当たったから感じている。乳首は腫れているよ。暫く痛いわよ。それに身体も全然動かないし、まだ痙攣してわ。」と荒い息でいった。鉄一も疲れて、声を出すのも、辛いと言った風に、「俺も死にそうだ。」お照「私朝になっても動けないわ。きっと。でも凄かった。私ずっと逝きっぱなし。頭も、まだ霧かかかっている感じ。」二人の疲労は強く、裸のままようやく布団をかぶり、眠った。お照は「凄かった。これが頭真っ白という事なんだ。鉄一もやるもんだ。でも暫く、もういい。」と思って眠りに入った。
織物と裁縫などをしている会社は、商会の傘下に入った。お純が経営や運営に入っていくのは、簡単ではなかった。お恵は薬種問屋の娘で育ったたので、薬種問屋を知っていたが、お純には織物や裁縫などとは無縁であった。しかし 時代は洋装化を求めていた。お純が運営に関与する前にも、軍服や官服などの裁縫は増えていた。お純が注文を増やし、今までのように、注文されて作るのではなく、計画的に作る事ができた。やがて計画的に洋服用の生地などを生産していった。やがて、生地だけでなく、紡績に進んでいってまた成長していた。軍服や官服などから、民間へと洋服が波及していくにつれて、洋服用の生地は伸びて、お純の会社も、生地や紡績が伸びていく事になった。しかしそれだけでもなかった。不意に利益が急激に伸びる事もあった。お純は殊更説明もせず、自慢にもしなかった。それに時代の流れにも乗っていた。お純に対する信頼や統率力が上がり、それは会社がより一層成長していく事に繋がっていった。その結果、紡績から服飾までを手がける大きな会社に成長していった。
洋介は、お純に対して、可愛いとか綺麗とか思いは持っていたが、天才経営者とか名経営者までは、余裕を持って聞いていたが、お純に対する評価が高まるにつれて、次平先生の息子よりも、あの名経営者であるお純の夫と紹介されだした事に対して心の屈折を感じていた。同じ思いを持っている一平には、共感を持っていた。洋介「お義父さん、お義母さんを激しくしたらしいですね。お純が、お義母さんからそんな話聞いて、私も迫られています。どうしたんです。」一平「私はいつもお恵さんが、財界の有力者と紹介され、私は単なるその夫としか紹介されないのに、屈折してした思いを持っていたので、いつか お恵を征服したという思いを持ちたかった。」洋介「その気持ち、私にはよく判ります。」一平「私は、そこで、お恵さんに私が夫である事を知らせようとして、お恵さんに、わざと乱暴に振る舞って、・・・ 洋介くん それは.・・・」洋介「それは、お純にすると後が怖い。」一平「私も翌日は大変だった。でも君は若いし、お純から、お純は洋介の女という言葉を聞きたくないのかね。」洋介「それは勿論です。」一平「だから.・・・」洋介は、念のため鉄一にも話を聞いて、お照おばさんに、「お照は鉄一の女です」と云わせた事も聞いていた。洋介は計画を立てて、考えていた。
お純は、お恵から聞いた話を洋介に何度話して、「洋介さんも頑張ってね」と言った。
洋介は、自分もお純も翌日が休みである日の晩に、お純に試してみる事にした。お純は、いつものように、洋介のものを舐め、しゃぶりだした。洋介には、お純の弱点はまだ分からなかったが、乱暴にお純を倒し、お純の中に指を入れ、緩急をつけて、動かす事にした。
お照おばさんと違って、お純はそれほど乳首が敏感とは思えないが、乳首も弄ってみた。お純は、予想外に反応して、あえいでいた。ここは時間を掛けて十分弄ってみた。お純の顔が少し変わったので、お純の中に入り、緩急を付けて動いた。お純が少し痙攣し始めたので、お純に舐めさせた。お純は惚けた表情で夢中で舐め、しゃぶっていた。洋介は、お純の中に入り、緩急をつけて動き、お純を痙攣させながら、お純の中に出した、お純は、痙攣しながら逝っているようであった。洋介はまだ痙攣が残ってるお純に対して、続けて同じようにした。お純の細かい痙攣はずっと続き、洋介が深く入れると、痙攣か大きくなり、洋介のものを締め付けていた。洋介はお純の中に出した。最後に、洋介は、もう限界かも、これは真剣勝負と思いながら、お純を乱暴に扱い、お純に舐めさしたり、お純の中に指を入れて回したり、お純に後ろから入れたり、お純に「お純は洋介の女」に言わせた中で出していた。お純は、痙攣しながら逝って、表情も放心しているように思えた。暫くすると、お純は、「洋介さん 凄く良かったよ。」と言って満足した表情で寝た。洋介は、征服感はあったものの、疲労困憊で寝た。
翌日、洋介さんは、身体中に力が入りにくかったがなんとか起きた。お純は、もう起きていた。お純は、子どもを見に行っていた。お純は、上機嫌で、お妙と話していた。「お妙、お早う」お妙「かあたん おはよう。ごきげんでちゅね」お純「きのう 凄く良かったの。」お妙「よかったでちゅ」といいながら、二人で歩いて、寝室にきて洋介に「おはよう」と二人で言っていた。洋介も「おはよう」と返した。洋介は食堂に行き、朝ごはんをたべようとしたが、あまり食べられず、すこし休む事にした。お純は、元気にご飯を食べて、お妙と話しながら、下の子をあやしていた。「洋介さん 食欲ないの、今朝は素振りしないの」洋介「今朝はまだ疲れている。少し休むよ」といいながら寝室に戻った。「あいつは、怪物だ。」と思いながら、暫く休んでいた。その晩、お純「洋介さん 今晩も頑張ってくれるの。」洋介「今日は無理」お純「私もさすがに、昨晩は何度も逝かされたし、今日は休むわ。でも1回位はできるけど。」洋介「お前 何ともないの?」お純「そんな事ないわ。今日は朝 少し身体に力入りにくかったよ。洋介さん どこかで練習してたの?凄かったよ。」洋介「そんな事してたら、死んでるよ。」お純「私、すっきりしてる。お母さんが頭の中が真っ白になると言ってけど、本当。又しようね。いつも私は洋介さんの女よ。洋介さんもそう言ったでしょ。私の男でしょ。軽く1回位できない?」洋介「お前 本当に凄い。」お純「ねえ いいでしょう?今晩は、私が上で動くわよ。」といいながら、洋介のものをしゅぶり、舐め大きくして、洋介のものを自分の中に入れ、上で動いて、洋介から中に出させた。」お純「すっきりした。お掃除しましょうか?」洋介「いいよ。している内にもう1回になると、俺死んでしまうよ。もう 出来なくなるよ。」お純「それは大変。でもお掃除だけなら。」と言って綺麗にした。お純「又 少し大きくなってるよ。」洋介「もう駄目。」お純「私、もう寝るよ。洋介さんの女は寝るよ。」洋介「お純の男も寝るよ。お純 好きだよ。」お純「私も好きだよ」と言って二人は寝た。洋介は疲労感とともに、「お純は、身体も頭も、常人とは違う怪物だ。でもそんなお純と出会って、良かった。」と思っていた。
お純は、忙しくなってきた。洋介と会って、今までになく感じていたし、子どももできた。洋介の努力で、「頭を真っ白になる」経験も味わった。毎日は無理だけど、時々洋介は「頭を真っ白になる」ように努力をしてくれたし、お妙や洋一といると楽しい。この家で、洋介と子どもたちとのんびり暮らそうと思って寝る事もあったが、朝になると、気持ちが切り替わり会社に入ると、頭も切り替わっていた。もうお純には、利益を大きく上げたいとかは考えなかったが、会社自身が大きくなる体質になっていた。今の仕事の見通しを考えたり、成長していく分野を研究して、進出したりしていた。投資や設備更新はしていく必要はあったし、得意先や軍や政府の人との挨拶も必要だった。今を維持しようとして、成長していく事になった。お純ではなく、会社内部から成長していった。お純はそれほど外部に出ていく事は避けた。明治の混乱期と言えども、小娘に対する批判も考慮して、ある程度の年輩者を表面的な窓口とした。昔からの機織場や織物場が傘下に入りたいと言ってきた。お純の会社にない製品や技術を見れば、その将来性の検討をしたり、販売先の確立や原材料の調達、設備の更新などの仕事が増えた。労働条件もお純の会社より良い所は少なかったが、それでも参考になる点もあり、取り入れるべき事もあった。お純は、できるだけ人に任せるようにしたが、それでも忙しくなった。部門長も相談に来たし、工場を増えたので、相談してくる人も増えていた。時代は変わっていたので、需要も変わっていった。お純自身も、需要に対する調査もしていた。働いている人も増え、お純の責任も増えていった。出張も増えていった。
お純は、3人目の子どもを授かった。子どもたちを連れて、お恵の家に行っていた。お妙はいつものように、横で聞いていた。
お恵「今度は少し長く休むの。」
お純「みんな喜んでいるよ。私ってそんなにうるさいかしら。」
お恵「あまり全力出すと疲れるの。少しはみんなが、ゆっくり出来るように考えるのも必要だよ。」
お純「洋介さんまで、今度はのんびり、お義母さんの家で休んだ方がいいと言うのよ。」
お恵「それだけ 搾り取られているからじゃない。頭を真っ白になるまでやってと言うんだろう。」
お純「そんなに言わないよ。毎日じゃ私も大変だし。洋介さんも私も忙しくなってるし、妊娠していると分かったら、そんなにやれないし。」
お恵「昨日はしただろう。」
お純「それは暫く出来ないからから。でも上で少し。」
お恵「お腹大きいし仕方ないよ。その前は、」
お純「仕事の片付けもうまくいったので、3日前かな。」
お恵「お前 お腹大きいんだよ。やりすぎだよ。」
お純「妊娠していると無性にやりたくなる事あるのよ。時々」
お妙「お母さん 綺麗になってるよ。朝ご機嫌の時多いよ。毎日ご機嫌だったりしていた事もあったよ。」
お恵「洋介さんも休息したいよ。」
お純「でも忙しい時は10日以上もしない事もあるのよ。そういうお母さんだってやりたくなると、お父さんを襲っているのでしょう。」
お恵「襲うとは何よ。誘っているだけよ。」
お妙「お父さんも、よく襲われて、搾り取られたと言ってるよ。お母さんの技は凄いとも言ってる。私にも教えてね。」
お恵「お妙、お前 次平先生の家に遊びに行く時は、そんな話してないでしょうね。」
お妙「してないよ。お母さんが真剣に、やるとか舐めるとかは、お父さんのお祖父さんの家ではいってはいけないと言うの。お母さんがこれからは、曲がりながら進んでいくとか単に西洋化じゃなくて、今までの土台に立ちながらも、西洋の文化も吸収していくので、今後の予想は難しいとか話しているとしか言ってないよ。お母さんから英語も教えて貰ってるとかの話はしたよ、お祖父さんの家 本も多いし、人の身体の事も教えてくれるよ。」
お恵「お純、お前、家でもやるとか舐める以外の話も、少しはするんだ。でもお妙、分かるの。」
お妙「はっきりとは分からないけど、面白いの。」
お恵「お妙、お前賢しこくなるよ。」
お妙「お父さんのお祖父さんは、お母さんのこと 賢いと誉めてたよ、お恵祖母さんは大変賢いけど、お純さんは計り知れない。」
お恵「確かに計り知れない。」
お純「どういう意味?」
お恵「別に、例の機織場は、どうだい?」
お純「働いている人の事もあるし、織り方もいいみたいだし、工場も広い。場所もいい。でも何で売りたいの?」
お恵「じり貧だし、息子さんが、政府で偉くなったし、後を頼む人もいないし、お純の所は働いている人も受け入れるし。」
お純「あのままでは、少し大変でしょう。直ぐには全部洋装になるとは思わない。むしろ時間はかかると思うけど。でも、少なくともあの生地以外にも作っていかないと。岩内さんが、機械を入れて、少しつづ変えていく事を考えているの。今までの織物も残して、裁縫の人も入れてと考えているの。先方とは金額でもほぼ合意したみたいよ。私、動けないから、最後は遠藤さんに頼んでいるの。でも工場増やすと色々大変なの。」
お恵「でも、注文増えてるから、工場は増えさないと。」
お純「それはそうだけど。新設とか既存の増設も進んでいるし、色々と面倒なの。任せているけど、やっぱり私も忙しくなる。洋介さんとの時間減るし。」
お妙「お父さんのお祖父さんがね、お純さんは、世の中の為に働かないといけないといってた。お母さんは、仕事を作って、みんなに仕事をしてもらう為に、頑張っているのでしょう。それが、天が命じているお母さんの役割だって。私も自分の役割がわかったら、頑張らないといけないよって。」
お恵「そうだよ。お純、私だって、一平さんとのんびり暮らしたいと思った事もあったけど、自分の役目は果たそうと頑張っているのだよ。楽しみながらも、やっぱり自分の役目を。お前は遊んだ分も頑張らないと。」
お純「またそれを言う。でも仕方ないね。会社に入れば、頭は切り換えるけど、家で洋介さんといる時、このままと言う気持ちになるのね。私の役割か、そうかもしれない。」
お恵「私はお前より若い時から働いているよ。お前はこれからだよ。それにお前はのんびりすると、危ない女になるかも知れないよ。」
お純「どういう意味なの、又遊び出すとでも言うの。私は、お腹の子入れれば、三人の子持ちなのよ。」
お恵「私は、のんびり出来ないように、お母さんが次々仕事を任せてきた。最近、お母さんが言うのよ。お前は頭を使って働いていないと、例え子どもがいても、遊び出してどうしようもない女になったかもしれないと言うのよ。お前も、一緒だよ。いや私以上だね。」
お純「そうかもしれない。私もそう思う事あるの。正直に言うと。やっぱり頑張るしかなのね。私もお母さんも。」
お妙「頑張れ お母さん。才は、天から与えられたものだ。自分だけのものではない。自分の才を磨き、才がない人を馬鹿にせず、良く見て参考にしなさい。才を慢心して怠まけてはいけないとお祖父ちゃんも言ってた。」
お純「お母さんとお妙が、監視役か。私、可哀想。でもお妙、意味を分かってるの。」
お妙「いつも言われるの。良くはわからないけど、少しばかり分かっても、私はお利口だと、人を馬鹿にせずに、もっと頑張れかなと思ってるの。」
お恵「お妙の方が賢いかも。」
お純「次平先生さんからの受け売りよ。」
お恵「お妙は、次平先生の家に良く行くの」
お純「私が連れて行ったり、洋介さんが、連れて行ったりしてるの、ここはお母さんも働いているし、お妙は、次平先生に可愛がれているの、次平先生、最近家におられる事も多いし。お祖父さんの家はたまにだけど。」
そんな時に、お純に、遠藤と営業の部門長が相談に来て、話して帰った。
お純「もう ゆっくりさせてくれない。」
お恵「お前がお腹にいた時も、同じ。私が母さんのお腹にいた時も同じだったらしい。」
今度は、お恵に会社の輸入部門の人が来て、相談して帰った。お妙と話しながら、洋一をあやしていたお純が言った。
お純「お母さんは、今でも同じね。」
やがて、お妙は次平から医学を教えられていた。次平には、お純に医学を教えるべきだったとの悔いがあり、小さい頃からお妙に基礎的な学問を、そして早々と医学を教えていた。次平には、残された時間がもう少ない。自分は敗北しても、お妙に夢を託したいとの痛切な思いがあり、お妙に教える事に情熱を捧げた、次平も年なので、そんなに手術はしなかったが、お妙には、次平の手術を見せていた。お妙は、次平や純子の天分を受け継いでいた。そして次平の最後の情熱を受けた。お妙は純子譲りで、男への関心も強かったが、男を知る前に、次平から医術をたたき込まれた。次平から見ると、お妙にはまだ学ぶ所もあると思っていた。しかし時代は年少であっても、腕のいい外科医を必要としていた。お妙には、天才的な手を持っていた。そして直ぐに医者になった。次平は夢を託せた事を満足して、やがて亡くなった。
次平の各医院は、象徴的な存在を失って、分裂していったというより、各地域の事情で経営形態を変えていった。松江や萩は早くから製薬会社の協力で、病院として独立していったし、福岡や長崎は規模は比較的大きいものの、その傾向は強くなっていった。
東京の医院と医学校は、洋介が経営的な中心となり、規模が拡大していたし、大阪はみどりの夫の一太郎が、みどりと共に支えていた。各地の医院は、鉄平の製薬会社への傾斜を強めていた。一方 功一の機械や工作機器の会社は、既に独立していた。
これを支えていたのは、鉄平と次平との間での資本や土地等の交換作業であった。東京と大阪以外の医院は、製薬傘下に入っていた。
鉄平とお香は、話していた。
鉄平「次平が先に死ぬとは、思わなかった。 結局 次平も俺も失敗したのかもしれない。」
お香「人のする事に、永遠なんてないわ。」
鉄平「それはそうだが、次平がやろうした寄付だけによる診療も続かなかったし、俺の薬種問屋も消えていった。」
お香「次平先生は幾つかの病院と医学校を残し、みどりさんは一太郎さんと大阪の病院と医学校を、洋介さんは東京の病院と医学校をしているじゃないですか? それに最後には、お妙を育て、自分の夢を託していった。失敗ではないわ。夢は続いているのよ。薬種問屋は、製薬会社になり、一平さんが大きくしている。一つの夢が終わったけど、新しい夢の挑戦が続いているのですよ。」
鉄平「お前に任せた始めた物産問屋は、商会になり、輸入や輸出もするようになり、事業部門は幾つかの大きな会社になった。」
お香「商会に変えて、大きくしたのはお恵だし、事業会社も鉄一や功一さんが大きくした。あのお純も紡績までやるような大きな会社にし、天才経営者とも呼ばれている。はじめこそ見守るために会社によくいってたけど、今は行く必要かなくなったわ。お純のやり方はあんたに似ているかもしれない。人に任せる事がうまい。お恵も、思いがけない妊娠出産もあって、純子に商会も見て貰ってたら、うまくやっているので、そのまま任せているよ。」
鉄平「あれには驚いたよ。突然の妊娠だったからね。久しぶりの孫で、しかも曾孫まで又出来た。長生きしてよかったよ。」
お香「純子の子よりも年下。あのお恵が恥ずかしがっていたね。でもお純がうまくやってくれて。」
鉄平「次平がお純の可能性を知らせてくれた。次平は悔やんでいたよ。お純を医者にしとけばよかったと。洋介など足下にも及ばない医者になって、多くの人を助けただろうし、私が出来なかった事も出来たかもしれない。洋介の面子だけ考えしまった。親バカだった。お純の可能性を知りながら、お恵さんに頼んでしまった。私がやればよかった。お妙には少し早いと思ったが、私は最後の情熱をかけて教えた。私の果たせなかった夢をお妙は実現してくれるかもしれない。その後で洋介さんは、父は、私たち、自分の子どもには構わなかったのに、お妙には情熱をもって教えこんでいたとこぼしていた。」
お香「洋介さんも名医になったのに。」
鉄平「洋介さんがここで話していたけど、お純に対抗意識あった時もあったが、今は素直に応援してる。お純は常人ではない。お純の夫である事を誇りに思っている。お妙の可能性も信じたい。俺たちには曾孫も出来ている。時代の流れはあっと云う間だった。みんな、多くの人の力を借りて大きくしていった。」
鉄平「お恵やお純は、どうしようもない女になるかと心配していたが、もはや経営については俺を超えて、成長していった。頼りないと思った鉄一もなんとかやっているし、功一さんも珠代さんの病気で、気配りのできる人に変わっていった。」
お香「一人の夢はやがて消えていくけど、多くの夢を結びつけていくと、更に多くの人が夢を繋いでいけるわ。」
鉄平「次平や俺の夢は消えていくが、子どもたちの夢が始まっているのかもしれない。」
お香「お純や鉄一や功一さんの夢も、やがて消えていくかもしれないけど、次の新しい夢がもう始まっているのよ。」
純子の挑戦 に続く |
次平の挑戦 に戻る |
目次 に戻る |