今年も1年間ありがとうございました…感謝です!
今年は開花が平年より8日程度遅れましたが、収穫時期はほぼ平年並みか清水などは若干早かったように思います。
今年の梅雨は7月に入って大雨になり、「白鳳」は若干糖度が低い傾向でした…
ただその後は晴天が続き「清水白桃」は糖度が高く、お客様には大変好評でした…
なかなか、全ての品種が上手くいくと言うことは難しいですが、主力の清水白桃が好評だったことは大変嬉しい限りでした!!
来年もおいしい良い桃の栽培を心がけたいと思っています!!
《目 次》
(注)目次項目をクリックすると、それぞれの所に飛びます。
1. 前 書 き
2.冬季剪定
3.摘 蕾
4.苗木植え付け
5.防草シート敷設、コンフューザー取り付け
6.花粉採取と受粉
7.摘 果
8.袋 掛 け
9.枝 管 理
10.加納岩白桃の収穫
11.白 鳳 の 収 穫
12.雨対策といのしし対策
13.清 水 白 桃 の 収 穫
14.サンゴールドと白麗の収穫
15.収穫終了後の管理
16.老 木 の 伐 採
17.今年の管理終了です
栽培している桃の種類
“加納岩白桃、白鳳、清水白桃、おかやま夢白桃、白麗、サンゴールド”
それぞれの桃の紹介は、「桃の栽培品種」をご覧下さい。
また 昨年一年間の「桃の管理状況」につきましては「2011年桃の管理」をご覧下さい。
今年の冬季剪定も1月に10日間ほどかけて行いました。
大きな枝の剪定は 木へのダメージを考慮して昨年の秋の剪定で行いました。
冬季剪定は 枝の先の小さな弱い剪定<弱剪定>を中心に行っています…
「冬季剪定」の詳細は 昨年の桃の管理で詳しく説明していますので「2011年桃の管理」をご覧下さい。
冬季剪定の後は 今月二月の下旬に行う“摘蕾”へと続きます…
摘蕾後 | 摘蕾前 |
2月29日 閏年2月の最後の日に今年の“摘蕾”が終了しました。
ほぼ昨年と同様の作業となりました。
摘蕾後の写真を摘蕾前の写真と比較して頂くと…かなりの蕾が間引かれたことが分かると思います。
摘蕾をしないでおくと 当然のことながら花を咲かせるために かなりの養分を必要とするわけですから 良い実を成らせるためには
少なからず影響が出ます。
ですから冬季のこの時期の「摘蕾」は「冬季剪定」と並んで欠かすことができない作業な訳です。
「摘蕾」の詳しくは 昨年の“桃の管理”でかなり突っ込んだ説明をしておりますので「2011年桃の管理」をご覧下さい。
農業大学校の先生に頂いた種から育った台木に一昨年秋に芽次ぎした白鳳の苗木を2本 先日植え付けました。
今までの苗木は全て購入苗木でしたので 自前で育てた苗は初めてです…
この地域の昔から桃の栽培を行っている農家では そこらから出てきた自生えの木に芽次ぎをされている方もいるようですが、
良い桃を育てるためには「台木」が大事と言われています…
苗木を専門に栽培されている方に聞きますと そこらから出てきた自生えを台木にしたのでは良い桃ができないと異口同音に言われています。
台木のことは良く分かりませんが これは「つくば何号」の台木だとか言っているのを良く聞きます。
農大の先生に頂いた種がどのようなものか知りませんが 専門の方に頂いたものだから大丈夫と勝手に思っています。
きっと良い桃に育ってくれるものと期待しています…
今週、すべての桃の木の下に防草シートを敷設しました。
本来は果樹も草花とともに共生させながら育てるのが一番だと思っています…
共生の場合、桃が一番養分を必要とする時期に草が養分を捕ってしまってはいけませんので、その時は草刈りが必要となってきます。
しかし、桃の栽培面積が大きくなればなるほど草刈りがとても大変になってきます…
中には除草剤を散布している農家もありますが、土中の微生物のこともありますし、私は出来るだけ農薬を減らしたいと思っていますので防草シート敷設を行っています。
このシートは水や光は通しますが伸びてくる草花を抑える効果があり、土中の微生物に影響を及ぼしません。
また、農薬減少のため「コンヒューザ−(交配攪乱剤)」を使って少しでも農薬を押さえるようにしています。「平成22年桃の管理 6.環境に配慮した防虫対策」をご覧下さい。
先週から今週前半に掛けて受粉作業を行いました。
桃には自ら花粉を持って自家受粉する品種とそうでない品種があります。
自家受粉しない品種(私どもの園地では「岡山夢白桃」がそうです)では、人工的に受粉をしてやらなければなりません。
写真右のように花粉を持っている品種の開花直前の少し開き掛けた蕾を傘などで受けて採取します。それを機械に掛けて「葯」を取り出して1日置いておきます…
「葯」が黄色くなったら、それを梵天などに付けて写真左のように開花した「岡山夢白桃」の花に受粉していきます。
受粉は、枝に咲いた花のうち、ならしたい部位の花にのみ受粉します。そうしますと受粉しなかった花は自然落下し、受粉した花には実が付きます。
このような状況から5月連休明け頃には受粉した花にポツポツと実がなってきます。
実がなった状態は、「2011年 桃の管理の受粉」をご覧下さい。
先週からいよいよ「予備摘果」を始めました。
写真は先週の予備摘果を始めた頃の“白鳳”の写真ですが 今日当たりはすでにかなり大きく育ってきています。
写真左は摘果後、写真右は摘果前で 今回の予備摘果は最終着果の2倍程度を残すようにしています。
今日(14日)からは“清水白桃”の予備摘果に入りますが 清水白桃は白鳳に比べると まだまだ粒が小さく予備摘果も白鳳に比べると 少し多めに残すようにしています。
清水白桃は 予備摘果→仕上げ摘果→修正摘果と3段階の摘果を行い より良いものを育てるよう配慮しています…
今のところ例年と遜色ない様子ですが “サンゴールド”だけは 極端に実の付き方が悪く 心配しています。
“白鳳”はもう1回の仕上げ摘果で袋掛けになりますが、今月末ころからの袋掛けになるでしょうか?
摘果についての詳細は、「2011年 桃の管理の摘果」をご覧下さい。
いよいよ袋掛けに入りました。
袋掛けが終了すると、後は実が順調に育ってくれて収穫を待つばかりとなり、いよいよ今年の桃も大詰めです!!
5月に入って予備摘果を始めましたと紹介しましたが、その後、白鳳は仕上げ摘果を行い5月20日から「袋掛け」を始めました。
清水白桃については、仕上げ摘果を先週から行っており、今日までには終了すると思います。
清水白桃の袋掛けは6月の田植え(6月18日頃)終了後に行います。
今年は老木と若木の入れ替わりの年ですので、少し減るのではと思っていましたが、やはり袋を掛ける数も減少しています。
清水白桃も老木と若木の入れ替わりを進めていますので、やはり袋を掛ける数も減少すると思っています…
ただ、実の付きは悪くないので、数は減っても良い桃が出来るのでは期待はしています。
6月26日写真に見るように核の確認を行いました。核の状態から硬核期が済んだことが確認できましたので 清水も袋掛けを行いました。
清水白桃の袋掛けが終了し 後は天候が順調に推移して美味しい桃が出来ること期待してます…
いよいよ来週清水白桃の袋掛けをして今年の収穫前の管理作業はすべて終了となります!
その前に今週は清水白桃の仕上げ摘果を行います!!
ですが今週は思いも掛けぬ台風の来襲ということで 急遽今日19日に枝支え作業を行いました…
主な枝はツリーで吊っていますが 結構危ないのが中小の枝です。
この時期になると桃の実も4〜5cmと結構重くなって枝にかなり負荷がかかり 強風でも吹くと耐えきれない弱い枝はポキッと折れてしまいます…
写真の「折れ枝」も吊っていたのですが 強風であおられ重さに耐えかねて折れたようです。
これで100個以上の実が一瞬にパアーになってしまいました…でも毎年 老木では良くあることですが…
今日もかなりの枝の支え作業を行いましたが 台風の強風が心配です…折れないこと願ってます。
いよいよラストスパート…頑張るぞ!!!
写真左(加納岩白桃)に見るように 頭がぽっと赤くなり収穫間近という感じになりました。
明日6月2日(月)には加納岩白桃の査定会が行われ 翌日から農協受け入れが始まるようになります!
加納岩白桃は1本しかありませんので 青空市と農協出荷となりますが、白鳳収穫の前哨戦と言うところですか…
ということで 加納岩白桃の収穫間近と言うことですが 驚くことに「白鳳の若木(3年目)」<写真右>にもう収穫できるものが出てきました…
もともと若木は早熟れするのですが 加納岩白桃より早く熟れているのには驚きました!!
熟れている数個を収穫して今年の初物として神様にお供えすると共に食してみましたが 適度な甘みがあってとても美味しく 今後の収穫が楽しみです!!
後は天気が順調に推移してくれることを願うばかりです!!
前述の加納岩白桃で紹介しましたが、若木の“白鳳”(写真左)が早熟れし、青空市に出荷しました。
青空市でも“白鳳”の出荷をしている生産者はまだなく、評判でした!
“白鳳”も査定会が10日で11日から農協受け入れですから かなり早熟れですよね…
ただ、白鳳でも成木については やはり来週から本格的な出荷になると思います。
それと進物のイメージが湧かないとのお話しがありましたので 進物の写真(写真右)を紹介します!
この進物は 11玉の大玉ですから特別進物となり ます!
普通進物は12玉〜14玉ですが、12玉は4個づつが3列、13玉は箱上から3・2・3・2・3の並び、14玉は3・3・2・3・3の並びとなりますので想像してみてください!
15玉は5個づつが3列で玉は少し小ぶりですが これも見た感じは綺麗ですので ご希望があれば申し出下さい。
なお、個数は基本的には糖度や形などのいろいろな要素で箱詰めしますので 特別な場合を除いて生産者に任せて頂きます!!
以上、進物のイメージは湧きましたでしょうか?
【7月22日 白鳳の収穫は終了しました】
6月後半から7月14日まで 案の定
だらだらと長雨と豪雨が続いてしまいました…
桃の糖度確保にとっては一番の大敵の “長雨”
我が農園では少しでも糖度低下を防ごうと写真のようなビニールを一面に敷設しました…
ただ、少しの雨ですとこれでも効果はありますが 長雨と豪雨となりますと回りからの浸水で効果は薄れてしまいます…
でも生産者としてはだまって手をこまねいてはいられないので……
それと「いのしし」被害! 木の下の方の桃がかなり荒らされて朝行ってみると破けた袋ときれいに食べた後の種だけが転がっていました…
山側でイノシシ対策をしたことで下の方の桃園に被害が及ぶようになったようです!
早速、写真のような「ネット」(奥側) と 針金のメッシュ(手前 )を敷設し、以降、被害はなくなりました!!
このように考えますと「桃づくり」も大変なことです!!
ただ桃をお送りした皆様から「おいしかったよ!」とのお話しを頂くと大変さも吹っ飛びますが…
今後、このまま梅雨明けとなってくれると桃の主力品種「清水白桃」に期待が持てますので早く梅雨明けとなって欲しいものです!!!
先週21日の土曜日に清水白桃の査定会が開催されました。
長雨の影響で白鳳が例年より糖度が低かったこともあって 市場では清水白桃への期待が大きいようです!
白鳳の収穫が終わった頃から天気が持ち直して 清水白桃の糖度は良好なようです…
ただ、白鳳の収穫も例年より早かったのですが 清水は例年より一週間も早く農協の受け入れの期日は 8月3日となっていますので、盆前の出荷とはとても行かないようです…
我が農園では多少熟れが遅いようですが それでも8月5・6日頃には桃がなくなると予想されます!
8月10日以降の出荷をご希望の方にはお詫びしなければならないかも知れません…ごめんなさい!
でも今年の清水白桃は とても甘いので期待して頂いて良いと思います!
【8月8日 清水白桃の収穫は終了しました】
サンゴールドと白麗の収穫
今週半ばから「サンゴールド」<写真左>と「白麗」<写真右>の収穫です…
「サンゴールド」は、大きいものですと500gを超すような大玉となり、どれも大変に糖度が高く実に美味しい桃で、インターネットなどでも美味しいと
紹介されております
「白麗」は、これも糖度が高く甘い桃ですが、古木ですので収量は少ないです…
「白麗」「サンゴールド」共に1本づつしかありませんので、1週間足らずの収穫となり、我が農園でのすべての収穫は終了となります。
【8月17日 サンゴールド、白麗の収穫は終了しました】
老 木 の 伐 採
今週は夏期剪定を行い その後「老木」<写真左>の伐採を行いました。
長い間、美味しい桃を育ててくれた桃の木に感謝しながらの伐採でした!!
写真に見るように伐採木の間にすでに大きく育ちつつある「若木」がありますので 今後は若木へのバトンタッチというところです!
木によっては30年に及ぶようなものもありましたので 本当に一世代を過ごした桃の木と言うこと…
本当にありがとう! ご苦労様でした!!
いよいよ葉が落ちました
今年も11月に入り、桃の葉もほとんど落ちてしまいました。
冬の剪定に始まっての1年間の管理…今年はとりあえず作業終了です!
とりあえずと言ったのは、この落ち葉をかき集めて焼却(葉に付いた虫や菌を残さないためです)する作業などは残っているからです!
でも桃の栽培と言うことでは全終了です!
お疲れ様でした!!