何かを狂信的に信じて,それによって自己を支えて,一見強そうに見える人が本当に強い人だとは思
わない。不安や悩みなどを抱えながらも,自分は好みのまま生きているに過ぎないと自覚している人の
方が,本当は強い人なのだと思う。日本は,明治期に西欧の真似をして,天皇を神に祭り上げて,それ
が昭和になって狂信的になり,失敗してしまったが,歴史的に見れば,自己を絶対化することなく社会を
維持してきている。
世界が狭くなってきている現代においては,好ましい在り方なのではないかと思う。
(2023/8/14)-26-