人間は、それぞれ自分の世界観を持ち生活している。その世界観は、自分が生まれた社会の中で

親や自分にとって重要な人物たちとの関係を通して形成されてきたものである。したがって、その社

会の文化の制約を受けており、思い込みの部分も小さくはない。誰でも、何らかの思い込みの部分を

持っている。それが人によって違うことがあるかもしれないが、そこから先は思考停止して、意識に登

らせないようにしている、養老孟司さんの言う「バカの壁」を形成していることもある。

 重要なことは、自分がどこで「バカの壁」を形成しているのか、できるだけ自覚しておこうと努めるこ

とである。恐ろしいのは、他人の「バカの壁」だけが見え、自分が、どこで「バカの壁」を築いているの

かが全く意識できていないことである。そうなると、居丈高に他人を攻撃し、自己満足に浸るだけにな

ってしまう。そうならないように、私も自戒したいと思っている。


        (2021/3/12)

          

MENUに戻る        

-11-