新聞の投稿欄に、政治学者の白井聡の言説を引用し、『「不正・無能・腐敗の憲政史上最低の

政権」を長期に持続させてきたのは、誰か。』と警鐘を鳴らす文章が掲載された。また、その投稿は

『この国の住民は無関心、思考停止の状態に置かれ、それがこの国を支配する「空気」となって覆い

尽くしている。

 この「空気」が、戦前は戦争という破滅を止められず、戦後は原発という破滅に向かわせている。』

と、戦後の政治状況を批判している。

 投稿者は、松任谷由実さんに対して、ひどい言葉で誹謗中傷の言説をはくような、その人格が疑わ

れる政治学者・白井聡の言説を疑おうともせず、民主的な手続きで選出された「不正・無能・腐敗の」

政治家を一掃すれば、過ちのない正義の政治家が現れるとでも言うのであろうか。

 それこそ、幻想であり、戦前、日本を滅亡へと導いていったのは、むしろ、そのような心情倫理によ

って国民の不安をあおった一連の言動ではなかっただろうか。

        (2021/2/6)

          

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