観光ガイド            
                 「島ことば」の基礎知識  
伊豆大島・素朴おばさんイラスト 実際は、この何倍もあります。が私や友人が、
普段話すことばを、中心に作成しました
              項目  あ         
「あ」行

あいぶ=歩く 「すこし、あいぶべえ=少し歩きましょう」

あいや!=驚き、意外な時の感嘆詞 語尾のアクセントによって
        意味が、変化します。
        私の友人M(差木地在住)もよく言ってます

あかっぱら=三宅島にいるアカコッコ(つぐみ鳥)のこと

あしたぼ=明日葉(あしたば)野草のこと

あたんど=あたるよ 「ばちがあたんど=罰があたるよ」

あったちゅうど=〜があったと言われている

あに〜=年上の男性、兄のこと

あまみ=船虫、ごきぶり系の総称

あるへん=歩ける(肯定) 
           「まだ、あるへんよ=まだ大丈夫歩けますよ」

あん=ある 「まだ、よせらあんど=まだ、たくさんありますよ」

あんこ=年上の女性、姉のこと

あんじぇ〜=ある 

あんの=あの、あれ(物を指すときに使う)

あんもんだな=あるものか

いぐ=行く(いくべえよetc)

いじる=からかう

いそもの=磯辺にある貝類

いったちゅうよ=いったそうだ

いがないなー=都合がわるい

いわなこと=どんなふうにしても,決して

 うって〜=「売ってくれ〜」の意 店に行って、人がいない時の掛け声 

 うんら〜=お前たちは

うんまける=ぶちまける

うんとこしぇ=たくさん

えべず= 山ぶどうのこと「えび」は、山葡萄の古語で「えびつる」
        が変形して 「えべず」になったと思います。ちなみに
        泉津では「え」を「へ」に変えて「へべず」といってます

えって=選んで

えらい=たくさん

おいげー=俺の家

おっこむ=他人の家にのりこむ

おせーる=教える

おんげーにして=恩に着せるおどん=おどる

お山が焼け出す=三原山が噴火を始めた

おどりょう=おどりを


「か」行 

かー=涌き水を村の飲料水として貯めてある井戸,池などのこと
    (泉津など)かき=ふじつぼ(貝)

かっくらーす=殴る
         (私も昔、先輩にかっくらされました。痛かったです)

かしかめ=ぶだい(魚)のこと

かしゃんば=かしわもち、のこと

がする=霧が出る

かたのしま=伊豆七島、伊豆大島以外の島

かたる=仲間にいれる

かーべ=皮

かまじっちょー=とかげ

かんだち=夕立、にわか雨

かなぁないから=やりきれないから

きさい=来なさい

くそがに=岩ガニ

くったなー?=食べたか?

くちあけ=解禁日

くに=内地

くにことば=内地のことば

くんろー=下さい

くえんもん=食えるもの

けーかい=境界

げんこ=拳

ごじんか=三原山の噴火(御神火)

こーた=このような

こどまぁ=こどもは

その他 か行を、は行に変えて発音する人もいます。


「さ」行 

さい=〜しなさいさわぐ=叱る

さばく=裂ける、破ける

じ=当村,当地 じの人(地元の人)

じぇ=〜だろ(念を押す時に使用)

じぇに=お金

じぇにぶた=さざえのふた

しかぶる=寝小便をする

じょっぱり=強情

しる=〜をする

しんと=〜をすると

すいがん=水中メガネ

すかり=天草,魚,貝などをいれる網の袋

ずら=〜だろう(推量)

せい=かめのて(貝)

せごし=生の小魚を、骨ごときざんで食べる料理
      (酢じょう油にて食べます)

せせり=よめがかさ(貝)

せる=魚が群がっている状態

そいじゃ=それでは

そいだって=そういったって

そいら=その連中

そんだから=それだから

そりょう=それを


「た」行 

たべん=食べる 
     (注)「たべんよ=食べますよ(否定でなく、肯定です)」

たびもん=他村の人

できんこじゃない=できることじゃない

でんぐるま=肩車


「な」行 

な=〜でいいですか(問いの意味)

な〜=なげき、いかり、などを表す

なあしんべえ=どうしよう

ないち=本土

ないじぇー=ない

なおす=片付ける

なーした=どうした

なーしても=どうしても

なーしんだ=どうするのだ

ぬし=あなたさま

ねぶいち=おでき

ねよ=同意を求めることば「そうだじぇーねよ!=そうだろう」

のたる=ばてる

のりちょーする=調子にのってはしゃぐこと



 「は行」   

はぐる=めくる 「石をはぐる=石をめくる」

はな=岬の突端ばはごと=とんでもないこと

はばしー=元気だ、すばしっこい

ばはにする=からかう

ばらふぐ=「いしがきフグ」の

はらみっと=妊婦の事

ばはっけ=ばか者

はりがね便り=電報

はりまーす=殴る

ばんげ=夕方

はんのき=おおやしゃぶし(植物名)

はんば=羽葉海のり

ひしゃぐ=乾燥する

ひしゃげる=曲がる

ひとっとし=同い年、同級生

ひとっぱーり=一潜り

ひとみす=人見知り

ひなる=大泣き、大声を出す

ひゃっこい=冷たい

ひしゃしー=久しぶり

ひよ=ひよどり(わたり鳥)

ひらき=身を開いて干した魚

びれる=あきる

ふうがわるい=みっともない

ぶっくらーす=殴る

ふとすけ=乱暴者

ふみだん=階段

ぶりっこ=裸

ふんだくる=ひったくる

ふんばらかす=一生懸命すること

ぶんぶら=かなぶん

べー=意思を表す(〜しましょうetc)

へがす=はがす

べたなぎ=波風が全然ない海

へんべ=蛇

へんべそ=浦島草

ほいだって=それだって

ほいで=それで

ほぐす=解く

ほんだから=それだから

ほんに=本当に



 「ま行」   

まださり=意地きたなし

ましょ=黒潮

まどろっこい=遅い

まめったい=まじめ

みじゅ=水

みずらい=みっともない

めめず=みみず(虫)

めーん=見える

めんぐり=少し

めんぐりっこ=幼児

もしき=まき(薪)

もろこし=とうもろこし



 「や行」   

やっこい=柔らかい

やま=畑

やまぶき=つわぶき(植物名)

やまどめ=正月、5月、9月の17は、山神の日なので、
        山仕事は一切休んでいた(泉津)

ゆいぐさ=言いかた

ゆくな=行きますか

ゆかなーよ=行かないよ

よいっこ=上等な物

よけーもん=役立たず者

よーへんども=よいけれども

よこ=つむじ

よこじろ=道理に反する

よーじゃ=昼と夕の間にとる軽食(朝と昼の間はあさじゃ)

よせら=たくさん

よそむら=島内の他村

よそもん=内地の人

よばーる=誘われる

より=たくさん



 「わ行」   

わいら=おまえたち(泉津、岡田など)

わかれ=分家

わるい=難しい

わるぐさい=悪臭がひどい

われ=お前は(泉津、岡田など)

 
参考文献「島ことば集」大島読書会編・・・・第一書房
       「伊豆大島要覧」月出くの子・・・月出商店    

「ふるさとの、言葉やさしき、盆帰り」・・・読み人知らず