礼子の場合

シナリオ5

・・・・・・・・・・シナリオ1共通

宏一は、政府に勤めていたが、食堂に勤めている礼子と付き合い出していた。礼子はまだ18才であり、姉の玲子と違い、西洋人形のような風貌も目の醒めるようなスタイルはしていなかった。素朴な娘で良く笑った。宏一への食事はいつも他の人より、多く盛りつけられて、宏一が気付いて、お茶に誘った。宏一も暇ではなかった。しかし仕事と情事とは並立するもので、宏一は積極的であった。母や姉は、宏一を男として意識せずに、家の中では、下着一つで歩いていたり、時には下着も平気で、宏一の前でも替えていた。姉の裸は眩しかったが、礼子と付き合うようになり、礼子の裸を見るようになると、年の差を実感していた。礼子は宏一が好きだったが、礼子は、宏一にとっては、遊び相手にしかすぎないと感じていた。そのため一歩引いて、肉体関係は避けるようにしていた。しかし宏一から求められると拒む事が出来なかった。宏一といつしかホテルで、会うようになった。宏一は礼子の服を脱がせ、裸にさせた。礼子ははじめ恥ずかしがったが、いつしか自然に服を脱ぐようになった。礼子には、宏一は初めての男であり、みんなそうするものと思っていたが、そうではないと判っても、もう変えられなかった。礼子は、宏一がいずれ自分から去っていくとは思っていたが、その時期が来るのが怖かった。宏一には、何でも従うようになっていた。

宏一は、姉と同じ読みの礼子に、段々命令口調になっていき、礼子は従うようになっていった。宏一の時間があくと、礼子が呼び出され、礼子も応じるようになった。宏一の言いなりにしゃぶり、足を広げ、宏一を受け入れていた。礼子自身は、何の避妊もしなかったが、宏一は外に出していた。礼子ははじめ、自分を大事にしてくれていると思い、嬉しかったが、段々私は宏一の遊び相手にしかすぎないと寂しくなっていた。そんな関係が半年ほど続いた。礼子は19才になり、両親も見合いを勧めるようになった。礼子は宏一を諦め、見合いをしようと思った。宏一からの呼び出しに、お別れを言うつもりで、応じた。その日の礼子は積極的だった。キスをされて、乳房を弄られてだけで、濡れていた。宏一が中に入り、動いて、礼子が感じ始めた時には、宏一は外に出していた。いつもそうだ。今日は最後だ。礼子は、宏一のものを舐めて、もう一度宏一を大きくし、自分で中に入れ、自分で動き出した。もうどう思われてもいい。最後の思い出に一杯感じるのだ、自分の身体へのご褒美なのだ。宏一は母や姉のように積極的に動く礼子に驚いていたが、自分で動いていると姉を犯すような気になってきた。二人は意識して、身体を腰を何度も密着した。宏一は礼子の奥にしばしば入った。礼子は深く感じていた。もっともっとと思いながら、腰を意識して動かしていた。宏一も負けずに動いた。礼子の感じが深くなり、突然身体に腰に力が入らなくなり、意識が薄らいできた。宏一は、外に出すつもりが、余裕がなかった。突然礼子が宏一を入れたまま、宏一の元に落ちてきた。宏一の意識とは別に思わず出していた。礼子は一番奥で、宏一の精液を受けて、声を上げた。そして宏一の上に崩れていった。暫くじっとしていた。二人とも動けなかった。やがて礼子は意識が戻り、宏一とキスをした。身繕いをして、礼子が別れを言い出す前に、宏一は約束を思い出していた。こんなに時間が係るとは思っていなかった。じゃまた連絡するねと言って出ていってしまった。礼子は別れを言い出せなかった事と身体の奥からの充実感で、複雑な思いであった。次ぎも又同じ事であったが感じはより深まっていた。身体は宏一を求め、心は別れる方が良いと囁いていた。礼子は精神的に不安定になっていた。そして感じ方はより深く。心は引き裂かれていった。次第に礼子は身体の奥から感じだして、積極的に宏一を求め、身体の奥で、宏一の精液を受け止めていた。宏一も外に出すつもりが中に、しかも奥に出していた。

・・・・・・・・・・シナリオ1共通

そんな時に、宏一は宏から聞かれても、礼子の事は話さなかった。宏一には、役所の上司から、さる財界の娘との結婚の話が来ていた。礼子とは遊びだった。姉と同じ名前の女を呼び捨てにしたり、好きなように扱ってみたかっただけであった。自分は特殊なエリートなのだ、あんな普通の会社員の娘もらうよりも、上流階級の娘と一緒になった方が特だ。礼子はこの頃俺の言う事によく従う。暫く遊んでいよう。勧められる娘と会った。冷たい感じのする女だった。でも家は良かった。銀行の頭取の娘で、父の後を継いで、父の経営している銀行を継いだとしても、色々と便利だ。夜少しだけ我慢すれば、いいのだ。結婚の話を進める前に、礼子に別れを告げた。礼子は落ち着いていた。もう一度だけしてと言った。その日の礼子は感じていた。娼婦のように、俺のものを舐めたり、した後も舐めて綺麗にして、何回も求めてきた。喘いでいる礼子を見ていると惜しい気もしてきたが、一時の感情と思う事にした。外に出そうと思っていたが、礼子が密着していたので、中に出してしまった。何か言ってくれば、金で済まそうと思っていた。礼子はおとなしく帰っていった。なんか悪いことをしたような気にもなったが、あいつも楽しんだと思う事にした。父と母に話して、銀行の頭取の娘の伸子との話を進めた。母の妙子は伸子を見て、変な顔をしていた。話は順調に進んでいた。妙子「私、気に入らないのよ、伸子さん。宏一とは出来てないよ。宏一には女いたと思ったけどね。それに伸子さんも宏一の事好きでもないよ。一応結婚するだけだよ。本当にこれでいいのかね。好きでもない人と結婚するなんて、お母さんの血を継いでいる子どもの中では初めてだよ。洋一は見合いでも、みんなに焚き付けたられたとは云え、結婚前にも会って、京子さんとやってたよ。」宏「気のせいだよ。私が聞いたら、誰とも付き合ってないと言ってた。伸子さんのお父さんの銀行は大きいし、うちの銀行にとっても有利だよ。」妙子「それも気に入らないのよ。有利になるから好きになるかね。洋之助が買ってる女も、金で股開いている。地位や金で男のものも大きくなるかね。」宏「洋一さんの娘の真智子さんも婿養子を取るらしいし、見合いもあるよ。」妙子「あれはね、宏には言ってないけど、真智子が襲ったんだよ。清彦さんか、書類取りにきた時に、わざと短いスカートにして胸も見えるような服着て、さんざん挑発したのよ。それでも清彦さんが我慢しているから、真智子が抱きついて、やったのよ。しかも奥に出させて。清彦さんの両親が、上司の娘を傷物にしたと怒って、婿養子になったの。京子さんも嘆いていたよ。」宏「さすがに、ここの娘は凄いね。」

宏一には、有力者の娘との縁談が進んでいた。

妙子の宏一への疑問は、残ったものの、宏一と伸子の縁談は進んでいった。二人は冷たい関係ではあったが、結婚は一緒の契約であり、条件が一番有利な人がいいと思っていた。手鍋下げても好きな人と一緒になるなんて、愚の骨頂だ。冷静に判断できる二人だった。

宏一と伸子は結婚した。宏一は、父の銀行を継いだ。伸子の父の銀行とも協力関係が出来た。宏一の銀行は安倍グループのメインであり、安倍グループは、洋之助が指導して、大きくなっていった。二つの銀行は合併も視野に入れるようになっていった。宏一の前途は洋々であった。

伸子との仲は、相変わらずであったが、たまには一緒に寝た。お義理のような関係もある程度続けば、それなりの愛着も出てきた。なにより離婚するデメリットは大きい。冷静な二人であった。

礼子、職を求め、奮闘する。

礼子は、宏一を会う機会がある職場を辞め、職を探していた。礼子は子どもが出来た事を確信していた。この子の為にお金を稼がなくては。妊娠が分かると、両親は反対するだろう。家も出なくてはならない。夜の仕事をするようになった。お金を必死になってためた。妊娠している事が分かった。お腹が目立つようになるまで頑張った。やがて両親にも分かり、家を追い出された。妊娠が分かった時に、安アパートを探していた。手荷物一つで、動けなくなるまで、内職をした。なんとか子どもを産む事が出来た。礼之助と名付けた。宏一の子どもではない。私一人の子どもなのだ。暫く休んでいたが、又働かなければいけない。

礼子、安部化学に入社する!

乳児を抱えて、私生児を産んだ女には、世間は冷たかった。たまたま安倍化学が経理の職員を募集していた。安倍化学は自由な会社として知られていた。礼子は宏一を銀行の頭取の息子であるとは知っていたが、それ以外の事は知らなかった。無理矢理、礼之助を預かってもらって、なんとか面接まで残った。宏一と付き合っていた時に少し簿記の勉強をした。社長は竹内妙子という女の人だった。宏一と同じ名前の人だ。私生児を産んだ事もあり、無理だと思っていた。妙子はなぜか、この娘が気に入った。みんなが論外で、最初から除外していた。妙子がこの娘を採用したいと言った時は、みんな反対した。妙子は純子の長女で、自由な気風と言っても、最後にはみんな黙った。妙子はむきになって、強引に採用を決めた。乳児を抱えていると知って、作ったばかりの保育所に入れた。礼子には、自分の家に住む事を勧めた。宏もみんなも反対した。洋一は、「どうせ、男に捨てられた馬鹿な女ですよ。みんなの子どもに悪い影響を与えます。」と言った。妙子もどうしてそんなに好意を示すのか、自分でも分からなかったが、洋一が小賢しい事を言ったので、むきになった。礼子は必死になって頑張った。化学の経理は好調企業の典型で、どんぶり勘定だった。全体として利益は上がっていたし、新規分野での進出も多かった。書類も増えたので、職員を採用したのだ。礼子はだんだん慣れてくると、色々と提案した。化学は不良集団で、経理のような金勘定は重視してなかった。営業や各事業部門で疲れた人や病気になった人が、休んでいるような職場が経理だった。ただみんな感覚は優れていたし、自由な気風だったので、一介の女子社員の提案でも聞いてくれた。設備償却なども適当にやっていた。礼子は設備更新の仕方や個々の製品の原価計算にもついて提言するようになった。事業部門から来た人は、ここに考えを付け加えた。不休の設備や各部門での重複する設備なども整理して、素材関係も更新したり、高速化させる事で、原価も下げていった。礼子は、だんだん職場で重要な仕事を任せられるようになった。

慶子や咲恵の子どものために作ったような保育所であった。子ども達が結婚して妊娠するようになると、広い庭園の中に家を作り、住むようになった。子どもが出来れば、ここは便利だった。

真弓は、子どもを見に行った。私生児を預かっていると聞いて、内心不安だった。大きくなるにつれて、礼之助はだれかに似ている気がしてきた。どこかで見たような顔になっていく。妙子と玲子がやってきた。玲子も妊娠したらしい。ここに移り住むつもりらしい。妙子は、礼之助をじっくり見て、驚いた。礼子は、帰ってくると子どもを連れて部屋に引っ込んでしまう。じっくり見た事はなかった。これは宏一に良く似ている。玲子もよく似ていると言った。

妙子は、礼子が会社から帰ってくると、食事の準備を手伝おうとする礼子を止めて、話を聞いた。宏一との話をついに聞いた。宏にも話した。

妙子「礼之助は私の孫だった。しかも初孫よ。私が礼子さんになぜ好意を示していたか、自分でも不思議だったけど、やっと分かった。でも銀行は、宏一のような男でも遣っていける職場なの。あいつはここの家系にはふさわしくない男だよ。」
「銀行とは関係ないよ。宏一は、仕事はちゃんとやってるよ。でも礼之助はどうする。宏一に認知させると厄介な事になるよ。」
妙子「私は女としては、宏一は許せないよ。でも今更何と言っても、騒ぎになるだけね。 礼之助は私たちの養子にしましょう。礼子さんもまだ若いし、やり直せる年だよ。」

礼子、妙子と宏の養子になる。

礼子は、「礼之助を養子にはしたくない。私は、この子のために頑張ってきたし、頑張ってくる事ができた。私はこの子のただ一人の親でいたい。」と言った。妙子「貴方はまだ若い。いくらでもいい男ができるよ。宏一みたいな男だけじゃないよ。」礼子はそれでも養子には反対した。妙子は洋次郎と真弓にも相談した。洋次郎は宏が認知するのが一番だ。体裁なんて気にしてはいけないと言った。礼之助くんの将来に、傷がつくと言った。真弓は、こんな事は洋之助が一番よく分かる。あの子はなぜかこんな話には強いと言った。妙子も悪党の問題かも知れない。洋之助が呼ばれた。洋之助は美佳と結婚して、敷地内の家に住むようになっていた。洋之助はしばらく時間が欲しい。礼子さんと会って話も聞いてみたいといった。

洋之助「礼子さんは、張りつめていたよ。この家から出て、礼之助君と二人でひっそり暮らしたいとまで言ってたよ。僕は、この家にいた方が良い。貴方から礼之助君を取り上げる積もりは誰もない。礼之助君と貴方のために、どうすればいいか考えているだけなんだからと言ったよ。」妙子「私もそんな気で言ったじゃない。礼之助を取り上げるつもりはないよ。ただ礼子さんの将来を考えていっただけなんだよ。」洋之助「美佳さんにも相談したよ。礼子さんはまだ若いから、男は欲しい筈、ただ今は必死で、礼之助くんを育てていると思う。礼之助くんが大きくなり、手が掛からなくなると辛いと思うと言ってた。僕は礼子さんを妙子伯母さんの養子にして、落ち着いたら、それなりの男を婿養子にしたらと思うけど。」妙子「それはいいけど、そんな男はいてるかな。」洋之助「僕は化学の役員にもして貰って、少しは化学の内情は知ってる。営業にいる黒田は、美佳さんさんの遠縁だったらしい。美佳さんは、黒田から、相談されていた。礼子さんを好きだけど、礼子さんは冷たいと言って。黒田は名門で頭もいいけど、不良で戦後色々と不良仲間と組んで、鉄火場も踏んだらしい。親からは勘当同然で放り出され、化学に入ったらしい。」妙子「そんな事は知らなかったよ。営業では有望だよ。今課長になったけど、やがては営業をまとめる男だよ。礼子さんが好きなんて。」洋之助「美佳さんも、黒田では不良娘と言われていたので、話がしやすいらしい。まあそんな事は得意だから任せてよ。」

妙子と宏は話して、礼子を養子とした。礼子も礼之助の事を思って今度は受け入れた。

玲子は事情を聞き、納得した。宏一には、妙子が言った。宏一は認知を請求される事を危惧していたので、黙っていたが、やがて実家には顔を見せなくなっていた。

洋之助、得意の工作で、礼子と黒田との間をまとめる。

礼子は落ち着いてきた。礼之助も2才になってきた。礼子は嬉しかったが、この家はみんな、夫婦の仲がいい。私は一人。洋次郎は礼子を家に呼び、黒田も呼んだ。黒田は美佳や洋之助から色々と話を聞かされていた。黒田は不良時代にも、女と遊んでおり、何人もの女と関係して、女のヒモのような暮らしもしていた。そんな事が分かり、家からは勘当同然の扱いをされた。女たちも黒田の誠意のなさと複数との女がいる事に気付いて、黒田から去っていった。黒田はどことなく、冷たい感じがして、礼子は宏一の事を思い出して、注意していた。黒田は美佳から、泥くさくてもいいから、礼子が好きと言え、女のヒモになるのではなくて、黒田が礼子に惚れていると正直に言え、それが一番の近道と言われていた。黒田は、覚悟して、礼子を誉め、好きだと連発した。礼之助くんの父親になりたいと臆面もなく言った。何回となく、礼子は洋之助の家に遊びに行った。美佳は洋之助との夜について話もした。「洋之助さんは強くて、私は大変なの。この間私は30分も突かれていたの。本当に死ぬか思った。身体も溶ける感じで記憶がなくなるの。」美佳は礼子にさんざん吹き込んで、子どもの面倒を見るといって、下がる。下がる直前に黒田が来て、いつの間にか、洋之助も下がり、黒田が礼子を好きだと連発する。礼子も少しつづ、黒田を好きになってきた。妙子の家につくと、みんな洋次郎の家に遊びに行っているとお手伝いさんが言う。私も行きます。今日はあちらでお泊まりのようです。私も手伝いに行きますと言い、出ていったしまった。黒田は「しばらく、話をしましょう。礼之助君は美佳さんが預かっていますよ。」と言って、礼子を好きだと連発した。黒田は女を落とす事は得意だった。礼子は気がつくと、裸で黒田の下にいた。黒田はこうなると強かった。礼子は喘いでいる自分を感じた。黒田は責め続け、礼子は訳がわからなくなり、声を出していた。こうなると黒田は昔の癖が出た。力の限り突き続ける。そして女がその快感から逃げられないようにして、稼ぎをかすめ取っていた事もあった。黒田からは追い出され、治部一族に入り、浮き上がる事ができる。黒田に取って最後のチャンスだった。黒田は尚も責め続け、礼子は痙攣し、身体だけが反応して放心したような表情になっていた。黒田は我慢して突き続け、礼子の足を持って、一番奥まで入れた、礼子の身体が仰け反った。そして礼子の中に、勢いよく出した。黒田は溜めると障子の穴を開ける程、勢いよく出せる。それに大きくて長くて硬い。娼婦でさえ黒田が本気になってやれば、腰が立たなくなった。最後に出せば泡をふいていた。それに黒田はこの日のために溜めていた。出産して2年、妊娠してから2年半以上、男とやっていない。しかも礼之助の将来も安定した。気も緩んだ礼子には、女たらしの絶倫家の黒田の敵ではなかった。礼子は記憶が飛んでいた。気がつくと、妙子や玲子が目の前にいた。泡を吹いて、痙攣しながら逝っていた。妙子は黒田に言った。「娘にこんな事をして、どう責任とってくれるのよ。」礼子はまだ動けなかったが、三人の目に自分の裸を晒している事は分かって、顔が真っ赤になった。黒田は恐縮した振りをして、結婚したいと言った。妙子は「貴方は信用ならないわ。女騙して、生活していた男でしょう。ここに住みなさい。私が監督するから。美佳さんにも言うわ。」礼子は何にも言えなかった。玲子がかけてくれたシーツを握りしめていた。妙子「礼子さんもいいわね」礼子は頷くだけだった。

黒田と礼子そして礼之助は、妙子の家で、一緒に住む事になった。

黒田を婿養子とする縁組はあっと云う間にまとまった。礼子は気がつくと、結婚して、黒田が横にいた。

洋之助「どうです。僕の脚本は、うまく行ったでしょう。美佳さんのお父さんを通して、話はついていたし、黒田は不良で女を騙す悪党だが、礼子さんを本当に好きと言っていた。礼子さんが最後の女と思って頑張ったと言ってます。」
妙子「お前は怖い男だね。策略は凄いけど、愛の部分も持たないと、才に溺れるよ。」
洋之助「妙子伯母さんが一番得ですよ。黒田は悪党だが、あいつも女騙すだけでなく、女に惚れて人が変わってきた。もう一度伯母さんが鍛えれば、もっと大きな男になるよ。元々頭はいいから。礼之助君も礼子さんも取り込んだし、宏一さんも大人しくなるだろう。」
妙子「お前には負けるよ。次平君や慶子さんは礼之助が宏一の子どもという事は知ってるの。」
洋之助「内緒で話しましたよ。兄も姉も薄々気づいていたみたいですが、口外しないと言ってました。咲恵さんや健介さんには言うかもしれませんが、大丈夫ですよ。むしろ大きい玲子が宏一さんに殴らないようにしないと。」
妙子「あいつは、短気だから、やりかねない。注意しとくよ。」

宏一は黙らずを得なかった。伸子にも子どもができた。伸子はへんな女が姉妹になったと言っていたが、うちの遠縁の人の忘れ形見が礼之助だと言っておいた。黒田が婿養子に入ったので、伸子の父も黙ってしまった。宏一は思っていた。「遺産などはあまり貰えないかもしれない。仕方ないな。」


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