礼子の場合

シナリオ2

              

・・・・・・・・・・シナリオ1共通

宏一は、政府に勤めていたが、食堂に勤めている礼子と付き合い出していた。礼子はまだ18才であり、姉の玲子と違い、西洋人形のような風貌も目の醒めるようなスタイルはしていなかった。素朴な娘で良く笑った。宏一への食事はいつも他の人より、多く盛りつけられて、宏一が気付いて、お茶に誘った。宏一も暇ではなかった。しかし仕事と情事とは並立するもので、宏一は積極的であった。母や姉は、宏一を男として意識せずに、家の中では、下着一つで歩いていたり、時には下着も平気で、宏一の前でも替えていた。姉の裸は眩しかったが、礼子と付き合うようになり、礼子の裸を見るようになると、年の差を実感していた。礼子は宏一が好きだったが、礼子は、宏一にとっては、遊び相手にしかすぎないと感じていた。そのため一歩引いて、肉体関係は避けるようにしていた。しかし宏一から求められると拒む事が出来なかった。宏一といつしかホテルで、会うようになった。宏一は礼子の服を脱がせ、裸にさせた。礼子ははじめ恥ずかしがったが、いつしか自然に服を脱ぐようになった。礼子には、宏一は初めての男であり、みんなそうするものと思っていたが、そうではないと判っても、もう変えられなかった。礼子は、宏一がいずれ自分から去っていくとは思っていたが、その時期が来るのが怖かった。宏一には、何でも従うようになっていた。

宏一は、姉と同じ読みの礼子に、段々命令口調になっていき、礼子は従うようになっていった。宏一の時間があくと、礼子が呼び出され、礼子も応じるようになった。宏一の言いなりにしゃぶり、足を広げ、宏一を受け入れていた。礼子自身は、何の避妊もしなかったが、宏一は外に出していた。礼子ははじめ、自分を大事にしてくれていると思い、嬉しかったが、段々私は宏一の遊び相手にしかすぎないと寂しくなっていた。そんな関係が半年ほど続いた。礼子は19才になり、両親も見合いを勧めるようになった。礼子は宏一を諦め、見合いをしようと思った。宏一からの呼び出しに、お別れを言うつもりで、応じた。その日の礼子は積極的だった。キスをされて、乳房を弄られてだけで、濡れていた。宏一が中に入り、動いて、礼子が感じ始めた時には、宏一は外に出していた。いつもそうだ。今日は最後だ。礼子は、宏一のものを舐めて、もう一度宏一を大きくし、自分で中に入れ、自分で動き出した。もうどう思われてもいい。最後の思い出に一杯感じるのだ、自分の身体へのご褒美なのだ。宏一は母や姉のように積極的に動く礼子に驚いていたが、自分で動いていると姉を犯すような気になってきた。二人は意識して、身体を腰を何度も密着した。宏一は礼子の奥にしばしば入った。礼子は深く感じていた。もっともっとと思いながら、腰を意識して動かしていた。宏一も負けずに動いた。礼子の感じが深くなり、突然身体に腰に力が入らなくなり、意識が薄らいできた。宏一は、外に出すつもりが、余裕がなかった。突然礼子が宏一を入れたまま、宏一の元に落ちてきた。宏一の意識とは別に思わず出していた。礼子は一番奥で、宏一の精液を受けて、声を上げた。そして宏一の上に崩れていった。暫くじっとしていた。二人とも動けなかった。やがて礼子は意識が戻り、宏一とキスをした。身繕いをして、礼子が別れを言い出す前に、宏一は約束を思い出していた。こんなに時間が係るとは思っていなかった。じゃまた連絡するねと言って出ていってしまった。礼子は別れを言い出せなかった事と身体の奥からの充実感で、複雑な思いであった。次ぎも又同じ事であったが感じはより深まっていた。身体は宏一を求め、心は別れる方が良いと囁いていた。礼子は精神的に不安定になっていた。そして感じ方はより深く。心は引き裂かれていった。次第に礼子は身体の奥から感じだして、積極的に宏一を求め、身体の奥で、宏一の精液を受け止めていた。宏一も外に出すつもりが中に、しかも奥に出していた。

・・・・・・・・・・シナリオ1共通  

そんな時に、宏一は宏から聞かれても、礼子の事は話さなかった。宏一には、役所の上司から、さる財界の娘との結婚の話が来ていた。礼子とは遊びだった。姉と同じ名前の女を呼び捨てにしたり、好きなように扱ってみたかっただけであった。自分は特殊なエリートなのだ、あんな普通の会社員の娘もらうよりも、上流階級の娘と一緒になった方が得だ。礼子はこの頃俺の言う事によく従う。暫く遊んでいよう。勧められる娘と会った。冷たい感じのする女だった。でも家は良かった。銀行の頭取の娘で、父の後を継いで、父の経営している銀行を継いだとしても、色々と便利だ。夜少しだけ我慢すれば、いいのだ。結婚の話を進める前に、礼子に別れを告げた。礼子は落ち着いていた。もう一度だけしてと言った。その日の礼子は感じていた。娼婦のように、俺のものを舐めたり、した後も舐めて綺麗にして、何回も求めてきた。喘いでいる礼子を見ていると惜しい気もしてきたが、一時の感情と思う事にした。外に出そうと思っていたが、礼子が密着していたので、中に出してしまった。何か言ってくれば、金で済まそうと思っていた。礼子はおとなしく帰っていった。なんか悪いことをしたような気にもなったが、あいつも楽しんだと思う事にした。

父と母に話して、銀行の頭取の娘の伸子との話を進めた。母の妙子は伸子を見て、変な顔をしていた。話は順調に進み、結婚する事になった。妙子「私、気に入らないのよ、伸子さん。宏一とは出来てないよ。宏一には女いたと思ったけどね。それに伸子さんも宏一の事好きでもないよ。一応結婚するだけだよ。本当にこれでいいのかね。好きでもない人と結婚するなんて、お母さんの血を継いでものでは初めてだよ。洋一も見合いでも、みんなに焚き付けたられたと云え、結婚前にも会って、京子さんとやってたよ。」宏「気のせいだよ。私が聞いたら、誰とも付き合ってないと言ってた。伸子さんのお父さんの銀行は大きいし、うちの銀行にとっても有利だよ。」妙子「それも気に入らないのよ。有利になるから好きになるかね。洋之助が買ってる女も、金で股開いている。地位や金で男のものも大きくなるかね。」宏「洋一さんの娘の真智子さんも婿養子を取るらしいし、見合いもあるよ。」妙子「あれはね、宏には言ってないけど、真智子が襲ったんだよ。清彦さんか、書類取りにきた時に。わざと短いスカートにして胸も見えるような服着て、さんざん挑発したのよ。それでも清彦さんが我慢しているから、真智子が抱きついて、やったのよ。しかも奥に出させて。清彦さんの両親が、上司の娘を傷物にしたと怒って、婿養子になったの。京子さんも嘆いていたよ。」宏「さすがに、ここの娘は凄いね。」

宏一と伸子は結婚した。

家は伸子の父が用意して、女中も何人もいた。伸子も貧しい画家が好きだったが、貧しい暮らしが出来ないと諦めて、宏一と一緒になった。宏一とはお義理に何回かやったが、苦痛になり、月数回から段々少なくなっていった。宏一も好きでもない女なので、特に求めなかった。宏一の仕事も忙しくなっていった。

礼子、妊娠

礼子は妊娠している事が分かった。両親はおろせと言ったが、礼子は産みたかった。私と宏一さんの事との記念だ、宏一さんは本気ではなかったけど、私は真剣だった。でも家は出ていけと言われている。どんな罵声や嘲りも受けよう。思いあぐねて、妙子に訪れて、相談した。妙子は驚いたが、納得する気持ちもあった。宏一にはふさわしい娘だ。あいつは、馬鹿だ。妙子「貴方の気持ちはよく分かる。でも貴方の将来は台無しになる。自分の息子を悪くいいたくないけど、女も分からない馬鹿だよ、宏一は。そんな奴の子どもで苦労しても後悔するだけですよ。」礼子はやっばり駄目かと思いながらも、この子と私の為と思い、訴えた。「私は真剣でした。何度も別れようとした。それでも私は宏一さんが欲しかった。この子は私の思いを受けている。この子で苦労しても本望です。この子には罪がない。この子を助けてください。」妙子「礼子さん、暫くここにいなさい。本当に苦労するよ。覚悟してるね。」礼子「どんな事言われても我慢します。」

妙子は、宏と玲子にはうち明けた。お腹の子は私たちの初孫だ。礼子さんは産みたいといってる。どんな苦労もすると言ってる。私は宏一の代わりに礼子さんをこの家に置きたい、そして養女にしたいと思っている。宏は驚き、宏一に聞いてくると言って飛び出していった。玲子は怒って、宏一を殴りたいと言った。妙子は冷静だった。あんな馬鹿は殴る価値もないよと言った。宏が帰ってきた。宏一は、関係を認めながらも礼子は金が欲しいだけだよ。金やって追い払ってくれればいいと言った。妙子はここでも冷静だった。宏に言った。「これで宏一は死んだ。そう思うようにしよう。礼子さんが新しい私たちの娘だ。」宏はまだ宏一に未練があるようだったが、最終的に納得した。礼子は宏と妙子の養女になり、れいちゃんと呼ばれるようになった。礼子は、妙子の家に住むようになった。礼子のお腹は大きくなっていった。妙子は、宏一に礼子を養女した事だけを告げた。

宏一は宏と妙子の家には寄らないようになっていった。伸子の父の銀行は合併をした。そして頭取ではなくった。宏一はそれでも、役所を辞めて、伸子の銀行の取引先の会社の部長格の参事となった。数年後銀行の役員になった。

伸子とは、ほとんど寝なかったが、3年目に妊娠している事が分かり、出産した。出産後、益々関係は冷えていき、ほとんど顔を合わせる事もなくなっていった。

宏は、もう宏一に継がせる事を断念して、銀行内で後継者を育てるように努めた。安倍一族の会社が大きくなるにつれて、銀行も大きくなった。一族は銀行には固執しなかったので、合併を繰り返し、株式も上場した。

隣に住む妙子の弟の洋次郎の娘である慶子も妊娠が分かった。洋次郎の長男である次平の妻の咲恵も妊娠していた。

洋次郎も妙子もお金持ちではあったが、昔のように乳母や子守を雇う時代ではない。妙子は広大な農園付きの家を母から相続し、母の住んでいた旧宅に洋次郎は住んでいた。農園は管理したり、工作しないと荒れるのでほとんどは庭園になった。孫達のために、小さな保育園を作り、小児科経験のある看護婦と保育士を雇う事にした。小児科の医師も1週間に1回呼んだ。いつしか地域で有名となり、赤ちゃんが出来ても働く必要のある人から依頼されるようになった。定員は少ないものの、保育所を作り、看護婦や保育士を増員した。

私有地内の庭園付きの保育所なので、益々有名になった。採算関係なしに作っていたので、設備や保育は手厚かった。又保育時間も長かった。孫たちを考えていたので、保育士も交代制にしていた。孫たちが成長するにつれて、幼稚園も作り、英才教育をした。小さい小児科の医院も作り、週に何回か医者に来て貰うようになっていた。

礼子、化学で働きはじめる

妙子は礼子に安倍化学で働くように勧めた。礼子は安倍化学に勤め出すと、経理で懸命に頑張り、簿記や会計に勉強していった。不良集団で、利益のあるものや興味のあるものそして共同開発や委託製造をしていたので、どんぶり勘定でやっていた。全体としては、利益は出ていたが、設備更新も適当だった。礼子は細かく整理して、各製品や工程を整理して、重複する所や設備更新した方が利益がでる事などを見付けていった。各部門も、設備更新時には聞きにくるようになった。素材関係は設備更新して、高速化したり、新規投資も計算して行えるようになっていた。洋之助が運用について話をしていたので、慎重に運用する事などを提案したりしていた。礼子はやがて経理の部長になっていた。

その後の宏一

治部及び市橋は財産管理会社を多く作り、宏一を除いて、子ども達に名義を分散化させていった。宏や妙子名義の株は少なくなっていた。

宏が亡くなった。宏名義の株は少なくなっており、現金もそんなには無かった。宏一は期待した程の遺産を入らなかった。宏が亡くなった後、弁護士が調整して、かなりの現金を渡すかわりに、株と土地は受け取らない事で合意した。その上、妙子は、まだ宏名義の株や一族の長老となって、長生きした。

宏の多くの資産は、財産管理会社に移っていた。妙子名義の株も財産管理会社名義になり、税法的に許される最低限のお金に替わっていった。妙子もついに亡くなった。宏一は、前回の合意とは異なり、遺産を巡って、裁判も視野に入れていたが、贈与とか譲渡も巧みであり、それほど大きなお金は入ってこなかった。それに宏一の銀行と宏のいた銀行も又合併していた。大株主の一族に逆らう事になり、役員すら危なくなりそうだった。宏一は裁判は断念した。

礼子の産んだ子供は男の子で、大きくなるにつれて宏一に似てきた。伸子の産んだ子供も男の子であったが、宏一には似ていなかった。伸子の父母も亡くなり、伸子はかなりの遺産を手にしていた、住んでいる家も伸子名義であった。伸子は、公然と今は有名になった画家と付き合うようになった。画家の妻が亡くなったのだ。

宏一は銀行内での立場は弱く、閑職に回される事になった。宏一は愛人が出来て、税金を払った相続のお金で、マンションを買って、それにいる事が多くなった。あまり頻繁に通っていたので、総会屋に分かり、銀行から関連会社の閑職に移った。伸子からも離婚して欲しいと言われるようになった。愛人も出ていって戻らなかった。

宏一は、マンションと関連会社とを往復するだけだったが、それももうすぐ切られる。宏一は覇気がなくなったきた。やがて、現金が減るのを眺めるだけになった。


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