イルカ先生の誕生日プレゼント、何にしようかな。
とびきり高価なものでも何でも買ってあげたい。
でも、そんなものはイルカが喜ばない事を知っていた。
カカシはイルカの誕生日の大分前から、プレゼントに関して頭を悩ませていた。
一体どんなものならイルカ先生は喜んでくれるんだろう。
その時思いついたのが、自分の誕生日にイルカが用意してくれた鉢植えだった。花を見せられなかったことを酷くイルカは残念がっていた。カカシにとっては、自分のためにイルカが鉢植えを毎日一生懸命世話してくれたのかと思うと、それだけで喩え様もなく嬉しかったのだけど。
そうだ!俺も花をプレゼントしよう。しかも種から育てて、一生懸命。
俺みたいな朝寝坊でだらしのない奴が立派な花を咲かせたら・・・それだけで驚きだし、イルカ先生も感激してくれるんじゃないかな?
それはとてもいいアイディアに思えた。
なのでカカシはすぐに実行に移した。ガーデニングが趣味のナルトに相談して、早速育てやすくてイルカの喜びそうな花の種を見繕ってもらった。
カカシは浮き浮きとしながら、早速鉢植えに腐葉土を入れて種を植えた。毎朝頑張って早起きしてカーテンを開けて陽射しを当て、如雨露でたっぷり水を与えた。
早く大きくなれよ!
その涙ぐましい努力の末、種はようやく発芽した。首を擡げた双葉に大喜びしながら、調子に乗って水をやり続けていたら、何とある朝双葉はぐったりと首を垂れてしまっていた。
み、水をあげすぎたらいけなかったんだ・・・・!?どうか・・・どうか持ちこたえてくれ・・・・!
カカシは新しい乾いた土を入れた別の鉢植えに芽を移し、天に祈った。その夜は気が気でなかった。
明日起きて、芽が萎れていたらどうしよう・・・また新しく育て直す時間はあるのかな・・・
しかし、カカシの祈りが通じたのか、次の朝目覚めてみると芽は元気な姿を取り戻していた。カカシはとても嬉しかった。
「イルカ先生も喜んでくれるといいな・・・」
カカシは小さく独り言ちながら、イルカの満面の笑顔を思って頬を緩ませた。
二日目終り 三日目へ続く
おまけ
「イルカ先生がこのプレゼントを喜んでくれるといいな・・・vv」誕生日に思いを馳せるカカシの想像は暴走気味です。
一体カカシ先生はどんな事考えてるの・・・!?知りたい方は上のイラスト部分をクリックしてね!