『二度生まれの男・パウロ物語』


 物事が、見る者の立場によって違って見えるのと同じように、歴史上の人物像も、見る者の立場・観

点によって違って見えるのは当然のことです。私がこれから展開しようとするパウロ像は、歴史を人間と

社会との力動的な相関関係の動きと捉える、文化社会学の立場から見たものです。そのような立場か

ら見ていくと、どのように見えるかという一つのパウロ像を、これから物語っていくことにしましょう。


  

      
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