『爺(じっ)ちゃんからの直伝・文化社会学の極意』
「キリスト教が浸透する以前のローマは多神教の社会であり、ローマ人はそれぞれ
自分の守護神を持っていて、何か事が起こると、その守護神に願い事をしていたんだ。
しかし、唯一神教のキリスト教の場合、日常的な些末なことまで、唯一神にお願いするわけにも
いかない。そこで、アンブロシウスが考えたのが『聖人』の大量生産なんだ。そこで、人々は
自分の守護聖人を持つことができるようになり、キリスト教徒の増加につながっていったという
わけだよ。」
「そうか。でも5世紀後半には、西ローマ帝国は滅んでしまうよね。保護者を失ったローマ教会は
その後どうなったの?」
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(2019/4/8)
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