『爺(じっ)ちゃんからの直伝・文化社会学の極意』
「『旧約聖書<ユダヤ教でいう『モーセ五書』>には、モーセの妻はミデヤン人の司祭の娘と
記載されている。」
「ミデヤン人ってユダヤ人ではなかったの?」
「ユダヤ人という呼び方は、古代ユダヤ教が成立して以後の呼び方で、当時はルベン族、シメオン族、
レビ族、ユダ族、ベニヤミン族などのセム系遊牧民がばらばらに存在し、それぞれの部族の神を信仰していた。
そして、ミデヤン人というのは、それらの部族とは異なる部族だったんだ。そのミデヤン人の神だったのが
ヤハウェなんだ。つまり、ヤハウェは、ミデヤン人の神であり、初めは唯一神とは考えられていなかったし、
セム系遊牧民たちにとっては、全くの未知の神・外来の神だった。そして、セム系遊牧民の各部族は、
モーセによって、各部族の神を捨て、未知の神ヤハウェを自分たちの神として受容する契約を結んだんだ。」
「セム系遊牧民の各部族は、なぜ自分たちの神を捨て、未知の神ヤハウェを受容したの?」
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(2018/6/3)
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