西欧の民主的な社会は,キリスト教信仰なしには成立しなかった。しかし,現代では,そのキリスト教
信仰が,自由で多様性を許容する社会構築の桎梏となっている。
日本は,戦争で多大な犠牲を払いながら,敗戦によって民主的な社会を与えられた。民主化のために
多くの血を流すことなく,与えられた民主主義であった。それ故,民主主義を守っていこうとする意識が
弱いように思われる。
それでも,絶対的な神を信仰するという伝統がないので,自由で多様性を許容する社会を構築するに
は,そういった伝統の方が好都合かも知れない。同調圧力に弱いという面さえ克服できれば,自由で住
みよい社会を創っていけるのではないだろうか。
(2022/10/25)-19-