皆さんのおうちでも菖蒲湯などなさったことでしょう。
我が家でも菖蒲湯に入りましたが、菖蒲を見てムスメがなんて言うかと思っていたら、
「・・・・・・・・・これ、食べられへんの?」
・・・・・・・・・そうきたか・・・・・・・・・。
このHPを開設した当初は2歳3ヶ月だったことをご存知の方、何人いらっしゃるでしょうね。毎月25日がくるたびに月齢を更新して、今現在2歳8ヶ月。別に「更新!!」てほどのもんじゃないんで、ただ数字を重ねていってたわけですが。
そうなんですよ。ムスメは2歳8ヶ月の今も、おっぱいから卒業できないでいるんです。といってもだいぶ落ち着いてきて、今は昼寝を含めて寝る前と、夜泣きをしたときだけ飲んでるんですが。
断乳については諸説ありますが、現在小児科医の間で大勢を占めているのは、
「断乳の時期は、当の赤ちゃん本人がちゃんとわかっているものだ。何か特別な事情があるのでもなければ、無理に断乳することはない。赤ちゃん自身が自然におっぱいから離れるまで、スキンシップだと思ってたっぷり与えなさい。」
というようなものらしいです。なるほど、たしかに小学生になってもまだおっぱいを飲んでる子は、まぁいませんよね(大人になってからまた飲み出す人もいるにはいますが)。
ほほう、スキンシップですか。そりゃたしかに大事ですね。これはムスメ自身が「もういい。たっぷり飲んだ。」と思って自分からおっぱいを離れるまで、こちらもがんばって続けようか・・・・・。
それでも添い寝しながらの授乳は、仕事をしなきゃいけないから子どもと一緒に寝てしまってはいけない私にとっては、これはこれでかなりな負担なんです。いくらでも惰眠を貪れる、半日以上寝ててもたぶん平気な私には、「添い寝しながら授乳」という至福と快感のときに眠ってしまえないのは、ときに地獄の苦しみだったりします。いえ、冗談でなく。
いいですよ、スキンシップが大事だと言うんなら、私だって頑張ろうじゃありませんか。でも「赤ちゃん自身が知っている断乳の時期」がいったいいつなのか、だいたいでいいから教えてもらえないもんでしょうか?そうすれば添い寝の授乳で一緒に眠れなくても、それまでの辛抱だと思えば辛さも少しはマシになるだろうと思うんですが。なんでも食べて、はっきり言える子ですからね。ちょっと聞いてみましょうか。
私 「ねえねえ、あのさ、いつまでおっぱい飲むの?」
ムスメ「え〜〜〜〜〜!?ずっとよ〜〜〜〜〜〜〜!!」
・・・・ダメだこりゃ。てゆーか、今でもしっかり母乳が出ている自分!あんたもどうかと思うよ、実際。
もち肌なんです。ぺたぺたぴよっ(ゆびがほっぺに吸い付いた音)。色も白くてほっぺがぷっくり。
で、田名部祭で可愛がってくれるお姉ちゃん達が付けてくれたニックネームが「おもちくん」。
ボーイソプラノでキャイキャイしゃべって、ちょっとしたことでコロコロ笑う。ママと結婚するんだと本気で言っていて、「パパと結婚してるからダメだよ。」と言うとさめざめと泣く、ちょっとせつない曲を聴いたりすると「ママ、なんだか悲しくなってきちゃった、うえ〜〜〜〜〜〜〜。」と泣き出す、そんな子です。
「今日、ママ、PTAの用事で学校に行くよ。」と言うと「ほんと?ぼくの教室にも来てくれる?」「ううん、今日は教室には行かない。」「え〜〜〜〜、来てよ〜〜〜〜。」と言うような子です。
最近、「ぼく、ムスメちゃんと結婚するんだ♪」と言い出しました。「あれ、ママは?」と聞くと「パパがいるからいいでしょ!」とあっさり。
今7歳だから、あと10年もしないうちにあのつるつるぷくぷくのほっぺがニキビでボコボコになり、ヒゲなんかも生えはじめ、声変わりでガッサガサの声になり、「今日、参観日行くね。」と言うと「あ〜〜〜〜!?来んじゃね〜よ、かっこわり〜〜〜。」と言い、「今度の土曜は彼女とデートだから、家族旅行は行かねーよ。」と言い出し、「くそばばあ。」と言われ、「部屋に勝手に入んじゃねーよ。」と言い出し、それでも掃除に入った日には強烈なエロ本を見つけてしまうかもしれない。でもエロ本で良かったかもしれない。
そんな日がいつか来るかもしれないと心のどこかで覚悟して、これからは生きてゆかねばなるまいね。
そしていつしかムスコも人の親になり、その子が大きく成長して「うるせー、くそじじい!」などという罵声を浴びせたら、その時母はおまえにきっとこう言うだろう。
「ざまーみろ」
ムスメはね、ダンナとそっくりなんですよ。はんこで押したみたいにそっくり。笑っちゃうんだけどさー。
「似てる」って言うと照れて笑うから、つい「似てる似てる」ってはやし立てちゃうんだよねー。
今日も「似てる、ホントに似てるぞ。”神経衰弱”やっても、誰も間違えないぞ。似てるぞー。」って言ってたら、ダンナ、
「え〜〜〜〜〜〜、おれってそんなにかわいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」
ときた。はいはいはい。
地元の友達にも、東京の友達にも、更には宝塚に来てからの友達にも、ほぼ必ずと言っていい程聞かれるのが、
「ねえねえ、宝塚さんってうちでは何語使ってんの?」
ってことです(何語ってあーた、日本語に決まってるじゃござんせんか、ねえ)。やっぱり皆さん、気になるんでしょうか。
というわけで、今日はそのへんのところを暴露しちゃうぞー。
義父母や義妹一家、そして宝塚の親戚の前では、共通語です。最初引っ越して来た時は聞きよう聞きまねで関西弁を使おうとがんばってたんだけどね、まあ、とある事がありまして、心身共に無理をしないようになった、そんなところ。
んで、こっちで知り合ったばりばりの関西弁を使う友達と話す時は、ダンナが
「ママ、今ばりばり関西弁やったで。イントネーションも。」
と言ってニタニタするくらいの関西弁で話す事もあるのだ。
さて、ダンナと二人きりってときは、もう思いきり田名部弁よん。ダンナはいつでもどこでも関西弁。そうするとどういう事になるかというと、こうなる。
ダンナ「なあ、ちょっとこのニュース、見てみい。」
私 「ありゃ、なんだばこれ、はんかくせんでねが。」
ダンナ「そやろ。わけわからへんで、なあ。」
私 「なしてこったごとするんだがの。わいさだばわがねじゃ。」
ダンナ「そや、今日は魚食べよか。」
私 「えー、昨日も魚だったっきゃさ。」
ダンナ「ええやん、ママのせいで魚の旨さに目覚めてんで、なあ、魚にしよ。」
私 「んー、しがたねーのー。へば魚にするがー。」
ダンナ「ところでな、明日帰るの、遅なるかもしれんで。」
私 「ほんとにが。まんず、気ぃ付げで帰ってかさまい。」
いやー、こんなふうに改めて書いてみると、我ながらよく通じてると思いますわ。愛だね、愛。
(・・・って、前にCMであったよね、たしか。)
では、こういう夫婦の子どもはどんなかというと、ムスコは基本が共通語。私やダンナとしゃべる時は、よく田名部弁を使うんだよね。幼稚園に行きだした頃から少しづつ関西弁が混じるようになって、今では関西弁もよく使ってます(ダンナに言わせると、ムスコには関西弁は似合わないそうなんだけど)。
ムスメはといえば、誰がどう聞いても関西弁。すこ〜し共通語が混じるかな。「そんなん、ちゃうわ!」ってぶちかましてるもんな〜。
こんなふうにいろいろな言葉が飛び交う我が家だけど、基本が「日本語」だからしゃべれるし通じてるんだろうね。あ〜あ、この半分でも英語が解ればいいのにな〜と思いつつ、子どもには英会話の一つも習わせてない私ら夫婦なのでした。
次に美容室に行った時、私の顔を見て美容師さんがおもむろに言った。
「うん、やっぱり眉毛、剃って描いた方がいいよ。」
なぁにぃ〜〜〜〜〜〜!!!!
小さい時から私はそれはそれは立派な眉毛をしていた。黒くてふさふさ、大きな三角眉だった。
私が子どもの頃は今みたいに「細眉」が流行っていたので、自分の眉毛にはかなりコンプレックスがあった。
「女のくせに、男みてーな眉毛〜〜〜。」
とからかわれたりした。「郷 ひろみ〜〜〜。」って言われたり・・・。
小学校の低学年の時、同じアパートの子どものいない他所のおばちゃんに眉毛を剃ってもらって、なにやら大人っぽい雰囲気を味わったりもした。
東京にいた頃、やたら太い眉が流行った事があった。「翼の折れたエンジェル」「フレンズ」なんかが流行った頃だ。ネコも杓子もみんな「げじげじ」みたいに眉を描いたものだが、私は何もしなくても大丈夫だった。
細い吊り上げ眉が流行ってる今はむしろ「他人と違う」カンジがして、この太い眉が好きだった。
細眉の人の顔を見ては、
「お化粧落としたら、別の顔になっちゃうだろうなぁ〜〜〜。」
なんて思っていた。なのに、なのになのに、この眉毛を剃れだと―――――――!!!!!
「髪が茶色いのに眉毛が黒いと、眉がグレーに見えるから」だとその美容師は言った。
「・・・今まで眉毛、描いた事無いんだよね。上手くできるもん?」
ちょっとダダこね。
「平気平気、こうやってこうやって、こう!」
一蹴された。
眉毛専用のはさみでカットして、ブラウンのアイブロー(眉墨)を入れる。
か―――――――――――、これが私の顔ですかい。はああああぁぁぁぁぁ・・・・。
これから茶髪にしようとしている人、眉毛のことを考えてからにした方がいいと思うよ。
もうかれこれ14、15年くらいも、私は長〜い髪をしてたのよ。
「硬い」「太い」「量多い」「くせッ毛」と四重苦の髪質なので、長く伸ばしてお団子(シニヨンっていうんだよ)にしてたほうがまとまるし、しょっちゅう美容室に通う必要も無いので経済的なのだ〜。
それに祭の時は、やっぱりお団子でしょう、お団子。
去年の暮れ、ムスコとテレビを視てた時のこと。毛染め剤のCMを視ていたたつひとがぽつんと言いました。
「ママもああいうの、やればいいのに・・・・。」
えっ、と思ってムスコの顔を見ると、涙ぐんでいました。が――――ん!!!
そ、そうか―――。いや、気にしてはいたんだよ―――。私は母にそっくりな髪質だから、子どもの時は真っ黒でも、白髪が出だすと早いだろうな、とは思っていたけどさ―――。しかし、べそかくか・・・。
こりゃいっちょ、染めるベ〜〜〜。でもこう長いと面倒だ、よし、切っちゃうか、うん、切っちゃえ。
美容室にいった。とにかく量の多いのに、びっくりされた。結婚式の時、式場の美容師さんがドレス用のヘアスタイルを考えてくれて、一本の三つ編みにした時、
「・・・・・・・・しめ縄みたい・・・・・・。」
と言ったくらい多いのだ〜。
気を取り直して宝塚歌劇の男役みたいにばっさり切って、白髪を目立たなくするにはそうした方がいいと言われてメッシュを入れ、髪全体も落ち着いた茶色に染めた。スタイルをまとめるために、パーマもかけた。
・・・・・・二万円以上した・・・・・・。
でも、ムスコは大喜びだ。
「ママ、かわいいね、きれいだね。」
を連発する。おまえに喜んでもらえて、ママも嬉しいよ。財布的にはきついけど、ま、いいか。
友達が
「一度髪を染めるとどんどんハデになるらしいよ。」
と言った。「え―――、まさか〜〜〜。」とその時は思ったが、最近
「年をとったら、真っ赤にしてみるのも悪く無いよね。」と思っている自分がいる。
もう大分前、ムスコが3歳くらいのことだと思うけど、布団をあげてる私のトコに来て、さも嬉しそうに、こう言いました。
・・・・・・ムスコよ、それってそんなに喜んでいていい事だったのかい?
子どもはたいがいそうだと思うけど、うちのムスメも氷好き。今日もダンナの水割りの氷を口移しでもらってます。だって、ほら、そのまんまだとお酒が付いてるし、新しい氷だと口に入らないし、しばらく水割りに使っててちょうどいい頃合に解けた氷が都合がいいんだよね。
「ふふふ、ムスメとディープキス。」
と、ダンナがにたらにたらしながら言ったりして。はいはい、良かったね。
「けどな、あと十年もしたら、”パパいや。パパくさい。パパきたない。”って言うんやろな。」
そうかもね、言うかもね。お、チトしょんぼりしてるのか?
「ふん、もしそんなこと言うたら、脱いだパンツ、ムスメの枕元に置いたんねん。」
はあ?
「オレのパンツってだけちゃうで。ずっと履いてて今脱いだパンツやで。キョーレツやろ。」
・・・・・・・・。
うちのダンナは大人しくて物静かと思われてるようですが、実はこういう面白い人です。
実にとーとつな書き出しですが、私はアニメーターです。テレビや映画のアニメーションありますね、あれを描く仕事です。
というとたいがいの人は「ああ、あの透きとおったの(セルのことだね)に色を塗る、アレ?」って言いますが、それはギョーカイ用語では「彩色(さいしき、と読む)」といい、私はやったことはありません。
では何の担当かというと、ギョーカイ用語でいうところの「動画(どうが、と読む)」です。
簡単に言うと「原画(げんが、と読む)」担当者が動きのポイントを押さえた絵を描きますね、それらの絵の中間の動きの絵を一枚一枚描いてなめらかに動いているように見せる、それが動画です。よくアニメのメイキング番組で穴のあいた白い紙(動画用紙といいます)に鉛筆で細かい絵を描いてパラパラマンガみたいにしてるのあるでしょ、あれですよ、アレ。
このギョーカイって、労働基準法もぶっとぶくらいのアウトローな世界ですが、自分が描いた絵がテレビや映画で動くのを見るのはなんとも言えない嬉しさがあるモンです。
どんな仕事でもそうでしょうが、アニメーターも好きだから続けてるんだろうなー。
(裏返すと好きじゃなきゃやってらんないという話も。ううっ。)
好きだけでは続けていけない場合もあるのです。あと、DTPの世界も労働基準法はぶっとんでます。(ダンナ談)