2002年 秋季第2回山行 山行記

筆者 T・N (1年生)

11月3日

 この日は奥多摩駅に現地集合だった、2日の連休もあってか、奥多摩駅は人でごった返していた。トイレに行きたくても行列ができていて入ることができなかった。水だけをポリタンに入れてバスに乗った。バスもすごい混みようだった。あまりにも人が多すぎてバスに入れない人もいたほどだ。K先生が先に入っていたのでがんばってバスの中に入った。朝の埼京線の混みようを思い出させた。

 そして、東日原に着いた。そこから林道歩きが2時間以上も続いた。こんなに林道歩きが長かった経験は無かった。とてもつらいということがわかった。

 大ダワ林道の分岐地点に着き、そこからは山道となった。最初の方になかなかきつい登りがあったが、あとは結構普通の登りが続いた。

 途中、ある独特な鳴き声を耳にし、ふとその方向を見てみると、鹿がいた。警戒しているのか数回鳴いた後どこかに行ってしまい、僕たちはまた歩き始めた。

 長い山道を登ってやっと大ダワに着いた。みんなかなり疲れていたが雲取山荘まではもうすぐということと、周りがとても寒くて動いていないととても寒かったこともあり、僕たちは少しの休憩を入れてすぐに歩き出した。そこから、ほんの20分くらいで雲取山荘に着いた。途中で昔の山荘の残骸みたいのがあった。

 雲取山荘はとてもきれいだった。おそらく最近建て直したばかりなのだろう、設備もしっかりしていた。山荘の前で休んでいると、K先生が「そんなところで休んでないで、早くテントの張る場所を確保して、張りなさい」と言われた。確かにそのとおりだった。テント、しかもジャンボエスパースを張るにはかなりの広さのスペースがいる。幕営地にはたくさんの人がテントを立てており、早くテントを立てなければいけない状況だったので、場所を確保し、さっとテントを立てた。あまり平らな場所ではなかったので、ちょっとテントが傾いてしまったが、まあそれは我慢するしかない。

 食事をつくるということで、早速水をもらいにいったが、水は凍っていて、蛇口をひねっても全く水がでない状況だった。雲取山荘で、バケツに入っている水と、鍋に入っている水を少しもらった。まだ、水は今日の分の夕食をつくるぐらいはあったのでそれで食事をつくり、片付けて、ミーティングをして、寝た。トイレの汚れた水を浄化する装置がうるさかったのと、寒かったこともあり、あまり良く眠れなかった。トイレに一度行った時には雪が降っていた……。



11月4日


 昨日の夕食で水は無くなってしまったので、今日の朝食は本来は昼食であるパンと交換した。朝、水をポリタン1個は満タンにしてもらってから、山荘を出発した。少し歩いたら雲取山の頂上に着いた。すばらしい眺めだった、カメラで撮りたかったほどの絶景だった。紅葉が鮮やかな色を見せ、そのバックには富士山がそびえたっていた。

 頂上を出て、1本で雲取奥多摩小屋に着き、全員のポリタンの水を満タンにして、七ッ石山を登り、七ッ石小屋で昼食となった。

 昼食を食べた後、出発したが、その後にある山は全て巻いていった。鷹ノ巣山だけは登りたいと僕は言ったが、他の部員が行きたがらなかったのと、時間の関係で、鷹ノ巣山も巻いていき、そのあとは六ッ石山の頂上で休んで、そこから2本で奥多摩駅まで降りていった。そこで、解散となった。

 とても良い山行だったと思う。寒い山の厳しさが良くわかった、冬の山行では防寒対策をしっかりしたいと思った。



《「稜線」第25号(2003年度)所載》


▲2002年度の山行一覧に戻る▲

△以前の山行・目次に戻る△

■ワンゲル・トップページに戻る■