2002年 7月山行 山行記

筆者 K・I (1年生)

7月22日 〈1目目〉

 新宿駅6:45に集合。まだ先輩が1人来ていないが、入線して来た新型のあずさ81号に乗り込み、窓側の席を確保する。きれいな車両に満足しながら先輩の到着を待っていると、突然後ろから「今起きたのか?本当か?」と言う声が聞こえてきた。どうやらまだ来ていなかった先輩は今まで寝ていたらしい。結局先輩が到着したのは7:40ごろで、涙を飲んであずさ81号を諦め、8:00発の混んでいるスーパーあずさ3号で甲府へ向かうことになった、甲府からタクシーでものすごくゆれる砂利道を通って青木鉱泉へ向かい、10:30ごろ到着。

 ここで昼食を取り、予定より約1時間遅れて出発。樹林帯のきつい登りが続く。暑い。辛い。腹も痛い。曇っていてもこれだけ蒸し暑いのだから、もし晴れていれば暑さでばてていたかもしれない。それでも時々渡る沢が一瞬の涼しさを与えてくれる。尾根を歩くコースにしないで良かったと思う。

 そのうちに地蔵ヶ岳のオベリスク(オベリスクとは、先の尖った方形の石柱という意味らしい)が見えるようになり、今日の幕営地である鳳凰小屋に到着。夕食のハヤシライスはとてもおいしかった。僕が入部してから、まだまずい食事は経験していない。今日は予定より1時間も遅れてしまったが、無事に鳳凰小屋に到着できて良かった。



7月23日
〈2目目〉

 朝食のスパゲッティの量が多く、少し腹が気になるが、前日のミーティングで決めたとおりの6:00に出発。快晴だ。地蔵ヶ岳への登りは砂が多く滑りやすく、森林限界を超えているため日光を存分に浴びながら登り続ける。やっと急登が終わったところに地蔵ヶ岳の標識があるが、本当の頂上はまだ大きくそびえたっている。標識を置く場所が無いほど頂上は狭いのだろうか。

 ここでザックを下ろし、W先生を置いて頂上(オベリスク)へ往復する。岩が多い楽しい登りで、下を見るとW先生が銀マットを敷いて体を焼いている。しかし頂上の直下まで来ると足場が無くなり、もし登れても恐らく降りられそうにない。残念だが登頂は断念し、岩の陰でW先生を見下ろしながら休憩となった。涼しくて気時ちが良い。

 観音ヶ岳へは森林限界を超えたハイマツ帯の気持ちの良い道を行く。地図には地蔵岳から40分とあるが、1時間はかかったと思う。ここの頂上は展望が素晴らしい。長めの休憩を取って展望を存分に楽しみ、記念写真を撮って出発。眺めの良い道を行くとすぐに薬師ヶ岳だが、観音ヶ岳で充分に休んだので通過。薬師ヶ岳の小屋には布団が干されており、昼寝をしたくなる。

 夜叉神峠まで約10kmという絶望的な標識を見ながら樹林帯に入りしばらく行くと南御室小屋。ここで昼食を取る。パンは思ったほど潰れておらず、今回の山行の食事はすべて成功したと思う。ここからは樹林帯の道を延々と行くがピークには巻き道がついているのがうれしい。

 思ったより早い14:50に夜叉神峠に到着。休憩をし、新宿駅で遅刻をした先斐がNの名前を使ってタクシーを予約して出発する。が、道が良くわからない。峠の小屋のむちゃくちゃ愛想と態度の悪いおじさんに何とか道を教えてもらい、再び出発。ひたすら樹林帯の道を降り続け、16:00ごろククシーの待機している下界に到着。甲府で解散式を済ませ、JR組と高速バス組に分かれて帰宅。全席指定でザックを荷物室に入れられる高速バスは非常に快適だった。

 今回の山行では新宿駅での先輩の遅刻が最後まで大きく響いたと思う。下山時刻が16:00というのは遅い。最初に遅刻すれぱ寝る時聞・起きる時間も遅くなり、下山の時間も遅くなる。先輩の二の舞にならないよう、気を付けたい。



《「稜線」第24号(2002年度)所載》

地蔵ヶ岳からアサヨ峰(左)と甲斐駒ヶ岳(右)を望む

地蔵ヶ岳から白峰三山を望む



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