2000年 7月山行 山行記

筆者 R・U (1年生)

7月21日(金)

 7時発のスーパーあずさ1号で小淵沢へ。小海線に乗り換え野辺山に着いた。ここからタクシーで毛木平まで入った。すごい荒れ道だったらしいけど寝てて覚えてないんだけどね。

 そして、千曲川の源流沿いを一路甲武信ヶ岳を目指す。出だしのペースは快調そのもと言う感じである。十文字峠方面との分岐を過ぎ、林道を登って行く。ダケカンバが生い茂って、いかにも奥秩父らしい風景が印象的だった。しばらく行くと川の源流を発見。水を汲もうとするのだが、またこの水が汚いこと。あまりに汚いので、ここに改めてDウォーターの称号を与えたいと思うのだが。ここを過ぎるといよいよ甲武信ヶ岳へ向けての本格的な登りが始まる。さすがにこの登りはきつかった。

 行動開始から5時間、やっと甲武信ヶ岳山頂に着いた。まぁ山頂からの景色は言うまでも無く素晴らしいものであった。しかも、急な登りのあとだけに。だがそれにもまして寒いこと。下界ではもうクーラーなんかが必要だったりすると言うのに。10分ほど下り甲武信岳小屋に到着。酔っ払ったおじさんにからまれつつテントを張り、米の固いご飯に、野菜が余りにも多すぎるスープを飲み、就寝した。



7月22日(土)


 2日目は5時過ぎに出発した。木賊山への急な登りにさしかかる。途中、F先生が写真を撮るとのことでパーティーからばぐれたものの、すぐ合流。さすが速いなぁと思いつつ山頂に到着した。しかし、木が生い茂っていて展望はなかった。(巻き道を行けば、こんな辛くなかったのに……。)「木賊なんてなんだかダサイなぁ」なんて言いつつ通り過ぎた。

 急な下りを降りると、ここから西破風山への登りだ。けれど、登っても、登っても頂上に着かない。E先輩に「もう少しで頂上だよ」と言われてから20分後、西破風山に到着。何度もだまされながらの急な登りだった。さすがに、みんなバテバテって感じだった。東破風山を軽く越えて、下りに入る。ここはいいペースであった。何回かのアップダウンを繰り返し雁坂嶺を通過し、雁坂峠に着いた。ここの展望は今回の山行で一番だった思う。そういえば、この峠はかの武田信玄公も通った道だそうだ。昼食をとり、もう気分は武田信玄、とか勝手に思いつつ下り始めた。

 ゆるやかな勾配を下るとしばらくで雁坂小屋に着く。ここからは単調な下りが続いた。歩いていて、景色にさしたる変化もなく、しかもそう急でない下り。歩いていて眠くなる勢いだった。そうすると、集中力が散漫になってくる。ほかのメンバーも例外でない。でも、こういうときは、気を引き締めないとね。

 けっこう歩いて突出峠にさしかかる。ここからは急な下りだ。樹林帯のなかを言葉もなく、足早に下っていった。

 峠から約5時間、単調でさして変化のない道を下り、川又に着いた。するとやってきたのはあのころの、まだ5歳くらいだったか、そのころを思い出させてくれるような幼稚園バスにも似たバスだった。秩父湖でバスを乗り換える。するとそこに待っていたのは、毎朝我がプライドと、遅刻をかけて争ったあの西武バスだった。戦友との再会に涙しつつ(?)しばらくすると三峰口に到着。おのおの別々に帰路へと就いたわけである。



《「稜線」第22号(2000年度)所載》

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