2000年 1年生山行 山行記

筆者 K・J (1年生)

8月31日

 今回は浦和乗車ができたので満員電車の疲れもなくスタートする。大宮を過ぎると急に景色が田舎っぽくなる。高崎まで1時間以上かかるので、席が空くとすぐに滑り込み睡眠態勢を整える。そもそも、浦和の時点で日経新聞を買わなかったことは失敗であった。

 高崎につき、弁当と日経を買う。9時28分出発、桐生10時09分着。ここで切符を買うため一旦改札を出て、わたらせ渓谷鉄道の切符を「高い」と言いつつ買う。しばらく待っていると、列車(電車ではない)が入線してくる。列車に乗り、新聞を読んでいると列車が出発。音が大きいため寝られないなと思っていたが……、気がつくと次は通洞であった。

 通洞から登山口である国民宿舎かじか荘までタクシーで行く。ものの15分程である。かじか荘に着くと、水を入れさせてもらい、準備体操を終えると出発した。
12時50分であった。

 1本目はほとんど林道だったため、かなり足に負担がきた。2本目は、まさにY・Kの高速ペースの本領発揮といった感じであった。途中から林道から山道に入っていったのだが、登りがきつくなったため、余計きつかった。3本目は若干ペースを落としてもらったため比較的楽に歩くことができ、庚申山荘に到着した。

 しかし、庚申山荘にはテントスペースがなかったのだ。仕方なく(内心はほっとしていたりする)庚申山荘に泊まることになる。

 庚申山荘は水も布団も豊富で、豆腐に不安を覚えたマーボー豆腐もうまく作ることができ、きわめて快適な居住環境を提供してくれた。



9月1日


 朝食は問題のそばだったが、水量豊富な庚申山荘のおかげで、7月の悪夢の再来は免れた。天気は微妙であるが、とりあえず雨は降らないだろうということにしておく。

 5時15分庚申山荘発。先頭はF先生が歩く。出発早々道がわかりにくい。土砂崩れのような場所が道のようになっていたりするため、コース取りに手間取る。
6時30分長い1本で庚申山山頂。15分の休憩で歩き始める。途中何箇所か危険なところを通るが何とか切りぬける。よくここまで持ってきたものだと思えるような、長いはしごを登ったりしつつ、一回の休憩をはさみ9時55分、不動沢のコルに着く。ここで昼食にする。

 昼食はフルーツサンドにソーセージだった。ホイップクリームの片方が液化しているが気にしないことにする。はっきり言ってソーセージを足したのは正解であった。フルーツだけではさすがに物足りなかった。

 食後少しの休憩を入れ、M・Kの「ワンゲルに不可能はない」という名言(迷言ではない)も出たところで、10時30分出発。皇海山への最後ののぼりを登る。危険な個所はそれほどなく、11時10分山頂着。天気が悪く何も見えない。記念写真をとり、少し休み復路に入る。11時30分発、11時57分コルを通過。途中パラパラと人が来る。一応百名山なんだなあと思う。

 12時25分鋸山の少し手前で休憩。天気がよくなってきて日光の山が見える。皇海山も見えてきた。12時35分発。鋸山を越え、六林班峠まで一気に行く。比較的道はなだらかだが、草の丈が高く歩きにくい。13時32分六林班峠着。休憩中アンパンマンの話が盛り上がっていたりする。

 13時45分発。途中水場があるので水を補給する。丸太の橋があったりしたが、誰も落ちず無事切りぬける。14時55分休憩を取る。さすがに疲れてきてあまり話もない。15時10分発。もう少し、もう少しと思いつつ歩く。少ししてようやく案内板が出てくる。そして、16時10分庚申山荘に到着した。結局この日は下に下りず、山荘にもう一泊していくことになった。

 夕食はビーフシチューの予定だったが、水の分量でビーフスープになってしまったが、味はよかったので良しとする。そして、この日も快適な睡眠を取ることができた。



9月2日


 朝食はクラッカーなので紅茶にお湯を沸かすだけで、あっという間にすんだ。

 6時山荘出発。途中道を間違えるが、すぐ気がつき問題なかった。今日は下るだけで行程が短いので一気に下り、1本で一の鳥居まで下る。休憩をはさみ、7時10分発。結構人が登ってくる。果たしてどこまで登るのか少し疑問に思いつつ、8時07分かじか荘到着。その後解散式、タクシーで通洞へ向かい解散となった。

 はっきり言えば、今回の山行は地味であった。山も地味でどちらかといえば中高年の物静かな登山客が登るような山である気がする。実際、この山行記は秋1山行が終了してから書いているのだが、明らかに八ヶ岳とは趣が違う。個人的に山歩きは森林限界を越えたハイマツの間の道を歩くのが好きなのだが、今回の山は山歩きの違った楽しみを見つけ出してくれた気がするのは私だけであろうか。



《「稜線」第23号(2001年度)所載》

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