私が昭和37年に、下高井郡野沢温泉村立市川中学校に赴任しました。小学校との併設校で、小学校1年から中学3年まで単級でした。私は36名の中学1年を担任しました。数学、理科、社会、音楽(1年間)を教えました。
それから退職するまでに、何回となく指導要領が改定されました。教育の現代化と言われ集合論なども教えました。また、学習形態としてグループ学習やペア学習などが盛んに取り入れられましたが、いつの間にか立ち消えにながりました。さらに個人差に応じた指導の大切差が言われました。不易な大切なことは留意され続いていますが、一向に学力が向上しません。
最近、「学びの共同体」の大切さが風靡しつつあり、多くの学校で「グループ学習」が取り入れられるようになってきました。しかし、グループ学習が「学びの共同体」になっていないことが多く見られます。つまりグループ学習が価値ある位置づけにされていないことです。
下記のような条件が満たされることが必要です。なおわたくしは、市川中学校で座席の配置はコ字型、必要に
1.どの子も臆せず自分を語ることができる学級。もっとも大事なことは学級づくりです。そのためには、教師は子ども一人一人の思いを受け入れることです。さらに、子どもが正常でない行為をしたときには、直ぐ叱責するのではなくより良い行為の仕方を悟らせ、その子に納得させて実践を促すような対応が大切です。つまり、一人一人の子どもをよく見とり深く知ることが、学級経営の必要十分な条件です。
2.教師は、教材の本質を見極め、子どもの学び方を生かした学習指導案を作成することができることです。子どもにつけたい学力が現されている主眼をきちんとかけることが大切です。
3.学習指導は、教師は子どもの学習活動を支援するのであり子どもに教えるという意識を持たないことです。
少なくとも以上の3点を実践しないと、「学びの共同体」の学習活動が実践できません。また中学校では、全ての教科で実践しないと、共同体による学びにはなりません。