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「過(あやま)ちては即(すなわ)ち改(あらた)むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」
過ちを犯さない人はないといわれる。問題は、その過ちを速やかにあらためることができるかどうかである。徳のない人は、その過ちを改めず、逆にそれをよいように見せかけようとする。しかし、徳のある人すなわちすぐれた人は、直ちに改め、その過ちを、貴重な経験として、自分の人格形成に役立てようとする。
要するに、過ちを犯したら、ためらうことなく、謙虚さを持って、速やかに改めなければいけないという孔子の教えである。
1.「論語」の中の名言には、「過ちては即ち改むるに憚ること勿れ」に深い関連を持つものとして、「過ちて改めざる、これを過ちと謂う」の名言がある。あまりにも過ちの多い人間であるがゆえに、この孔子の教えは私たちにとって、心に刻んでそのために努力すべき、大事な生き方としなけれならないものである。