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「和()して同(どう)ぜず」
「論語」の中にある名言である。このことばは、人と仲良く付き合い、協力的することが必要であり、大切であるが、付和雷同(自分に一定の見識がなく、ただ他の説にわけもなく賛成すること)しない心がけをもたなければならにという意味である。人間は、社会的動物であり社会を離れては生きられない存在であるから、その日常生活においては人々と協力し、協調していくことが大切であるが、しかし。つねに自主的であり、自律的でなければならないといとする教えである。

1.「中庸」の中に、「和すれども流されず」ということばがあるが同じ意味のことであ。このことから「協力・協調」と「自主・自律」態度は、昔から人間の集団生活において、その生き方にかかわる問題として重視されてきたものであることを知ることができる。
人はそれぞれに個性的な存在であるが、その個性を知り、それを伸ばして自己実現を図るためには、「和して同ぜず」の精神が必要である。
人と協力することをせず、孤立していては、自分自身を知ることができないからである。

2.個性とは、端的に言って人との違いであるから、人と協力的な活動の中で、自分を見つめること積極的に、試してみるといった自主的な行動によって知ることができるものであると考えられる。
しかし、どんなに人と仲良くつきあい、協力的な活動に身をおいても、その中に、どっぷりとつかって、自分を積極的に見つめることをしなければ、当然自分自身の長所・短所を見つけ出すことができない。要するに、協力と協調の活動の中では、同時に主体性、自主性にいて基づいて、
付和雷同しない心がけが、何よりも肝要である。

3.現実の子供の実態を見ると、グループ活動における姿には、最近は付和雷同する傾向が見られ、主体性・自主性に基づく協力・協調の活動に特に問題があると協調されている。
要するに、
「和して同ぜず」ではなく「同じて和せず」の傾向が見られるというきびしい指摘がある。その集団的な活動において、付和雷同する傾向が見られ、かつ、主体的で、自主的な協力・協調活動にあるとする指摘は重く受け止め、その改善には教育的な努力をしなければならない。

4.そのためには、発達段階ふまえ、機会をとらえて、体験を引用しながらおよそ次の事項について繰り返し指導することが必要である。
○ 自分のことは自分で行い、自分のことをはっきり述べるようにすること。
○ よく考え、正しいと信じるところに従って行動すること。
○ みだりに他人の意見や行動に動かされないこと。
○ 自分の属するさまざまな集団の意義を理解し、協力し合って集団生活の向上を図ること。
○ 人間としての自覚を持ち、つねに自主的に考え、自分で決断し、その結果に責任を持つこと。