ラブラブモードの二人はその後・・・
「イルカ先生・・・」
甘い口付けの合間にカカシが吐息混じりにうっとりと呟くと、イルカのお腹がグウと鳴った。
「何だか安心したらお腹減っちゃいました・・・」
恥ずかしそうに鼻の上を擦って笑うイルカに、湧き立つ欲望がぞくぞくとカカシの背中を震わせる。
「ごめんね、イルカ先生。俺がいなくて不安になった・・・?」
カカシの質問にイルカは即答だった。
「ごめんね、じゃないですよ・・・!俺は・・・本当はさっきまで怒ってたんです・・・とんだ嘘つき野郎だって思って・・・カ、カカシ先生最近変だったし・・・・ひょっとしたらもう・・・」
「もう・・・?」
「もう・・・俺のところへ二度と来ないつもりなんじゃないかって、」
「・・・・はぁ?」
カカシは間抜けな声を上げてしまった。確かに鉢植えに花がつかなかったショックのあまり放心したまま、うっかり時が経つのを忘れてしまってイルカを待たせてしまったことは反省している。約束破りもいいところだ。イルカもさぞやきもきし、不安な事だっただろう。しかしそれがどうしたら二度と来ないという事に繋がるのだろうか。カカシには今一つ分からなかった。
「あのー・・・えーと、もしもし?それは一体どういうことですか、イルカ先生・・・?もう少し分かりやすく言って欲しいんですけど・・・」
「分かりやすくって・・・」イルカは憮然としながらカアッと顔を赤らめた。
「そんな・・・分かるでしょう?あ、あんたが泊っていかなくなって・・・その・・・ゴニョゴニョ・・・の回数も激減したし・・・そ、それで約束の誕生日にも姿を見せなかったから・・・・てっきり俺に飽きて・・・別れるつもりかと・・・」
「はああああぁあぁぁ〜〜〜〜〜〜!?」
カカシは今度もまた盛大に間抜けな声を上げた。上げずにはいられなかった。
飽きる?別れる?本当にそんな事考えてたの、この人・・・?そんな風に疑心暗鬼になるのは俺の専売特許と思ってたけど・・・俺って思っている以上にイルカ先生に愛されてる・・・?
カカシは心の中でにやりと人の悪い笑みを浮かべた。イルカ先生には悪いけど、この状況を利用させてもらおう。だって俺も傷ついちゃったよ。こんなに愛してるのに、こんなに大事にしてるのに。それはないよね。
カカシはイルカに向かって親指をぐっと突き出して爽やかに笑った。
「ああ〜そうですか、分かりました!イルカ先生は俺といっぱいセックスをしなくちゃ不安、そういうことですね?」
「はあああああ!?」今度はイルカが目一杯間抜けな声を上げる。その顔が色を失うのは無視して、カカシは構わずに続けた。
「足りなかった?あんなのじゃ・・・いいよ、いっぱいしたげる・・・不安にならないようにいっぱい・・・イルカ先生の誕生日なんだから、望みのままに・・・ね?」
「ああぁ、ぁあ・・・・っや・・・あぁ・・・んっ!」
カカシがイルカのものを手で扱きながら後ろから激しくズンズン突いてくる。もう何度もカカシの精液を吐き出されたイルカの後孔は、穿たれる度にぐちゅぐちゅという淫猥な音が上げながら、カカシの猛ったペニスを誘うように飲み込んでいく。
イルカのものを扱くカカシの手もイルカの垂らした淫液まみれだ。体の何処も彼処も精液でベトベトで、お互いの雄の臭いがしている。あと、汚れていないところといったら。
カカシは不意にイルカを扱く手を止めて、イルカの中から己のものを引き抜いた。イルカの中ではもう一杯出した。今度はもっと違うところを汚したい。全部全部俺のものにしたい。
「カカシ先生・・・?」
突然火照った体を中途半端に投げ出されたイルカが、ハアハアと荒い息を吐きながら不安そうな顔をした。
「イルカ先生・・・ね、この手をこうして・・・」カカシはイルカの体を起こして座らせると、その手を取ってイルカ自らの股間を握らせた。
「カ、カカシ先生・・・」イルカの顔が羞恥に赤く染まる。おろおろと動揺している。
「俺も不安になるよ、」カカシはもっともらしく言った。
「俺の知らない、あんたのやらしい姿があるのかと思うと・・・不安になる・・・全部知りたいよ・・・ね、俺も見せてあげるから・・・それならお互い様で恥ずかしくないでしょ?」
カカシはちゅっちゅっとイルカの顔に口付けながら、返事を待たずに自分のものを扱き出した。膝を突いた半立ちの姿勢でイルカに見せ付けるように手をいやらしく上下させる。
「イルカ・・・・イルカ先生・・・・」ハア、と興奮の高ぶりを吐息で逃しながら、カカシは切なくイルカの名前を呼んだ。
すると自分の扱くリズムとは別の、くちゅりといういやらしい水音がした。見ると、躊躇いがちなイルカの手が、擦られるのを願うように涎を滴らせるペニスを握りこんで、ゆっくりと上下する。イルカが羞恥に顔を赤く染め眉間に皺を寄せながら自分のものを扱く姿は、それだけでイキそうな位、扇情的で卑猥で、やはりすごく愛しかった。本物は夢で見たよりも数倍どころか数万倍、いいや比べ物にならないくらい良かった。
「カカシせんせぇ・・・・」
その愛しくていやらしい唇がカカシの名前を呼ぶ。
カカシは自分のものを扱きながら、イルカの唇にむしゃぶりついた。
合わせた唇の間で、カカシ先生、カカシ先生とイルカが何度も自分を呼ぶ。するとカカシは脳髄が痺れるような感じがして視界がちかちかした。もう下半身は不味いくらいいきり立ち、欲望が解放を願って出口へ向かって急速に押し寄せてくる。
イルカも同じようで、激しく己を擦り上げる手に合わせて腰がゆらゆらと揺れていた。
「ん・・・んん・・・っカカシ先生・・・あ、あああぁあ・・・・・っ!」イルカがぴくぴくと痙攣しながら精液を撒き散らした瞬間、カカシもまた立ち上がって己の欲望を吐き出した。勢いよく噴出した粘つく液体が、イルカの頬を白く汚す。カカシは乱れる息に胸を隆起させながら、それを指先ですくってイルカの口に含ませた。イルカはそれを拒まず、ちゅぴっと指先を啜り上げた。
カカシはその意外なイルカの行為にドキリとした。
まるで誘うような仕草。それだけで放ったばかりのカカシのものはまた熱く疼いた。
全部俺のもので汚して。いやらしい姿をこんなに見てるのに。
あんたはまたそんな俺の知らない、いやらしい顔を見せる。本当に不安になるよ。
何時になったら全部俺のものに出来るんだろう。
「俺は全部あんたのものなのに・・・ずるいよイルカ先生・・・」カカシが小さく笑いながらイルカに口付けると、
「・・・?なんですか・・・?」聞こえなかったのかイルカが不思議そうな顔をする。
「いいえ〜どうですか?不安はなくなりましたか?」
「・・・もう霧消しました・・・・十分です・・・・」ニコニコと笑うカカシにイルカはげっそりと答えた。
散々したい放題にされて、俺の誕生日なのに、という気がしないでもないが、確かにイルカの不安は消えた。どうかなあ、と思うけどやっぱりいつも通りが一番いい。それに自分も今日はかなり頑張った。
誕生日に自分のことを一番幸せにしてくれた人に。精一杯お礼の気持ちをこめて。
ただ、もうちょっと体力をつけないと、やばいかもしれないなあ・・・
俺はまだ足りません、不安です〜と再び伸し掛かってきたカカシの体にやれやれと腕を回しながら、イルカはあまりの空腹と幸せに眩暈を感じていた。
終り
まるでカカシ先生の誕生日・・・