「さみなし」
「さみなし」
B4 イラストボード アクリル絵具 2011年3月
話の舞台
 クマソを倒したヤマトタケルは出雲に向かい、イズモタケルの存在を知る。ヤマトタケルはイズモタケルと仲良くなり、水浴びに誘う。ヤマトタケルは水から上がってお互いの刀を交換し、勝負を挑む。それに答えたイズモタケルだが、刀が抜けない。ヤマトタケルの刀は偽物だった。イズモタケルは、なすすべなく斬られた。
そのときに詠まれた歌
「やつめさす イズモタケルが はける刀(たち) つづらさわ巻き さみなしにあわれ」
(イズモタケルが持っている刀は見た目は立派だが中身が無くて、可愛そう)

絵について
 このエピソードは古事記のものである。ヤマトタケルは日本神話における英雄であるが、騙し打ちにするなど、はっきり言って卑怯者である。しかも呑気に歌まで詠む始末である。しかし古代の戦いにおいては勝てばよいというのがルールだった。フェアプレイなど武士道が発達してからのことである。
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