オオクニヌシの国譲り
オオクニヌシの国譲り
2013年3月 530x950mm 布 アクリル
話の舞台
 オオクニヌシは葦原中津国(あしはらのなかつくに=地上の世界)の支配者となり、国土開発を行い、古代の日本を豊かな国へと作り変えた。それを見ていた高天原(たかまがはら=天界)のアマテラスはオオクニヌシニに葦原中津国を自分の子孫に譲るよう、何人もの使者を送り込んだ。
 オオクニヌシは国を譲る代わりに、アマテラスの子孫の住む宮殿よりも大きな宮殿を要求する。こうしてオオクニヌシはアマテラスの子孫に自分の作った国を譲り渡して消えていった。
絵について
 神話では、オオクニヌシはアマテラスの使者と話し合いの末に国を譲ったような描き方をされているが、このモデルとなった話では武力によって降伏したのだろう。創建時は天高くそびえていたという出雲大社は処刑されたオオクニヌシの魂を封じ込めるための施設だという(説がある)。
 その後、主が変わっても国から争いが消えることは今に至るまでなかった。そんな様子をオオクニヌシはどんな思いで眺めているのだろう。

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