須玉美術館

この階段を登ると、二階の全会場に、オノサト・トシノブの作品が展示されている

一階はオノサトの関連した作家と作品も展示され、洒落たミュージアム・ショップもある。

      オノサト・トシノブの作品をコレクションし広く伝えようと努力している、会場の拡張発展をめざし、未来に期待できる優れた施設になる。

須玉美術館の展示作品から 

当館には下記オノサト・トシノブの代表作品が展示してあります。

世界の中表紙
 メインは、オノサト・トシノブの代表作「同心円」−80×80−(1965年作)、第33回ヴェニス・ビエンナーレに出品し、グッケンハイム美術館にも展示された作品。完成度が高く、画面全体をうめる幾何模様は緻密だが、色彩は3原色しか使っていない簡素で簡潔な調和を伴った絵である。
 この絵は1966年岩波の雑誌「世界」2月号に、中表紙に使われ、「色と形と生命力−オノサト・トシノブに聞く−」と題して掲載され、ジャーナリズムの注目を浴びた。





特 別 展
オノサト・トシノブ生誕100年
所蔵秀作展U〜素朴な円。水彩画中心に〜
2012年6月8日(金)〜8月26日(日)
休館 月曜火曜(祝日の場合は開館
9:30〜17:00(入館は30分前)


1999年秋の常設展に「須玉コレクション2−オノサト・トシノブと保倉一郎−」が催された須玉コレクション2
−オノサト・トシノブと保倉一郎−
1999年8月30日〜12月3日まで
休館日:月曜日
(但し10月9日閉館 翌10日休館
 12月1日休館)
開館時間:9:30〜17:30
(10月1日より16:30閉館)
オノサト・トシノブの作品と生前のオノサトと親交のあった保倉一郎氏の作品を展示いたします。ご高覧を賜りたくご案内申し上げます
須玉美術館


「オノサト・トシノブの制作」の思いで

少年の頃から親しくしていただいて過ごした幸運に、オノサト・トシノブの使った画材や技法のすべてを見て記憶しています。

オノサト・トモコ夫人が著した「オノサト・トシノブ」のなかに妻として聞き知ったことは良く伝えていると思いますが、アトリエでの制作の実際の記録は、後年の修復や分析の参考に使えるまでには至っておらないと感じます。

 気づけば、今これを知るのは私ひとりになりました。 過ぎ去る時の速さにかき消されないうちに記録しておきたいと思いたち、おぼえている限りの記憶をメモにとりながらパソコンに向かっています。

 具体的には、キャンバスの上でどのように作図し彩色をしたかについて記録し、関係者に知らせておくことが大切と感じてのことです。 

一般に話題にされる作画方法の推測とかなり違った実際があります、これはいっしょに努力して制作をみていたものでなければ知りません。

彩色以前の制作にはトモコ夫人と私が手助けしていました。 どうしてもオノサト・トシノブひとりではできない仕事が沢山ありました。 先ずキャンバス張りと構図の設定を「定規」や「コンパス?」で製図してパターンを作ることです。 道具も何をどう使うかは大切な工夫のひとつで、コンパスも一般のものや使用法では役立ちません、寸法取りも大変に厄介な仕事でした。 

材料も初期には物不足の時代で画材も不安定な要素が多く、技法的にも問題を残しています。使った材料のことも後年のことを配慮して記録しましょう。

これらの想い出は楽しく興味のつきないことばかりです。 

一般にはとり入れられないままのオノサト・トシノブの主張したかった「意思」と「感性や感情」の解釈の実際があります。 

「誤解も理解だ」とすれば、むろん本人の意思や感性がまったく変わって解釈されて、その作品の評価がなされることも正論のひとつかも知れませんが、本来の意思を知ってもらうために書き残す意味もあるでしょう。

 オノサト夫妻にはこのような制作をすけるまでの関係もありましたが、それ以上に互いの暮らしに根ざしたことが多く、日常のことや将来の生活設計の相談や世渡りの話題などを親子のように話していました。

実際に私を可愛がって心配してくださった方で、懐かしい想い出のなかに幸運な交際をもたらせていただいたことを深く感謝しています。

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