2012年6月15日 | 宿泊未遂釣行(前編) |
(俺) |
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今回は海ではなく大井川の上流域にある某ダムでの釣行。
近年下流域のダムではカヌー競技による町興しがあったようだが、果たして俺が向かう目的地はどうだろうか?そして魚影 はあるのか?
本来の目的は泊まり掛けで某支流を釣ってくる事なのだが、ついでに道中でダム湖の渓相を楽しみつつ大型渓流魚にTRY してみる。
AM7:00。目的地付近の車止めから湖畔の水際までの急斜面を3往復して出発の準備を整える。
快晴のおかげで汗が噴き出したが、全ての荷を運び終えてセッティングに勤しんでいると、自然に涼しくなってきた。
地元の猟師は狩猟シーズンになるとボートを降ろして湖を横断したり、水面に落ちた獲物を回収したりしているようだ。
俺もかつて移動の為にゴムボートを使った事はあるがあくまで移動の為で、ここで魚釣りの為に浮いたという話はまだ聞い たことは無い。
この流域にはアマゴとイワナが生息している他に、ウグイとコイも外道として分布している。
コイ科の外道達はともかく、普段釣っている渓流魚達の降海型ならぬ湖沼型を想うと少し興奮してくる。
いつもの海釣りの道具は殆ど外して、艇装はシートとパドルのみ。魚探については少し考えたが、流木ばかり映りそうなの でやめておいた。
そんなシンプルなカヤックに泊まり掛け用の大きなリュックサックを載せると、サイズ的に丁度収まった。
事前に自宅で実物同士を比較してシミュレーション済みではあるが、初めての挑戦ではこんな些細な事でも嬉しかったりす る。
そして渓流用ルアーロッドも組み立ててロッドホルダーに立てたら出発の準備が完了だ。
大小の岩で不安定な急斜面からそろりと乗り込んで岸から離れてみると、なんとも言えない満足感だ。
いつもは大概貯水も半端で、茶色く濁っている事もしばしばあるような湖だが、今回は深い緑色が美しい。
風も全く無いので、この広い水面に波紋を立てるのは俺1人だけだ。
とりあえずは対岸の崖を目指して進んでみよう。
思いの外流木は少ないようで、特に船体に干渉する事も無く静かにスムーズに進む。
未知なる対岸に近付いてみると、水中から突き出した枯れ木が独特の雰囲気を醸し出していた。
早速崖沿いでルアーを試してみる。まずはシルバーのミノーだ。
まぁハッキリ言ってルアーでの釣果は期待していないが、とにかく他に実施したという話を聞いた事が無い事に初めてTR Yする事が肝要なのだ。
だから今ここで釣れなくてもいい。でも何かしら魚影は見たいものだ。
そう思いながら岸沿いをゆっくり移動していると、少し先の水面に褐色の魚影が見えた。
一瞬息を飲んだが、とりあえず落ち着いて静かに近寄ってみると・・。
「コイかよ〜・・。(笑)」
明るい水面をのんびり泳いでいたのは、40Cm程の茶褐色のコイだった。
なんだか夢を崩す存在だなぁ。しかしこんな山間部のダム湖で餌は足りているのだろうか?水が綺麗だからこのコイも案外 食えるのかも?
一応ミノーを目の前に通してみるが当然喰いつくはずも無く、ある程度近寄ったところでこちらに気付いて逃げていった。
後の予定も控えている事だし先を急ごう。
釣りのポイントとしては、海とは違ってこういった湖では深場よりも沿岸を回遊していると聞いた事があるので、岸沿いを ミノーで攻めながら移動していく。
しかし一向に生命反応が出ないうえに、何故かコイは結構な数が見られて徐々に釣り方が雑になってくる。
あれだけ油断していて数も多いとなると、あのコイを喰らうような怪物は存在しそうにないな・・。
そのうちルアーを投げ込む間隔が長くなってくると、ロッドホルダーに竿を挿したまま移動して、なんちゃってトローリン グまで実施してみる。
しかし遂に何の魚信も得られないままタイムアップを迎えて上陸。
やはりぶっつけ本番で釣れてしまう程甘くはない。今回はこの素晴らしい状況を狙い撃ち出来ただけでも良しとしておこう。
この先俺が同じ事を繰り返すかどうかは不明だが、貴重な体験となったのは確かだ。
さて、陽も高くなった事だしメインの渓流へ移行しよう。