第20回

20. < 走行軌跡を描く+ (2) >

では計測したデータから走行軌跡と車両の向き(重心スリップアングル)をプロットしてみましょう。

ここでも計測したデータをそのままプロットしてもサーキットは閉じませんしデータの最初と最後がまっすぐつながらなくて折れてしまいます、世の中に完璧な計測などないのでコレビットの計測誤差、取り付け角度誤差、ヨーレイトの誤差、0点ずれ等々補正をしないといけません。

その結果が図のようなプロットです、データ補正していますから座標0点で始まりと終わりがきれいにつながっています。
これは車両の走行軌跡とある距離ごとに重心スリップ角をプロットしています、重心スリップ角は小さくて見づらいので数倍して誇張してプロットしています。
あと点線の各点の長さが車速とリンクしていますので高速域は点々が長く低速域では詰まって表示されています。

トラック図全体を見てるとスリップ角を誇張してもほぼ同じ向きでふーんて感じですがズーンインしていくと車両がどんな姿勢でコーナーを回っているか分かって興味深いです。
このデータはウェットのデータなので最終コーナーで大きくテールスライドしているのが分かります。

なかなかこういうデータ計測に接する機会は少ないと思います、これからGPSの精度が良くなってきたらアンテナを2つ車の前と後ろに貼り付けるだけでこんなプロットが描けるようになるかもしれません。


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