第10回

10. < ロール剛性計算 >

前回の荷重移動を理解してもロール剛性値が分からなきゃ使えません、ということでロール剛性の算出の解説です。

ロール剛性を語る人はたーくさんいますがロール剛性を理解して計算できる人はかなーり少ないです。 荷重を変位で割ったばね定数と同じようなもんなのですがモーメントと角度になるといきなり敷居が高くなっちゃうようです。
でも大丈夫です、思ったより簡単ですから。

まずはスプリングによるロール剛性です、図のように車体がΦラジアンだけロールしています。
ロール剛性を求めるには“ロールモーメント”と“ロール角”が必要です。

まずロールモーメントを求めます。
Φラジアン傾いてその時両車輪位置でΔhだけ変位しています、角度からΔhを計算するのに角度が小さい時はtanΦ とか使わなくて平気です、半径(1/2T)にそれに挟まれた角度Φを掛ければよしです、三角関数が出てくると2歩くらい下がっちゃう人でも大丈夫です(この時degじゃなくてradianを使うこと)。

荷重は簡単ですね、(ばね定数)x(変位)です。

モーメントはその荷重にアーム長を掛けるだけ、(1/2TxΔW)が2つあると思えば分かりやすいですかね。
v ロール剛性は上のモーメントをロール角Φで割る訳ですからモーメントにあるΦが消えておしまい、スゲー簡単でしょ。
これをタンジェントでやると(tanΦ)/Φになって“あーわかんない”になっちゃいます、だからSI単位で通せば簡単でいいのです。


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