2016 ダカールラリー 速報!

 南米開催8年目の今年のダカールラリー。
パワーアップした2台の日野レンジャーの模様をお伝えしていきます。連続出場33回目の菅原義正さんを毎日更新でお伝えしていきます。アルゼンチンのゴールに戻って来る日野レンジャーの健闘は気になります。
 モト・クワド・オートも含めて、お伝えしていきます。
   (写真提供 日野自動車(株) / ダカールラリー公式HPより)

ダカールラリー 1月16日 STAGE13 リザルト。

カテゴリー 総合順位 ゼッケン ドライバー マシン タイム
モト 1位 PRICE KTM 48:09:15
クワド 1位 252 PATRONELLI YAMAHA 58:47:41
オート 1位 302 PETERHANSEL PEUGEOT 45:22:10
カミオン 1位 501 DE ROOY IVECO 44:42:03
トップとのタイム差
日野レンジャー1号 31位 524 菅原 義正 HINO RANGER 25:13:04
日野レンジャー2号 13位 516 菅原 照仁 HINO RANGER 05:50:28

 1月16日

 
 ダカールラリー ゴールに到着。

 1月16日(現地時間) ダカールラリーが終わる。約9000km 14日間の長いラリーがゴールを迎えた。
 最終日は、180kmのSSを行い、リエゾンを走った後、「モニュメント・ア・ラ・バンデラ」前の市内史跡の広場でゴールセレモニーが行われ、モト・クワド・オートに続きカミオンクラスが表彰された。
 2台の日野レンジャーも気合の入ったラストランで2号車がSS16位、1号車は前車が道を塞ぐ形で、立ち往生していたため遅れをとったがSS40位で締めくくった。
 その結果、1号車は、カミオンクラス31位、2号車が13位と、モンスターカミオンがひしめくライバル達の一角に食い込む大健闘を見せた。また、排気量(1万cc以下)クラスでは、2号車が1位・2号車が2位と、7年連続クラス1-2フィニッシュを飾った。
 ゴールポディウムの前では、日野レンジャーチームメンバーが一同に集まり、この結果とすべてのスタッフと喜びを分かち合い、トレードマークの鯉のぼりを持って、堅い握手を交わした。

 1月15日  

 

 実質的な最終SSを終える。

 今大会最終(実質的な)SSとなる今日のコースは、サン・ファンから最終ビバーク地のヴィラ・カルロス・パスの267kmで行われた。
 路面は山間地の道幅が狭く、ツイスティな山岳路。モト・クワド・オートクラスと違い、カミオンクラスはショートコースでのラストスパート。さらにリエゾンを加えると866kmの今大会最長距離となる。
 休息日を挟んで調子の上がってきた2号車は、SSでトップテンに入るなど攻めの走りで、総合順位を13位まで上げた。1号車も負けじと奮闘し、総合順位31位をキープしている。

 ここまで日野レンジャーと一緒に走ってきた日野自動車の精鋭メカニック達も、幾多のトラブルも乗り越え、長かった競技とダカールラリーの生活の中で、きっと何か大事なものを見つけたに違いない。明日の最終日をを迎えるにあたり、ビバークに到着する2台のレンジャーを待ちながら、その顔には、笑顔がこぼれていた。

 1月14日


 

 ラストスパート 残り3日!


 激しさが物語るダカールラリー終盤戦。今日のコースは、アルゼンチンのラ・リオからサン・ファンまでの431kmのSSで競技が行われ、2台のレンジャーは今日も無事に完走。
 平均スピードの出せない枯れ川や砂地、段差のある堅い路面と酷暑によるオーバーヒートが選手・クルー達を苦しめる。
 昨日にはパンクやスタックなど、苦労した2台のレンジャーだったが、今日はノントラブルでクリアー。この結果で、1号車がカミオン部門総合31位、2号車も14位と高順位をキープしたまま、事実上ラストステージの明日へ向かう。

 
菅原義正選手コメント
 「今日はフェシュフェシュと道の悪い区間が長かった。上下動は激しいですが、以前のクルマに比べれば格段の乗り心地の良さです。あと2日、最後まで気を抜かずに頑張ります。 」

1月13日  


 フィアンバラの砂漠でも確かな手応え。

 朝方降った雷雨により、一部コースがショートカットされたが、フィアンバラの砂漠は、出場者の行く手を阻む。今大会最大の難所と言われるこの砂丘群を無事に抜けた者がゴールが見えてくる。
 アンデス山麓の柔らかい砂と幾重にも重なる丘(フェシュフェシュ)には、日野レンジャーもスタックを規っし、それぞれ30~60分ののタイムロスをするも、SS順位では、それほどの差もなく、2号車が14位、1号車は25位でゴール。
 残り3日、ダカールラリー終盤戦へと突入して行く。しかし、最後まで気を抜けないのがダカールラリーの怖い所でもある。

 
2号車ナビゲーター杉浦博之選手のコメント
 「きついコースでしたが、トラックのトップ勢も停まっていたりして、競っている感覚が楽しかったです。区間タイムでも4番手は初めてなので手ごたえを感じました。 」


 オートでは、モトで6度の優勝経験を誇る、ゼッケン302のプジョーで出場しているペテランセル選手が、オートクラスで、1位に上がった。
1月12日
  
 菅原照仁選手がSSでトップ10入りし快調に飛ばす。

 今日のSSは、スタート&ゴールが同じループコースで行われ、2号車がSSを9位でゴールし、総合順位で15位まで上がった。
 コースは、フカフカの砂丘と枯れ川にオフピスト(道のない荒野)で、40℃を超える気温と砂等でスピードが上がらないエントラントにはきついコースであったが、日野レンジャーは過去の教訓を生かし、オーバーヒート対策にも余念がなく、モンスターカミオンの一角に食い込む素晴らしい走りをした。
 1号車も上々のペースで走り切り、総合順位を35位まで上がった。
明日はフィアンバラ砂漠を1周する難所が待ち受けている。

 菅原照仁選手のコメント
 「順位(が良かったの)はコース脇で停まっているクルマが多かったこともあるでしょうが、タイム的にも良かったと思います。車両製作の方向性が正しかったと、改めて手ごたえを感じています
。」

1月11日
 
 後半戦がいよいよスタート
 
 昨日の休息日で、リフレッシュされた2台のレンジャーは、後半戦に向けて、再スタートを切った。
 129km+140kmのリエゾン移動後、393kmのSSで競技が行われ、2号車の菅原照仁選手は、深い轍の中で、右側前後輪を同時にパンクされたが、素早いリカバリーで、SSを17位、総合順位で16位まで上がった。
 1号車の菅原義正選手は、いつも通りの堅実な走りを披露し、総合で38位。2台のレンジャーは排気量クラスで1-2位の定番ポジションとなった。


KTMで出場している三橋淳選手が今日のSSで、走行中約100km/hでクラッシュ。本人は「もうだめか!」と諦めた程だったが、バイクも体も大きなダメージはなく、そのままレースを続行。ここでもラリーストとしての「強運」が発揮されている。

1月10日  

 本日は、休息日。


 本日は、ダカールラリー恒例の休息日、前半戦の疲労が溜まりつつ各エントラントにとっては、心休まる1日となる。
 前日にスタックした1号車の菅原義正選手は、ビバーク地に着いたのが、日付けが変わった午前2時だった。疲労の様子も見えるが、元気な姿でメカニック達が迎え入れた。

一号車ナビゲーター 高橋貢選手コメント
 「前日のトラックのスタックは初体験で少々気が動転しました。無事脱出出来たのでほっとしました。」

 ゼッケン71番KTMで出場している三橋淳選手は、ここまで順調な走りをキープし、モト部門を65位で折り返すこととなった。
*この後、三橋選手がアクシデントが襲うことなど誰にも予想できなかった・・・。

1月9日
 817㎞のロングステージで前半戦終了。

 前半戦最終ステージの今日は、ウユニからアルゼンチンのサルタまでの817kmのロングステージ。
 標高が3500m~4000mという高地に加え、激しい雷雨に見舞われ、モトクラスはSSの後半戦がキャンセル。オートとカミオンはそのまま続行されたが、所々に大きな水溜りや川が出現し、1号車が痛恨のスタックを期し、1時間のタイムロスとなった。
 リエゾン移動中の2台のレンジャーは、正式な発表は出ていないが、1号車は総合41位、2号車が18位となり、排気量クラスで、1-2位で折り返すこととなった。レンジャーには大きなトラブルもなく、日野自動車メカニック達も到着を待っている。
 明日は、休息日の1日で念入りのメンテナンスを行う予定。

1月8日  
 ウユニ塩湖周辺のループコース。

 昨年のラリーで、多くの選手が悪夢を呑んだウユニ塩湖でのステージ。昨年のような雨は降らなかったために、今年は、絶景が広がる。
 遥か彼方までの地平線を目がして、スタートを切った。
1号車は、途中、ガス欠に見舞われるトラオブルにあったが、順位にこそ変動はなく、夜10時過ぎにはビバークに到着。2号車も1時間早く到着していた。
 明日は、前半戦最終日、リエゾンを含めた817kmのロングステージ。しかし、メカニック達にはもっと長い1059kmと言う移動距離が待っていた。

 1月7日
 
マラソンステージの2日目でボリビアに入国。

 今日のルートは281㎞後の327㎞のSSに突入。標高が4700m達するなど、厳しいルート。SSの路面は丘陵を縫って走る荒れ地の未舗装路や、さらにワジ(枯れ川)に前日までの雨で滑りやすい路面も多い。
 マラソンステージ(メカニックのサポートが受けられない)の2日目で、多くのエントラントが慎重に走る中、2号車の菅原照仁選手は、果敢に攻めた。その結果、総合順位で17位。快進撃を続けている。

菅原照仁選手のコメント
 「今日は路面が色々と変化する中でとにかく全開の走行を続けてきました。今年のサスペンションは路面や速度の変化にかかわらずとても良い操安性と乗り心地をもたらしてくれるので気持ちよく走れています。」
1月6日

カミオンクラス本格的にラリーがスタート。

 本日のコースは、リエゾン(移動区間)を100㎞走った後に、ループコースで419㎞のSSが待ち受けている。
 連日の雨天でコースのいたるところに水溜りや川が出現し、カミオンでさえスタックする難コースを1号車菅原正義選手の日野レンジャーは、他のエントラントとは違うラインを探し当て、難なくクリア。菅原義正選手曰く、「モンゴルラリーの経験が生きてきた」と、語っている。
 また、この日からコースの標高も上がっており、平均で3500mという富士山の頂上に近い高地での戦いとなっている。
 明日はさらに上がり、今大会最高の4700mの地点を通過する。そして、昨年、物議をかもしだしたウユニ塩湖のあるボリビアに向かう。

 今日の成績は、1号車が、総合30位、2号車が総合19位、排気量クラスでは、今大会初のワンツーフィニッシュを飾った。

1月5日

ラリー3日目のSS2日目。

 5日のルートも再び悪天候の為SSの距離が短縮された。
さらに、先にスタートを切った4輪クラスのアクシデントでコースが塞がれ、カミオンクラスは、CP3までで終了となった。
 その後の302kmのリエゾンを移動し、ゴールで待っていたメカニック達も夕方からの大雨にズブ濡れになりながら、整備を行っていた。
 ここまでの順位も2号車が総合15位クラス1位、1号車は総合48位クラス4位となっている。

1月4日

ラリーが始まっって最初のSS。(カミオンクラス)

 4日のルートは、アルゼンチンのヴィラ・カルロス・パス~テルマス・リオ・オンドまでの510kmのSSが予定されている。しかしまたもや悪天候の為、373kmまで短縮されてレースが行われた。
 SSはWRCのようなスリッピーなワインディングが続く先の見えない、さらに誇りも舞う厳しいコース。2台の日野レンジャーは無理をせず堅実な走りで、走り切った。
 今日の順位は、1号車が総合で47位・カミオン10万L未満クラスでは4位。2号車はカミオン総合23位・クラス1位の結果となった。

 菅原照仁選手のコメント
 「とても調子良いペースで走れました。埃で速度を緩めたところを考えればあと10分くらいは速くなると思います。エンジンもこれまで3速を使っていたところがトルクの粘りによって4速でも走れるようになるなど、全体に扱いやすくなっています。」

1月3日
 
前日に続き、大雨によるSSキャンセル。

 昨日の大会1日目、プロローグランに続き、今日のSSも激しい雷雨によりキャンセルになった。
 朝早くで出発した2輪で出場している三橋淳選手も、あまりの大雨で視界が悪く、怖い思いでSSまで着いたほど。大会スタッフの乗る飛行機も離発着出来なかった。
 出発の時間の遅いカミオンクラスは、そのままビバークへ直行。次の日のロングステージに向けて、車両のチェックを念入りに行った。

 2016年
1月2日

 
 アルゼンチンでのスタートセレモニー。

 いよいよ2016ダカールラリーがスタートしました。
 昨年のゴールから、約1年、2台の日野レンジャーは、度重なる改良を重ね、メカニックらと共に、パワーアップ&ステップアップをし、この日を迎えました。
 スタートとなるアルゼンチンのボディウムには、大勢の観客が押し寄せ、14日間のダカールラリーの人気が伺えました。
 しかし、プロローグランのコースで、オートの車両が、コースアウトし、観客を巻き込むアクシデントが発生した為、カミオンクラスの競技は中止になり、移動だけの1日目となった。

2016年
1月1日 
 
 車検をクリアし、スタートを待つ日野レンジャー。

 アルゼンチンまでの船旅を終えた、2台の日野レンジャーは、ダカールラリー車検会場のある、ブエノスアイレス市内で車検を受けた。
 広大な砂丘を舞台に行われるラリーでも、多くのレギュレーションがあり、カミオンクラスでもリバウンドベルトのストロークチェックや、交換不可の装備など、厳しく審査されたが、問題なく済ます事が出来た。後は、2日のスタートを待つのみである。
 
菅原義正選手コメント
 「車検は時間が掛かりましたが無事終わって良かった。こちらに早めに入って時差や気候に体を慣らしてきました。おかげで体調は良く、スタートが待ち遠しいです。初日のプロローグランも肩慣らしのつもりで頑張ります。」

2015年
10月16日

日本での最終調整とテストラン。

 10月17・18日(土・日)に、日野チームスガワラは羽村テストコースで走行テストを行い、新しいエンジンと改良されたサスペンションの性能確認を行いました。
 0-120km/h の加速性能試験では、加速時間に1秒の短縮が確認され、 エンジンの特性変更について菅原義正ドライバーは「完成したクルマは、アクセルが踏めないくらい速くなっている」と 評価しました。