1月15日 |

|
ゴールのリマで、祝福を上げる日野レンジャー
ペルーのリマで、今年のダカールラリーが終わる。2台のレンジャーは大観衆の中、ボディアム脇に片を並べ、それぞれの結果に満足を見せた。 成績は1号車がカミオンクラス総合24位、排気量10リットル以下クラス3位、2号車はカミオンクラス総合9位、排気量10リットル以下クラス1位、これで菅原照仁選手は、クラス優勝3連覇を果たし、菅原義正さんは連続出場30回、通算24度目の完走という記録を打ち立てました。
ゴールでは、日野自動車社長も駆けつけ、チーム全員と、日野自動車のメカニック4名と共に堅く握手を交わし、ダカールラリーのゴールの喜びに沸いていました。
今大会は、2号車の新型車両に、1号車の改良、同中には投石によるフロントガラス破損&軽傷、トランスファーのトラブル、熾烈なメルセデスとの攻防、そして、何よりも、自分自身との戦い・・・。数え切れない物語が、「ダカールラリー」に語り継がれる事でしょう。
鈴木誠一さんのコメント(2号車ナビゲーター)
「新型レーシングトラックでダカールラリーを走ってみて、狙いが外れていなかったことを実感しました。ペルーの砂の感じは独特ですが、そこでもトラクションが良く掛かり、砂丘を楽に走れました。引き続き改良・開発を続けて行きたいです。」 |
1月14日 |

|
難しいステージに強い「日野チームスガワラ」
14日のステージ(SS=275km)で、総合順位を9位に上げた日野レンジャー2号車は、順調にSSをこなした。コースは海岸近くの砂丘群で、堅い路面と柔らかい砂のエグレた判断の難しい路面と、砂地のオフロードが続く。日野レンジャーは持ち前の軽さと、改良を重ねて来た車体と、チームの力でスタックもほとんどなく、無難に快走。周りの車両を横目に、SSも11位と15位でゴール。
強い日差しとともに、アフリカのモロッコやモーリタニアを彷彿させる、なにか懐かしい(?)風景であった。
明日はゴールまでの29kmのショートSSは、地質的なビクトリーランとなるため、今日までのステージがダカールラリーの競技となった。しかし、最終的にゴールのボディウムをくぐるまでは、気を緩めず、最後まで、頑張り続ける、ドライバーと日野レンジャーだ。
|
1月13日 |

|
今大会初のクラスSS首位独占。
残り3日となったダカールラリーで、「日野 チーム スガワラ」が本領を発揮。今日のSS(245km)は、小さな砂丘を超えながら1600m以上の高地へと登り、柔らかい砂と堅い砂の混ざる、足元をすくわれるようなコースで、多くの車両がスタックし、難易度の高いコースとなった。
2台の日野レンジャーは、そんなコースをノーミスでクリアーし、SSの順位で10位・13位とカマズやイベコ・マンやタトラといった、排気量が2万ccもあるようなライバルモンスターカミオンと並ぶ、高成績でゴールし、改めて日野レンジャーとチームの団結力が伺える1日となった。
夜のビバーク地では、4名の日野自動車からのメカニック達が、残りの日を走りきる為に、夜を徹して修理やメンテナンスを行っていた。しかし、ビバーク地のコンディションは最悪で、砂嵐さながらの強風と埃と砂にゴーグルやマスクをしながらの厳しい作業となった。
杉浦博之(1号車ナビゲーター)さんのコメント
「久しぶりに本格的な砂丘の走りを堪能出来ました。ドライバーとのコンビネーションも上手く出来たかと思います。」
|
1月12日 |

|
2号車のアクシデント。
南米ダカールラリーの最終国のチリにいよいよ突入。この国では、未走破のルートが多く、未知のコースへのチャレンジスプピリットが見える。写真のようにギャラリーが多いのも南米開催の特徴の一つ。ルート脇には大勢のギャラリーがお祭り騒ぎで見物している様子は、ラリーが人々に受け入れられてるががとてもよく伺えた。
今日のステージで2号車がSS上でトランスファー(ギアボックス)に岩をヒットさせ、コース中盤で動けなくなり、1号車の助けを借り、ニュートラルゾーンでメカ二ックと合流、部品の交換を行い、レースに復帰。時間はかかったが、クラス1位の順位には変わりはなかった。
菅原照仁さんのコメント
「SSの前半でトランスファーを石にヒットしたようで、オイルが漏れてニュートラルゾーンに入ったところで走れなくなりました。後から来た1号車に牽引してもらい、その後、アシスタンスルートとニュートラルゾーンのコースが同じ道だったのでアシスタンスにトランスファーを交換してもらい、事なきを得ました。レギュレーション上も問題ない作業で、上手く到着できて良かった。」
|
1月11日 |

|
2号車がカミオンクラス9位の大健闘!
チリの最終日の今日は、377kmのSSで行われ、日野レンジャー2号車が、スペシャルステージで9位のシングルフィニッシュでゴールし、総合でも12位に浮上。排気量10リットル以下のクラス2位のメルセデスベンツに4時間近い大差をつけて、堂々の成績を出している。
コースは、堅いグラベル(未舗装路)に、埃やフェシュフェシュが多いルートの後に、難所となった20kmほどの砂丘で多くの選手たちは、時間を費やす結果となる。
昨日にゴールする時間の遅くなった1号車だが、マシンには大きなトラブルも無く、今日のステージにも元気よくスタートを切った。総合順位では33位と2号車にも遅れまいと、確実な走りで、ラリーを楽しんでいる。
オートでは、序盤からBMWのペテランセルが首位をキープしているが、ハマーH3のロビーゴードン選手は総合順位3位と手の届きそうな所で、首位奪還を狙っている。そのハマーH3は、毎年、派手な車体とアクションで、多くの注目を集めており、今年の流行色であるオレンジ色の車体は、とりわけ砂丘の中では、どの選手よりもダカールラリーの中で目立っている事は、間違いない。 |
1月10日 |

|
606km、今大会最長のSSと、
恒例のジェットコースター急勾配。
今日のダカールラリーはチリのアントファガスタからイキケへの、アンデス山麓を北上するルート。SSでは、2つのステージで556kmの区間が、道路工事とコース上の橋が流されるアクシデントで、迂回ルートを含めた606kmというSSとなった。ルートコンディションは、フェシュフェシュの埃が酷い枯れ川や、2000mを超える標高の高い丘陵が続く。柔らかい砂では、排気量の大きいライバルカミオンが優位になるも、2号車のレンジャーは、SS順位18位でゴール。
オンコースの最後には、南米ダカールラリーの恒例になっている、標高差数百mのジェットコースターのような砂丘の下りステージ(左写真=映像を傾けているわけではないですよ!)を降り切ったイキケのビバークでゴールとなった。
菅原義正さんの1号車は、最終チェックポイントを通過した事は確認されているが、ビバークにはまだ到着していない。2号車のメンテを進めながら、1号車の到着を待っているメカニック達であった。
|
1月9日 |

|
後半初日は、パワー勝負のステージに。
休息日明けのステージは、リエゾンが245km、SSが477km。今日のルートは、アンデス山脈西部を北上する埃だらけの山岳コース。前日の降雨の影響で水たまりや泥濘も多くペースが上がらない。その区間を過ぎると、標高差(1200m〜3000m)のハイスピードコースに、枯れ川の渓谷を縫って走るルートと、大排気量のカミオンに有利なコンディションが続く。
2台のレンジャーは、車両の軽快性と機動力で確実な走りに徹し、1号車は総合順位で24位、2号車は15位と少し順位は落ちたが、明日以降に出てくる、砂丘ステージでの巻き返しを狙っている。
昨日までのダカールラリーの完走率として、モトが178台中123台、クワドが30台中19台、オートが161台中113台という台数が現在走り続けている中、カミオンクラスに関しては、74台中68台と他のクラスに比べて、高い完走率を示している。
|
1月8日 |

|
ダカールラリーの休息日
今日は、ダカールラリー唯一の休息日。9000km15日間にも及ぶ長丁場のダカールラリーならではの光景である。2台の日野レンジャーには今のところ大きなダメージは無いが、日野自動車のメカニック4名は、レンジャーの到着を待って、夜中、朝4時までかかっての整備に余念がない。
明日からは後半戦のチリ、アカタマ砂漠の多くの砂丘ステージが控えており、最後まで気が抜けないルートが続く。
菅原義正さんのコメント
「70歳を迎えて一時は引退も考えましたが、他のスポーツでもっと高齢で頑張っていらっしゃる方の存在を知り、自分ももう少し頑張ろうと思い直した次第です。明日から後半戦。排気量10リットル未満クラスのワン・ツー体制をひとつの目標に頑張ります。」
|
1月7日 |

|
前半戦最終日のスペシャルステージ
ダカールラリー前半戦最終日の今日は、チリのコピアポをスタート&ゴールとするループコースのSS(419km)で行なわれた。本格的な砂丘の表れで、難しいナビゲートを必要とされ、ルート上のチェックポイント(GPSのウェイポイント)が砂丘の上部だったりと、ドライバーにもその技量が試された。
2台の日のレンジャーは、一新された車両で、このステージも順調に走破し、2号車に至ってはSS12位と大健闘し、総合順位でも13位に浮上した。1号車も陽の登っているうちにビバークに到着し、SSをクラス3位で完走。総合順位については、主催者側の発表を待つ形になっているが、順調に前半戦を折り返した事となった。
明日は、ダカールラリーの休息日となり、走行はない。この1日で日野レンジャーとメンバーはしっかりリフレッシュされ9日からの後半戦に備える。 |
1月6日 |

|
国境を超えるが、SSは雪で中止。
ステージ6のアルゼンチンからチリに抜ける今日のステージは、降雪により、中止となった。ルートはアンデス山脈の4700mという高地を抜ける国境が閉鎖された為。順位に移動はない。
参加者は、リエゾンのみの移動で、次のステージがあるコピアポのビバークへ到着。明日はいよいよ、前半戦最終日。高地での砂漠のSSが用意されている。
左の写真は、リエゾン移動中の2台のクワド(ヤマハ700cc)。天気は快晴だが、標高が高く、ハンドガードにカバーをかけるモトの選手も多い。昨日までの40度を超える気温から、一気に上がる標高で冷たい空気が、ライダーにとって、体調管理もしっかり取らなければならない。 |
1月5日 |

|
前半、アルゼンチン最終日の大砂丘。
「白い恋人」(面白い恋人?)ならぬ、「白い砂漠」と称される、フィアンバラの砂漠での今日のSS(177km=カミオンクラス)は、柔らかい砂地に勾配のきつい大砂丘、フェシュフェシュと呼ばれるパウダーサンドの難易度の高いコース。さらに40度を超える酷暑と重なり、モトやオートでもスタックやオーバーヒートなどの車両が続出した。まさに前半の山場となった。
2台の日野レンジャーはこの日も順調にこなし、それぞれ順位を上げている。1号車は今日のSSを28位で走り、総合順位で25位に浮上。2号車も総合16位と健闘を見せた。特に2号車は、車体の軽量化とエンジンのミッドシップ化によるバランスの改良、インタークーラーの設置場所の移動など、「新型車」のコンセプトがいかんなく発揮された結果が出て来たといえる・・・。
ドライバーの菅原照仁さんのテクニックと、ナビゲーターの鈴木誠一さんの豊富な経験も、当然、忘れる事が出来ない要因でもある。まさに、チーム全員の「力」である。
|
1月4日 |


|
ダカールラリーもさまざま・・・。
2012年ダカールラリーでは、モト(2輪)のレギュレーションが変更され、モトの参加車両の排気量制限が450ccまでとなった。前年までは、条件付きの600ccがあったものの、今大会は450ccまでのレギュレーションで、トップライダーもプライベートも同じステージに立って走る。
昨年の優勝者のMarc COMA(写真左上)もKTM 450ccRALLYで出場し、今大会でも上位で争っている。
排気量が制限された為、各バイクメーカーの車両も多く、SHERCO SR450、 HONDA CRF 450X(写真左下)、
YAMAHA 450 YZF RALLY、 APRILIA 450 RXV、
HUSQVARNA RALLY 450 RR、 GAS ‐GAS EC 450、KAWASAKI KLX450R、BMW G450X、etc などメーカー間の争いにも目が離せない模様だ。
|
1月3日 |


|
2号車がクラストップに。
3日のステージで、菅原照仁さんの2号車が前日までのメルセデスを抜き去り、クラスでトップの1位に躍り出た。新型車両のポテンシャルの高さが伺えるステージとなった。
この日のコース(SS=200km)は、3200m付近の標高の高いルートを通過するが、コース的には1本道。山間コースで岩場や川渡り(水量が多い)もあり、シュツエ―ションに富んだコース。2台のレンジャーは今日も問題なくステージをクリアーし、明日のアルゼンチン終盤のフィアンバラ砂漠に向かう。
しかし、前日の2日に1号車が、観客のイタズラの投石で、フロントガラスを破損。ドライバーの菅原義正さんが、ガラスの破片で軽傷をおったが、ビバークに戻ると、当人の手当とレンジャーの修理を受け、3日のステーには問題なく挑んで行った。
|
1月2日 |

|
295kmのSSを順調にこなし、総合順位をあげる!
今日のステージは486kmのリエゾン(移動区間)で、アンデス山麓を回り北上、SSに突入にする。SSの中には短い区間だが難易度の高い砂丘区間もあり、本格的な、砂との戦いが始った。
2台の日野レンジャーは、この区間も順調にこなし、それぞれ総合順位を上げた。2号車はクラス(排気量10リットル未満)1位のメルセデスベンツ・アテーゴに、タイム差で28秒に迫る健闘を見せ、ダカールラリーへの意識がますます上がって来た。
菅原照仁さんのコメント
「砂丘は思ったより難しくありませんでしたが、その周辺のウォッシュボードがトラックには厳しかった。自分の新型車は先行する大型車にいつのまにか追いついてしまう感じで、ポテンシャルの高さを感じます。排気量10リットル未満のライバルとは僅差になりましたが、意識せずにペースを保っていきたいと思います。」 |
2012年
1月1日
|

|
ダカールラリーが本格的にスタート。
この日は150kmのリエゾンを走った後に57kmの砂丘が第1SSになる。路面は砂地が中心で、所々砂丘超えのような地形もあるが、この日は無理をせず、順調にこなし、1号車は33位、2号車が26位と中間当りの順位になった。
しかしこの日のタイム差はほとんどなく、この先の本格的なラリーのルートを考慮すれば、問題はない。
その後の600kmのリエゾンを走ったレンジャーは、ビバーク地で待っているメカニックに、念入りに整備された。
|
12月31日 |

|
セレモニースタートで全車両スタート
この日、アルゼンチンのマル・デル・プラタでスタートとなるセレモニーが行われ、モト178台、クワッド(4輪バイク)30台、オート(4輪)161台、トラック74台の合計443台が、スタート。この時、会場には数万人という観衆が詰めかけ、ダカールラリーのイベント性とラリーの知名度も含めて、「世界一」と言うダカールラリーの幕がきって落されました。
セレモニースタートでは、今大会で30回連続出場の記録を持つ菅原義正さんが表彰され、2号車の菅原照仁さんの後に続いて、出発して行きました。
菅原義正さんのコメント
「素晴らしい景観のポディアムにはびっくり。今回で30回の連続出場となりましたが、記録を目指したのではなくひとつひとつを積み重ねてきた結果であり、周囲に支えられて達成したものとして感謝しています。ありがとうございました。」
|
2011年
12月28日 |

|
アルゼンチンで、最終整備を受ける日野レンジャー
アルゼンチンに到着した「日野 チーム スガワラ」メンバーは、一足先に着いていた2台のレンジャーの最終調整を行った。
同会場では、トヨタランドクルーザーと共に、日野自動車からの先鋭メカニックと共に、テスト走行を行い、チームのメンバーとしての団結をも確認した。
菅原義正さんの1号車は「521番」、菅原照仁さんの2号車は508番とゼッケンも決まり、気持ちが引き締まります。
|

|
|
|