ダカールラリー 日野レンジャー 速報!

2011年大会(南米開催)のダカールラリーの速報を、お知らせします。
20周年を向える、日野レンジャーと「チーム スガワラ」の情報を、毎日、更新でリポート。
はたして、無事、ゴール、入賞となるのであろうか!!!


(写真提供 日野自動車(株)HPより http://www.hino-global.com/j/dakar/index.html


ダカールラリー 最終リザルト。

カテゴリー 総合順位 ゼッケン ドライバー マシン タイム
モト 1位  1 Marc COMA KTM 51:25'00
オート 1位  302 Nasser AL-ATTIYAH VOLKSWAGEN 45:16'16
カミオン 1位  500 Vladimir CHAGIN KAMAZ 48:28'54
               トップとのタイム差
日野レンジャー1号 13 513 菅原 義正 HINO RANGER 20:39'23
日野レンジャー2号 9位 526 菅原 照仁 HINO RANGER 14:21'28

 1月16日

ボディァムに着いた日野レンジャーのエンブレム


そしてダカールは続く・・・。

 ブエノスアイレスに着いた2台の日野レンジャーを迎えたのは、熱狂的なファンの声援。16日間9500kmを走りきった、「HINO TEAM SUGAWARA」のメンバーは、喜びを表して表彰台に上がった。最終成績は、1号車が総合13位、市販車部門3位、クラス2位。2号車は総合9位、市販車部門1位、クラス1位と、輝かしい結果を残した。
 最後のゴールの瞬間には、南米特有の気まぐれ天気で、雨が降って来たが、チームメイトとメカニック、日野自動車関係者達は、このレンジャーの結果と、ここまで来た努力を抱きしめながら嬉しさを表していた。
 カミオンクラスは、出走台数68台、完走車数41台、完走率60%の中で、今年もカマズや他のワークス勢がひしめく中で、中型車両の日野レンジャーがここまで戦える事は、どのメーカーよりも称賛出来る事でしょう。
 そして、来年は南米を舞台とし、新しい地域を開拓し、チャレンジを続けて行く事を主催者のエチエンヌ・ラヴィニュは語っていた。
 1月15日


無事に走り終えた喜びを表す菅原照仁さん


2台のレンジャーはゴールへ。


 15日の最終SSは182kmの畑のあぜ道のような、直線→直角カーブで埃が舞う、ある意味で神経を使うコースとなっている。しかし、日野レンジャーの2台は、無事に走り切りSSをゴール。その後150kmのリエゾンをこなし、ブエノスアイレスの到着となった。
 車両はそのままパルクフェルメ(車両保管場)に置かれ、明日の「ラ・ルーラル」の屋外施設で表彰式が行われる。
 オートではフォルクスワーゲンのアルアティアが去年の優勝者カルロスサインツ抑えて優勝。モトではマルク・コマ昨年に引き続き優勝を飾った。


菅原照仁さんコメント
 今回は最初からクルマを労わる走りを心がけ、実質ノートラブルでゴール出来ました。市販車部門と10リットル以下クラスの優勝という獲らなければいけない目標を無事達成できて良かった。

 1月14日


空気圧を落として、慎重にアタックする2号車。


コースは泥沼と化した!

 残り2日の14日目の今日は、前日に降った雨の影響で、10kmに渡り一部が泥沼と化した。カミオンは本日のルートはオートとは別に後半の237kmで争われたが、畑のあぜ道で堅い路面ながら所々に視界を遮るほどの、カミオンでさえスタックするほどの沼地が発生。
 日野レンジャーのタイヤは、砂地用のブロックパターンで滑りやすかったが、無事に通過。1号車がSS27位、2号車が16位に入り、総合順位1号車は13位、2号車は9位を維持している。また1万CC以下クラスでは、1−2位を確実なものとした。
 明日は、いよいよ、最終日のブエノスアイレスに到着、今大会の締めくくりとなる。


菅原義正さんコメント
 
SSではいきなりマッドが出てきてびっくり。明日はきっちり走ってブエノスアイレスにゴールしたいと思います。

鈴木誠一さんコメント
 ホイールの中に泥が詰まって固まると振動の原因になるので洗車をしてから点検整備をしてもらいます。2号車が試したリアのスタビライザーは印象が良かったようです。
 1月13日


孤軍奮闘で猛チャージするペテランセル。


猛追のペテランセル。

 残り少なくなってきたダカールラリーの13日目。今大会最長距離のSSとなる今日は、622kmという最後の山場を迎えている。 コースには、大きな砂丘群は無いが、ワジ(枯れ川)のピストで、標高も3000mを超え、堅い路面と岩へのダメージに気を付けながらゴールを目指す。
 2台の日野レンジャーも無事にゴールし、2号車は9位、1号車は1つ落として12位となった。最後まで気を抜けないのがダカールラリー。ブエノスアイレスのゴールに着くまでが、本当のラリーである。

 オートの部門では、初日からフォルクスワーゲンが上位を独占してきたが、BMW X3 のペテランセル(過去モトにて6回の優勝経験を持つ)が、その牙城を崩すべく追いかけ、マシントラブルとパンクに見舞われながらも、現在総合4位の位置で孤軍奮闘。その走りからも、まだまだラリーは諦めておらず、常に上位を目指しアタックを続けている。

 1月12日


どんなルートもチャレンジ&マイペースで走りきる。


アルゼンチンへ戻る、ラリー終盤戦へ。

 アルゼンチンへ戻ってきたダカールラリーの12日目。686kmのリエゾンの後、176kmと言う短めのSSだが、細かい砂丘や小川やフェシュフェシュに加え、標高の高さ(1400〜2400m)の高地と言う事もあり、車両へのダメージが心配される。
 2009年大会のルートと同じ(ちかい)コース設定となっており、日野レンジャーは以前はオーバーヒートなどの危機にあってはいたが、年を重ねるごとに改良され、今年は問題なく通過。路面の激しさもあり、疲労の色は隠せないが、それでも、しっかりした走りを見せ、SSで1号車が16位、2号車は7位。総合順位では1号車が11位、2号車は9位まで上がって来た。
 残り少ない明日からの3ステージだか、最後まで気を抜かず、ダカールラリーのゴールへ目指して、まっしぐらだ。 ファイト!!!


 1月11日



アカタマ砂漠のループコースのSS 207km。

 チリでの競技の最終日である今日は、南米開催の難所「アカタマ砂漠」のループコースで行われ、激しいデットヒートが繰り広げられました。スタートとゴールが同じ場所であるから、メカニックの移動は無いが、その分、サポートがなく、ワンミスが致命傷と成りかねない。
 2台のレンジャーは、このステージも堅固な走りで無事にゴールし、クラス上位独占を守った。明日はいよいよアンデス山脈を越えて、アルゼンチンに入り、残るステージはあと4つである。


鈴木誠一さん(2号車ナビゲーター)のコメント
 今日も水温が108℃まで、ミッションやエンジン油温も上がりました。ペースを落としてもらうほどではなく、早めにファンを回して対応しています。ナビゲーションとしてはカップ(方位)走行が多かったですが、思ったよりは難しくなかったです。
 1月10日


SS10位の快走を続ける2号車


快走を続ける2台の日野レンジャー!

 508kmのロングSSとなった第8ステージ。4箇所の砂丘と200m〜2000mまでのアップダウンの標高の変位、オフピストの埃の激しい丘陵を越えて、SSゴールに到着。カミオンでは真っ直ぐに上がれない砂丘は斜めに上がり、キャンバーで転倒しそうになったりと、危険の多いコースであったが、2台のレンジャーは慎重な走りを心がけ、ノーダメージでクリア。
 順位では、排気量1万cc以下のクラスで、1・2フィニッシュを飾り、総合でも1号車が13位、2号車が11位と、順位を戻した。そこには、菅原義正さんの28年の経験とテクニック、「チーム 子連れオオカミ」からの長い歴史が、見えている。

 オートでは、前日のSSで今年1番の注目の、BMW-MINIがクラッシュ。マイナーなトラブルを克服しながら走って来たが、ここでリタイヤ。X3に載るペテランセルは総合順位4位と厳しい順位ながら、まだまだ上位を狙うべく、アタックを開始している。

 1月9日  


ルートの打合せを行う1・2号車のナビゲーター


後半戦の始まりは、アカタマ砂漠より。

 今日のルートは、休息日前に走った逆コースの部分があり、幾つもの轍でルートを迷わせた。そのSS(273km)では1号車が右側ヘッドライトを岩にヒット、2号車はミスコースなど、カミオンにも悩ませる1日となった。また同日の後半に予定されていた207kmのSSはキャンセルとなった。
 排気量1万cc以下のクラスでは、日野レンジャー1号車がメルセデスベンツ・アクサーに抜かれ、クラス3位になってしまったが、まだまだ挽回するチャンスはあり、明日からの走りに期待したい。


杉浦博之さん(1号車ナビゲーター)のコメント
 砂丘の上り下りをしている間にナビのパネルに額をぶつけてしまいました。ピストのワダチが幾重にもなっていてナビゲーションは本当に難しかったです。
 1月8日


ビバーク地で整備を待つレンジャー

休息日は忙しい?


 今日はダカールラリー唯一の休息日。ここまで走ってきたラリー車にはダメージの修理とメンテナンス、ダライバー&ナビゲーターには体と精神のつかの間の休息である。
 しかし、メカニック達には正念場。この先ゴールまでの後半戦に備えての整備と、起こりえるであろうトラブルを予測するなど、技術と経験の貴重な場になる事でしょう。

菅原義正さんコメント
 昨日は砂丘の頂点でスタックを喫し、外装をいためてしまいました。ともあれ順位は良いところにいますし、これから正念場となる後半戦を気を抜かずに走りきりたいと思います。

菅原照仁さんコメント
 明日からの4ステージがかなり厳しいと思います。今回のテーマにしている「丁寧に速く走ること」は簡単ではありませんが、きっちりクリアして結果につなげたいと思います。

 1月7日


深夜までレンジャーの整備を行うメカニック達


アカタマ砂漠より北上。前半戦最終日。


 前半戦最終日となる「第6ステージ」は、チリ最北部のイキケ〜アリカまでのSS456km・リエゾン256kmの区間で行われ、日野レンジャーは排気量1万cc以下のクラスで、SSを1・2フィニッシュで、終わることとなった。総合順位でも、1号車が13位、2号車は11位と大きく順位を上げた。
 本日のルートは、アカタマ砂漠からの砂丘と岩とフェシュフェシュなどの難易度の高いステージとなり、カミオン・オートでは、転倒・スタック・パンクとテクニカル&リスクの高いステージ。また、ウェイポイント(決められたGPS通過地点)を探すために、走りまわる車両が多くみられた。(日野レンジャーも例外なく・・・)
 明日は、ダカールラリー唯一の休息日で、ドライバーには休息と、日野自動車から選抜されたメカニック達によって、2台のレンジャーは、しっかりメンテナンスされることとなる。

 1月6日


岩と石の混じったコースに激しさが増す。



砂丘ステージで、ダカールラリーらしさに。

 チリに入国し、激しさを増してくるダカールラリー。本格的に現れてきたフェシュフェシュ(フカフカの砂地)は、幾た者の足をすくう。深い砂は、モトのハンドルを捕り、オートの小径のタイヤでは車体の下に入り車体を浮かせる。しかし日野レンジャーは軽量な車体とハイパワーで困難なステージをクリア。
 2号車はカミオン部門、SS9位と一桁台の順位でゴールし、モンスターカミオンに引けを取らない走り見せた。1号車も、6日時点での総合順位で19位まで躍進をした。

 菅原照仁さんコメント
 (砂丘に入った)今日が我々にとってはスタートのようなもの。いつも通りのペースでミスなく頑張ってきました。バンピーで埃が酷いのには閉口しました。ポジションが大きく上がったのはライバルのミスコースが多かったのも一因と思います。

 1月5日


(2010年10月に行われた、ファラオラリーにて)


アンデスを越えて、チリに突入。

 この日のスタート地点は3400mmの高地から。参加者達は体調の変化を気にしながらも、リエゾンの554kmを走った後に、244kmのSSに突入。序盤は柔らかい砂の多いステージとなり、オートにはキツイコース状況に。スタックした4輪に、カミオンが手を貸し、脱出するシーンがアチコチで見かけられた。
 日野レンジャーの菅原照仁さんの2号車でさえ、スタート100kmで痛恨のスタック。後ろから来た菅原義正さんの1号車に助けられ、少々のタイムロスで済んだが、ダカールラリーの難しさを見せられたステージとなった。
 モトでは、今日のSSでトップタイムを取った去年のチャンピオン、マルク・コマが今大会初めて総合順位で1位となった。モトの出場車両では、打倒KTMを目指し、ヤマハのWR450やアプレリア、BMW、シェルコ、ホンダやカワサキなど、ダカールラリー本来のバイクメーカーの競い合いが見れるようになって来たのは、レギュレーション変更のおかげかもしれない。

 1月4日


いよいよ砂丘に突入!


砂のあるステージへ突入。

 前半のアルゼンチン最終日になる今日のステージ。226kmで行われたSS(後半はキャンセル)はダカールラリーらしい、柔らかい砂のコースがラリースト達の行く手を阻む。昨日までの雨の影響から、一転して、柔らかい砂地にスタックする車両が続出。
 日野レンジャーカミオンにとっては、砂地は得意とするところ。深い轍にタイヤと取られる事無く、グイグイと前に進む。菅原義正さんの日野レンジャー1号車は、本来の機動力と28年の経験とで総合順位を27位まで上げた。
 モト・クワドクラスでは、今大会最長距離の521kmのSSが行われていた。
 明日は、アルゼンチンからチリに入国し、前半戦の山場である、アカタマ砂漠へと突入する。


2台のレンジャーの違いは・・・? = 答え!
@フロントガラスをブッシュガードの色。
Aフロントフォグランプの大きさと取り付け位置。

 1月3日   

長距離ステージの始まり。

 今日のステージは、昨日と同じ1本道の狭いピストのコース。雨の影響で、とても滑りやすい路面に、車高の高いカミオンにはなおさらストレスが溜まる
 それでも、SSの324kmとリエゾンの440kmのステージでは、2台のレンジャーは危なげない走りで、両車両とも順位を上げ、1号車で34位、2号車は19位。レースはまだ始まったばかり。この先の砂丘エリアでの走りを期待しましょう。


 ここで質問。2台の日野レンジャーは全く同じと思っていませんか?同じボディーですが、2ヶ所違いがあります。さて、どこでしょう?2台の車両を前から並べて見てみると解りますよ。(答えは明日のレポートにて。) 

 1月2日


水たまりも余裕で走る2号車

第1SSは、41番手でゴール。

 ダカールラリー2日目は、初のSS(スペシャルステージ=競技区間)の222kmが行われ、1号車はトップより1時間4分22秒遅れの42位でフィニッシュ。2号車は36分44秒遅れの21位でゴール。
 途中降った雨により、狭くスリッピーな路面で、コースアウトする車両が続出する中、日野レンジャーの2台は、遅れながらも、確実に走りきった。
 アフリカ大会では、雨の影響は殆んど皆無であったが、南米大会は必ず雨の影響が出てくる。コース変更を余儀なくされたり、川渡りなども多い。しかし、その分自然が豊かであり、参加者には、心の保養にもなるだろうか。(個人差が出るかも…)

 2011年
   1月1日


 
ボディウム前をスタートを切る2号車

2台のレンジャーがスタート。

 いよいよダカールラリーのスタートが切っておとされました。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのセレモニー会場では、カマズ・イベコ・ジナフ・マン・タトラと言った、モンスターカミオンに混ざり、新色のカラーリングに身をまとったレンジャーが並んでいます。
 モト170台、クアド30台、オート140台、カミオン67台。過去最大とも言われる参加台数のライバル達です。
 今日のステージは、377kmのリエゾン(移動区間)のみ。明日から本当のラリーが始まります。

 12月31日



自らゼッケンを貼る1号車の菅原義正さん。


車検完了!

 ダカールラリーの車検は、多数の参加者がヨーロッパの行う中、日野レンジャーは開催地に直接車両を持ち込むため、現地での検査となりました。
 ここまでほぼ1年の車両整備にかかわってきたチーム1同のメンバーは、無事通過した2台のレンジャーに、一先ず胸を撫で下ろした。後は大会スタートの1月1日を待つばかりです。


 菅原義正さんコメント

 例年以上にスムーズに検査が終了し、ほっとしました。今大会では自分の69歳が最年長だそうですが、一足早く10日に南米入りして体調も完璧。今は(自分にとって)28回目となるダカールラリーのスタートが待ち遠しいです。 

 2010年
  10月8日



壮行会にて、チーム全員にて集結。


日野自動車本社での壮行会。

 2010年10月8日、東京日野市にある、日野自動車本社にて、完成された日野レンジャー2台のお披露目と、壮行会が行われました。
 ここまでの道のりは長く、2010年大会が終わってからの9ヶ月間、ラリーの終えた車両の点検と、次大会への計画を行い、テストを兼ねたラリーレイドモンゴルへの出場、テストコースでの調整、メカニック達との打ち合わせなど、分単位でのスケジュールでした。
 この後は、南米へ向けての船積みが行われ、ダカールラリー本番へと、向います。