(クラブ設立第1回目集会)
ビッグオフロードクラブ 15年間の歩み


●クラブ設立までの動き
 1991年春、あるバイク雑誌でのイベントにて、私(土谷)
がKL650天涯で参加した折、同イベントに参加していた、
KLE400の2名とXLV750の方とビッグオフロードクラブ
を作ろうと話を行ます。その後バイク雑誌数社にクラブ設
立&クラブ員募集記事を掲載し、1991年10月、奥多摩
にて第1回目の集会を行うはずが台風の影響で11月に
延期されました。

●クラブ設立の目的
 当時、パリダカールラリーが各メディアにて連日報道され
る中、国内でもビッグオフロードバイクが相次いで発売。北
海道へのロングツーリングや海外ラリーの人気により、国
内でのビッグオフローダーが急増。
 しかし、一部のオフロード乗りとツーリングスタイルでのビ
ッグオフが多数を占め走行台数が増える中、「ビッグオフでオフロード」と言う国内でのニーズとの違いで、あまり注目を集めない事から、ビッグオフ自体の情報も少なく、クラブの設立により、情報の交換が出来ればと思い設立に至ります。

●設立 1991年11月 第一回目のツーリング開催
クラブ設立初のイベントととして、奥多摩の小河内ダム駐車場に東京、神奈川、埼玉、千葉、山梨から16名のビッグオフ乗りが集結しました。参加車両として、カワサキの天涯が3台、KLR650が2台、KLE400が1台、アフリカツイン3台、トランザルプ1台、XL600Rファラオ1台、スーパーテネレ2台、BMW−R100GS1台にセローとTDR。まずは自己紹介から始まり、各自のビッグオフロードバイクの話、記念撮影の集合写真を撮った後、八王子市まで林道ツーリング。奥多摩→神戸林道→五日市→盆堀林道→八王子市と当時は2本の林道で30kmのダートがありました。八王子市に着いて喫茶店で休憩していると新潟からテネレ600の方が到着し、この為に往復500kmの日帰りツーリングです。夕暮れには初イベントは解散となりました。

●定例クラブツーリングの開始。
1992年1月、定例としての第一回目のツーリングは、神奈川県箱根の白銀林道です。当時は箱根口から全線ダートの林道を13名で爆走。この頃はビッグシングルが多く、新旧様々な車種が集まります。定例ツーリングでは、林道ツーリングを基本としていますが、他のイベントに合流、参加すると言う事で、オフロードコースの走行会やイベントのオフィシャルなども行っていきます。その後、クラブツーリングは私から各メンバーへの連絡方法により、2ヶ月に1度の定例になります。なぜならばツーリングが行われてから、次回のツーリングの連絡には今のようなメールやホームページも無く、固定電話による連絡方法となり、個人の所在が掴めないため連絡がつかず、次回までの開催日予定が間に合わなくあることもしばしば。この為、今後連絡方法にクラブ通信を郵送に切り替えて行く事になりました。

●クラブ通信の配布
上記のような事もあり、クラブ員内の連絡方法を、郵送による方法をとり始めます。この事により、ツーリング開催日、集合時間、場所に付いての誤連絡や、説明不備の予防になります。また、ツーリングの決定か早く、確実になる事により、日程的な調整もしやすくなりました。初期のクラブ通信は葉書による次回のツーリングの告知だけでしたが、94年頃にA4版4ページになってからは通信内容の充実で、バイク、部品、用品の売買、クラブ他のイベントの告知、住所変更にバイクの乗り換えなど、身近な連絡も行えるようになった。

●他のクラブとの合同ツーリング
ビッグオフロードクラブでは、過去に色々なクラブとの合同ツーリングも開催してきました。山梨県内で活動を行っている、「林道夢 リンドリーム」は当クラブより設立が早く、メンバーらのテクニック、ツーリングキャリア、ビッグバイクへの知識など、当クラブでも色々教わる事が多くありました。その他にはDR800sによる「怪鳥同盟」、スーパーテネレなどのヤマハ2気筒エンジンの「10valves」、関西中心に活動している「リエゾン」、カワサキ天涯らのメンバーによる「天涯オーナーズクラブ」、日刊アフリカツイン、BMW−GSクラブ、ヤマハ単気筒クラブ「単テネレを探せ!」、などがあります。WEBが活発になってくると、全国各地でビッグオフクラブも増加し、北海道や岐阜県、九州―鹿児島でも活発に活動してきました。2002年9月には当クラブも開設当初から交流のあるGSクラブさんが10周年イベントキャンプを行いましたので、それにも合流イベント参加しました。

 
  (春の合同ミーティング)                   (砂浜走行会)

●砂浜走行会

クラブツーリングの一環として、砂浜の走行会を行っています。砂浜を走る目的としては、テクニックの向上、転倒時のバイクへのダメージの軽減、そして気分はパリダカールラリーのビクトリーラン。特に大事なのが、ビッグオフに乗る上でのテクニックの向上です。ビッグオフではその車重によるバランス取り、大排気量ならではのハイパワーなどで、バイクを思ったように扱えず、四苦八苦した上に転倒、故障で怪我やトラブルになるケースが多くなります。砂浜を走る事により、アクセルワークの練習、前後タイヤのグリップ感の把握、他のメンバーの走行を見る事により、テクニックの学習になる事です。誰でも最初の砂浜走行は大変ですが、砂地での走行後に、林道などに行くと、走りがずっと楽に楽しくなりました。

●五日市町での林道クリーンアップ作戦。
東京の五日市(現在のあきる野市)と八王子市にまたがる盆堀林道では、ライダーが中心となって「林道クリーンアップ作戦」が行われました。当時(90年前後)オフロードブームで林道を走るライダーが増える中で、同じ林道でゴミの不法投棄も目立ちました。そんな中、世界アースデイの一環で林道のゴミ拾いをしようと言うイベントがあり、ビッグオフロードクラブでも参加しました。普段は走り抜けるだけの林道ですが、バイクを降りて林道を歩いてみると、ゴミの多さに驚きます。ライダーだけがゴミを捨てるわけではないのですが、クリーンアップを行う事により、少しでも環境に対してライダーの、そしてそこを訪れる全ての人に、自然を大事にする意識を持って欲しいです。92年には、テレビ東京の取材があり、東京都提供の夕方の15分番組で放送された事もありました。

●サンドワークスラリー 初参戦
94年秋、サンドワークスラリーに「ビッグオフロードクラブ」として初参戦。ビッグオフでの参加は6名、クラブからは4名の勇者は果敢にも長野県千曲川の広大な川原にチャレンジ。砂場や深砂利、コマ地図走行にカップ走行、はたまた4輪用ダートトラックコースでは2台同時走行のタイムアタックなど盛り沢山でした。そんなレースの中でDR600に乗る方と知り合い、その方はその後のアメリカのデザートレース「バハ1000」への参戦記も頂きました。クラブではこういった海外レースに参加する人への応援をしています。現在では、BMW−R1200GSに乗る、菅原義正さんが、日野レンジャーでパリ〜ダカールラリー挑戦を続けていますので、クラブとしても、皆で応援しています。

●春の合同ミーティング開催
94年春に1泊で、他のビッグオフクラブとの合同ミーティングを初開催。ビッグオフロードクラブでは関東近郊を中に活動していますので、中部、関西地域での活動しているクラブとの交流を目指して、このイベントを行っています。ビッグオフの絶対数では関東が多いのですが、東京以外の場所では、少ないながらも中味の濃いメンバーが活動しています。クラブの中でも地方出身者やロングツーリングで、日本全国走っている人も多く、そんな情報の交流を目指して、年に1度、主に長野県にて開催。1泊の宿泊(ペンション、民宿など)により、集合の時間の緩和や、酒を飲みながら夜更けまで、バイク談義が尽きる事はなく、このイベントは毎年の恒例イベントとなりました。

●ビッグオフ ミニ イベント
ビッグオフロードクラブでは、ビッグオフバイク以外のイベントとして、「ミニ」として、250ccクラスの軽量車によるアタックツーリング、エンデューロレースの参戦も行います。軽量バイクに乗ることにより、バイクの基本テクニックの体得が有ります。普段の大型バイクでは転倒やメンテナンスの関係で、思いきった練習が出来ませんが、軽量車でしっかり練習する事により、ビッグバイクでもその基本操作は生かされます。またMTBによる山岳トレッキングやダウンヒルコース走行などは、普段バイクの性能に任せてしまうバイクの挙動や、路面との接地感、障害物の回避まで、じっくり練習する事が出来ます。健康にも役立ちますし。最近では家族持ちのメンバーも増えて来たこともあり、家族のクラブへの理解を増やしてもらうと言う事もかねて、ファミリー参加型イベントで春の桜花見会、ぶどう狩り、バーベキュウ&川遊びなども行っています。

●クラブ設立10周年イベント
2001年9月、クラブ設立10周年ということで、盛大にイベントが行なわれました。このイベントには早めの告知もあり、参加者は全国から個人、団体のビッグオフローダーが70人以上集まりました。イベント内容は、長野県箕輪町のダム地を基点とし、前後2日のキャンプイベント。1日目には、全国から集まった大勢のビッグオフローダーたちによるコマ地図ツーリング。クラブのメンバーが半年前より、コマ地図製作、下見や参加者、参加クラブへの連絡をしたりで、アフリカツイン、スーパーテネレ、DR800s、カワサキ天涯、600ccクラスのシングルビッグオフ、XRやTDRやRMX、BMW−100GS、1100GS、1150GS、F650GS、カジバーグランキャニオン、etcが集まりました。夜は大宴会、バーベキュウにうどん屋さん、鍋に焼肉とキャンプ場内は大盛り上がりでした。またツーリング中に起こった数々のエピソードも、現在になれば楽しい思い出になっています。

●ビッグオフロードクラブホームページ開設
以前では、クラブ員募集には、各バイク雑誌にメンバー募集記事を掲載することにより、ビッグオフライダーが集まって来ました。2000年6月、私のEメールの開通と共にビッグオフロードクラブのホームページを開設。その名も「ビッグオフロードクラブ通信」(そのままですみません)。この頃から、新規メンバーの参加も多くなり、クラブ内でも「新しい風」が吹き始めます。初めはパソコン初心者が作った事もあり不備も多かったが、メンバーの指摘や助言もあり、少しずつ改正。メンバーからのツーリングレポートや海外ラリーレポート、イベント報告により、アクセスカウンターも大幅にアップ。写真つきのレポートが何時でも何処でも見られると言う事で、楽しみが大幅に広がりました。

 
 (クラブ設立10周年 キャンプ大会)         (99年に起きた、1100GS水没事件)

●ビッグオフロードクラブのトラブル

15年の間には色々な事がありました。林道ツーリングではオフロード走行が当然ですので、転倒やマイナートラブルは当然起こってきます。パンクや転倒によるカウリングやレバー類の破損は日常茶飯事ですが、走行に支障が生じる場合は大変です。
 98年7月のキャンプツーリングでは2日目、無理なゲート越えの後に起きたバイク転倒による走行不能トラブルで山中林道ビバーク事件、99年7月のキャンプツーリングでは林道走行中に河川への落下水没によるエンジン浸水事件、01年11月ツーリング中での体調不良による転倒怪我事件、02年03年2年連続砂浜走行での立ちゴケによる連続骨折事件、などです。クラブのツーリングでは安全第一とし、無理な時間とコース設定はしないようにしていますが、不慮の事故トラブルに関しましては、あくまでも個人の責任になりますので、今後も参加される方は、バイクの整備、体調管理など十分に配慮した上で参加していただく事をクラブではお願いします。

●これからのビッグオフロードクラブ
今年で15周年を迎えるビッグオフロードクラブでは、クラブ員のメンバーからの希望もあって、15周年イベントを開催しようということになり、今年の9月にキャンプ&ツーリングを企画します。日程は9月16日〜18日、その他の詳細は未定ですが、キャンプ場をベースに近場の林道をツーリングします。そして、この先5年後の20周年、または30周年と目標を持って頑張っていきますので、皆さんの応援ご参加をお願い、お待ちしています。