■Windows版Rubyの細道・けもの道

■ナビゲータ

  1. [Windows版Rubyの細道・けもの道]
    1. [1.準備編]
      1. [1-1.準備するもの]
      2. [1-2.Rubyのインストール]
      3. [1-3.Rubyスクリプトのデバッグと実行方法]
    2. [2.基本編]
    3. [3.応用編]

1.準備編

1-1.準備するもの

Rubyを始めるにあたっては、以下のようなソフトウェアが必要です。

1-1-1.ファイラー

ファイラーとは、ファイルをコピーしたり、移動、削除する場合には必要不可欠なソフトウェアです。Windowsには、エクスプローラというファイラーが標準でついていますが、特に設定しない限り、拡張子を表示しなかったり、ファイラーからMS-DOSプロンプトがそのまま呼び出せないなどの不都合があるため、私は、FileVisorを利用しています。

また、Windows2000以降のOSでは、エクスプローラすら表面上見せないようにしていることもあり、「マイ コンピュータ」からいくつも画面を開いていることが散見されることがありますが、ぜひともやめていただきたいものです。Windows系のOSを利用するのであれば、ファイラーを使いこなせるようにしてほしいと思います。どのファイラーでもよいので、以下のサイトなどで各自で探してください。

Vector : http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/util/file/filer/

窓の杜 : http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/file/filemng/

フリーソフトナヴィ : http://www.softnavi.com/filer.html

ファイラーに必要な条件は、拡張子が標準で表示すること、ファイラーからテキストエディタやMS-DOSプロンプトなどのシェルプログラムが呼び出せることです。Windowsの各ファイルは、拡張子に基づいて起動するプログラムを指定しているため、Windows添付のファイラーである「エクスプローラ」で拡張子が標準で表示していないのは欠陥としかいいようがありません。Macintoshのような表示方法を志向したのかもしれませんが、そうであれば、Macintoshのようにファイルの先頭にプログラムを起動するための情報をセットしておくなど、従来のWindowsとは互換性のないファイルシステムを採用する方法が必要なはずです。閑話休題(それはさておき)。

・FileVisor(WindowsVista,WindowsXP,Windows2000用)

http://www.lightship.co.jp/

1-1-2.テキストエディタ

Rubyでスクリプトを作成する場合に必要となるのが、テキストエディタです。

Windowsには、メモ帳(Notepad)というテキストエディタが標準でついていますが、Rubyの予約語やコメントが色分けして表示するような器用なことはできないため、初学者には不向きです。また、大容量のファイルを扱えないという問題もあります。私は、これまでさまざまなテキストエディタを利用してきましたが、現在では、スクリプト作成には、EmEditorを利用しています。とはいえ、それぞれ好みもありますので、以下のサイトなどで各自で探してください。

Vector : http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/writing/edit/

窓の杜 : http://www.forest.impress.co.jp/lib/offc/document/txteditor/

以下、個別にあげたテキストエディタはおすすめですが、どれも一長一短があります。

EmEditor (WindowsVista,WindowsXP,Windows2000等)

速さと軽さを優先させた高速のエディタです。かつては Single Document Interface (SDI) を採用していて、複数のファイルを開いた場合、別々のウィンドウとして表示されましたが、現在は「ウィンドウツールバー」にファイル名を表示するようになり、タブ表示で複数のファイルを切り替えながら表示することができます。また、PerlやRubyなどの予約語が最初から設定されており、ファイルの拡張子によって、自動的に色分けされる機能があります。

http://jp.emeditor.com/

秀丸エディタ (WindowsVista,WindowsXP,Windows2000等)

シェアウェアのテキストエディタではもっとも有名なものでしょう。メニューの[その他]−[ファイルタイプ別の設定]で予約語やコメントに対して、色分け表示を行うことが可能です。Single Document Interface (SDI) を採用していますので、ファイルごとに画面が表示されますが、「タブモード」にすることで、複数のファイルをタブ表示することもできます。

http://hide.maruo.co.jp/

MMエディタ (WindowsVista,WindowsXP,Windows2000等)

複数のファイルを画面の上段に表示されるタブをクリックすることで必要なファイルに切り替え表示します。Multiple Document Interface (MDI) を採用しています。印刷時にさまざまな指定ができるのが特徴です。メニューの[その他]−[表示設定]−[キーワード]で予約語やコメントに対して、色分け表示を行うことが可能です。

http://www.am-corp2.com/

K2Editor (WindowsVista,WindowsXP,Windows2000等)

正規表現によるキーワードカラー強調表示が特に設定しなくてもできるようになっていて、予約語を追加したり、削除したりすることも可能になっています。何より、フリーソフトなので最初に利用するのにはいいかもしれません。Single Document Interface (SDI) を採用していますので、ファイルごとに画面が表示されます。

http://k2top.jpn.org/

MIFES (WindowsVista,WindowsXP,Windows2000等)

メガソフト社のテキストエディタです。2GBまでのファイルが編集でき、さまざまな文字コード(JIS、SHIFT-JIS、EUCなど)のファイルも自動的に変換して読み込むことができます。Rubyについては、Perlのように予約語が最初から設定されているわけではありませんが、設定することは可能です。プログラミングを仕事として行う場合には、利用価値の高いエディタです。ただし、価格も比較的高額のため、上記のようなシェアウェアに飽き足らなくなってから検討しても遅くないと思います。

http://www.megasoft.co.jp/

1-1-3.シェルプログラム

Rubyを実行するために必要な環境の1つです。Windowsに標準添付されているMS-DOSプロンプトでは、エラーメッセージが大量にあった場合、そのすべてを見ることができないなど、さまざまな欠点がありますが、Comwin32では、[ESC]キーを押して、切り替えることですべてのエラーメッセージが表示できます。

Ruby等で利用するには、[オプション]−[環境]で「拡張コンソール」を「DOS入出力同期(File)」にして、[保存]キーを押すか、[オプション]−[設定の保存]で変更した設定を保存しておく必要があります。

ComWin32

http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/util/shell/comwin/index.html

1-1-4.あると便利なソフトウェア

上記以外にあると便利なソフトウェアとして、以下のようなものがあります。

「Kuto CSV Editor」

CSV形式やタブ区切りのテキストデータを読み込み、表計算ソフトのように入力・編集することが可能なソフトです。複数のCSVファイルを管理できるだけでなく、Unicodeテキストにも対応しています。

Microsoft ExcelでもCSV形式を扱えるようになっていますが、先頭と最後に空フィールドがあると、空フィールドを削除してデータを保存してしまうことがわかっています。先頭や最後から空フィールドが続くと、データがある項目の手前まですべて削除しているのです。私が確認した限りでは、Excel97からExcel2010まですべてこのような現象が発生しています。したがって、CSV形式を再度、Excelで読み込むとデータが欠落してしまうことになります。データ加工というとすぐExcelを利用する向きがありますが、こうした点を考えても、やはりRubyを利用したほうが安全であるといえます。

http://projectkuto.web.fc2.com/

「CSVエディター」

CSV形式やタブ区切りのテキストデータを読み込み、表計算ソフトのように入力・編集することが可能なソフトです。シェアウェアソフト(500円)。(詳細は、作者(H&C Yodaさん)の下記サイトを参照のこと)

http://homepage3.nifty.com/h_c_yoda




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