■Windows版LaTeX(pTeX)の細道・けもの道

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Windows版LaTeX(pTeX)の細道・けもの道

  1. [基本編]
  2. [パッケージ編]
    1. [Babel(多言語処理パッケージ)]
      1. ["Babel"で使用できる言語とその使用方法]
      2. [W32TEXでの"Babel"本体やギリシア語・ロシア語フォントのインストール]
      3. ["Babel"で使用できる命令]
    2. [TIPA(発音記号フォント)]
  3. [マクロ編]

Babel(多言語処理パッケージ)

"Babel"で使用できる命令

"Babel"で使用する言語を完全に切り替える

"Babel" パッケージは1つの文書の中で複数の言語を使うことができますが、ある言語から別の言語に切り替える場合は、\selectlanguage{<lang>}と指定します。この"<lang>"の部分に切り替えたい言語名を指定します。具体的には\selectlanguage{german}と指定すると、文字の表記やハイフネーションなどがすべて(旧正書法による)ドイツ語による方式に変わります。言語名にどう指定するかについては["Babel"で使用できる言語とその使用方法]の表を参照してください。

使用する言語を頻繁に変更する場合は以下のようなコマンドを定義しておくと便利です。



"Babel"で使用する言語を一時的に切り替える 1

ある言語から別の言語に切り替える場合に\foreignlanguage{<lang>}{text}と指定する方法もあります。こちらは"<lang>"の部分に切り替えたい言語名を指定し、指定した言語でtextで指定した内容を組版するときに使用します。ただし、こちらはキャプションや日付の表示は、ここで指定した言語ではなく、これ以前で指定した言語で組版されます。

具体的には\foreignlanguage{german}{"a "o "u \today}と指定すると、"a,"o,"uとした部分はウムラウトとして組版されますが、\todayの部分はドイツ語の日付表示ではなく、直前に指定した別の言語の表示方法になります。



"Babel"で使用する言語を一時的に切り替える 2

ある言語から別の言語に切り替える場合に\begin{otherlanguage}{<lang>}と指定する方法もあります。こちらは\end{otherlanguage}と指定するまでの間、\selectlanguage{<lang>}で指定したのと同様の組版を行います。



"Babel"で使用する言語を一時的に切り替える 3

ある言語から別の言語に切り替える場合に\begin{otherlanguage*}{<lang>}と指定する方法もあります。こちらは\end{otherlanguage*}と指定するまでの間、\selectlanguage{<lang>}で指定したのと同様の組版を行います。ただし、キャプションと日付はここで指定した言語でなく、直前に指定した言語として組版されます。



ギリシア語やロシア語などのキリル文字を使用している文章にラテン文字を挿入する

ギリシア語やロシア語などのキリル文字を使用している文章の中にラテン文字を挿入する場合は、\textlatin{text}と指定します。このtextの中に表示したいラテン文字を記入します。



ラテン文字を使った文章にギリシア語やロシア語などのキリル文字を挿入する

ラテン文字を使用している文章の中にギリシア語を挿入する場合は、\textgreek{text}と指定します。このtextの中に表示したいギリシア語に相当するラテン文字を記入します。ただし、気息記号などが正しく表示できないことがありますので、\foreignlanguage{greek}{text}とするとさらに正確に組版できるようになります。



その他

上記の命令も含め、その他の命令についてまとめたpdfファイルはこちらをご覧ください。

pdfファイルの元になるtexファイルはこちらをご覧ください。


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