■Windows版LaTeX(pTeX)の細道・けもの道

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Windows版LaTeX(pTeX)の細道・けもの道

  1. [基本編]
  2. [パッケージ編]
    1. [Babel(多言語処理パッケージ)]
      1. ["Babel"で使用できる言語とその使用方法]
      2. [W32TEXでの"Babel"本体やギリシア語・ロシア語フォントのインストール]
      3. ["Babel"で使用できる命令]
    2. [TIPA(発音記号フォント)]
  3. [マクロ編]

Babel(多言語処理パッケージ)

"Babel"パッケージはLaTeX(pTeX)でアルファベットを使用する言語(主としてヨーロッパの言語)を扱えるようにするパッケージです。特に英語以外の言語については、英語にはない文字を使用したり、コロンやセミコロン・疑問符・感嘆符のまわりのアキ(余白)がそれぞれの言語によって異なりますが、こうしたさまざまな言語を1つの文書の中で表示することができるようにするものです。

"Babel"で使用できる言語はアルファベットを使用する言語が対象となっているため、ほとんどがヨーロッパの言語ですが、インドネシア語やトルコ語も含まれています。また、人工言語であるインターリングアやエスペラントも含まれています。使用したい言語を指定するには「\usepackage[言語]{babel}」と指定します。1つの文書の中で複数の言語を使用する場合には、「言語」の箇所をカンマでつなげて指定します。具体的には、ドイツ語とフランス語、英語の3つの言語を使用する場合は、

\usepackage[german,french,english]{babel}

とします。このとき、最後に指定した言語(上記の例では英語)で「日付」や「キャプション」が表示されます(英語であれば、「日付」を"July 10, 2012"のよう表示します)。

"Tex Live"をインストールした場合、Babel本体だけでは使用できないのは、ウクライナ語・ブルガリア語です。また、アイスランド語は"Babel"のファイルを修正しないと組版ができません。なお、ギリシア語やロシア語などのフォントはインストール済です。

"W32TeX"をインストールした場合、Babel本体だけでは使用できないのは、フランス語・ギリシア語(古典、近代ともに)・ロシア語を初めとするキリル文字を使用する言語(ウクライナ語やブルガリア語など)の言語です。フランス語はフランス語特有の文字を表示するためのパッケージが必要になります。また、ギリシア語やロシア語などはキリル文字のフォントなどが必要になります。また、アイスランド語は"Babel"のファイルを修正しないと組版ができません。

"Babel"パッケージで使用できる言語については、["Babel"で使用できる言語とその使用方法]を参照してください。

"W32TeX"をインストールした場合の"Babel"パッケージ本体やギリシア語・ロシア語フォントのインストールについては[W32TEXでの"Babel"本体やギリシア語・ロシア語フォントのインストール]を参照してください。

また、"Babel"パッケージを使用したときにさまざまな言語を切り替えて表示したり、ギリシア語・ロシア語を使用している中でラテン文字を使用するための命令については、["Babel"で使用できる命令]を参照してください。


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