がんべ祭
さて、田名部祭は毎年8月18日から20日にかけて行われますが、その3日間のうちに、必ずと言っていいほど雨に降られます。祭で雨に降られることを、「がんべ祭」と言います。
「やぃや、降ってきた。“がんべ”だじゃ!“がんべ”!!」とか、「たった3日間だのに、なんたかた“がんべ”さなねばねぇっての〜。」(訳:祭はたった3日間しかないのに、その3日間のうちにお天気の神様は、なにがなんでも雨を降らせてくれるなんて。)
などと使われます。
この「がんべ祭」という言葉は、いったいどこからきた、どういう意味の言葉なのでしょうか。
私なりに考えてみましたが、例えば今で言うアトピー性皮膚炎やカンジダ症などのじゅくじゅくした皮膚炎を、昔の人は「がんべ」と言うことがありました。また、手際や段取りが悪くて事が上手く運ばなかったりするような状態も、「がんべ」と言うことがあります。
せっかくの祭に、山車が雨でじとじと濡れて見た目があまりよくなかったり、雨のせいで山車の運行が上手くいかなくなったりしたので、こういう呼び方になったものでしょうか。
と、ここでまた前回お世話になった「下北見聞録」の「田名部のふと」さんが、「北のみやび 田名部まつり」の管理人さんに問い合わせて下さいました。それによると、
「がんべ・・・・雨降りまたは雨上がりのぬかった道の状態、粘土のような土を“かんべつち”とこの地方では言います。この辺が語源かもしれません。雨の中を山車が曳かれて往く、その車の後が粘土のようになっていく様を見てこの言葉が生まれたかもしれません」
(メールより引用)
とのことでした。なるほど、この説にもかなり惹かれます。
今年の祭も、「がんべ祭」になるのでしょうか?
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