白く染まった世界、それはシエラが作り出した精界内。そしてそこではいつものように、シエラと琴未による昇を賭けた戦いが開始されようとされていた。

「さあ、今日こそ決着を付けてあげるわよ!」

 雷閃刀をシエラに向けて意気込む琴未。だがシエラも同じぐらい意気込んでいた。

「面白い、新たに手に入れた力を見せてあげる」

「へぇ〜、奇遇ね。私も遂に新しい力を手にしれたのよ」

 どうやら二人とも秘策があるようで、互いに怪しい笑みを浮かべていた。

 その様子を傍らから見守る昇達一行。

「新しい力ってなんだろう?」

 昇はとりあえず隣にいる閃華に聞いてみる。だが閃華も分からないようで首を横に振る。

「さあのう、琴未は修行に行くとか言って、毎日どこかに行ってたようじゃ。シエラの方は何かを拾ったみたいじゃな」

「いや、拾ったって」

「まあ、シエラがあそこまで言うんじゃから、それなりに凄いもんなんじゃろ」

 う〜ん、一体なんなんだろう?

 ちょっとだけ二人の新しい力に期待する昇。

 そして琴未は新しい力を解放するために雷閃刀を水平に構える。

「行くわよ! これが私の真なる力」

「はいはい」

 適当な返事を返すシエラ。だが琴未が発する力は凄まじい物で辺りに風を巻き起こさせる。

 そして力が頂点に達すると声を高らかに叫ぶ。

「卍解!」

「死神――――――!」

 昇のツッコミを無視して、琴未の精霊武具は黒衣へと変わり、雷閃刀も斬魄刀へと変わる。

「轍鎖斬月!」

「……字が違う」

「能力は同じだから気にしないのよ!」

 いや、琴未、そういう問題じゃないと思うんだけど。

 だがシエラは死神の姿になった琴未に構うことなく、余裕の笑みを浮かべると手を前に出して開く。シエラの手には赤い宝石のような物が乗っている。

「なに、そんなもので死神になった私にかなうと思ってるの?」

「これの力を見ても、そう言っていられる」

 赤い宝石は浮かび上がると準備態勢に入る。

『スタンバイ・レディ』

「レイジングハート、セットアップ!」

「冥王様――――――!」

 再び昇のツッコミを無視して、シエラの精霊武具が一旦全て消えると代わりに白いバリアジャケットが現れてシエラを包む。

「……えっと」

 展開についていけない昇は頭に人差し指を当てて悩むと、隣にいる閃華にとりあえず聞いてみることにした。

「あの〜、閃華さん。これは一体どういうことなんでしょう」

「見えざる神の意思じゃな」

 いや、ワケわかんないんですけど。

「けど、このまま放っておいて良いのかな?」

「そうじゃな、どちらとも主人公クラスの力じゃからな。精界内とはいえ大惨事になることは確実じゃろ」

 いや、主人公クラスって。

「じゃあ、私がどうにかしようか」

 今まで見守るだけのミリアが突如そんな事を言い出した。

「いや、でも無理なんじゃない」

「大丈夫だよ、私も新しい力を拾ったから」

 あなたもですか、ミリアさん。というか、拾ったって。

「そうじゃな、ではミリアに任せるとしよう」

「うん、分かったよ!」

 けど、どこかに行ってしまうミリア。昇はミリアを見送ると閃華に目を向けた。

「……」

「……なんじゃ昇、そのジトッとした目付きは?」

「いや、なんか皆新しい物を手に入れてるみたいだから」

「安心せい、私だけはいつもどおりじゃ」

 妙にだけを強調する閃華。そして突然突風が巻き起こると共に巨大な物が舞い降りてきた。

『それじゃあ昇、これから武力介入するよ〜』

「エクシア――――――!」

『エクシア、目標を駆逐する』

 三度ツッコミを無視される昇。だが隣にいる閃華は何故か感心していた。

「最近はガンダムが拾えるんじゃな」

「普通は拾えません!」

「いや、分かっておるがな」

 なら言わないでください。

 泣きそうな顔で溜息を付いた昇はもう一度目の前の光景を見てみる。

 ……えっと、この光景はなんなんでしょう?

 だがその質問に答えられる者はいない。

 こうしてカオス過ぎる三つ巴の戦いが開始される。

 

 

 

 

 

後書き

 

 

 え〜、そんな訳で、ついノリだけで書いてしまった。これ!!! ……突っ込むな!!! これは突っ込んではいけない作品だ!!! 

 まあ、前から頭にあって、なかなか離れてくれないから書いただけなんですけどね。だからちゃんとした作品でなく駄文として処理させていただきます。

 そんな訳で、苦情はともかく感想なども拒否させていただく。

 ではでは、終わり!!!

 以上、ここのシーンを書きたいためだけに、今回の駄文を書いた葵夢幻でした。