1997年 6月山行 山行記

筆者 K・O (2年生)

6月7日

 
新歓山行からちょうど3週間たった6月7日、再び山行の日がやってきた。正直、私はこの山行に対して不安を抱いていた。というのも、前回の新歓山行で無念の途中下山をしてしまったからだ。春合宿で行くはずだったところだから大丈夫だろうと思ってはいたが、やはり不安は拭えなかった。

 それはそうとして、12:38に学院を出発。上石神井で何人かパーティとはぐれるというトラブルもあったが、一応参加者全員新松田へ行き、バスではなくタクシーで目的地の奥箒沢山の家へ。

 奥箒沢山の家の幕営地に到着して、すぐにテントの設営、食事の用意が始まる。私は食事の用意をしていたが、以前に比べると動作がよくなった気がした。やはり、経験は重要であると実感した。調理の作業はトラブルもなく順調に進んだ。その理由は調理用具が不足しなかったことだろう。特に包丁の数が充分にあったので、野菜を切るスピードが早かった。今後もあれくらいのスピードで調理が進むとよいと思う。



6月8日


 翌日、3:00起床。6月とは思えぬ寒さの中での準備。朝食作りと並行してのテント撤収。今回予定よりも早く出発できたのは、このテントをたたむのが早かったからではないだろうかと思う。ただ、これは晴れているときにのみできることであって、雨のときはやるべきではないだろう。

 4:52、出発。用木沢出合の場所を間違えそうになったが、無事に予定のコースに入る。不安と闘志を抱いて、一歩一歩進む。最初の休憩にはあまり感じなかった疲れも、犬越路の前でピークに達していた。が、犬越路を越えてからはその疲れに慣れてきた気がした。それから、またどんどん進む。

 しかし、大群山までもう少しというところで、1年生のFが膝の痛みを訴え出した。体力的にきつかったのだろうか。私にもあてはまることだが、体力トレーニングは怠ってはいけない。夏合宿は今まで以上に体力が要求されるので、テスト期間中であれ、体力向上には努めるべきだ。それと、全体のペースが乱れたとき周りの人間が激励したのは特筆すべきことであろう。

 大群山の頂上。頂上に着いたときのあの感動は登った者だけに許される特権だろう。そこでの昼食はうまい。下界とは違う味がした。Fもだいぶ回復したようだ。

 大群山を後にして約1時間歩くと、加入道山に着いた。後は下りるだけだと思い、靴紐を締め直す。そして10分後、下山開始。列が長いせいか、人と人との間があきすぎることったが、特に何事もなく下山完了。

 バス停で行われた解散式。これから夏合宿という最大の山行に向かって頑張っていこうと自分に言い聞かせた。そして、今回の山行は私にとって夏合宿の練習であり、また自分への挑戦だったということで、山行記とさせてもらおう。



《「稜線」第19号(1997年度)所載》

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