1996年 冬季山行 山行記

筆者 R・S (1年生)

12月20日(金) <1日目>

 この日の行程は四尾連湖まで。市川本町の駅で昼食をとり、その後準備体操をして、予定通りに出発。期末試験明けで練習の時間も十分ではなかったので多少心配ではあったが、ペースも速すぎず、道の方も石などがなく歩きやすかったので、わりとリラックスして登ることができた。

 行程の中ほどにある烽火台からの眺めはいいとガイドブックに書いてあったので期待していたが、眼下に町の景色が一望できて、確かにいい眺めだった。

 たいした誤差もなく、四尾連湖に到着。手続きをすませ、テント設営を開始。周りにはほとんど人がおらず、静かでいい所だった。設営の終了後、食事の準備を開始。冬なので寒いことは覚悟はしていたが、思っていた以上に寒く、野菜切りなどがかなりの難作業であった。これに関しては、あらかじめ野菜を切って持ってくるとか、ゴムの手袋をするなどの対策を早めに立てるべきだと痛感した。



12月21日(土)
<2日目>

 朝食をとった後、撤収を開始。寒さのせいもあって、撤収はかなり大変だったが、遅れることはなく予定通りに四尾連湖を出発。

 最初の目的地である蛾ヶ岳までは高低差も400m以上あり、最初にしてはけっこうきつい登りだったが、ペース作りも良かったので、みんな順調に歩いていた。途中1本休んで、2本目で蛾ヶ岳の山頂に到着。山頂にしては簡素だったが、眺めは良かった。

 蛾ヶ岳を出てからは、道の高低差も少なく、歩きやすかったので、わりとすんなり地蔵峠に到着、そこで昼食をとる。今回は湯を沸かしてスープを作るという新しい試みだったが、手際よくやれば時間もそれほど取られないし、体もあたたまるので、これからも取り入れていってよいだろう。

 地蔵峠を出てからは、三ツ沢峠を経て三方分山を目指す。T・Kさんが腹痛を訴え、途中でパーティが止まったので心配だったが、何ともなかったようだったので良かった。午後1時半のバスに間に合わせようということもあってか、この間のペースはけっこう速かったように思う。

 三ツ沢峠から三方分山への行程は登りもけっこうあり、後半のピークだった。練習量が十分でなかったせいもあってか、ここでは自分が思っていた以上に疲れてしまった。一部Kなどはかなり辛そうだったが、無事に三方分山に到着。ペースはけっこう速かったように感じたが、コースタイムをそんなに縮めてはいなかったので意外だった。三方分山からの眺めは、富士が一段と大きく見え、それをバックに写真を撮影。もう少し眺めていたかったが、時間的にそうもいかないので出発。

 三方分山からは下りである。この下りは距離の割りに高低差があるのでけっこう急だったが、道は良かったので想像していたよりは楽に下ることができた。山田屋ホテル前には予定よりも早く到着し、山行は無事に終了した。

 今回の冬山行は、春合宿の寒さに慣れておくなどの目的があったが、寒さについてはいい経験になった。



《「稜線」第18号(1996年度)所載》

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