1996年 秋季第2回山行 山行記

筆者 T・S (1年生)

11月3日(日) <1日目>

 11月3日、4日の連休を利用し、秋季第2回山行=唐松尾山・飛竜山登山を行った。2週間前に櫛形山に行ったばかりだが、サブザックで楽だった印象が残っている。メインザックでの1泊山行はとても久しぶりである。

 三之瀬でタクシーを降り、昼食を済ませ、将監小屋へと向かった。将監小屋までの登りは道もよく、たいしてきついものではなかったので気持ち良く歩けた。

 将監小屋に到着してすぐにテントを立て、米を出すなど、帰ってきてすぐに夕食作りに取りかかることができるように準備をし、唐松尾山へのピストンに向かった。

 山ノ神土を過ぎたあたりから、先日の雨のせいか、足元が滑りやすくなっていた。さらに道が谷側へ少し傾いているようだ。そのため、幾度となくバランスを崩し、何度谷側へ転びそうになったことであろうか。そのような道を冷や汗をかきながら進み、唐松尾山の山頂に着いた。しかし、山頂はシャクナゲに囲まれ展望は全くなかった。

 同じ道を引き返し、将監小屋に着いたのは15:40頃だった。今回は、日没が早いので、テントの中で夕食を作ることになっていた。そのため、豚汁を作るうちのテントには、僕を含む味にうるさい(?)4人が同じテントになっているらしい。だから、というわけではないが、今回はうまい夕食だったと思う。



11月4日(月)
<2日目>

 翌4日、時計のアラームで目が覚めた。昨晩雨の音などで何度か目を覚ました割りには気分がすっきりしている。寒さも、先輩方が言っていた程寒くない。朝食のインスタントラーメンもうちのテントで作ることになっていたので、すぐに鍋で湯を沸かし始める。そして、食事が済んだら、撤収を開始。鍋などの処理があったので、他のテントより少し遅くなってしまった。

 6:00頃、出発。急な登りを一気に登り、斜度がゆるやかになったと思うと、今度は昨日と同じような悪状況(僕にとっては)の道になった。出発前、少し寒かったので雨具を着ていたが、時間が経つにつれうっとうしい存在になってきた。登る前に防寒具は脱ごう(教訓)。途中何度か狭く滑りやすい橋を渡り、このスリルのある道を進んだ。

 飛竜権現手前の禿岩に寄ることになった。この山行唯一展望が良い場所である。下は厚い雲海に覆われ、遠くには南アルプスの山々の山頂が雲を突き抜けていた。そこから木々の紅葉は見えなかったが、そのようなものとは一味違う爽快さがあった。

 飛竜山の頂上へピストンを行い、飛竜権現から少し下った場所で昼食を取った。今回初めてハムを食べたが、このような所で、この適度の塩味はとてもおいしかった。これからも取り入れましょう。

 昼食後、これからは下りが多くなる。初めのうちは、急だったり、岩場だったり、少し大変だったが、その後は道もよく、たまに木々の間から遠くの山の紅葉が見えた。その後、順調にサオラ峠、丹波天平を通り、無事下山した。

 今回の山行は、非常に歩き甲斐があり、いい山行だった。全ての行動もスムーズにできたと思う。唯一スムーズに行かなかったのは、帰りのバスの渋滞であろうか。


《「稜線」第18号(1996年度)所載》

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