2026年 春合宿 山行記

筆者 Y・W (2年生)

4月5日(日) 曇り

 6時40分新宿駅南口集合であることは部員全員が確認していたはずだ。しかし、主将は6時40分着の電車に乗ってきた。学院あるあるに、「集合時間ちょうどの電車に乗ったため絶対に2分は遅れる」を追加して欲しい。たが、こんなのは可愛い方だ。ある3年生はこの時まだ家にいたのだから。結果的に彼とは途中の駅で合流できたからよかったものの、頼むから先に言っておいて欲しい。それ以前に新宿駅南口集合ならまずそこに来てくれ。

 スタートからすでに怪しかったが、なんとか無事に秦野駅で全員集合し、バスで登山口に向かうことができた。

 準備運動を済ませて、9:14に、ヤビツ峠から春合宿1日目の歩行がスタートした。

 最初の20分ほどは車道を歩き、表尾根縦走コース入り口から登山道に入った。そこから30分後に1回目の休憩をとり、30分後に二ノ塔に到着。さらに15分歩いて三ノ塔に到着し、昼休憩を摂った。

 この2本はずっと登りが続いた。実際はそこまで急ではないものの、春休み終盤で昼夜逆転運動不足に悩まされている部員たちの体力と精神を削るには十分だった。持参した昼食を食べ、25分後に出発した。

 そこから25分で烏尾山、さらに20分で行者ヶ岳に到着し、休憩を取った。三ノ塔からはずっと尾根を歩いていたので、景色を楽しみながら歩けた。この頃から「曇り」の予報に反してずっと陽が出てきて、とても暑かった。

 行者ヶ岳のピークから降る途中は、1日目の山場である鎖場になっていて、危険だと準備会でも話題に上がっていたため、皆、声を掛け合いながら集中して鎖場を下りていた。チームワークを感じられるとても良い瞬間だった。

 鎖場を抜けた後で、木材が前日の雨で濡れていて、油断した私は滑って前の部員に接触してしまった。こういう点には気をつけたい。

 行者ヶ岳から1本で政次郎ノ頭と新大日の二つのピークを越え、1日目最後の休憩を取った。新大日からは木ノ又小屋と目的地である塔ノ岳の尊仏山荘が見え、いよいよ目的地が見えたことに沸いた反面、あまりに遠くに見えていることを嘆いた。

 そこから10分で木ノ又小屋、さらに25分かけて、13:50に塔ノ岳に到着した。塔ノ岳到着直前の長い階段登りのせいか、皆疲れ切っていたが、同時に1日目を無事に終えて山小屋で休めることに喜んでいた。

 この時点では空は曇っていて、本当は綺麗なはずの景色は何も見えなかった。しかし、去年の雪の天気よりはマシだろうとも言われていた。

 ワンダーフォーゲル部にとっては1年に一度のレアイベントとなる小屋泊、それに運良く貸切ときた。

 暖かい布団で休んだのち、16:00に調理を開始。風を凌げる室内の調理はいつもよりスムーズで、炊飯も食事もすごく上手くいき、美味しいカレーを食べて、17:30に1日目全ての行動を終えた。

 最初の集合では幸先が悪いように思われたが、驚くほど順調に1日目が終わった。

 18:00くらいに一度山頂の雲が流れて辺りを見渡せるようになり、夕焼けと富士山が映る超綺麗な景色が顔を出した。すぐにガスってしまい一瞬の風景だったが、これだけで登った価値があるほどに綺麗で、部員全員、大興奮だった。19:00に就寝。



4月6日(月) 晴れ

 帰りのバスの関係で、いつもより早めの午前3:00起床。暖かく静かな山小屋は驚くほどよく眠れた。

 昨日の疲れもあってか、少し調理に手間がかかったが、手際よく片付けができたおかげで予定の4:00に山小屋を出て、2日目の行動を開始できた。驚くほど親切に接してくれた山小屋のご主人に多大なる感謝を申し上げた。

 4:00に出発してからは、ノンストップで1時間歩いた。途中に町の夜景が見えたり、空に星空が広がっていたりと、ヘッドランプ行動だからこその景色を堪能できたため、飽きない行程だった。

 5:10に丹沢山に到着し、休憩をとった。この時間はちょうど陽が出始めた頃で、朝焼けに富士山が映えている完璧な一枚の風景が完成した。丹沢は晴れていると本当に景色が良いのだと改めて思った。

 ここから1時間で不動ノ峰、棚沢ノ頭を通り、蛭ヶ岳を目指す。すでに陽が射していてとても暑い。1日目の疲労が回復しきっていないのもあって、登り下りの激しい尾根は我々にとっては辛い道のりだった。

 棚沢ノ頭で2回目の休憩をとった後、1時間で蛭ヶ岳に到着した。ここで35分間の長めの昼休憩をとり、7:40に蛭ヶ岳を出発した。

 蛭ヶ岳を越えたあとは4時間弱、延々と下り続けた。

 早く帰りたい気持ちが先行して、余裕で間に合いそうなバス停にいち早く着こうとペースを上げるCLに対して苦言を呈しながら、二度の休憩を挟み、10:37に林道に入った。35分間、疲れ切った足で硬いコンクリートの上を重い登山靴で歩くという苦痛に耐えながら、今回の山行の景色が良かったところを思い返していた。11:25に東野バス停に到着し、解散式を行った。

 今回の山行から参加となる新顧問であり、学院教務である先生が新たに引率教員として参加し、新学期への緊張もある中で、2日間の総歩行時間11時間という体力勝負を全員無事に歩き切ることができた達成感は大きかった。

 集合でこけたものの、全体を通して歩行もペースも安定し、大きなアクシデントもないまま、良い形で山行を終えられたと思う。

 次回から、新たに1年生を迎え、2年生は3年生の引退後のための準備、3年生は夏合宿を見据えた山行が始まる。春合宿の成功を次に繋げていきたい。


《「稜線」第47号(2026年度)所載》

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