2023年 新歓山行 山行記

筆者 R・N (3年生)

 2023年にも春がやってきた。今年度ワンダーフォーゲル部は4人の新入部員を迎え、活動をスタートした。そんな2023年度ワンダーフォーゲル部最初の活動が新歓山行である。

 COVID-19の感染拡大によって制限されていたテント泊山行もついに解禁となり、パンデミック前の部活の形態での新歓山行が実現した。期待を抱いていた反面、新入部員はもちろん、上級生にとっても、今回が初めてのテント泊山行であるがゆえに不安も抱いていた。

5月6日(土) 晴れ

 13時06分に上石神井駅に集合完了。当初の予定では13時集合であったが、パッキングのトラブルにより少し遅れた。幸いにも電車には間に合った。風邪で急遽参加ができなくなったの代役を務めるCLのに先導され、電車へと移った。

 拝島、青梅で乗り継ぎののち、14時57分に川井駅に到着。およそ10分歩き、幕営地である川井キャンプ場に到着した。

 料金の支払いを済ませ、テントを設営した。設営完了は15時40分。設営にはおよそ25分かかった。山行前からテントを張る練習を頻繁に行っていたため、テントの組み立て自体は素早く行えたが、テントを入れる袋の管理など細かいところに時間をとられ、少し時間が膨らんでしまった。A先生によると25分はたいして悪くない長さだそうであるが、改善できる点はあるだろう。

 16時頃から炊飯、調理、気象の3つに分かれて作業を行った。個人の作業を進め、どちらも17時過ぎには作業を終えた。

 夕食はカレーである。練習の成果あってか、飯の出来は春合宿とは見違えるほど改善されていて、またカレーも水加減を間違えず、おいしく調理されていたため、とても満足のいく夕食であった。

 食事の片づけを行い。18時05分にミーティングを始め、明日の行程を再確認した。ここで気象係が気象通報を聞いて作成した天気図を共有した。天気図によると、7日は関東が気圧の谷に入っている上に、前線も近づくようである。これらのことこら7日の天気はあまり良くならないだろうと結論づけた。

 ミーティングを終え、各自就寝の準備を済ませて19時30分に就寝。川のせせらぎの音に包まれながら、眠りに落ちた。



5月7日(日)
 曇りのち雨

 起床は3時30分。起床後はすぐに朝食の準備を進め、4時に朝食を食べた。朝食はワンダーフォーゲル部が代々重宝してきた棒状ラーメンである。簡単に調理ができたが、水の量が少し足りなかった。

 朝食後、テントの撤収、ごみ拾いを済ませ、5時10分に準備体操を行った。5時27分には川井駅に到着し、始発の奥多摩行きに乗車した。奥多摩駅でのバスの乗り継ぎを経て、6時34分に深山橋バス停に到着した。

 当初の予定では小河内神社で降車し、浮橋を渡っていく予定であったが、奥多摩湖の水位低下により浮橋が利用できなかったため、深山橋降車へと変更となった。

 準備を済ませ、6時41分に歩行を開始、ムロクボ尾根を登った。ムロクボ尾根の登り始めは歩きやすいものであったが、オツネの泣き坂では、急坂である上に滑りやすい道であったため、新入部員や重い荷物を持つ上級生は苦しんだ。

 休憩をはさみ、三頭山を目指して歩みを進める。その後も急坂は続いたが、次第になだらかになった。軽快に足を進め、10時04分に三頭山西峰に到着した。

 少し遅れてきたA先生によると、実は私たちはコースを外れていたのであった。本来、山頂直前は尾根伝いではなく、少し巻くようである。道が少し踏み固められていないと感じていたが、踏み跡があったため、あまり疑いの目を持つことができなかった。今回は目的の地に着いたからよかったが、コースを外れることは遭難の原因になりかねないので、これからは注意したい。

 写真撮影を済ませたのち、最高峰である中央峰にも立ち寄り、西峰を出発した。

 10時37分に三頭山避難小屋に到着。ここで昼休憩とした。昼食は食パンである。用意したフルーツソースをかけて食べた。山行で食パンを食べたのは、2022年の夏合宿以来である。とある事情で、一人分のパンの枚数が0.75枚になったあの日のことを思い出しつつ、ほおばった。

 11時06分に昼休憩を終了し、大沢山、槇寄山を目指した。ちょうどこのころから、ぽつぽつと雨が降り始めた。次第に雨が強くなり、槇寄山への登りの途中の11時47分に雨具を着用。

 雨具に身を包みながら槇寄山を目指し、12時09分に槇寄山に到着した。休憩ののち、下山を開始。これまでと比べ歩きやすい下山ルートであったが、慣れていないのか、少し1年生のスピードが落ちてしまうことがあった。山行で経験を積んで歩き方を習得してほしい。

 仲の平バス停を目指し、登山道を下ってゆく。13時03分に車道に出て、13時14分に仲の平バス停に到着。13時22分のバスに乗車し、武蔵五日市駅に到着。駅前で解散式を行い、解散となった。

 テント泊山行は1年生だけでなく、2、3年生も今回が初めてであったが、総じてよく歩くことができ、自信を与える山行であったと感じる。早朝から絶望的だと考えられていた天気もかなり良くなり、雲の存在で不完全なものではあったが、山頂から展望を得られたのは幸運であった。

 また、パッキングやテント設営、歩き方など、細かい部分での問題点を見つけた山行となった。次回の6月山行では歩行時間が長くなる見込みではあるが、今回での反省点を踏まえ、練習・準備をしっかり行った上で臨みたい。


《「稜線」第44号(2023年度)所載》


     
川井キャンプ場    夕食の準備
     
     
 藤の花 (川井キャンプ場)    深山橋を渡る
 
   
 
 三頭山山頂にて
 
   
     
 三頭山避難小屋で昼食   休憩 (槇寄山の手前で) 



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