2023年 冬季第2回山行 山行記

筆者 H・M (2年生)

2月12日 (日) 晴れ

 1月29日から延期していた冬季第2回山行を、今回、実施できてよかったと思う。1月29日に予定していた山行では計画書に修正が多く、実施するのが不安があったが、今回は計画書もほとんど完璧であり、とても良い山行をすることができた。

 集合は、武蔵五日市に8時40分と普段の山行より遅めに設定されていた。五日市から乗るバスは9時発で、余裕をもった集合時刻であった。8時51分につく電車でも9時発のバスには間に合うと私は考えていたが、結果的には、列の前のほうに並んだことで浅間尾根登山口まで全員が座ることができ、とても幸先のよいスタートになった。乗ったバスの運転手がとてもおしゃべりな人で、バスの道中の説明をしていて参考になり、乗っていて楽しかった。

 9時55分に浅間尾根登山口バス停に着いた。思った以上の積雪があり、浅間尾根の積雪がどの程度か、心が弾んだ。バス停で雨具の下を履き、ゲイターを着けたが、予想以上に時間がかかってしまった。

 歩行開始をして、すぐに分岐があり、数馬分岐のほうへ行ってみたところ、道が家につながっていて、登山道がどこにあるか分かりにくかった。道を確認していると、道路わきの民家の人が話しかけてくれて、親切に道を教えてくれた。民家の人曰く「数馬分岐に行くルートは大変だ」とのことだったが、それはすぐに分かった。少し歩くと、やぶなどで登山道が不鮮明になっており、CLが周囲を確認しながら、慎重に進んだ。最初は分かりにくかった道も、尾根を進むにつれて分かりやすくなっていた。

 少し早かったが、難路だったため、1回目の休憩を数馬分岐で取った。今思うと、少し早かったのかもしれない。その後、浅間尾根に入り、雪が出てきたため、途中でチェーンスパイクを着けることにした。履きなれないせいか、ここでも少し手間取った部分があった。

 途中で林道とぶつかる部分があったが、林道が一面真っ白で、心が弾んで、写真撮影をした。

 その後は、少し白くなった快適な尾根を軽やかに進んでいった。ところどころ道が細い部分もあり、慎重に進んでいった。数馬分岐までとは違い、一面雪で真っ白なところもあり、普段の山行の景色とは大きく違い、新鮮だった。

 昼休憩は広場で取った。いつも以上にテキパキと行動したつもりだが、1時間もかかってしまった。寒さのせいで水が温まりにくかったのかもしれない。休憩中に寒くなるかと思ったが、日差しがあり、そこまで寒くならなかった。昼食後には展望台に行き、富士山などを撮影したが、とても薄くしか見えなかった。北側には大岳山や鋸山などの登ったことのある山が眺望できた。部員達とこのピークがどの山か語り合った。

 その後、下山する時には斜面がものすごく開けた崖があり、下を見ると恐怖を感じた。そこ以外は終始歩きやすい道だった。登山道の横に水場があり、1人ずつ試飲した。小屋泊をやったことがなく、水場の水を飲む機会がほとんどなかったので、とても貴重な経験になったと思う。また、雪が減ってきたので、水場でチェーンスパイクを取り外した。

 林道に出ると山行が終わったかのような安堵に包まれたが、まだ少し登山道の部分がああったから、再度気を引き締めて下った。駐車場が見えてきて、払沢の滝のそばに着いたときに、バスの時間を考えて最初は行かない方針だったものの、とりあえず早めのペースで払沢の滝に行くことになった。その後、払沢の滝を見て、準備会の時に話が出たバスが合流するバス停まで歩いたことで、バスの待ち時間も最小限に済ますことができた。

 帰りのバスも往きと同じ運転手で、何かの縁を感じた。武蔵五日市駅で解散式を行い、無事に山行が終わった。

 先輩の代ではこの時期は山行をしていなかったが、今年は山行をすることにした。というのも、冬山行が終わると春合宿まで時間が空いてしまうからだ。去年の春山行の反省会で、春山行の雰囲気が前年の秋1山行の緩さに戻ったような感じがしたと部長の先生方に言われていた。そこで、今年は去年の反省を踏まえて、3学期中に山行をやることにした。また、今年は春合宿を丹沢で小屋泊まりでやるため、十分雪が予想される。多少雪になれておくことで、春合宿にも役立ったと思う。

 今回の山行は5人でやることになったが、終始スムーズに行うことができ、とても快適な山行になった。今の部活の雰囲気として、部活への考え方が二極化しているように思える。今回参加したメンバーは普段から練習や山行に参加するメンバーであったため、とても良い山行が出来たと思うが、他のメンバーが参加する山行で今回のような雰囲気を作り出すことができるかどうかは、われわれ2年生の手腕にかかっていると思う。


《「稜線」第44号(2023年度)所載》



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