2023年 7月山行 山行記

筆者 H・M (3年生)

 今回の山行では、甲武信ヶ岳に登った。
 去年も7月山行自体は計画されたものの、コロナの影響で実行できなかったので、入部して初めての7月山行になった。


7月21日(金) 曇り


 集合は高尾駅だった。集合10分前には全員が揃っており、幸先の良いスタートを切ることができた。ワンゲルでは久しぶりに団体乗車券を使ったが、私自身も使ったことがないため、手探りであった。団体乗車券を使うには人数の確認が必要であり、有人改札を通って乗車した。しかし、降りる信濃川上駅は無人駅のため、下車駅の人数の確認をどうしたらいいのか聞いたら、運転士のスタンプでよいとなった。

 予定通り甲府行に乗り、終点の甲府で松本行に乗り換えて、小淵沢に着いた。甲府まではいつもと変わらないロングシートだったが、甲府からはボックスシートとなり、向かい合って座ることができ、山行のワクワク感が高まった。

 小淵沢では小海線に乗り換えたが、18きっぷシーズンということもあって、座席はすべて埋まり、立客も多くいた。早めに小淵沢に着いたので、無事に全員座ることができた。千露里庵の最寄り駅である甲斐大泉で多くの人が降りたので、意外に思った。もし使えるのなら一回ぐらい千露里庵に泊まってみたいと3年生の間で話が出た。そして、少し遅れて信濃川上につき、予約してあったタクシーに乗った。

 タクシーの窓から見える雲は少し黒く、入道雲に見えたので、この先の天気が心配になった。

 30分で毛木平に着き、そこで昼食。流水麺の冷やし中華を食べた。このメニューは6月山行が延期になる前に計画したもので、山行で食べることができてよかった。卵やハムも食べられるので、たんぱく質も摂れるので、よいメニューだと思う。

 毛木平を12時に出発して、緩やかな沢沿いの道をいいペースで歩いていった。途中で崩落した木の階段があり、私も滑りかけた箇所で、が滑って転んで手を切ってしまった。崩落箇所まで歩きやすかったので気が緩んでしまったので、改善したい。

 登山道の横には奥多摩にはないような苔があり、緑の絨毯であった。
 千曲川の水源地までの距離を示す看板がいくつかあったが、あと1.45qからは体感的にも距離が進んでおらず、看板を見るたびに驚いた。

 千曲川の水源では水を汲むか悩んだものの、先生から水を担ぎ上げるよりも小屋で買ったほうがいいというアドバイスをもらい、水は汲まなかった。結果として、テント場に16時に着くことができ、テント場で天気図を取れたのはよかった。

 水源からの急登は、千曲川水源までよりもペースを上げて登った。辛そうな人が何人かいたが、それを鼓舞しながら、急登を速いペースで登り、甲武信ヶ岳山頂に着いた。やはり、ガスっていた。記念撮影をし、すぐに甲武信小屋に向かった。16時まで10分を残して着いたので、目標が達成できてよかった。

 気象通報を聞いている間にテントを張ったものの、6〜7人用のテントがとても大きく、張るスペースがないというトラブルに遭った。そして、少し傾いたところに少しだけ飛び出してテントを張ることになった。平日なので、テント場が比較的すいていたのはよかった。

 夕食は牛丼であった。ガスがなかなか着火せず苦戦したが、下ごしらえをしてきたので、スムーズに作ることができた。
 標高が高く、寒く感じるぐらいだった。1年生は経験が少ないからか、防寒対策が不十分だったので、今回の経験を糧に防寒対策を考えてほしいと思った。

 テントを張るのにまだもたついた部分があり、そのため19時の就寝という目標には間に合わなかったのは反省点である。夏合宿までに修正したい。



7月21日(金) 雨のち曇り

 軽量化の一環で6〜7人テントに5人で寝たため、若干窮屈であったものの、文句は言っていられない。

 3時20分に起床し、棒ラーメンを作った。前の山行で水の量が少なかったため美味しくできなかったが、今回は修正して、おいしいものが出来上がってよかった。

 撤収もまだまだスムーズではなかったので、夏合宿ではもっとテキパキやりたい。

 撤収して、歩行を開始したが、初めに木賊山の登りがとても急で息が上がってしまい、前日のようなペースで歩けなかった。なんとか登りきり、山頂で団体装備の配分を調整して出発した。

 すぐに戸渡尾根との分岐につき、エスケープすることになった先生と別れ、雁坂峠に向かった。雁坂峠までは岩が多く、それが濡れていたため慎重に歩いたので、思うようにペースが上がらなかった。特に破風山の登りはきつく、一歩一歩着実に足を進めていった。道は分かりやすかったものの、朝露が酷く、袖が濡れてしまった。

 雁坂峠までなんとか歩ききり、昼食休憩となった。甲武信ヶ岳から雁坂峠まではいつも以上につらく、私は標準のコースタイムで歩くのがやっとであった。

 しかし、雁坂峠での昼休憩で体力も回復し、雁坂峠からは、さっきまでのペースが嘘のように、軽やかに下った。久渡沢に出るといくつか危険な箇所があったが、丁寧に通過して、林道に到達した。舗装路は、ペースを上げて歩いたので大変だったが、最後の力を振り絞ってついていった。

 40分弱で道の駅みとみに着き、エスケープした2人と合流して、解散式を行った。

 今回の山行では雨具を着ることはなかったので、歩きやすかった。雨がぱらついたときもあったため、天気がもってくれてよかった。


《「稜線」第44号(2023年度)所載》



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